【ホッケー(男子)】4季ぶりの上位進出ならず 激闘の末グループリーグ戦を4位で終える/関東学生ホッケー秋季リーグ Bプール第3戦 vs法政大

男子ホッケー

秋季グループリーグ第3戦、慶大は勝利すれば4季ぶりの上位リーグ進出が確実となるだけに、負けられない一戦となった。しかし第1Q7分、法大にPCからの流れで先制点を奪われてしまう。その後、慶大は前半でチャンスらしいチャンスを作れず試合を折り返すが、第3Q開始直後に前田海(経3・慶應)が倒れ込みながらシュートを放ち同点に追いつく。さらに第4Q4分には、岡本遼一(経1・慶應)が逆転ゴールを決め、この試合初めてリードを奪う。このまま逃げ切りたい慶大だったが、第4Q中盤以降にまさかの2失点。あと一歩のところで逆転を許し、2-3で敗戦となり、上位リーグ進出の夢は途絶えてしまった。

 

令和5年関東学生ホッケー秋季リーグ

 

10/14(土) 11:50試合開始 @大井ホッケー場サブ

 

 

第1Q

第2Q

第3Q

第4Q

合計

慶大

法大

 

スタメン

 

GK 澁谷友輝(経4・慶應)

 

DF 小川隼弥(経4・慶應)、福島諒太(政3・慶應)、竹之内慧(経4・慶應志木)、坂上開道(経3・慶應)

 

MF 安部優志(経4・慶應)、南龍之介(法3・慶應志木)、島田風或(法1・慶應)

 

FW 齋木壮之介(経4・慶應)、前田海(経3・慶應)、小林翼(経4・慶應志木)

 

秋季グリープリーグ第3戦。試合前時点で山学大(勝ち点6)は上位リーグ進出を決めており、残り3校で1枠を争うこととなった。2位・東農大(勝ち点2)、3位・慶大(勝ち点1)、4位・法大(勝ち点1)とどのチームにも上位進出の可能性が残されていた。すなわち、慶大はグループリーグ最終戦である法大との直接対決に勝利し勝ち点3を獲得すれば、4季ぶりの上位進出がほぼ確実となるだけに負けられない一戦となった。

負けられない一戦となった

法大ボールで試合開始。まずチャンスを作ったのは慶大だった。ピッチを広く使い、左右の両サイドから齋木壮之介(経4・慶應)、小林翼(経4・慶應志木)、竹之内慧(経4・慶應志木)らが攻め上がるも、サークル内へボールが渡ることなく攻撃を終える。すると3分、慶大は立て続けにPCを与えてしまいピンチを招くが、ここはGK澁谷友輝(経4・慶應)が左足一本で執念のセーブを見せるなど得点を与えない。第1Q中盤まで法大の猛攻をしのいでいた慶大だったが7分、自陣でのトラップミスからサークル内へ侵入を許すと、そのまま右サイドへボールを送られフィールドゴールを許してしまう。先制点を取ることが大事な試合だっただけに痛い失点となった。その後、法大の得点以降は膠着状態が続き、慶大はシュートすら放つことができず、サークル内への侵入もほぼゼロに終わった。第1Qは0-1と1点のビハインドで終了となった。

澁谷が執念のセーブ

法大に先制を許す

そして迎えた第2Q、反撃を期待したいQとなったが慶大にアクシデントが襲う。攻撃の要である前田が相手との接触で負傷交代を余儀なくされてしまう。得点が必要な慶大にとって痛い選手交代となったが、ここはチーム一丸となって攻撃を展開する。その後、北村玲(経3・慶應)や中川諒(経1・慶應)らが慶大の攻撃の核を担い、相手ゴールへ迫るもシュートまでボールを運ぶことができず、なかなか慶大に得点が生まれない。すると4分、法大にこの試合2つ目のPCを与えてしまうが、ここはDF小川隼弥(経4・慶應)が完璧な守りを見せゴールネットを揺らさせず。さらに法大は追い打ちをかけるように攻め続け7分、10分と慶大の反則を誘発。慶大は2選手が退場となり、第2Q終盤は数的不利に立つ苦しい展開となるが、DF陣が声を掛け合い、高い集中力で相手の攻撃をしのぎ切る。この法大の猛攻をしのぎ切った慶大は第2Q終了間際、PCを獲得するなどサークル内へ度々侵入し、得点の気配を感じさせる攻撃を見せる。このまま得点はなく0-1で第2Qを終えることとなったが、後半に向けて反撃を期待させる終盤の試合展開となった。

