【ソッカー男子】第19節 インカレ出場へ大きく前進! 順天堂大戦

 

今季リーグ戦7得点目を決めた日髙

悲願のインカレ出場に向けて、荒鷲イレブンが大きな勝利を手にした。18節終了時点で4位とインカレ出場圏内に位置する慶大。11月とは思えない暖かさの中で行われた試合は慶大が前半と後半に1点ずつ得点し2-0で勝利。インカレ出場を争う相手との「非常にタフなゲーム」(須田監督)を制して、リーグ戦では開幕戦以来となる完封勝利を飾った。

 

 

2011/11/13(日) 13:50KO @市原臨海

慶應義塾大学2-0 順天堂大学

{得点者}43分藤田息吹(慶大)、86分日髙慶太(慶大)

 

先制ゴールの藤田を中心に歓喜の輪

この日も攻守で絶大な力を見せつけた河井

慶大は前節の流経戦で出場停止だった田中副将(環4)がスタメンに復帰。フォーメーションは前節と同様の4-2-3-1を採用した。試合は序盤から、両チームとも積極的な攻撃を見せる。前半6分、日髙(総4)のスルーパスに抜け出した大塚(総4)が惜しいシュートを放つと、その後の前半28分にも増田(環1)が中盤から一人で持ち込んでゴールマウスぎりぎりの惜しいシュートを放つ。対する順大も精度の高いロングボールや細かいパス回しからチャンスを作り出すも笠松主将(総4)を中心とした慶大DF陣からゴールを奪うまでは至らない。そんな中試合が動いたのは前半終了間際だった。43分、左サイドで日髙のスルーパスに反応した黄(総4)がクロスを上げると、このボールを藤田(政3)がヘディングシュート。これが見事にゴール隅へ突き刺さり慶大が先制。前半を1-0で折り返すことに成功した。

迎えた後半、開始1分で森田(経3)がドリブルからシュートを放つなど、先制点の勢いそのままに慶大が数多くのチャンスを作り出していく。14分には前線でボールを奪った河井(政4)がそのままシュート。これは惜しくもクロスバーに阻まれるも追加点の匂いを十分に感じさせるものだった。その後、慶大は守備面でも「ピンチらしいピンチ」(笠松)を

迎えることなく盤石の試合運びを見せる。そして、このまま1-0で試合終了かと思われた41分、カウンターから増田が右サイドを駆け上がり、中央の日髙へ的確に折り返す。ボールを受けた日髙は冷静にキーパーをかわしてそのままゴールに流し込み勝負を決定づけた。そしてそのまま2-0で試合終了。「90分間集中して」(須田監督)終始試合をリードした慶大が貴重な勝ち点3を手に入れた。

後期の躍進は笠松を中心とした守備の安定があるからに他ならない

 

長きにわたるリーグ戦もいよいよ佳境に入り、今節の勝利で慶大はインカレ出場に向けて大きく前進した。ただ、この先に待っている3連戦は全て「上位との対決」(増田)。慶大にとっては試練の3連戦になることは間違いない。ここまでくれば大切なのは技術面より「インカレに行きたいという気持ち」(藤田)だろう。インカレ出場という大きな目標を達成すべく、次節、慶大は首位の専大に挑む。

 By Hiroyuki Tanaka

 

コメント

須田監督

(今日の試合振り返って)非常にタフなゲームだったんだけれども、失点0で終えたんで非常にいいゲームだったと思いますね。(無失点勝利は久々でした)そうだね。久しぶりだね。(守備の練習を入念にやってたんでしょうか)順大の方はカウンターっていうのがね、非常にいいチームなんで、そこだけのリスクマネジメントだけはやろうと。それから集中力。90分間集中して最後までやるってところは、まあ選手たちが本当に意識してトレーニングからやってるんで、そこがまあ試合でもできたんで、良かったですね。今日は。(今日は全体的にパスもつながっていたが)まあゲームプランとしては相手が引いてくるんで、パスは繋がるけれども効果的なパス。特にサイドチェンジをと思ってたんだけど、まあ1点目も横に振って得点できたんで、そういうところは非常に良かったと思います。(今日は選手たちにはどのような指示をだしましたか)まず90分集中して戦おうと。それで特にディフェンスのところのリスクマネジメント。ここのポジションだけは90分やっていこうと。それからボール奪ったら相手のサイドの、サイドバックが結構上がって高い位置だったんでサイドを起点にワイドに使っていこうと。そのようなことを言いました。(順大の印象は)非常にまとまってていいチーム。本当に今日はタフなゲームだったと思います。(あと3試合で終わりも見えてきましたが)これから上位と直接対決なんで、とにかくいいゲームをね。お互いいいゲームをやって、まあ勝ったり負けたりあると思うんだけれど、内容のあるいいゲームをやって、終わらしたいなと思ってます。(次節への意気込みをお願いします)また決勝戦のような気持ちで、90分間戦い続けていいゲームをやります。

