予選を勝ち上がりJapan Challenge Cup 2011の本戦に出場した慶大。この日対戦したブルボンウォーターポロクラブ柏崎は、オールジャパンに近い強豪チームだったが前半2ピリオドまでは2対6と善戦。しかし、疲れが見え始めた後半戦では、相手の猛攻をしのぐことができずにトータルでは3対21と大差で敗れてしまった。
Japan Challenge Cup 2011/9/30(金)
対ブルボンウォーターポロクラブ柏崎 @東京辰巳国際水泳場
1P | 2P | 3P | 4P | 合計 | |
全慶大 | 1 | 1 | 1 | 0 | 3 |
ブルボン | 4 | 2 | 8 | 7 | 21 |
ブルボンボールで始まった第1ピリオド。開始30秒でシュートを打たれるもキーパーの松村主将(政4)がブロック。そのまま右サイドの阿部(経3)から中央の竹内(経3)にボールをつなぎ、慶大もシュートを放つ。両者無得点でいたが、2分に先制されると直後にも右サイドから独走を許し2点目を奪われる。それでも3分に右サイドでボールを持った阿部が相手選手を一人かわし突破すると、そのままゴールを決め1点差に迫る。その後もブルボンの猛攻に合い失点こそしたものの、全員守備に加え守護神・松村主将が再三の好セーブを見せ、1対4と善戦する。第2ピリオドでも、攻めるブルボンに対して守る慶大。それでも流れを相手に渡さない。このピリオドでも松村主将が1対1を止めるなど、ピンチを幾度となく救う。そして3分20秒その松村からカウンターを仕掛ける。右サイドの永田(環2)にパスが通ると、そのまま1対1を落ち着いて決める。このピリオドでも、攻撃に関しては攻め手を欠いたが、守備では全員で泳ぎきり2失点。日本代表を擁する強豪に対して、第2ピリオドでは1対2、前半戦を通しても2対6と善戦する。
しかし、後半戦に入ると「疲れて体がついていかなかった」(福澤監督)慶大に対して、ブルボンが本来の力を見せつける。第3ピリオドで早々と3連続得点を決められると、攻撃では思うようにパスが繋がらない。時間切れになり、逆にカウンターに合う場面が続き、失点を繰り返してしまう。3分には竹内の技ありのシュートでゴールを奪うも、挙げた点はこの一点のみ。3対14とリードを大きく広げられてしまう。何とか最終ピリオドで最後の意地を見せたい慶大だったが、開始直後に失点。何とかシュートチャンスに持ち込む場面こそ作るが、得点にはいたらない。残り3分のところで阿部がロングシュートを狙うもゴールを揺らせず。結局最終ピリオドでは得点できずに3対21で敗れた。このチームでの最終戦を白星で飾ることは出来ず、今シーズンを終えた。
日本代表をも擁する強豪チームに対して前半では善戦したものの、最終的には力の差を見せつけられ大差で敗れてしまった。来季1部リーグで戦う慶大にとって、リーグ戦を含め早慶戦など強豪校相手の試合が今後課題となってくる。しかし、今年は「1部リーグに上がれて非常にいいシーズンだった」(福澤監督)、「みんながついてきてくれたので最高の一年だった」(松村主将)というように、慶大水球部にとって大きな1年になったことは間違えない。来季以降のさらなる飛躍に期待したい。
By Sho Yanagida
コメント福澤監督
(最終的には大差での敗戦となってしまったが)力の差を感じたというのは率直な意見としてある。3ピリで崩れたが、ただ1,2ピリオド、特に2ピリを2対1という点差に抑えられ、我々の狙い通りだった。もちろん点差はついていたが、やることはできたかなと思う。(具体的にはどのようなゲームプランで)向こうはオールジャパンに近いチームなので、油断している部分もあるし、明日には日体大との試合もあるので、調整で泳いでこないだろうと考えていた。ただこちらは愚直に全員で泳いで、攻めて守るということを意識していた。前半は全員で動いて、守って攻めてというのができていたからロースコアできていたが、後半は疲れて体がついていかなかった。(実際にやられてみて相手との差は)トータルで結果が21対3というのと我々は何回か退水をもらっているがそこでも決められてない。3点しかとってないので、決め手、シュート力や得点力がない上、やっぱり体力の差がある。4ピリを通して守り切って攻めきる体力、泳力も含めてなかった。(今年は1部昇格も果たしたが、1年を振り返って)私としては、1部リーグに上がれて非常にいいシーズンだった。やっぱり課題は強豪校や1部の大学とやるとこういう点差になってしまう。例えば早慶戦、インターカレッジ、今回と。今年は2部でやってこれたが、来年は1部に上がるのでそこは課題。来年への課題として持ち帰りたい。ただ、1部に上がれたことは非常に大きかった。(来年に向けての抱負を)おそらく来年は1部に入って厳しい試合の毎日で、今年のように勝利を重ねることはできないと思う。そこでトップに行くにはなかなかステップを踏まなければならないが、せめて中位上位を目指すようなことを来年はしていきたい。そういないとまた2部に落ちてしまうので、そのためにも練習をしていかなければいけない。
松村主将
(振り返って)完全に格上の相手だったが、突ける隙は全部突いて、とりあえず1・2ピリで勝負かけて、あとのことは考えず、1・2ピリでというところだった。だが向こうのアップ不足もあって浮足立ったところで、序盤は何とか食らいついていけたが、3、4ピリちょっと踏ん張り切れなかった。(2ピリだけ見ると1-2と接戦で迎えたハーフタイムで話し合ったことは)とにかく1、2ピリでやってきたことを愚直にやり続けるということだったが、最初に飛ばしたこともあってだんだん疲れてきて、相手のペースになってしまった。(この試合で引退となってしまったが実感は)実感はあんまりないが、あとは頼もしい後輩たちがいるので、今年以上に頑張ってくれると期待している。(主将としての1年間を振り返って)苦しいこともいっぱいあったが、やってて良かったということと、みんながついてきてくれたので最高の一年だったなと思う。(後輩へのメッセージは)頑張ってくださいと。信じているので、みんなを。(このチームがもっと強くなるために必要なことは)難しいが、慶應の水球というのはやはりスター選手はいないが、我慢して我慢して愚直にやっていくのがスタイルなので、体力とかそういった問題もあるが、そういう精神面でいつも気持ち負けせずに、気持ちを維持するのは難しいので、それをより高めて、チームを一つにすることだと思う。
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