【野球】昨日から一転、打線沈黙、守乱… 決着は第3戦に持ち越される 明大②

5月19日(日) 慶大-明大 2回戦

三振を喫する谷田

三振を喫する谷田

昨日の勝利の流れそのままに明大相手に連勝し、早慶戦へ弾みをつけたい慶大だったが、3回、併殺プレーに失敗し先制を許すと、打線も明大・関谷に15三振を喫し完封負け。昨日の価値ある勝利から一転、課題の残る敗戦となった。

 

 

 

明大

慶大

 

明大:◯関谷-坂本

慶大:●加嶋、山田、渡邉義、明-小笠原、手銭

 

慶大出場選手

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[7]

佐藤旭(商3・慶應)

[4]

北村(商2・丸亀)

 

H

春山(商4・慶應)

 

近藤(環3・国学院久我山)

[9]

谷田(商2・慶應)

 

大坪(総4・佐賀西)

[5]

横尾(総2・日大三)

[8]

藤本知(環3・慶應)

[3]

松本大(環4・桐光学園)

 

H

稲垣(商4・慶應湘南藤沢)

[6]

山本泰(環2・慶應)

[2]

小笠原(環2・智弁和歌山)

 

手銭(環4・大社)

[1]

加嶋(商2・慶應志木)

 

H

齋藤(商1・慶應)

 

山田(環4・中京大中京)

 

渡邉義(環1・静岡)

 

H

渡邊暁(商4・慶應)

 

明(政3・慶應)

 

 

 

先発した左腕エース・加嶋

先発した左腕エース・加嶋

連勝で今季2点目の勝ち点を得たい慶大。初回、2番北村(商2)が左中間への二塁打を放ち、先制のチャンスを迎える。しかし、続く谷田(商2)は二ゴロ、横尾(総2)は見逃し三振で好機を逃す。

慶大先発は今季2回戦の先発を任されている左腕エース加嶋(商2)。2番高山に安打を許すも、後続をしっかり抑え、まずまずの立ち上がりを見せる。

 

2回、先頭の藤本知(環3)が昨日本塁打を含むマルチ安打の勢いそのままライト前に運び、さらに盗塁を決めチャンスを作るが、後続が続かずまたも無得点。嫌な流れの中で、3回、加嶋は1アウトを取った後、ラストバッターの関谷にライト線へ二塁打を打たれ、その後上位打線に死球、安打で1死満塁のピンチを迎えてしまう。ここで明大の打者3番中嶋の当たりは、ショート正面への併殺打おあつらえ向きの打球に。しかし2塁フォースアウトを取った後、二塁手北村の1塁送球が大きく逸れ、結果的に3塁走者、2塁走者が還り、思わぬ形で2点の先制を許してしまう。

 

ミスで先制を許す苦しい流れのまま中盤を迎えたくない慶大は3回裏、1番佐藤旭(商3)が安打を放ちノーアウ

要所で三振を奪われ得点に結びつかない

要所で三振を奪われ得点に結びつかない

トのランナーを出す。続く北村もきっちりと犠打を決め、1死2塁。しかし、またも谷田・横尾の二年生クリーンアップコンビが思うような打撃ができずこの回も得点を奪えない。嫌な雰囲気を払拭することはできず、試合は中盤に入った。

 

加嶋は持ち前の打たせて取るピッチングで、ランナーは出しつつも4回、5回と明大打線を0点に抑える。しかし、それ以上に素晴らしいピッチングを見せたのは明大・関谷だった。4回から5回にかけて5者連続空振り三振に切って取られるなど、今季防御率1点台の好投手の前に手も足も出ない状況が続いてしまう。

 

6回から慶大は先発加嶋から2番手山田(環4)にスイッチ。しかし山田は制球が安定せず、先頭の岡大に四球を出す苦しい立ち上がり。その後も犠打、死球などで2死1、3塁のピンチを迎えると、関谷の打席で小笠原(環2)が捕逸。3塁走者が生還し、リードを広げられる。7回は期待の1年生投手・渡邉義(環1)がマウンドに上がるものの、先頭福田にまたも四球を出してしまい、その後ランナーを進塁させ、1死1、3塁。迎えた4番菅野は緩い三ゴロに打ちとったものの、ランナーはホームに還り0-4。タイムリーこそ浴びないが、じわじわと突き放され、重苦しい空気が慶大側に立ちこめる。

 

慶大打線もこのまま終わるわけにはいかない。一死から7番山本泰(環2)がセンター前への安打で出塁すると、守備から入っていた8番手銭(環4)の打席で慶大ベンチが選択した策はヒットエンドラン。関谷が2球目を投じた瞬間山本泰がスタートを切ると、手銭がリーグ戦初安打となるセンター前安打を放つ鮮やかな攻撃で1死1・3塁。下位打線から初の連打が生まれ、慶大に絶好のチャンスが到来する。しかし、続くピッチャー山田の代打渡邊暁(商4)が三振に倒れ、慶大打線で本日唯一マルチ安打を放っている佐藤旭も連続三振。関谷になかなかホームを踏ませて貰えない。

