【野球】2季連続2連勝で勝ち点3獲得へ 投打ともに強力な稲穂軍団から主導権を握れるか / 東京六大学野球2025春季リーグ戦 早大戦展望

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4月12日に開幕の2025春季リーグ戦も残すは第8週の早慶戦のみ。前カード・法大に先勝も連敗で勝ち点を逃し、5勝5敗2分、勝ち点2で4位の慶大は宿敵・ワセダとの戦いに臨む。ワセダは明大・法大・東大から勝ち点を獲得し、第7週に全日程を終え勝ち点4の明大に次ぐ2位。投打ともに慶大を上回る成績を残しており、今季も手強い相手に間違いない。早慶戦で1敗した時点で今季も4位以下が確定。これは2013年春秋以来12年ぶりの屈辱となる。慶大は昨秋に引き続き2季連続でワセダから2連勝を収め、来季の王座奪還へつなげたい。

開幕カード・立大との試合では、2勝1敗で幸先よく勝ち点を獲得。明大とのカードでは引き分けを挟み2連敗で勝ち点を落としたものの、3カード目の東大戦では2連勝で勝ち点2を獲得。しかし法大に対し先勝も、2連敗で勝ち点を落とすと、その翌週となる第7週で法大が明大に敗戦したことにより、3季連続で優勝を逃す無念の結果に終わった。そして迎える最終週・華の早慶戦。令和に入り慶大13勝、早大13勝の結果はほぼ互角。今春のリーグ戦の集大成として好敵手・ワセダを2季連続2連勝で倒し、来季優勝への扉を開く一戦にしたい。

今季の早大も昨季同様投打ともに慶大を上回る成績を残し、3季連続の頂点へ盤石の戦いを続けている。早大投手陣は防御率3.14で明大に次ぐリーグ2位(慶大は3.78でリーグ4位)。慶大にとって、明大2回戦で史上25人目となるノーヒットノーランを達成した伊藤樹(スポ4・仙台育英)の攻略が最重要課題となることは間違いない。昨秋の早慶1回戦で慶大は伊藤から得点を重ね計5得点を奪い、試合の主導権を握った。また宮城誇南(スポ3・浦和学院)の先発も予想されるが、6試合に登板し、防御率2.25はリーグ2位。昨年の早慶戦は春秋ともに1失点に抑えられており、今季も苦戦を強いられるだろう。

明大2回戦でノーノー達成の伊藤

一方チーム打率は2割9分5厘でリーグトップ(慶大は2割6分4厘でリーグ4位)。また盗塁数「26」はリーグ2位・法大の「15」に大きく差をつけている(慶大は「6」で明大と並びリーグワースト)。機動力を生かした攻撃が目立つ中、今季4番に座る寺尾挙聖(人3・佐久長聖)に警戒。明大3回戦では5打数3安打2打点の大暴れで、明大からの勝ち点獲得に貢献。打率も3割7分8厘とリーグ3位につけ、存在感を放っている。また“慶大キラー”の早大主将・小澤周平(スポ4・健大高崎)は序盤不振も、今季途中から魚雷バットを使用すると立大2回戦以降5試合連続安打中と絶好調。ポイントゲッターの2人を封じることが慶大勝利への鍵となるだろう。

今季早大主将を務める小澤

慶大投手陣はエース・外丸東眞(環4=前橋育英)主将と昨秋最優秀防御率のタイトルに輝いた渡辺和大(商3=高松商業)両先発のゲームメイク力が試される。中継ぎ陣は水野敬太(経2・札幌南)がストレートとカーブを武器に、ここまで5試合に登板し防御率1.50。前回登板の法大3回戦では5-5の同点という競った場面で登板を果たすなど、今季リーグ戦初登板も首脳陣の信頼を勝ち取っている。また、“早大キラー”1年春から登板を果たしている竹内丈(環3・桐蔭学園)のベンチ入り、登板機会にも期待がかかる。

伊藤に並び現役最多18勝の外丸

気迫こもった渡辺和の投球に期待だ

野手陣は林純司(環2・報徳学園)に注目。ここまで全試合「8番・二塁手」として先発出場すると、打率はキャリアハイの3割5分1厘の高打率を記録。法大1回戦では法大エース・野崎慎裕(営4・県岐阜商)からリーグ戦初本塁打を放つパンチ力も見せた。下位に座る林純の一打から上位が還す流れを作り、先制点を奪いたい。また内野守備では、遊撃の名手・上田太陽(商3・國學院久我山)と二遊間を組み、安定感ある守りで流れを作っている。早慶戦でも堅実な守備で試合を引き締め、投手陣を支えたい。

3割5分超の打率をマークし好調・林純

(記事、写真:加藤由衣)

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