【バスケ】関東トーナメント準決勝 筑波大に完勝!2年連続決勝へ!

この日インサイドを制圧した岩下(総4)

春のトーナメントも準決勝を迎えた。ここまで危なげなく3連勝して勝ち上がってきた慶大はこの日筑波大と対戦。筑波大といえば昨年のリーグ戦の優勝を懸けた試合で苦杯をなめさせらたチームであり、慶大にとっては嫌なイメージのある相手。戦力的にもこれまでのチームよりはレベルが高く、慶大としてはなんとか勝って決勝に進みたいところだ。

試合は高さのある筑波大に対する岩下(総4)の働きがキーになった。岩下は終始オフェンス、ディフェンスの両面で絶大な存在感を発揮し、インサイドが安定した慶大はリズムに乗ると得意の速攻も多く飛び出し大量得点。筑波大も外角からのシュートが好調であったが、インサイドが機能しない分得点が伸びなかった。岩下の29点取る活躍で、最終的に103-81で慶大が勝利。慶大が2年連続となる決勝へと駒を進めた。

第59回関東大学バスケットボール選手権大会 準決勝

2010/05/15(土)@代々木第二体育館

  1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 26 24 27 26 103
筑波大 20 11 23 27 81
慶大のスタメンは二ノ宮主将(環4)、酒井(環4)、岩下、澤谷(政4)、家治(環3)の5人。開始早々、慶大は家治がミドルシュートで先制すると二ノ宮もスリーポイントで続く。インサイドでも岩下がゴール下でコンスタントに得点。筑波大もスリーポイントやミドルシュートで対抗し序盤は互角の展開に。しかし、慶大は岩下を中心とするディフェンスで相手に楽にシュートを打たせず流れを掴む。岩下はリバウンドをきっちり確保し相手センターに仕事をさせず。さらに蛯名(法1)がリバウンド、スティールなど気迫のこもったプレーでチームを盛りたてると、一気に慶大ペースに。得意の走るバスケが機能し始め、家治の個人技、二ノ宮のスリーポイント、岩下のゴール下で加点。筑波大も個人技やスリーポイントで対抗するが、慶大は終盤にも岩下のバスケットカウントや蛯名のミドルシュートが決まり50-31と大量リードで前半は終了。

成長著しい家治(環3)はこの試合24得点。

後半も慶大がトランディションを軸に主導権を握る。家治が速攻を決めると、二ノ宮も巧みなドリブルでディフェンスをかわしてスリーポイントを沈める。相手もスリーポイントを落とさず、必死に食らいつくが、慶大はこれまで静かであった酒井が個人技からのゴール下、スリーポイントを決めてみせる。ディフェンスでも岩下がパスカット、連続ブロックなど獅子奮迅の活躍を見せオフェンスへの良い流れを生み出す。家治が豊富な運動量で速攻を決めると、二ノ宮も個人技で連続得点。余裕が出た慶大は矢嶋(総1)、本橋(環1)といった新戦力も登場。矢嶋はオフェンスでアグレッシブなプレーを見せ、本橋もリバウンドで貢献。ゲーム終盤は4年生が再び気迫のこもったプレーを見せる。酒井がバスケットカウントを決め、二ノ宮は大量リードにもかかわらずルーズボールに頭から飛び込む気迫のプレー。さらに岩下が相手の攻撃をことごとくブロックし、ベンチ、応援団を含めチームは大いに盛り上がる。その後慶大は岩下のポストプレイでついに100点に到達。結果的に103-81と大量得点で勝利した。

中高の後輩筑波大・田渡選手とマッチアップする二ノ宮(環4)

序盤こそ互角であったが中盤以降は慶大のトランディション・バスケットが機能し、終わってみれば100点ゲームを達成。その根底には岩下を中心とした強固なディフェンスがある。特に岩下はリバウンド、ブロックでチームに多大な貢献をした。他のメンバーも皆気合の入ったプレーを見せ、チームとして良い雰囲気で決勝に進むことが出来た。決勝の相手はライバル・青山学院大。大学随一のタレントを揃える強豪であり、今までにはなかった苦境が訪れることが予想される。しかし、苦しい場面でこそ慶大の持ち味である勝負強さが発揮されるのだ。最終戦となる明日も慶大の熱い戦いに注目したい。