笠松主将

(今日の試合を振り返って)どうしても上にいくためには勝ち点3が欲しい試合の中で、まあ厳しい試合でしたけど、前半1点後半1点とって失点も0ってことで、まあ全体的に戦えてたんで、まあいいゲームだったかなと思います。(今日は久々の無失点勝利でした)今全体的に守備の意識を高くやろうということをやっているのでまあ後期入ってからは大崩れする試合もほとんどないので、その中で今までは0-0というゲームが多かったんですけど、得点も取れて失点も0で終われて理想的なゲームだったと思います。(今日は決定的なシーンもほとんど作らせなかったが、最近は意識して練習しているか)とにかくコンパクトに前線から後ろまで保つっていうことをやってるのでまあ一人一人の距離感もいいので、そういった意味ではピンチらしいピンチもつくられなくて、連携もうまくできたので、いい傾向かなと思います。(今日は全体的にパスもつながっていたが)相手があまり前からプレスがこなかったので自由に自分たちでボール回せたので、ああやってボールを回せれば技術も前線は高いのでいい形でチャンスを作ることができたんじゃないかなと思います。(残り3試合でゴールがそろそろみえてきましたが、今後の戦い方については)ここから上位陣との戦いが続くので、まあ1試合1試合準備して、とにかく全員でしっかり準備して、先をみるんじゃなくて、まずは専修戦のことをしっかり考えて、1試合1試合しっかり戦っていきたいなと思います。(次節の意気込みを)専修は前期に危ないというか4点とってから3失点という形で結構危ないゲームをしてしまったので、今専修は調子いいですけど、自分たちはそういうチームに勝たなきゃ上にいけないと思うので、そういった意味でいい緊張感をもって一週間準備してしっかり勝ち点3をとっていきたいと思います。

田中副将

(振り返って)本当に勝ち点3が欲しい試合だったので、とれてうれしいです。(右サイドでのドリブル突破は効果的でした)前半から押し込むことができていたのですが、なかなかクロスにまでたどり着けなかったです。ただそんな中での先制点は、左サイドからのクロスということで、こちらのサイドから押し込んだぶん、左サイドが空いたと思うので、そういった意味でも悪くはなかったかなと思います。(2試合連続での無失点ということで手ごたえを感じるのでは)結構安定してきているのかなという風には思います。相手がサイドでボールを持った時に、時間を作れているので、中でしっかりと体制を整えて、相手をむかえうてていると思います。良くはなってきているのかなと感じています。(残り3試合、インカレが近づいていますね)いまあるインカレへの出場権(を手にできる順位)を守れるように。手のひらからこぼさないで、しっかりとつかみたいと思います。サッカーを頑張りたいです。

河井

(今日の試合を振り返って)先週の試合と同様、勝ち点の計算上では今日も負けられない試合だったし、相手はもっと勝たなきゃいけないっていうプレッシャーの中戦ったと思うんですけど、自分たちもけっこうプレッシャーがあって、最初ちょっと硬い感じで(試合に)入っちゃったんですけど、先制点が取れてだいぶ楽になりました。(良い内容のサッカーをして勝利出来たわけですが現在チームの雰囲気は)そうですね。ある程度メンバーが固まってきて練習でも試合でもそんなに声をかけなくても連携が取れてきているっていうのが一番大きいかなと。サイドの縦の関係とかもだいぶ出来てきているし、チームとしてのまとまりが出てきたのかなと。シーズン終盤なのでそろそろチームの出来上がりも重要かなと思います。(ご自身の調子は)そんなに疲れもないですし、試合に対するモチベーションも高く持って試合に臨めているので非常に調子はいい方だと思います。(今日はU22代表の関塚監督が観に来られていましたが)試合前に森本さん(慶大コーチ)からはっぱをかけられました。まあ、意識してないと言えば嘘になっちゃいます。自分も一応その年齢に入っているわけだし過去に一度その年代の代表に選ばれているので、また選ばれてみたいというのもありますし、選ばれて今の自分たちの年代のトップのレベルがどれくらい高いのかっていうのも実感してみたいですし。自分は(関塚体制になってから)まだ1回も呼ばれていないので、チャンスがある限り、とりあえず毎試合高いモチベーションを持って試合に臨んでいいパフォーマンスをしていればいつか呼んでくれると信じて、頑張りたいと思います。(首位、専修大との次の試合に向けて)残り3試合、自分の大学ラストの試合になるので、楽しみながらやりたいです。優勝が狙える位置で試合が出来るっていう幸せを感じながら、首位のチームなので相手をリスペクトする気持ちを持ってまた1週間いい準備して、またいいパフォーマンスが出来るようにしたいです。次は勝ちたいですね。ちょっと勝負にこだわってやっていきたいなと思います。

