今季から学生バレー界最高峰である関東1部に復帰した慶大。来たる6月12日、慶應義塾大学日吉記念館にて、第74回早慶バレーボール定期戦が行われる。相手は2部5位と「格下」の早大。昨年は通じて3勝1敗と勝ち越した相手だが、その唯一の敗北がこの早慶定期戦だった。早慶定期戦22連敗の歴史に終止符を打てるか。昨年出場した早慶戦全てで勝利した「早慶戦男」村上(法2)選手に早慶定期戦への展望、意気込みを伺った。
―まず先日閉幕した春季リーグ戦について総括していただけますか
今年はなんといっても自分達にとって初めての1部リーグということで何もかもが新鮮でした。昨年までなら決まっていた球や取れていた球も全く通用せず、結果として1勝9敗とボロボロにされました。でも、その中でもやはり自分達が今後やっていくべきバレースタイルや伸ばすべき能力について考えることができたので収穫も多かったと思います。
―ご自身としては1部と2部との違いをどのような点に感じましたか
まずは何より「高さ」。コミットで跳ばれた時のプレッシャーや、打点の高さなどはやはり2部とは全然違いました。相手は1枚ブロックのはずなのにどうしても抜けないという状況が多かったのが印象的です。
―それを踏まえて「今季、自分はここが成長したな」と思えるところを教えてください
初戦が東海大だったということもあり、早々に1部の格の違いに目を慣らすことができた。「ブロックは大体このくらいは絶対出てくる。」「ここに打ったら確実に拾われる。」という予測が自然とできるようになったので、秋にはそれを踏まえて、攻撃面で貢献できたらいいなと思います。
―話を早慶定期戦に移しますが、2部の早大との対戦、我々はつい快勝を期待してしまいますが、村上選手はどのような戦いになると見ていますか
個人的にはかなり競ると思っています。昨年のこともあり、チーム全体として「早慶戦」は一筋縄ではいかないのは分かっているので、油断せず、とにかく気持ちを押し出して全力でプレーすることに専念したいと思っています。
―具体的にはどのような点に難しさがあるとお考えですか
まず相手に左利きがいるということ。素早く対応できるかどうかがカギだと思っています。うちのチームは左利きのスパイカーが少ないため、普段からあまりなれていないので要注意です。あとはやはりセンターを多用してくるチームなので、いかにクイックを早い段階で潰して、相手のバレーを単調にさせるかだと思います。
―その中で早慶戦にめっぽう強い村上選手は、どのような貢献をしていきたいですか
あっまたその話(笑)。とりあえずはクイック。それも速いテンポで打つことに意味があると思っています。うちのバレーは速いトス回しが売りなので、チーム全体が連動するように、まずはセンターからテンポを作っていきたいです。あとはやはりブロック。リーグ中から集中的に取り組んできた組織的なブロック、また1対1でのブロックで点を取りたいですね。
―今年も「早慶戦男」さく裂ということですね!
…まぁ分かりやすく言うとそうですね!!村上、頑張っちゃうぞって感じですね!!(笑)
―さて、先日同じ室内球技のバスケットボール部男子が早慶戦で勝利しました。それを受けて今の心境はいかがですか
バスケはちょっと見たのですが、何より会場の熱気がすごい。早慶戦ってこんなに盛り上がるのかって感動しました。バレーはもちろんあそこまで人は入らないだろうけど、それでも応援に来ていただいた人たちがスカッとするような気持ちいいバレーを見せたいと思っています。
―今のチームの雰囲気はどうですか
今は早慶戦に向けて、意識しすぎず、また気が抜けすぎていないベストな状態にあると思います。練習にも活気があってリーグが終わってからも良いムードを持続できていると思います。
―あらためて早慶定期戦への意気込みを聞かせてください
そうですね。OBの方々からは「理屈なしにとにかく勝て!!」との力強いお言葉をいただいているので、まずなにより「勝つ」ことですね。その上で必要な雰囲気を「慶應バレー部のスマイルデリバリー」こと星谷(理1)・村上両センターが作っていけたらと思っています!!
―では最後に塾生へ向けてメッセージをお願いします
皆さんが楽しんで頂けるよう精一杯プレーするのでぜひ応援の程、よろしくお願いします!!
―村上選手、お忙しい中ありがとうございました。
第74回早慶バレーボール定期戦は、6月12日(土)慶應義塾大学日吉記念館にて、開会式が13時に開始。その後女子試合が行われ、予定では15時から、村上選手も出場予定の男子試合が行われる。昨年40年ぶりの1部昇格を果たした慶大。今度は早慶定期戦23年ぶりの勝利を目指す。「歴史的瞬間」を見逃さないためにも、12日は友達を誘って日吉記念館へバレー部の応援に行こう!(入場料無料)
By Kenji Okamoto
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