By Syouta Kajigano

コメント

佐々木HC

二ノ宮が頑張ってくれたんで、何とか勝てました。(田上・小林が抜けた穴はどうしているか)二人で40点稼いでいたんでそれをシェアするのは難しいので25点から30点くらいを家治ともう一人で補って欲しいと思っています。(1年生はチームにフィットしているか)ある意味でいうと蛯名はきちっと馴染んでいます。矢嶋の方がまだ自分の感覚をつかめてませんね。高校の時はパスをすぐやっても通るんですよ。大学になると体も強いし、手の振り回す速さも速いのでそこでちょっと戸惑ってるかな。(1年生に期待していることは)ハツラツととにかくやること。シュートなんかも思いっきり打っていいよと言っているんですけど、なかなか打ちませんね。でも大きな貢献です。チームが少しずつ変わりつつあります。(4年生の集中力については)それしかないもんうち。4年が集中力きらしたら試合やめるよ。タオル投入(笑)(明日の決勝に向けて)試合が終わって書いてほしいんだけど15点くらい負けているのでそれをなんとか4年に頑張ってもらって1ケタにもっていけばなんとかなりそうな気もします。

二ノ宮主将

今日の試合は勝負所で祐典とか岩下とかディフェンスを頑張れたので、そこは良かったと思います。(ディフェンスで注意したこと)リバウンド勝負っていうことで、岩下が本当にリバウンドを頑張ってくれてるので、それをガード陣、フォワード陣が上手く拾えていたので、それは良かったかなと思います。(蛯名がスタメンで器用されて、だいぶフィットしてきたようだが)そうですね、だいぶ息が合ってきたのと、あいつは元気があるので出てくるとチームの雰囲気も変わりますし、本当にすごい1年生です。(どういう所が)気持ちが強いですね。身体も強いっていうのもありますけど、1番は気持ちが強いっていう所ですね。(矢嶋、本橋については)やっぱり気持ちが強いしやる気もあるんですけど、2人は身体がまだ弱いかなと、それで2人も苦労してると思うので、そこはこれからやってくれると思います。(以前に比べて足を使った攻撃が出来ていたように見えたが)そうですね、昨日くらいから家治が結構意識的に走ってくれるようになったので、それはすごいいいことだと思います。去年は大祐さんみたいにめちゃくちゃ速い人がいたので、やっぱり家治とあともう1人ぐらい走れる選手がいて欲しいです。(走り出しということを周囲に注意しているのか)練習の中でも切り替えを早くしようっていうことを言ってるんですけど、去年よりは全然まだまだなので、そこは課題だと思います。(積極的にシュートを狙っていたが)相手が引いていたっていうのもあるので今日は狙いました。(明日に懸ける意気込み)2連覇したいっていう風にチーム全員が思ってるので、気持ちを1つにして絶対勝ちたいと思います。

酒井

昨日の試合は出足が良かったので今日も入りに集中しようと。僕自身調子があまり良くなかったんですけど、周りは皆調子がよかったのでそれを生かすプレーを心掛けて、それがいい方向に進んでこういうゲーム展開になったかなと思います。(チーム全体でルーズボールに対し積極性が見られたが)試合前からコーチ陣にルーズボールをしっかり追うことがウチの伝統だという話があったし、個人的にもそういう所を頑張れば流れを引き寄せることが出来ると思っていて。今日は僕ら4年生が率先してそういう部分を出来たことがチームを盛り上げる結果になったので明日も継続していきたいです。(準決勝というハイレベルな戦いの中で100点取れたことについては)うちの持ち味であるトランディションが出せたから100点取れたと思うんですけど、そこは下の試合でも上の試合でも関係なくやっていきたいと思っています。まあ、準決勝っていう場に慣れていない選手達もたくさんいるので、僕ら4年生が頑張って余裕を作り、そういう人たちに出場機会を与えたいですね。(2年連続の決勝となりましたが)チーム結成当初からトーナメント2連覇を目標に掲げていたし、こうして決勝までこれたのであと1つ、気負わずに自分達のプレースタイルを貫き通して優勝出来れば最高ですね。先輩達も応援に来ているので、先輩達と一緒に喜べたらなと思います。

岩下

やっぱり相手の特徴をしっかりおさえて、要所要所後半は特にシュートの確率が上がってきて、追いつかれそうになった所で、自分達のバスケがしっかり出来たっていうのが勝因だったかなと思います。(調子が良いように見えるが)そうですね、やっぱり4年生になると背負っている自覚と責任っていうのが本当に違ってくるので、そういったところで自分をコントロールする術っていうのが身についたかなと思います。あとはやっぱり今まで戦ってきた相手が、インサイドがあんまり強くないチームなので、そういった意味ではやれて当然なのかなとも思います。(決勝は青学が相手だが)自分達のバスケが出来るか出来ないかっていうのが本当に勝敗に関わると思うので、まあおそらくこの大学バスケ界で1番強い相手で、電鉄杯ではぼこぼこにされましたけど、それをこの2週間でどれだけ埋められたかっていうのは僕達の気持ちにかかってると思うので、そこは4年生3人二ノ宮、祐典、僕を筆頭に、しっかりとチームを作って、明日は気持ちでなんとか優勝掴めるように頑張りたいと思います。


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