慶應スポーツ新聞会

【ラグビー】シーソーゲームを制し、大学選手権白星スタート 大学選手権/関西学院大戦

 

CTBとして縦のアタックでも貢献した高田

 

雪のちらつく12月9日、京都・西京極。厳しい寒さの中、慶大にとっての大学選手権セカンドステージ初戦・関西学大戦が行われた。試合は序盤から両チーム互角のプレーを見せシーソーゲームとなるも、最後は慶大が底力を見せ29-17で勝利。大学日本一への夢をつなぐ大きな一勝となった。

 

 

 

第49回全国大学選手権セカンドステージ VS関西学大

 

12月9日(日)14:00KO@京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

 

 

得点
 
 
 
 
慶大
 
チーム
関西学大
 
前半
後半
VS
前半
後半












PG




DG


12
17
小計
12

29
 
合計
17
 
 

 

得点(慶大のみ)

 

T=鈴木、山田、高田、浦野、新甫

 

G=瀧口2

 

 

出場選手
 
 
ポジション
 
 
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三谷俊介(総3・国学院久我山)
 
2.HO
渡辺祐吉(経4・慶應)
 
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平野裕馬(環4・国学院久我山)
 
4.LO
佐藤大朗(総4・国立)
 
5.LO
山田亮介(環4・国学院久我山)
 
6.FL
茂木俊和(理4・清真学園)
→18.池田尚(商4・慶應)
7.FL
木原健裕(総2・本郷)
→19.森川翼(環2・桐蔭学園)
8.NO8
鹿児島昌平(経4・慶應)
 
9.SH
猪狩有智(経3・慶應志木)
→20. 宮澤尚人(法2・慶應)
10.SO
宮川尚之(環3・成蹊)
 
11.WTB
鈴木貴裕(経4・慶應)
 
12.CTB
高田英(経4・慶應志木)
 
13.CTB
大石陽介(環3・修猷館)
 
14.WTB
瀧口晃太郎(文4・桐光学園)
→22.新甫拓(経4・慶應)
15.FB
浦野龍基(政2・慶應志木)
 
 

 

突破を図る平野

 

対抗戦5位での大学選手権出場により、同グループの他のチームより勝ち点の少ない状態からスタートする慶大。準決勝以降に進出するためには一つも負けられない状況の中この日の試合を迎えた。まず試合の流れをつかんだのは慶大。開始早々の前半2分、関西学大のキック処理のミスから敵陣22mライン付近でラインアウトを得ると、そこから攻撃を展開。フェーズを重ね前進すると、中央やや左でのラックからハーフバックスを経由して大外にいたWTB鈴木(経4)にボールをつなぎ、鈴木がディフェンスを振り切り先制のトライ。幸先よく5点を先制する。この流れのまま攻めたい慶大だったが、ここから関西学大の反撃を受ける。ミスが絡み、なかなかボールをキープできずに自陣で相手に攻め込まれる場面が続いてしまう。関西学大にもノックオンやスローフォワードなどミスが出て失点を免れる場面も多かったが、流れは変わらず前半19分にライン際を破られ失点。同点に追い付かれてしまう。早めに流れを取り戻したい慶大は直後のキックオフでの相手ノックオンからラッキーな形でチャンスを得る。一気に攻めたい中、関西学大にレイトチャージのペナルティが出るなど、着実にインゴールに迫っていく。残り数メートルまで来たところで、関西学大の粘り強いディフェンスに苦しめられたものの、最後はLO山田(環4)が中央へ押し込み勝ち越しのトライを奪う。しかしリードを奪った直後、慶大もペナルティで自陣深くまで攻め込まれると、35分にモールでトライを奪われ再び同点とされる。結局前半はその後得点は動かず12-12で終了。前半は両チームともにミスはあったものの、互角の好ゲームとなった。

 

 

ラックからトライを狙う三谷

 

