昨年の慶大はリーグ戦および日本一連覇がかかった春季は3位、秋季は5位という結果に終わったものの、秋早慶戦では春秋連覇を達成した早大に2連勝で勝ち点を獲得。本間颯太朗(総4・慶應)前主将、清原正吾(商4・慶應)ら4年生の活躍で、2025年の“リーグ戦優勝&日本一奪還”へつなげた。そして1月12日、令和7年度慶應義塾体育会野球部の新幹部が発表。主将に経験豊富なエース・外丸東眞(新環4・前橋育英)、副将に“慶大の主砲”として期待が高まる大型内野手・今泉将(新商4・慶應)が就任。また勝野淳主務(新経4・慶應)や金岡優仁チーフコーチ(新商4・慶應)など学生コーチやスタッフの発表も併せて行われた。今回ケイスポでは「新幹部インタビュー」と題して外丸主将、今泉副将、勝野主務に取材し、2025年の慶大野球部の展望を伺った。第2弾は今泉将副将!
――慶應義塾体育会野球部で過ごした3年間、チーム全体で成長した点は
この3年間というのは、一昨年が日本一になって、昨年は一転してなかなか勝てないという時期を見てきました。僕自身も2年生からAチームに居させてもらうことが多かったので、そういったチームの状況を間近で見させてもらっていましたが、やはり強いチームを作っていくのは難しいんだな、と本当に身をもって体感しました。確かに成長した点も多くありますが、なによりそれこそ200人という他の組織ではあまり考えられないような人数で活動しているからこその難しさだったり、一つの方向を向いて戦っていくことの大変さだったりという点を強く感じた3年間だったな、と思います。
――ここまでどのようなことを意識して野球に取り組んできたか
やはりいろんな苦しいことがあった中で、どんな状況でも、変わらず自分のやることに集中するという能力というのは、自分の中でも成長できたなって実感している部分ではあります。とにかく一心不乱に努力をしていくという姿勢や、集中力にますます磨きがかかってきました。ここまでの3年間というのは、苦しいことが8割、9割ぐらいの感じで野球をやってきて、うまくいかないことも多かったですが、そういった中でも、気落ちすることなく自分の課題に向き合って練習を積み上げてきたという自信はあるので、そういったところで、少し大人になれた部分かな、ということは感じます。
――広池浩成(新経3・慶應)投手が「中等部野球部の星」と評していたが、実績・実力だけでない人望の厚さや信頼は、普段のどういった取り組み・心掛けから生まれているか
僕自身のバックグラウンドみたいなところも関係していると思っていて、やはり他の高校から推薦で入ってきた選手や、外丸みたいに大学からAOで入ってきた他の選手たちと比べて、自分には珍しいバックグラウンドがあります。それがおそらく広池の言葉につながったのだと思います。自分自身後輩に対して見せられるものは、やはり練習に臨む姿勢だったり、自分の課題に向き合う姿勢というところです。間違いなくこれらは、自分の中で胸を張って後輩に見せていける部分かな、と思っています。
――副将という立ち位置から見た現在のチームの強み
今年のチームはやはり一つになった時の一体感だったり、波に乗った時の勢いっていうところはどのチームにも負けないと思っていて。そういったところを副将としてより引き出していければいいかな、と思っています。
――現在のチームの伸び代は
さっきのいいところの裏返しにはなると思うんですけど、やっぱり苦しい時にもいい時と変わらない心持ちだったり、そういった状況で頑張る力あったり変わらないところで、ずっと変わらないところで野球をしていく力っていうのはもっと伸ばしていかなきゃいけないなと思っています。ちょっと負けが込んだりという時期があると、ガガッといってしまって、悪い流れが止められないっていうことがリーグ戦の中でもたびたび起こってしまうことではあると思うので、うまく切り替えて戦っていく姿勢っていうのはもっと必要になっていくんじゃないかな、と思っています。
――今後チームを引っ張っていく側に立つ身として、具体的に手本にしたい先輩は
本当にいろんな先輩方を間近で見させてもらって、もう本当に尊敬できる先輩方ばかりでしたが、強いて名前を挙げるとすれば、2年前チーフコーチを務めていた関展理(令6卒)さんは、本当に僕自身すごく尊敬していて。選手を続ける実力があったにもかかわらず、スタッフに転身されて、チームのために全てをかけてチーフとして日本一に貢献したという姿を間近で見ていて、自分の犠牲にしてチームのためにこれほど動ける人間っていないだろうな、と思いながら見ていました。そういったチームのために、という姿勢はすごく尊敬していて見習っていきたいな、と思っています。
――思い描く「チームの理想形」は
やっぱり代々受け継がれてきている慶應の伝統というのは、これから先も守られていってほしいですし、僕たち自身も守っていかなきゃいけないと思っています。「強い慶應」というのが、この先何年も続いていかなければならないと強く感じています。
――外丸主将の印象
とにかくプレーで、エースとしてチームを引っ張ってくれる、まさに絶対的な存在だと感じています。
――ラストイヤーに向けて、個人、チームの目標は
個人として3割、5本塁打、そしてベストナインを獲得することを目標においていますが、何よりチームが日本一になることが一番です。個人のことは二の次で、本当に日本一というところだけを目指して、頑張っていきたいなと思っています。
――ついてきてくれる後輩、共にチームを引っ張る同期たちに一言を
チームを引っ張るというのは誰がやるとかではなく、全員が自分事としてやらなきゃいけないと思っています。みんなで日本一を取りましょう。ただ、それだけです。
――最後に伝統ある慶應義塾体育会野球部の副将として、2025年をどのようにしたいか、記事を読むファンの皆さんに意気込みを
“慶應日本一”という目標に向けて、全身全霊でこの2025年をいい年にしていきたいな、と思っています。 応援よろしくお願いします。
(取材、記事:神戸佑貴)
▶新幹部インタビュー第1弾・外丸東眞主将のインタビューはこちら!
【野球】3季ぶりの王座奪還に向け2025シーズン始動!エースナンバー“18”からキャプテンナンバー“10”へ「僕がやるしかない」/新幹部インタビュー第1弾~外丸東眞主将~
▶新幹部インタビュー第3弾・勝野淳主務のインタビューはこちら!
【野球】3季ぶりの王座奪還に向け2025シーズン始動!「マネージャーといえば勝野」主務としての”決意”/新幹部インタビュー第3弾~勝野淳主務~