【ヨット】海の”壮大さ”に惚れた 高校まではヨットと無縁も 海を制するダークホースになれるか 中板清乃/1年生インタビュー「ROOKIES FILE」Vol.16〈後編〉

ヨット

1年生の新人記者を中心に、1年生の選手たちにインタビューをするこの企画。第16回は、ヨット部へインタビュー!本記事では後編として中板清乃(環1・Spectrum Community School)選手へのインタビューを掲載します。(このインタビューは9月4日に対面で実施しました。)

前編はこちら

 

ーー自己紹介

ヨット部1年の中板清乃と申します。

 

ーー競技歴は

ヨットは初めてで、完全に5月から始めた形になります。

 

ーーどうしてヨット部への入部を決めたのか

ずっと水泳競技をやっていて、2歳の頃から水泳をやってて水泳をまた続けようか迷ったんですけど、ヨット部に知り合いがいたこともあって水上競技にちょっと興味が湧いたので、あとマリンスポーツって社会人になるとやりにくそうだなっていうので大学生活でしかできないスポーツってなった結果としてヨット部を選びました。

 

ーー実際に入部してみて何を感じるか

まず部の面としては、他の部活と比べてかなり合宿生活とかで一緒に衣食住を共にするので、アットホームな感じもあってすごく部員の皆さんとは仲良くさせていただいてたり、「ファミリー」とかいって、お互い住んでいる場所が近い所でグループを組んで、数か月に1回遊んだりするので、そういった面で人間関係ですごい恵まれたなというふうに感じますし。またヨットに関しては他の大学だと1年生はすぐ乗らせてもらえないんですけど、慶應ヨット部はもう5月の段階からボートに乗らせていただいたりして、かなり環境にも恵まれているなっていうふうに感じます。

 

ーー「ファミリー」ではどこか行ったか

私は東京ファミリーっていうのに属していて10人ぐらいいるんですけど、ごはん食べて卓球しに行ったり、あとカラオケ行ったりとかそういう感じで親睦が深まっているなっていうのを感じます。

 

ーーヨットに乗ったときの感覚は

水泳とかはコンディションて水温ぐらいしか変わらないと思うので毎回同じような感覚で取り組めば技術も着実についてくるんですけど、ヨットってその日の潮の流れとか、誰と乗るかとか、あとどのくらい風速があるとか、本当にすごい人とかは大会のたびに現地入りしてどういうふうな気候でみたいな、そういうのもやるくらいコンディションに左右されるので、今日これでできたって思ったことが次の日のコンディションでは全くできなかったりして、苦戦する部分も多いです。

ヨットに乗る中板(左)

 

ーーヨットに乗るやりがいは

試合出てみないと難しかったりもするんですけど、例えばこの前には関東個人戦(=関東学生ヨット個人選手権大会)があったんですけど、そこでは106艇が一列に並んでバーッと出る瞬間があって、その壮大さとか、他の競技と違う部分は舞台がテニスコートとか室内の狭い空間じゃなくてもう海全体なので、壮大さっていうのはヨットをやっていてよかったなっていうふうに感じる、見ていて感じる景色でもあります。

 

ーー合宿所ならではの生活は

掃除とかも配置とか決まっていたり、マネージャーさんとかも昼夜すべてご飯を作ってくださっていますし、朝5時50分に起床して、夜の9時50分まで活動しているので、その隙間時間に何をするかっていうので小学生のクラスの係分担みたいな感じで。私は「セール係」っていう帆を管理する係やっていたり、そういう感じで一人一人の仕事分担がはっきり明確に分かれているっていうのは合宿所ならではっていうか、長い時間を共にする上で欠かせないことかなって思ってます。

 

ーー授業がある時の生活は

基本的にヨット部の練習は金土日して、月から木曜日まで休めるというか、ジムに行く時はあるんですけど、文武両道は結構可能かなと思っていて。金曜日から日曜日、朝から夜9時50分まで3日間やっています。

 

ーー夏休みの生活サイクルとしては

夏休みは基本的に月曜日と火曜日がオフで、水曜日から日曜日までが朝5時50分から夜9時50分までのハードなスケジュールにはなっています。

 

ーー月火のオフは家に戻ったり

そうですね。でも、船を扱っているので部品がちょっと緩んじゃってとかそういうのを直したりするために前日、だから火曜日の夜とかに来て夜ちょっと整備してとか日曜日の夜はずっとやって月曜日に帰るみたいな感じなので、オフ中もヨットのことを考える時間が多いかもしれないです。

 

ーーオフの過ごし方は

まず金曜日に練習があるということで、月から木に授業を詰めなくちゃいけないので全休っていうのは今の段階では作れないので完全にオフを取れているわけではないんですけど、週に大体2回くらいはジムに行く課題みたいなのが出されてたり、ランニングとかもありますし、でも3日間の活動で疲労も溜まるので私の場合は銭湯に行ったり、酸素カプセル行ったりっていう感じで体のコンディションを整える方に重きは置いています。

 