勝利のためにリードして試合を進めたい後半。しかし最初にチャンスを得たのは関西学大。慶大はボールを保持しながらもノックオンを連発し、試合の流れに乗り切れない。自陣でのプレーを余儀なくされると、じわりじわりと前進を許しゴール前まで迫られてしまう。そして10分、大外を余らされてしまい相手WTBにトライを許す。12-17とされ、この試合始めてリードを奪われてしまう。だが、この日の慶大はここから底力を見せる。失点直後のキックオフでボールをキープすると、SO宮川(環3)やCTB大石(環3)がディフェンスラインを破り前進していく。さらにFW陣も奮起し着実にインゴールに迫っていく。良い形で残り5mまで来ると、最後はSH猪狩(経3)が相手を引きつけ、CTB高田(経4)へパス。高田がそのまま中央へグラウンディングしトライ。WTB瀧口(文4)のゴールも決まり19-17と逆転に成功する。その後、またしても自陣に攻め込まれるが、そこは全員での粘り強い守りでしのぎきり得点を許さない。緊迫した展開の中迎えた27分、慶大は敵陣右サイドで相手ボールのブレイクダウンをターンオーバーすると、そのボールを一気に左へ展開。ライン参加していたFB浦野(政2)にボールが回ると、相手ディフェンスが外の選手をケアしている隙をついてディフェンスラインを突破。そのまま約30mを走り切りこの日チーム4本目のトライ。さらに止まらない慶大は33分にも途中出場のWTB新甫(経4)がダメ押しのトライを決めて29-17と大きくリードを奪う。その後の関西学大の攻撃を、慶大の安定した守備で守り切り、スコアは動かずノーサイド。準決勝以降進出の絶対条件であった勝利を手にした。

 

 

試合の流れが何度も変わるまさにシーソーゲームとなったこの試合。しかし後半に相手を突き放しての勝利は、底力が相手を勝っていた証拠だろう。さらに大学選手権のルールにより勝利での勝ち点5に加え、4トライ以上を奪って与えられるボーナスポイント1点も獲得し、結果としては最高の形となった。次は対抗戦を1位で通過した筑波大との一戦。現在勝ち点10でグループ首位を走る相手であり、敗れれば国立進出の夢は断たれてしまう。この日の勝利を自信として秩父宮の舞台で勝利を挙げ、国立への道を切り開いてほしい。

 

【ケイスポ的MOM】相手を切り裂く高速トライゲッター・FB浦野龍基

 

この日はFBでの出場となった浦野

 

浦野がこの日も攻撃でその力を発揮した。積極的にラインに参加し、持ち前のランニングスキルで後半の苦しい時間帯での貴重なトライを奪った。今季はSO、WTB、FBと様々なポジションを経験し、チームに大きく貢献している。次の相手の筑波大はBK陣が強力な相手だけに浦野の攻守にわたる活躍が勝利には欠かせない。

 

 

 

 

 

(記事 中島 裕幾)

 

 

 

コメント

 

田中監督

 

(今日の試合を振り返って)いかに自分たちの力を発揮するかを考えていました。予選プールを突破するためには、勝利に加え勝ち方が求められます。しかし、最初から4トライ以上を取るようにということを選手たちには言いませんでした。プレッシャーで固くさせたくありませんでしたね。前半はタックルが甘くて、相手のスピード感のあるアタックをさせてしまいました。特にライン際の部分で突破をされてしまいました。後半はしっかりブレイクダウンで圧力をかけようということと、タックルを低く入ることを徹底しました。最後にはフィットネスで上回ったということも夏合宿の成果が出たのかなと。結果的に、ひそかな目標であったボーナスポイントも取れたのは良かったです。(次戦に向けて)筑波大は非常にディシプリンの部分がしっかりしているチームです。それに対してはしっかり対策を考えます。しかし、相手に合わせるというよりは、一年の総決算である大学選手権なので自分たちの力を出し切ることを意識していきたいです。

 

 

FL茂木主将

 

