【ソッカー男子】第8節 昨年度インカレ覇者明大の前に屈する 無念の完封負け

 

集合

今季初のナイターゲームとなった明大戦

第84回関東大学サッカー1部リーグ第8節(19日)が行われ、慶應大は明治大に0対2で敗れた。前節の大敗から気持ちを切り替えて中3日で臨んだ一戦。3人の今季初スタメン選手を加えた新しい布陣で、首位の明大に挑んだが「実力の差を見せつけられ」(李監督)完敗を喫した。
 

第84回関東サッカーリーグ戦【前期】1部リーグ 第8節
2010/5/19(水)17:50 KO@熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
慶應義塾大学0-2明治大学
{得点者}前半45分 阪野(明大)、後半43分 山田(明大)

松下

激しいプレスを受ける松下

前節からの悪い流れを断ち切るために・・・。「1人1人の戦う姿勢は見えた」(三上主将・政4)との言葉通り試合序盤から慶大イレブンは気持ちのこもったプレーを見せる。今季ここまで圧倒的な強さを見せる明大に対し劣勢に回るものの、プレスをかけてパスコースを限定。くさびのボールには厳しい対応をみせた。前半は終始両チームのDFが高い集中力を維持。緊迫した展開が続いた。しかし45分、ひと山越えたかに思えた慶大はあまりに痛すぎるゴールを奪われる。これまで強固な守りを見せていたDFの一瞬のすきを突いた明大の小林。山本からのスルーパスに抜け出しキーパーと1対1の状況を作ると迷わずシュート。GKの中川(環3)が1度はセーブするもこぼれたボールに阪野が反応し難なく押し込んだ。「立ち上がりと終了間際の失点は絶対に駄目」(笠松・総3)、ある意味最悪の時間帯に失点を許してしまった。

迎えた後半。リードを許し、得点が欲しい慶大は相手陣に攻め入ると、10分この日最大のチャンスを得る。相手の隙間に切れ込み風間(商3)がドリブルで抜けると真横にパス。エリア内で待ち構えた大森(商4)のシュートがネットを揺らしたかに思えた。しかし、これは僅かに外れてサイドネット。絶好のチャンスを逃してしまう。ゴールの気配が漂うも、流れを引寄せられないまま時間は過ぎて後42分。カウンターから岩田(総1)が右サイドで抜け出すと、中では数的優位を作り3枚が待ち構える。しかしクロスはいずれにも合わず・・・。チャンスを逸してしまう。チャンスをいかせない慶大を尻目に終了間際の後43分、明大山田が渾身のミドルシュートをネットに突き刺し試合を決定付けた。

三上

がっくりと肩を落とす三上

試合後、慶大の中には涙を流した選手もいた。現在のチーム事情から、どうしても負けられない戦いであったから。必死に戦ったはずなのに・・・。結果をみると完敗であった。突きつけられたのは王者との実力の違い。「経験不足」、「雑なプレー・軽いプレー」、「個々人のレベル差」明大との戦いで多くの課題が浮き彫りとなった。この1戦をどのように捉え、糧にするのか。「チームに必要なのは自信だと思う」(李監督)。これから続く厳しい戦いも前を向いて乗り越えて欲しい。

By Yutaka Okumura

 