ーー自身の強みは

まだ4か月しかやってないので先輩方の足元にも及んでないんですけど、強いて言うと他の女子選手に比べて身長が高いのと、体格に恵まれているので強風時にも、ヨットってヒールバランスって言って帆を片方に張っているから風がはらむと倒れやすくなるんですよ。それを体重で戻すっていうのがあるので「てこの原理」みたいな感じで身長が高くて重い方が起こしやすい。だから強風時にもボートに乗ってなんとかレースができるっていうのは強みかなというか恵まれた点かなというふうに思っています。

 

ーー成長を感じた瞬間は

ヨットって2人乗りなんですけど、スキッパーって言って後ろで舵握ってる人が基本的に経験者の方で、最初はセールとか全部指示に従ってる感じなんですけど、最近はまだまだ全然なんですけどセールがどのぐらい出てるかなとか風強いから外出ようとか、ある程度自分で判断できるようになってきたのはある意味成長した点かなというふうに思っています。

 

ーー逆に課題はあるか

ヨットの難しいところって、ただセールを引いたり出したりするだけじゃなくて、他のコントロールロープっていうのを使って、セールの中でもリーチっていって後ろ側を深くしたり浅くしたりとか、それが下とかいろんなところをコントロールしなくちゃいけないんです。それを風速とかによって自己判断で変えなくちゃいけないんですけど、そこはまだスキッパーの人に指示されてからになっちゃってるのでもっとこの風の時にはこういうシェイプ、帆の形がいいんだなっていうのを自分で判断できるようにしていきたいなと思います。

 

ーー体育会の他競技で仲のいい選手は

同期だと男子ラクロス部の大島伸也(環1・淑徳巣鴨)っていうのがいまして、高校同じクラスで同じ時期に大学に入ってきたので授業とかも一緒に受けてたり、一緒に学食とか食べてて、気の安らぐ友達でもあります。

 

ーーヨット部で仲のいい先輩は

ヨット部は上下ももちろんなんですけど、横の方がつながりが強い部分があって、横だと94期なんですけど同期みんな仲良くやっているっていう感じもあります。特定の先輩と仲がいいっていう感じではあんまりないかもしれないです。

 

ーー同期と仲がいいはどうして

1年生は特にシメシャリとか言って夜ごはん食べ終わった後に食器とか全てその日使ったお皿とか次の日の朝食を作ったりとかそういうのが全部1年生でやっているので同期として動くことが多くて、それもあって同期仲はいいですし、だからこそヨット部を続けていきたいって思う理由の一つでもあります。

 

ーー憧れの先輩は

3年生のまずヨットって艇が2個あって(スナイプと470)、その中でもスキッパーとクルーっていうのに別れるんですけど、私が470クルーっていうポジションで、その柳井遼(経3・慶應)さんも470クルーで、柳井さんの動作はいつも見ながらああなりたいなって思う存在でもありますし、ロールモデルみたいな感じです。

 

ーールーキーイヤ―で達成したい目標は

抽象的になっちゃうんですけど、1年生って大きな大会にまだ出られるところにはなくて、だけどクルーとしてだと自分が原因で失速したりする回数をなるべく減らして、できたらスキッパーにどういうふうに進む、あっちにブローがあるよとかもっと声かけをして、レースに貢献できるようになっていきないなっていうふうに思っています。

 

ーーチームの中でどういう存在でありたいか

自分特有なことで言うと、私は結構真面目で時間管理とかを同期の中でもちゃんとやっている方なので、94期として何か課題の取りこぼしとかがあったら積極的にそこはサポートしていきたいなというふうに、それが唯一同期に貢献できる点かなというふうに考えています。

 

ーー慶大での4年間で達成したい目標は

慶應ヨット部っていうのは全日本インカレで優勝っていうのを目標にして戦っているので、そこに貢献したいという気持ちもありますし、私は女子枠、全日本女子インカレというのもあるのでそこで部として良い結果につながるようなクルーになりたいなというふうに思っています。

 

ーーヨットという競技の魅力は

水泳の話にもなっちゃうんですけど、水泳ってさっき言ったようにコンディションが同じだからつまるところほとんど体力勝負、いかに身体能力が優れているかっていう話になるんですけど、ヨットって例えば風が弱い場合は体重が軽い人の方が船自体の重さが軽いから早く進んだり、逆に風が強い時は重くなくちゃいけないとか、だから必ずしもどういう人がヨットに適しているとか身体的にそういうのがなくてある程度取っかかりやすいスポーツでもありますし。体力に自信がなかったり身体能力であんまりスポーツできないんだよなっていう人でも風とか座学の面で身体能力を凌駕することもできるので、みんなに開かれたスポーツではあるかなというふうに感じています。

ヨットのバランスをとる中板(手前)

 

ーーケイスポ読者に向けて

ヨット部ってそもそも40人しか部員がいないので身近にヨット部員がいない人も多いと思うんですけど、まずヨットの良さを少しでも知っていただけたらと思いますし、今後新しく入部を検討している人はまず1回海での壮大さを体験してほしいなという風に思います!

 

(取材:山内悠暉)