(足の怪我の具合は)膝をやってしまったんですが、何回かケガをしたこともあるのでたぶん大丈夫だと思います。(試合を振り返って)前半も後半も自分たちのやりたいことがやりきれていないと思います。100%やるのは無理だと思いますが、その中でも完成度の低い部分が多くて、相手に何回もチャージをされたりしました。ただその中でも勝てたのは良かったと思います。縦にしっかりといけて、最終的に外でトライを取れたのは良かったですし、相手のほうが足をつる選手が多くてこちらが走り込んできたことがしっかり出ていると思いました。(前半は風下のようだったが同点で折り返せた点について)風が吹く方向が変わっていっていたので、風上、風下関係なくコイントスで勝ってマイボールからいこうと話していました。風上でも風下でも前半を勝って折り返すのが目標なので、今回は同点で達成とはいかなかったですがいい形で折り返せたと思います。(後半の中盤以降に一気に加点しての勝利となったが)すごく良かったと思います。競った試合をして最終的にこちらが走り勝てばいいので、それに沿ったゲーム内容になったと思います。(課題を挙げるとすれば)ブレイクダウンだと思います。一人がひとつの仕事をするようにしないといけないと思います。あとは攻め方の統一もしないといけないと思います。僕自身のけがの影響もあって、試合内容全体を把握できていないのでもう一度ビデオを見て課題を洗い出して来週に向けてやりたいと思います。4トライ以上を奪い、8点差以上での勝利は理想通りだったと思うが)結果に関しての満足度は高いです。4トライ以上を取って相手に勝ち点を与えなかったので。最初から狙ってしまうと競ったときに動揺してしまうので、最初から狙っていたわけではないのですが結果的にそうなったことは良かったと思います。(次の筑波大戦は大きな山場となるが)ここが山場なので筑波大戦はしっかりと準備して絶対に勝ちたいと思います。

 

 

WTB鈴木副将

 

(今日の試合を振り返って)前半で自分たちのやってきたことを出すことができなくて、関西学院さんのテンポのいいアタックを受けてしまって、エリアを取ることができませんでした。受けに回ってしまったのは反省点です。(トライシーンは)外に振って縦で勝負した結果、裏で僕がボールをもらえてトライを取れたので、あのトライはしっかり個人で勝負した結果だと思うのでよかったです。(アタック全体はどうだったか)僕個人の調子は良かったですね。今日は外で積極的に勝負していこうと思えましたし、実際にそれはできたのかなと思います。(以前のけがは大丈夫か)試合に出られたらけがは関係ないので、全力を出し切るだけです。11番での出場だったが)事前に相手の選手をスカウティングして、14番の畑中選手がいい動きをするということだったので、それを封じ込めるというか、止める役目を、野沢HCから僕が与えられました。畑中選手の対面になるように、今回は左WTB、11番での出場となりました。(個人的な収穫と課題は)課題はまず、中盤でのゲームコントロールですかね。ブレイクダウン周りで、関西学院大学さんの圧力を食らってしまって、中盤で揉んでしまった結果、ミスをしてしまって流れに乗りきれないということがありました。そこでしっかりゲームをコントロールして、エリアを取ったり外にボールを振ったりなどの対処はあったと思うのですが、それが特に前半はできていなかったと思うので、課題ですね。収穫は、前半と後半の始め、縦の強いアングルで攻めていこうと話していたので、外に振り切ってトライを取ることが今日はできたので、それはすごく収穫だったかなと思います。(次戦、筑波大戦に向けて)対抗戦で優勝した一番強いチームですし、僕個人としても初戦でけがをしてしまったすごく悔しい思いをした相手です。なので、リベンジをして筑波にしっかり勝って、決勝トーナメントに進みたいと思います。個人としては、彦坂選手にやられてしまった面があるので、けがの部分も含めてリベンジしたいと思います。

 

 

LO山田

 

(6ポイント取る形で勝利できたことは)0からのスタートだったので、6ポイント取りたかったです。取れたことは大きいと思います。次のステージにつなげるチャンスを残せて良かったです。これから、来週の試合にとにかく集中していきたいです。(この1週間は関西学大にフォーカスしたのか)そうですね。目の前の敵を倒すという点で、完全に意識して練習してきました。(振り返って)前半、ディフェンスでよけてしまったところがありました。相手の攻撃に対応できないところが多くなってしまいました。ゲインを許して、どんどんゲインを切られてしまったので、もっと相手のアタックにきちんと対応できていれば良かったな、と思います。前半、いいところで取り切れなかったのが、前半接戦になってしまった原因だったと思います。もっとFwdが走って取り切ることをしないと次の試合では厳しくなると思います。そこを意識してやっていきたいです。(ブレイクダウンに関しては)相手に速さがあったと思います。慶大が2人目の寄りが遅いところに食い込まれてしまったりしたので、そこであったり、Fwdのリアクションスピードの部分をもっと改善していきたいと思います。(自身のトライは)ずっとFwdでいっていたところを、たまたま僕があそこでボールを持っただけです。特に意識はありませんでした。個人的に今日はあまりいいプレーができなかったので、もっと自分が前に出て行かないといけないと感じています。(次戦の筑波大戦が山場になると思うが)筑波大戦で次のステージに行けるかどうかが決まると思います。もう後がない、という気持ちで臨みます。

