【野球】”全員野球”で3季ぶりの賜杯奪還へ チームを束ねる経験豊富な名将/春季リーグ戦開幕直前インタビュー 堀井哲也監督

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4月12日に開幕を控える東京六大学野球春季リーグ戦。昨春は3位、昨秋は5位も、早慶戦で宿敵・ワセダに2連勝を収め、今季の逆襲に繋がるシーズンとした。ケイスポでは、3季ぶりのリーグ戦優勝&日本一奪還に向け、慶大野球部の選手たちにインタビューを行った。

今回はチームの指揮を執る堀井哲也監督!2025春季リーグ戦の展望や今年100周年を迎える”東京六大学野球”についてお話を伺った。(このインタビューは3月17日試合後対面で実施しました)

――昨年春は3位、秋は5位。シーズン全体を振り返った収穫や課題

1年間なかなか勝ち切れなかったっていうところや年間通しての全体的な成績が、投打の成績が他の大学に見劣りしたというところが課題で、良かった点は、最後の慶早戦で2連勝できたというところに尽きます。

 

――秋季早慶戦2戦を監督はどのようにご覧になっていましたか

本当に4年生が最後の最後、チームとして何とか形を作って卒業していったというところで、たまたま、というよりも去年秋は2週間空いたのでね。約3週間近くでどういう取り組みをするかっていうことで、早稲田のピッチャーを打ち崩す、バッターを抑えるっていう具体的な策が実行できたっていうところが一番良かったと思います。

 

――今季の布陣についてまず投手陣から。現時点での第1先発・第2先発は

1戦目は外丸(東眞、環4・前橋育英)、2戦目は渡辺(和大、商3・高松商業)で。

 

――外丸選手は今年主将に就任。主将として、チームのエースとして、どのような活躍を期待していますか

もう4年生で、1年から経験豊富なピッチャーですので、自分の力を発揮してもらって、背中でチームを引っ張ってもらえればと思います。

 

――先発陣含め中継ぎ陣もリーグ戦経験者、フレッシュトーナメント優勝メンバーなどかなり充実していますが、監督がこの春リーグ戦で期待、注目している投手は誰かいらっしゃいますか。

やっぱり優勝のためには、3番目のピッチャー。要は外丸・渡辺和以外のピッチャーがどれだけ頑張るかだと思うので。誰というよりも、3番目、4番目に誰の名前が挙がってくるのか。今まさに競争の最中なので、その仕上がりを見守りたいという感じですかね。

 

――次に内野陣について伺います。昨季内野を守っていた清原選手ら4年生が卒業し、ポジションが空いている形となっていますが、現時点での陣容は

そうですね、ファーストは副キャプテンの今泉(将、商4・慶應)、セカンド林(純司、環2・報徳学園)、サード吉野(太陽、法3・慶應)、ショートが上田(太陽、商3・國學院久我山)だと思います。今泉以外は結構比較的リーグ戦経験あるメンバーがいいと思っています。

 

――今季副将に就任した今泉選手について、期待している役割は

キャプテンがピッチャーの外丸だけに、今泉が実際野手を引っ張っていってほしいと。声掛けだったり、姿勢だったり、意識だったり、そういう面で野手の先頭に立ってということを期待していますね。

 

――最後に外野陣についてですが、現時点での構想は

センターというか、ポジションがどこになるか別として、横地(広太、政3・慶應)が出てくるでしょう、と。それから中塚(遥翔、環2・智辯和歌山)の2人が2つのポジションに入って、残り1つをさっきのピッチャーの3番争いじゃないですけど、みんなで競争する感じになると思います。

 

――打順は監督の中で固まっていらっしゃいますか

さっきのメンバーで言うと、「2番・横地、3番・吉野、4番・中塚、5番・今泉」っていう打順になると思うので、あとは1番と下位というところが。特に今、一番課題は1番バッターですね。

 

――春の鹿児島キャンプ・関西遠征で重点的に取り組んだこと

特にピッチャー陣、先ほどの話にも出ましたように、外丸と渡辺の次のピッチャーをとにかく作ろうということで、それが3人ぐらい出てくると、なんとかリーグ戦を乗り切れるという風に読んでいますので。野手のほうはとにかく誰が出てくるんだ、っていう競争。まだ続いているんですけど、勝てる選手が誰なの、っていう競争だと思います。

 

――OP戦を数多く組むなど実戦メインの練習形式というのは、監督のどのような経験がベースとなっているのか

やっぱり練習っていうのはあくまでも形づくりなので、自分の形をいかに作っていくかっていうところ、あるいはチームとしての呼吸の合わせなので、それが試合になると思う通りいかないですね。自分の技術も思う通りいかない。チームとしての色々な合わせもうまくいかない。そう思うと、うまくいかないときにどこまで対応できるか。相手は打たせない、点を取らせない野球をしてきますから、そこの戦い、そこで通用するプレーを重視しています。

 

――開幕カード・立教大学について、監督はどのような印象をお持ちですか

非常に力をつけてる、力があるチームですので、非常に緊張感を持って。この立教戦が春のシーズンの行方を左右するという、そういう緊張感を持ってやりたいと思います。

 

――この春の投打のキーマンは

外丸、今泉でしょう。キャプテンと副キャプテン。

 

――今年結成100周年を迎える東京六大学野球。選手として、また現在は監督としてご活躍されている堀井監督にとって「東京六大学野球」とはどのような存在か

学生時代、その後社会に出てからも見守って、またこうやって監督として戻ってきて、私の人生そのものと言っても過言ではないぐらいのお付き合いをさせていただいています。

 

――今季から助監督に就任、監督と同期の北倉克憲さんは、監督から見てどのような方でしょうか

非常にビジネスの世界に長くいたので、組織とは何か、とかそういう問題解決能力とか、社会常識をよく理解している方なので。そういうところの選手へのアドバイスを期待していますし、一方で結構本業に近いマインドをもった仕事をしていましたんで、そういうところも非常に期待していますね。

 

――最後にケイスポの読者、慶大野球部ファンに向けて今季の抱負、メッセージを

慶應の野球っていうのは、全力野球、全員野球だと思っていますし、慶應の塾風というか、そういうものをしっかりと野球を通じて表現することが使命だと思っていますので。そのような戦いを神宮で繰り広げたいと思っています。

 

――お忙しい中、ありがとうございました!

 

(取材、記事:加藤由衣)

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