４月１２日開幕の東京六大学野球２０２５春季リーグ戦も残すは最終週・早慶戦のみ。立大、東大から勝ち点を獲得し、５勝５敗２分、勝ち点２で現在４位の慶大は勝ち点３で現在２位の早大と戦う。令和に入り互角の戦いを繰り広げてきた伝統の一戦を前に、闘志を燃やす選手たちにインタビューを行いました！今回は小原大和（環３・花巻東）選手です！（このインタビューは５月２４日に対面で実施しました）
――今季ここまで打率.３７５、安打１５、打点６、四死球２、失策０
状態は結構いい感じで上がっていますが、まだヒットを出してほしい場面で全然打てていないときも多かったです。打率よりもチームが勝てる打撃ができていなかったところが、まだまだだと思います。
――チーム内でどのような役割を果たしているか
以前（秋季早慶戦前インタビュー）のチームを盛り上げるということに関して変化はないですが、今季は今津（慶介＝総３・旭川東）と僕が１・２番として、チームに流れを呼び込む役だと思っています。そういった中では、２人でチャンスを作って、良い状態でクリーンナップに回せているかなと思います。監督からも「今津と小原からチャンスを作って、チームの士気を上げていく存在になってほしい」と言われているので、その役は担っているのではないかなと思います。
――今季一番印象に残っている試合は
明大２回戦です。高須（大雅＝法４・静岡）選手からセンターへのフェンス直撃を打った打席のあとに、５回で交代させられたことが一番印象に残っていますね。調子はよかったのに、悔しさというか、おもしろさの面で印象に残っています（笑）。
――試合に臨む際のルーティン「即興ダンス」とは
どんなダンスかは秘密ということにしておいて（笑）。野球部内ではそういう役をやらせてもらっているから、アップ中にたまにやらされます。試合前に自分の即興ダンスでチームの士気を上げています！
――外野手のスタメンを勝ち取れた理由をどのように思うか
外野手だけでなく内野手も慶大は層が厚いので、その中で、腐らずに自分の良さである打撃を磨いてきたという自信がありました。そのようなことを腐らずに続けてきたというのが、自分のなかで今回レギュラーを取れた理由かなと思います。
――ファールで粘る場面が多いが打席に入っている時に考えていることは
打席に入ったらもうなんにも考えていません。打席に入る前に「チームが勝つために自分は何ができるか」を考えて、いざ打席に立ったら「やるしかない」といった感じなので、特に打席ではなんにも考えていないです。
――法大３回戦での２点二塁打、同点内野安打の話
二塁打に関しては、あのチャンス（１死一、二塁）の場面で監督が近寄ってきて、自分の良さは「逆方向の打球だ」という風に言われました。監督に声かけられて力が抜けたので、その通りに逆方向へのツーベースを打てたのかなと思います。（２死一、三塁の場面の）内野安打に関しては、「とにかくバットに当てればなにかあるんじゃないか」と必死に食らいついた結果でした。感触はよくありませんでしたが、バットに当てられたからあの結果が出たのかなと思います。
――打撃面での改善点
改善点は、僕や今津の１・２番の役割としてとにかく出塁しないといけない、逆にチャンスで回ってきたらヒットを打たなければならない、というさまざまな役を担う中で、少し三振が多いかなと。三振を少なくして、粘れるようなバッターにならないといけないと思っています。
――スローイングが課題とリーグ戦前に言っていたが今季は失点0
ANDTVというYouTubeを見たらわかると思いますが、監督と付きっ切りでスローイング練習したことを毎日やってきたので、その成果かなと思っています。
――明大３回戦、法大４回戦のファインプレーについて
ほっとしたのが一番（笑）。自分自身守備に自信がないわけではないですが、周りからの印象としてまだ守備に不安要素があると思われているので、そういった中では、あのようなプレーができたのは、チームの信頼を得られるようになってきたのかなと思います。そのような安心感があのプレーをして思いました。
――守備面での改善点
今の守備の改善点は肩を強くしないといけないなと思います。だいぶ送球もラインを取れているというか、良いところに投げられるようになりましたが、やっぱり常松（広太郎＝政４・慶應湘南藤沢）さんや吉田（雄亮＝商３・慶應）の肩の強い選手を参考にもっと良い送球ができたらなと思っています。
――色紙には「大和魂」
せっかくなら気合の入ったことを書こうと思って、自分の名前も入っていたので「大和魂」にしました。
――背番号「２９」の理由
特にはないんですけど（笑）。２０番台の中では中塚（遥翔＝環２・智辯和歌山）の付けている「２４」か「２９」がかっこいいなって思っていて、中塚が「２４」になったので「２９」でいいやみたいな。来年は、「１」をつけたいですね。フレッシュで「１」をつけたし「１」かっこいいなと思います。１番つけたいです！！
――オフの日は何しているか
ゆっくり寝てます。練習練習、試合試合で疲れているので、寝てたり、友達とどこかに出かけたり、野球部内でどこかに出かけたりとか。でも大体ほぼ寝て、ネトフリ開いて時間を潰すみたいな。基本インドアです。今までインドアだったので、リーグ戦終わったらどこか行こうかなって、横地（広太＝政３・慶應）と計画しています。長野県でグランピングとかしたいなと。
――今季はお兄様の小原大樹さん（平２８卒）小原和樹さん（令２卒）から何か言われたか
とにかくうちの兄貴は全然褒めてくれなくて、いくら打っても何にも言ってくれません。ベストナインを取らないと認めてもらえないと思うので、今季は絶対ベストナイン取りたいと思っています。
――慶大でライバルはいるか
今津、常松、この２人ですかね。外野手として共に高めあえるというか。あ、ライバルか。ベストナインのこと考えてた（笑）。
ライバルは林純司（環２・報徳学園）です。ポジション争い関係なく、毎回一緒に練習する仲なので、ライバルというか共にいつも高めあっています。純司が打ったら悔しいですし、お互い頑張っています。
――慶早戦をもうすぐ迎えますが、緊張はありますか？
緊張はして…あの人数だと緊張すると思いますが、やることは変わらないので、いつも通り、ただチームが勝つためにやる、だけ。多分いけます！！
――意識している早稲田の選手は小松（龍一＝スポ１・花巻東）選手
高校が一緒で、今回はまだ小松は全然投げていないんですけど、「まだ１年生には抑えられないよ」ということで（ケイスポアンケートに「君じゃ俺のことを抑えるのは不可能だよ」と）書きました。
――これからどういう選手になっていきたいか
安定した成績を収められる選手になりたいです。チームが勝つためにはとにかく安定した選手、不調をあまり作らない選手が大事だと思うので、チームの要であるような選手になりたいと思っています。
（取材、記事：河合亜采子）