 

 

SH 猪狩

 

(試合を振り返って)前半は縦に当たっていくプレーを意識していました。その分で後半にトライを取り切れる場面ができたのかと思いました。(相手は順目にブラインドサイドをしつこくついてきたが)普段やってない相手なので対応できていなかったと思います。次の試合までに修正していきたいですね。(Aチームでの試合勘というものは)前回の青学大戦は慣れていなかったのですが、今日は落ち着いて良いゲームメイクができたと思います。SHとしての判断は)相手はブレイクダウンに人数を割いてこない中で、SHが突破するということは重要です。もっと前を向きながら視野を広くしていきたいです。中盤で攻めきれない場面ではHB団で裏をとる判断もあってよかったのかなと思います。相手にテンポの良いアタックをさせてしまうと、強いランナーに突破せれてしまいます。しっかりとブレイクダウンで勝ちたいですね。

 

 

CTB高田

 

(試合を振り返って)早い時間にトライを取れたのは良かったんですが、そのあとにシーソーゲームになってしまったのは良くなかったかなと思います。(対抗戦から変えた部分はあるか)大きくは変えてないです。慶應のラグビーをやりきるということでシェープとタックルとワンキル。そして1対1でしっかりと倒すということを突き詰めようということを言っていました。(前半は風下となっていたがあえて選んだのか)まずボールを持って深く蹴り込んで、マイボールからアタックしようと思っていたのでボールを選びました。(相手のCTBと当たってどうだったか)夏合宿でやられた感じはなかったので、特別意識するというよりは2人でコミュニケーションを取って前に出ようということだったのでそこは上手くいったと思います。(攻撃ではトライもあったが全体としての出来は)前半は縦をついて、外を空かせて後半の20分にトライを取れたのは良かったと思います。しっかりと道は見えていました。(守備面を振り返って)ディフェンスは近いサイドでFWに抜かれることがあったので、そこだけ修正すればあとは良かったと思います。4トライ以上を奪って、8点差以上で勝てたのは理想通りだったと思うが感想は)4トライを意識しているわけではなかったんですが、頭の片隅に入れてトライを重ねていって4トライ以上取れたのは良かったと思います。(次は筑波大戦だが)帝京大を倒した筑波大ということで一筋縄ではいかないと思いますが、慶應のラグビーをやりきって大金星を挙げたいと思います。

 

 

WTB新甫

 

(大学選手権初戦への意気込みは)4トライ以上のボーナスポイントを狙わないと1位が厳しい中で、難しい話ですがあえてそこを意識せずに慶應のラグビーを貫いてまずは勝ちにこだわろうということに集中して臨みました。結果として4トライ以上で勝てたので良い集中力で臨めたと思います。(試合を振り返って)相手はブレイクダウンにすごく人数をかけてくると考えていたんですけど、後半はプレッシャーが弱くなっていたので、自分が入ったら二人目で速く寄ってターンオーバーを狙っていこうと考えていました。(緊迫した点差での途中出場だったが)先ほどのブレイクダウンのことと、これ以上失点させられないのでディフェンスでオーガナイズしないといけないと思って入りました。(後半はBKが奮起しトライを多く挙げたが)前半で両CTBが頑張って縦のアタックをしてくれていたので、その結果の外でのトライだと思います。ゲームプラン通りに遂行できました。(来週の筑波大戦に向けて)勝たなければ国立はないので、チーム全員で死力を尽くして戦いたいと思います。

 

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