【ソッカー(男子)】10番背負う荒鷲の心臓 角田新副将インタビュー/ソッカー部男子新体制インタビュー2025第2弾

ソッカー男子

昨年悲願の「2部優勝、1部昇格」を成し遂げ、今年から1部の舞台での躍進を目指す慶大ソッカー部。ユース出身者も多く「黄金世代」ともいえる今年の4年生。今回ケイスポそんな4年の代を支える新幹部4名にインタビューを行った。第2弾は1年生から関東リーグの舞台で活躍し続けていた荒鷲の心臓・角田惠風(商4・慶應/横浜F・マリノスユース)。攻守ともにチームのカギを握る存在である角田にソッカー部への想いや副将としての覚悟を伺った。

 

ーー2024年シーズンを振り返って

監督が変わったのでサッカーもガラッと変わって、自分自身のポジションも今までより1個高い位置になったので、個人的にはプレーの幅が広がったなというふうに感じています。もともと「守備が得意な選手」という自覚はありましたけれど、昨シーズンはゴール・アシストに多く関与して、自分のできるプレーの幅が広がったなというふうに思っています。チームとしては、4年生が引っ張ってくれたおかげで優勝できたと思います。

 

ーー2025年シーズンで副将になられた経緯を教えてください

1部に上がって、まずチームで「1部優勝・全国制覇」という目標を決めたのですが、その目標に向かっていくならばピッチ内で引っ張る選手に主将・副将を任せたいという学年の意向がありました。そこで、去年多く試合に出ていたり、1、2年生の頃から試合に多く出ている俺と雄太(=主将・田中雄大、新商4・成城学園/三菱養和SCユース)とか、去年DFリーダーとしてチームを引っ張ってくれた純太(=副将・西野純太、新総4・駒澤大)とかが候補になった感じです。

副将としてチームを引っ張っていく

ーーこれまでもリーダーを務める機会はありましたか

そうですね。マリノスユース、ジュニアユースの時とかも含めて、主将・副将を務めることが多かったです。

 

―ー「10番」、副将として活動する中で感じたこと、変化などはありましたか

まだほとんど試合をしていないのでなんとも言えない部分もありますけれど、良くも悪くも「自分次第でチームの結果が変わってしまうな」というところを大きく感じています。天皇杯予選も3試合ありましたけれど、自分が全部の試合でゴールを決めて、それがなかったらと考えると結果が変わっていたかもしれないなとも思うので、自分のプレーで勝敗が変わってしまうんだなという自覚はあります。他には、4年生になって自分だけのことを考えている訳にはいかないというところで、いかにチームを引き上げるかだったり、自分は口が悪いとよく言われるので、どういう塩梅で言葉を使うかというのを以前よりも気にするようになりました。

背番号は「10」へ

ーー副将として、どのような役割を果たしていきたいですか

自分はとにかくサッカーのピッチ内で、プレーで引っ張る。あとは「厳しい言葉をかける役」というのが、俺たちの学年では自分だと思っているので。チームの練習、1日1日の雰囲気だったり、軽いプレーを許さない雰囲気は自分が作っていこうかなと思っていて、純太(=西野純太)はチームのバランスだったりとかを俯瞰して見れると思うので、そこの役割の違いはあるかなと思っています。

 

ーー前副将・茅野優希選手(政4・慶應)から、何か言葉はありましたか

自分は14番だったのですが、最上級生にもなるので心機一転「10番にしたい」と自分から茅野さんに伝えて、お願いしました。ちょうどその頃に天皇杯予選があって、自分が点を決めて勝っていたので「もう言うことは無い」と言われました。

 

ーー嬉しかったですか

いや、そりゃそうだろっていう感じですね(笑)。

厳しい言葉でチームを鼓舞する

ーー今年のチームの特徴や強みは

サッカーを練習する人が多い。自分が入部してから3学年の先輩を見てきましたけれど、それよりは自分の下の2つの代の方がサッカーに対してより熱い気持ちを持っていて、たくさん練習しているなというのは感じています。だから、伸び代はすごくあるチームかなと思っています。

 

ーーご自身も含めて今季の注目選手を挙げるとすれば

注目するなら…僕って言っておきます(笑)。

 

ーーその理由を教えてください!

自分は高校時代までは本当に最前線というか、マリノスユースで、世代で言っても一番上のレベルでやっていた自負はあるので。大学4年生になって、関東1部という一番上のレベルでプレーできるということで、自分がどれだけ通用するのかはまだ分からないですけれど、自信はあるので見てほしいなというのと、デンソー(=第39回デンソーカップチャレンジサッカー静岡大会 メンバー)とかも選ばれているので、そこで自分の価値だったり、慶應の価値を高めていきたいなと思っています。

関東選抜にも選ばれた角田

ーーそんな角田選手がサッカーに向き合う上で大事にされていることは

毎日の練習に「今日はここを意識するんだ」と決めてから向かうことです。才能がなかったけれど自分が成長できた理由はそこにあると思っていて。お父さんが毎日の練習の前に「今日はここ意識しよう」ってLINEで送ってくれていたのですが、そのおかげで今も練習の行き道だったりで「今日はここを意識する」だとか「今日はここを成長してから帰る」という意識を持つことで成長できているので、そこが大事だと思っていて、後輩に伝えたいところでもあります。ただ練習しても残酷なことに上手くなれないというか、何を意識しているかで、どれだけ意識しているかで成長度合いが変わってくるので、そこを一番大事にしています。

 

ーーもうすぐ4年目ですが、角田選手にとってソッカー部はどのような存在ですか

本当にこの組織に入れて良かったなと思っています。高校までは、自分のためと家族のためにしかプレーしていなかったのですが、誰かのために戦う力が働くということをこの組織に入って知ることができて、試合に出られない部員とか、MGとか、試合に出る人のために何かをしてくれる人がたくさんいるというところで、「利他性」、去年のGM・柳町さん(=柳町一葉、法4・慶應志木)がよく言っていたのですけれど、「利他性」があって本当に素晴らしい組織だなと感じています。

「利他性」を大事に

ーーラストシーズンへの意気込みをお願いします!

チームで掲げた「1部優勝・全国制覇」を言葉だけではなくて、しっかり実現できるように。今はオフシーズンで、自分は沖縄遠征から1ヶ月近くチーム活動を離れてしまうので、自分自身がしっかり成長してチームに還元できるものを持って帰ってくることをまず意識して、本当にその目標を叶えたい、実現したい。個人としてはプロになることを決めて、チームを引っ張っていきたいと思います。

(取材:長掛真衣)

 

◇角田惠風(商4・慶應/横浜F・マリノスユース)

2003年8月18日生まれ。172㌢。66㌔。ポジションMF。初日の練習で監督に怒られ、入部前にBチームに降格させられた経験を持つ。しかし、今年2月には関東選抜に選ばれ結果を残すなど、「荒鷲の心臓」として名高い副将。

タイトルとURLをコピーしました