日髙

(今日の試合を振り返って)90分間通して誰一人欠けることなくみんな集中を切らさなかったので、それがこの2ー0という結果につながったと思います。(今節もゴールを決めたが好調の要因は)ポジショニングを意識し始めてから点を取れるようになった。自分がどこで仕事をするのか、ボールをさばいたり、もちろんゲームを作るというのも自分の役割だと思うんですけどそれにプラスしてゴール前での仕事というのを意識しているので、そういう意識が結果につながってるんじゃないかと思います。(今節勝利を収めたことでインカレ出場にまた一歩近づいたと思うが、それについて)そうですね。ここまできたら、インカレ出場もそうですけどやっぱり優勝を狙いたい。まだ上もいますけど、ここから3連勝したら優勝も見えてくると思うし、インカレ出場も一戦一戦大事に戦うことでついてくると思う。本当に一戦一戦大事に、と思ってます。(残りのリーグ戦も3試合となりましたがチームの雰囲気は)最近はもう練習もみんなトレーニングから集中してるし、このトレーニングはどういう意図を持ってやってるかをわかりながらやっている。一人一人が積んできた一年間の経験の集大成なっているのでそういう意味ではすごいいい雰囲気になってると思います。(次節にむけて)今首位の専修に勝てば本当に勢いに乗って自信にもなると思うので、しっかり準備して勝ちにいきたいと思います。

(振り返って)チームとしてはこの一戦に、上位に食らいつくためにも、負けられない試合という位置づけで臨みました。リーグ終盤になって、お互いにチームの研究が進んでいって、上手くいかない部分というのもあると思うのですが、そんな中でも自分たちのサッカーをして結果が出たので、よかったなと思います。(日髙選手とのコンビで左サイドを攻略する場面が多かったですね)そうですね。(日髙)慶太は自分の動きを分かってくれていますし、自分も慶太からボールが出てくるタイミングというのは分かってきたので。その1本のパスでシュートまで行けるシーンというのは、ここ何試合か出てきていているのですが、それを続けていきたいなと思います。(アシストシーンに関してはピッチを広く使った展開から黄選手のクロスでしたね)相手が3トップ気味に張っていたので、なかなか良いタイミングで上がる機会がなかったのですが、あのシーンに関しては右サイドで良い形でボールを回せていて、サイドチェンジが来るだろうなという予想ができたので、上手く裏に抜け出せました。そんな中自分の思い通りのボールが回ってきて、うまい具合に決めてくれたと思います。(二試合連続での無失点ということで手ごたえはありますか)そうですね。前期が終わった段階での修正点というのが守備の面だったのですが、後期はリーグ全体をみても失点数が少ない方だと思うので、その点は評価できるのかなと思います。特にこれからの上位陣との対決ではまず失点しないということが大事になってくると思うので、これを続けていけたらと思います(今後インカレにむけての意気込みを)自分が1年のころに2部で優勝して1部に上がったのですが、その時4年生にはいろんな面でサポートをしてもらったし、引っ張ってもらいました。その結果として、いまこのステージでやれているのだと思います。そういった4年としての役割として、自分も同じように後輩たちに良い経験をさせてあげたいなと思いますし、自分たちも最後に良い思いをしたいなと強く思っているので、一丸となってここから戦っていきたいなと思います。

藤田

(今日の試合を振り返って)結果を残すことが出来て良かったです。(ダブルボランチのバランスは)増田ともやりやすいですし、チームもいい状態にあるので、僕らボランチがしっかりいいプレーを出来れば、いい結果に繋がると思ってます。(チームが好調な要因は)みんなが同じ目標に向かってしっかり練習からやれているので、そういったことだと思います。(残りの3試合で大切なことは)もうほとんど上位しか残ってないんですけど、4年生が多いので、4年生のために頑張るという気持ちだったり、インカレに行きたいという気持ちが強ければ、大丈夫だと思います。(専大戦に向けて)1戦1戦やっていくことが大事なので、専修というよりも残り3試合のうちの1戦だという意識でやっていきたいです。

増田

(今日の試合を振り返って)今日は自分たちがボールを支配して、主導権を握れて決めるところというのが何度かあって、前節の流経戦でも決めきれずに苦しんでしまったんで、今日も決定機が何度かあったんですが、2点決めることが出来てしっかり勝ち点3とることが出来て良かったと思います。(2点目について)ずっと日髙選手がパスを要求していて、)そこに出そうと思っていたんですが、そこにしっかりとパスが出せてよかったです。(最近増田選手の攻撃参加が増えているが)やはり個人的にも後ろで待ってて守備の準備をしているだけではなくて、それにプラスして攻撃参加をしていかないと、もっと上に行くことが出来ないなと考えていて、後期に入ってそういった面を意識して攻撃参加していました。(守備面について)慶應は組織的に守るというチームなので、そういった面でも一人一人がサボることなくプレーできているのかなと思います。(残りは3試合だが)残りは上位との対決ということで、直接対決なんですが、残り全部勝てばリーグ優勝できると思うので、まず次の専修戦に向けてしっかりと1週間準備して臨みたいと思います。

慶大出場選手

GK 中川翔太(環4)

DF 黄大城(総4)

DF 松岡淳(商3)

DF 笠松亮太(総4)

DF 田中奏一(環4) →88分甲斐公博(環3)

MF 増田湧介(環1)

MF藤田息吹(法政3) →75分松下純土(総2)

MF 日髙慶太(総4)

MF 河井陽介(法政4)

MF 森田達見(経3) →66分風間荘志(商4)

FW大塚尚毅(総4)

コメント

タイトルとURLをコピーしました