４月１２日開幕の東京六大学野球２０２５春季リーグ戦も残すは最終週・早慶戦のみ。立大、東大から勝ち点を獲得し、５勝５敗２分、勝ち点２で現在４位の慶大は勝ち点３で現在２位の早大と戦う。令和に入り互角の戦いを繰り広げてきた伝統の一戦を前に、闘志を燃やす選手たちにインタビューを行いました！今回は上田太陽（商３・國學院久我山）選手です！（このインタビューは５月２５日に対面で実施しました）
――今季のチーム全体の戦いぶりを振り返って
４カードやって勝ち点は２っていう結構厳しい状況なんですけど、その割には良い戦いができていると思います。優勝はもうほぼないですけど。手ごたえはめっちゃあるっていうか、秋につながる春の戦いはできているのかな、という感じですね。
――チームの雰囲気は
雰囲気はめっちゃいいですね。先輩（４年生）が特に優しいんで。
――特に誰が優しい？
いや、もう全員が優しいです。みんな友達みたいな感じで、良い意味で、まあ悪いところもあるかもしれないですけど(笑)、仲良くやってます。
――今季の慶大の強みは
勝ちたいっていう思いが強いところですかね。試合に出ている人だけじゃなくて、ベンチにいる人も勝ちたいっていう気持ちが強いので、一生懸命声出すし。その思いが一番強いかなって今年は思いますね。
――上田選手個人としては、昨年は怪我の影響もあり、春秋通して出場はわずか５試合。昨年はどんな年だったか。
めっちゃきつかったですね。全然試合にも出られなくて、怪我も何回かして、上手くいかない一年でした。
――今季はここまで１１試合に出場。昨年と比べて出場試合数が大きく増えているが、試合に出られる喜びは感じているか。
めっちゃ感じてます。ずっとベンチだったんで、今めっちゃ楽しいですし、やっぱ試合出ないと面白くないんで(笑)。めっちゃ楽しく野球できてます。
――上田選手は今季、打率.258、8安打、2打点。自身の打撃成績について、どう振り返るか。
あんま良くはない、もうちょっと頑張らないとっていう感じですね、数字だけ見ると。でも数字というよりは、チームの勝利に貢献する思いでやっているんで、そこをぶらさなければ。次のシーズンはもうちょっと良い結果を残したいと思います。
――昨年と比べて、打撃において成長したところは
ヒットのほとんどが2ストライクからなので、粘りというか、簡単にアウトにならないっていうところの成長は感じています。
――上田選手はチーム内の規定打席到達選手の中で最も三振が少ない。何か意識していることは
監督にいつも「２ストライクになったら何とかしてバットに当てろ」って言われているので（笑）。その意識が強いですね。
――慶大打線の中で自分の役割は
下位打線なので、出塁することが一番求められているのかなと。チャンスで回ってくるんですけど、なかなか打てなくて。打点は少ないんですけど、出塁してチャンスを作るっていうところが自分に求められていると思います。
――他の選手には負けないと思う、自身の守備のアピールポイントは
肩と、アウトを取りきる泥臭さというか執念っていうところは持ち味というか、大事にしています。
――事前アンケートでは、今季自身の印象に残っているプレーに、明大１回戦の９回表の先頭打者の遊ゴロ（このプレーが遊内安打となり、その後サヨナラ負けを喫した）
そのプレーで負けたので、めっちゃ悔しかったのを覚えていますね。
――自身の良かったと思うプレーは
特にないですね（笑）。あんまり覚えていないです、必死なので。立大３回戦の６回裏、２死三塁の場面で、センターに抜けそうな二遊間のゴロが飛んできて、ぎりぎりアウトを取ったのは、外丸（東眞、環４・前橋育英）さんの失点を減らせたのでちょっとだけ良かったです（笑）。
――ミスをしたときの切り替え方は
僕めっちゃ気にしいなんで、なかなか切り替えられないんですけど、試合中はやっぱり気にしていてもしょうがないんで、次のプレーに集中するようにしています。切り替え苦手ですけど、頑張ってます。
――ショートというポジションに懸ける思いやこだわり
監督に「お前肩持ち味だから、ショートやらせるから」と言ってもらって、今年からショートやっているんですけど、やっぱりショートってかっこいいんで（笑）。そこ守れているのは嬉しいです。特にこだわりとかは無くて、与えられたところで一生懸命やるだけです。
――高校時代の経験が活きていると思うところ
アウトを取りきるところは久我山のときに結構指導されてやってきたことなので、そこは活きているかなと。
――ここからは上田選手の個人的な面について。上田選手は自身をどのような性格だと思うか。
みんなと仲良くできて、負けず嫌いだと思います。
――普段はどの選手と一緒にいるか。
同期の中では今津（慶介、総３・旭川東）とか、キャッチャーの吉開（鉄朗、商３・慶應）とか。あと渡辺和大（商３・高松商業）とか、麻雀がお互い好きなので一緒に麻雀やったりしています。
――他大学で仲の良い選手は
東大の松本慎之介（理Ⅱ２・國學院久我山）っていうピッチャーが同級生で、一浪で（学年は）一個下なんですけど。この間神宮で対決もして打ち取られて（笑）。次は打てるように頑張りたいです。
――慶大の推し選手は
うわーむずいな、みんな推しですけどね（笑）。吉野（太陽、法３・慶應）ですね。今は試合出てないですけど、試合出てないのもったいないと思うくらいバッティングすごいんで、推しですね。推しというか、あんな感じに打ちたいなって。
――後輩の中で選ぶなら
後輩だったら丸田（湊斗、法２・慶應）、同部屋なので。もう丸田、丸田ですね。
――開幕前対談では林純司選手（環２・報徳学園）を期待する後輩として挙げていた
純司はもう、推しっていうよりかは師匠っていう感じですね。後輩ですけど、僕より全然野球上手いんで。推しって言うのもおこがましいぐらい（笑）。
――では、早慶戦について。今季の早稲田の戦いぶりをどう思うか。
伊藤樹投手（スポ４・仙台育英）と宮城誇南投手（スポ３・浦和学院）を中心に守りが固いのと、１、２番とか足が速い選手が多い印象ですね。
――早大打線はチーム打率.295でリーグトップの強力打線。慶大はどう対策するか
やっぱり外丸、渡辺和大ですね（笑）。この２人に期待してます。あと怪我しているピッチャーが戻ってくるかもしれないんで、そこは投手陣に期待します。
――先日ノーヒットノーランを達成したエース伊藤樹投手、現在防御率2.25でリーグ2位の宮城誇南投手の登板が予想される。どのように攻略していきたいか。
「好球必打」で、打てる球だけを打ちます。
――早大選手の中でライバル視している選手は
ポジションは違うんですけど、宮城誇南。渡辺和大と宮城誇南と僕ともう一人早稲田の選手で一回飯行ったことがあって、（宮城は）めっちゃいいやつ（笑）。同期で活躍しているので、そういう意味でライバル視しています。
――早慶戦では、自身のどこに注目してほしいか
チームを救う一打に期待してください！
――最後に、早慶戦に向けての意気込みを！
早慶戦っていう伝統の一戦なので絶対勝ちます。
（取材、記事：中原亜季帆）