 

安定した投球を見せる明

安定した投球を見せる明

その後慶大は4番手、明(政3)が8、9回を無安打に抑えるピッチングを見せるが、打線は好リリーフに応えることができなかった。9回に5番藤本知が意地の二塁打を放つも、後続が倒れ万事休す。結局関谷の前に15三振、7安打無得点の完封負け。悔しい敗戦を喫した。

 

今日の試合は、序盤の手痛い守備のミスや投手陣の四死球からの失点を、最後まで打線でカバーすることができないという、非常に課題の残る試合となってしまった。けれども、慶大ナインには明日すぐに挽回のチャンスが待っている。明日の試合でしっかり勝ち点を手にして、良いチーム状態で早慶戦を迎えられることを切に願う。

 

(記事 角谷 明香)

 

選手のコメント

 

堀野 真主将(理4)

(今日を振り返って)投手が良くて、打ち崩せなかったということに尽きますね。(関谷投手の印象は)良い投手ですがどこかに隙があるはずなのでそこにつけ込みたかったんですけど中々打ち崩せない良い投手でした。(チャンスであと1本というかんじでした)ヒットは出ていたんですけど、フォアボールも少なかったですし、要所でなかなか良い配球されて打てませんでした。相手の方が上でした。(明日にむけて)勝ち点絶対に取りたいので、明日に向けて振り込んで臨みます。

 

手錢大(環4)

(今日の試合を振り返って)自分たちのミスで点を与えてしまって、せっかく昨日勝った勢いを消してしまったので、明日は切り替えて、守備から一つ一つしっかりやっていきたいです。(初ヒットも出たが)ほっとしました。なんとか打てて良かったです。(守備面については)1個また後ろに逸らしてしまったので、止めてあげないとなというのと、まあでも最初受けたのは1年生のピッチャーだったんですけど、よく投げてくれていたなと思います。(明日に向けて)ここまで来たら明日明治叩いて、勝ち点取れるように頑張ります。

 

藤本知輝(環3)

(今日の試合を振り返って)負けたので、もう明日に切り替えてやっていくだけです。(2回の追い込まれてからの右方向への安打について)詰まるくらいの気持ちで、おっつけてしっかりと打つことができました。(3回の好守備について)ピッチャーが頑張っていたので、守備で盛り上げようと思っていたので、いいプレーができました。(明大・関谷投手の印象は)すべてのボールが低めに決まっていて、すごいいいピッチングをされてしまいました。(明日に向けて)僕が打って絶対に勝ちたいと思います。

 

春山凌(商4)

(今日の試合を振り返って)全体がすごくいい雰囲気で入れたと思うんですけれど、守備が乱れて点が入った時に、全体が少し落ち込んでしまった感じがあったので、それがあまり良くなかった点かなと思います。関谷が凄くいいピッチャーじゃないですか。だから、全員でなんとかして攻略しようって姿勢をもっと早いうちからできたら良かったなと思いました。7回、8回くらいから、みんなバットを短く持ち始めて、いいヒットが生まれ始めたんですけれど、時すでに遅しって感じで。だから、もっと序盤からその姿勢を徹底したら良かったです。(初出場の感想は)すごく楽しいですね、野球って。って感じです。あとは、初出場なんですけど、試合自体は1試合なんで、他にも練習試合とか出てたりするので、その時と同じような感じで入れたなって。やっぱり神宮ってことで、変に気負ったりすると良くないって思って、あんまり余分なことを考えないで、打席に入りました。打ちたかったです。(好投する関谷に対しての代打だったが、どのような準備をしたか)前日にいつも一緒に練習している渡邊暁眞と、昨日は絶対関谷の時に打席に立つことを2人共分かっていたので、2人共関谷のピッチングフォームを真似して二人で投げ合って練習をしてたんですけれど、実際に来るボールとなると140キロ超えてきて、チェンジアップへの反応がすごく難しくなってくると思ったんで、どちらかに絞りたかったんですけれど、なかなか難しかったという印象ですね。(明日の試合への抱負)明日は白村が投げてくれると思うんで、0点に抑えて、みんなヒットを打って、僕自身も出番があったら打ちたいなと思っています。

 

佐藤旭(商3)

(今日を振り返って)こちらもヒットを打つなどしてチャンスを作っていたが、そこで後一本が出なかったのが今日の敗因だと思います。(一、二打席目は先頭打者で回ってきたが)先頭打者で打順がきたら絶対に塁に出ようと思っていたので出塁出来たことは良かったのですが、最後の打席、チャンスの場面で打てなかったことが自分の中では凄く悔しいです。(三打席目は粘ってからのヒット)簡単にツーアウトをとられてしまってなんとか粘って出塁していこうと思っていたので、それが良い結果に繋がったと思います。(先発の加嶋選手について)テンポ良く投げてくれたので守りやすかったのですが、守備のミスから点を取られてしまって可哀想なことをしてしまったかなと思います。(明日に向けて)明日も勝って勝ち点を取って良い雰囲気で早稲田戦を迎えたいと思います。

 

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