コメント

李監督

(今日の敗因は)試合内容としては悪くはなかったし、一人一人は戦う気持ちを持って一生懸命やろうとしていた。ただ雑なプレーが多かったかなと思う。ただプレーをするだけでは駄目で一つ一つのプレーに目的を持って精度をあげていかないといけない。簡単なパスだったり、クロスだったりができていないから、流れが悪いわけではないのに、点が入らない。逆に自分たちのミスを相手は見逃さずに得点に結びつけていた。現時点で1位にいるチームと8位にいるチームの差がはっきり出たんじゃないかなと思います。(立ち上がりうまく試合に入れていたが)それは今まで7試合戦ってきて見えた課題。負けた試合を振り返ると先制されるとそのままずるずるいっていた。そういう試合をしていると上には行けないから。点を取られても逆転すれば良いという気持ちでやろうということだった。(今日の中盤の構成について)3ボランチでやってきたが、今藤田が抜けているというのもあって中盤は4枚の2ボランチ。サイドに日高・河井とボールをつなげる選手を起用した。日高に関しては調子も上がっていたから。(これを継続していくかは)次の試合がすぐあるのでコンディションを確認して決めたいと思います。中盤は何人かいるので、疲れがたまっている選手は休ませながらやらないといけないと思っている。(チームが混とんとして、良くない流れがあるのか)自分たちで雰囲気は作るものだから。確かに勝っているときは自然と雰囲気も良くなるけど、前節みたいな負けをすると下がって元気がなくなってしまう。ただ今日の試合が大事だというのは皆感じていたし、切り替えていたと思う。負けはしたが課題が見えた試合で次につながるものだった。(次に向けてどこを修正していけばよいか)すぐに修正できることは少ないが、1部の試合はちょっとしたミスで失点をしてしまう。またチャンスで決めないと苦しくなってしまう。試合が決するのはそういった部分だと思うから。今日のようにイージーミスなどの雑なプレーをしてしまうと相手にチャンスを与えることになるからそれは避けないといけない。その為にはまず自信を持ってプレーすることが大事なんじゃないかなと思う。

三上主将

(振り返って)悔しいですね。しっかり一人一人戦う部分とか一生懸命やる部分はすごい見えていたのですが、勝てなかったのは実力の差だと思います。そういうところが出来た上で勝てなかったというのは本当に悔しい。(何が敗因か)全てのプレーに関してこだわること。細かい部分へのこだわりっていうのは全然相手の方が上で。FWの準備であったり一人一人のパスの精度であったり、そういった面で少しづつ相手の方が上で、それが最終的に2―0という結果になったと思う。(今の波に乗り切れていないチーム状況にジレンマを感じているか)今日は自分たちのなかでは気持ちの面とかではいい風に望めたが、それでも勝てなかったという現実を思い知らされた。今日の試合がポイントになればいいかなと僕は思っている。普段の練習からの一つ一つの細かいプレーへのこだわりの部分を明治大はしっかりとやっているんだなと思うので、この試合を機に自分たちもしっかりやっていかないといけないと感じた。(上位のチームと対戦する際の気持ちの持っていき方は)気持ちの持っていき方としては今日の試合は問題なかったと思う。立ち上がりもしっかり落とし込むことが出来た。この試合だけで終わってしまったら全く意味は無いので、そういうところは継続していきたい。しっかりみんなで試合前に確認してやりたい。あとは監督からも言われたことだが、もっとしっかり自信を持って、パスなりトラップなり。今日に関しては相手の方が自信を持ってやっていた面が多かったと思うので、さっきも言いましたけど練習からやっていくしかないので。練習期間は短いので練習で技術を上げていくのは次の試合に向けては無理だが、自信を持つという面に関してはすぐできると思うので、そこはしっかりみんなで確認していきたい。

河井
(今日の試合を振り返って)前節よりも一人ひとりが戦っていると思うけど完敗。力の差が出た。(雨で濡れたピッチの影響は)根本的にパスとか回んないし戦うとかそういうレベルでできてないことが多いんで課題がたくさんあるかなと思う。(収穫、課題は)前節から中3日での試合にしては戦えた。でも力の差をしっかり受け止めないと目指しているものが遠くなるので次の流経戦でいい試合して休憩を迎えたい。(今日で連敗だがチームの雰囲気は)もう負けられないという危機感は一人ひとり持っているとは思うがまだまだ甘い。軽いプレーとかもあるしピッチに立つ責任感を感じられてないんで・・・。まだまだ上位のチームに勝つには力が足りないと思う。(今のチームに足りないもの)自信を持って戦えてない。相手のことばかり気にして自分のプレーができてない。出てる選手の学年が若いっていうのもあるけど、ひとつひとつの試合で経験していかないと力が付いていかないかなと思う。(次に向けて)取りあえず後の3試合負けられないし1試合1試合しっかり勝ち点取っていかないと下も見えてくるので切り替えて次の試合に臨みたい。

慶大出場選手

中川翔太
黄大城
三上佳貴
笠松亮太
岩田修平
日高慶太64分→横川達郎
松下純土
山浦公裕
河井陽介
大森純希76分→川久保理
風間荘志

コメント

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