第2Q終盤で流れをつかむ

エンドは変わり、慶大ボールで後半開始。第2Qで負傷交代となった攻撃の要・前田も回復を見せ、後半のスターティングメンバーに名を連ねる。すると、その前田がすぐさま結果を残す。第3Q開始早々、慶大は素早いパス回しで相手サークル内へ侵入するとこぼれ球が最前線に陣取る前田のもとに転がる。このボールに前田がうまく反応し、体勢を崩しながらもシュートを放つ。この執念のシュートが相手ゴールネットを揺らし、慶大に待望の同点ゴールが生まれる。慶大はその後もチャンスを作り続け、PCや右サイドからの攻撃で相手ゴールへ迫るも、あと一歩のところで相手DF陣に阻まれ追加点を奪うことができない。そして第3Q中盤は両者共にパスの精度を欠き、淡白な攻撃が続く。慶大は長い縦パスからチャンスを見出そうとするも、ラストパスがつながらず決定機を作れず。すると第3Q終了間際、法大がPCを獲得し、慶大にとってこのQ最大のピンチが訪れる。しかしここは心配無用。守護神・澁谷が右手一本でフリックシュートを止め、簡単にゴールを許さない。第3Q終了時点で1-1となり、運命は第4Qの結果に託されることとなった。

前田(30番)が倒れこみながら同点ゴール

同点ゴールを喜ぶ慶大イレブン

澁谷が好セーブ連発で勝ち越し許さず

そして迎えた第4Q。上位進出のために慶大は勝利することが必須である。すると4分、小林が相手陣内の深い位置でインターセプトしボールを奪い、右サイドを駆け上がる。そのままサークル内へパスを送ると、フリーでポジションをとっていた岡本が反応。相手GKとの1対1となるも冷静にシュートを相手ゴールへ流し込んだ。この岡本のゴールで慶大は勝ち越し。このまま試合が終われば慶大は勝ち点4で上位進出圏内である2位に浮上となる。しかし法大もそう簡単には終わらず7分、混戦から同点ゴールを決め再び試合は振り出しに。さらに11分、法大はPCから逆転ゴールを決め一気に逆転。慶大はリードも束の間、1点ビハインドの絶体絶命となる。慶大はなんとかゴールを奪おうとキーパーを下げ、11人で攻撃を行うパワープレー出るも、時すでに遅し。得点を奪えず2-3で敗戦となった。この試合を持って秋季リーグBプール全試合が終わり、慶大は勝ち点1と思うような結果を残せず、グループ4位でフィニッシュとなった。今後は下位リーグへと進み、1部リーグ5〜8位を争う。

岡本(19番)が勝ち越しゴールを決める

勝ち越し後にまさかの2失点で逆転許す

慶大はグループリーグ戦全試合をこなし、3戦6得点と春季リーグ戦に比べて得点力に大きな磨きがかかったことを証明した。しかしながら結果はグループ4位と悔しい結果になった。ただ、山学大、東農大、法政大と強豪ひしめくグループの中で上位進出争いができたことは、春季リーグ戦以降に取り組んだ練習、チーム内での意識作りは間違いではないことを表していると言えるだろう。今後は1部リーグ5〜8位を決める戦いに進んでいく。さらに11/23には早慶ホッケー定期戦が控える。1つでも上の順位を目指すため、早慶戦3連覇を達成するためにも、チームの組織力がより強固になることに期待したい。

惜しくも上位進出とはならなかった

 

次戦 秋季リーグ順位決定予選 10/22(日) 11:50~ vs駿河台大 @早稲田東伏見グラウンド

 

▽以下、選手コメント

FW齋木壮之介(経4・慶應)選手

FWとして攻撃陣を引っ張った齋木

――今日の試合、勝てば上位進出が大きく近づく試合でしたがどんな思いで臨みましたか。

この厳しいグループの中で上位進出できるチャンスが巡ってきたので、それを必ず掴むという思いで練習してきました。

 

――結果は惜しくも逆転負けでしたが、振り返っていかがですか。

ただただ悔しいです。チームとして試合の入り方も含めて足りないところが多かったかなと思います。

 

――後半から攻撃意識に変化がみられたが、ハーフタイムで何か作戦変更があったのでしょうか。

作戦よりもチームとしてのアグレッシブさが前半は足りていなかったので、そこをチームで再認識して後半に臨みました。後半はいい形で入れたと思います。

 

――個人としてグループリーグ戦全体を振り返っていかがですか。

通用するとは感じる一方で、結果が残せていないので不甲斐ないです。その分結果を出してくれている他の選手に感謝しかないです。

 

――順位決定予選への意気込みをお願いします。

今目指せる最高の順位になるために、もう一度前向いて頑張ります。

 

(取材:金子拓登、松田英人)

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