【ラグビー】実力出せず不完全燃焼 チャンス落とし敗戦/Jr.選手権 明大戦

果敢にトライを狙うNO8市橋

果敢にトライを狙うNO8市橋

 先週、帝京大に敗れジュニア選手権黒星スタートとなった慶大。ホームである日吉グラウンドに戻り、次なる相手として明大を迎えた。試合は明大に先制を許すと、その後は一度もリードを奪うことができずに17—33で敗戦。チャンスの場面も多く見られたが、ミスからリズムを崩してしまうなど、煮え切らない試合内容となった。

 

Jr.選手権VS明大

2013/9/28(土)13:00K.O.@慶應下田G

 

得点
慶大   明大
前半 後半   前半 後半
T
G
PG
DG
10 小計 19 14
17 合計 33
 

得点者(慶大のみ)

T=川原、松岡

G=木村、中村

PG=木村

 

慶大出場メンバー
ポジション    
1,PR 眞鍋泰明(経3・慶應)  
2.HO 神谷哲平(総3・桐蔭学園) →17松岡大介(1・小倉)
3.PR 川合良(商4・慶應志木)  
4.LO 野田一宇(商3・修猷館)  
5.LO 川原健太朗(環3・小倉)  
6.FL 山城慎平(商4.慶應志木) →23佐々木大也(環4・国学院久我山)
7.FL 古岡是道(法3・慶應)  
8.No.8 市橋佑樹(経4・熊本)  
9.SH 猪狩有智(経4・慶應志木) →20渡辺諒介(経4・慶應)
10.SO 木村亮平(商4・明善) →22中村敬介(経2・慶應)
11.WTB 黒岩聡(商4・慶應NY  
12.CTB 清水周大(法3・慶應) →21名頭薗泰輝(商3・慶應)
13.CTB 設楽承平(経4・長崎北陽台)  
14.WTB 位田陸(法4・慶應)  
15.FB 楠本遼(経1・慶應)  
 

相手の大型Fwdと渡り合ったPR眞鍋

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試合開始直後にまずペースをつかんだのは慶大。5分、明大の反則からPGのチャンスを手にしたが、SO木村の蹴ったボールは惜しくもゴールポストの外側へ。その後もパスで左右に展開しながらアタックしゴールに迫ったが、なかなか相手のディフェンスを打ち破ることができない。すると明大にブレイクダウンでターンオーバーを許すと、そのままカウンターを決められ先制のトライを献上してしまった。13分、再びPGを獲得し、今度はしっかりと3点を取った慶大だったが、直後に明大にモールトライを許してしまい3—12とされる。慶大はラインアウトを起点に反撃を試みるも反則を犯しリズムに乗り切れない。チャンスを作るものの得点に至らないもどかしい時間が続き、37分、明大にディフェンスの隙をつかれトライを奪われてしまった。なんとかいい形で後半へつなぎたい慶大は前半終了間際、敵陣深くでラインアウトを獲得する。サインプレーに反応したLO川原がボールを受けると、相手のタックルにしがみつかれながらも強引に飛び込みトライ。10—19と反撃の構えを見せたところで試合を折り返した。

 

突破を試みるCTB設楽

突破を試みるCTB設楽

後半、しばらくは慶大の攻める時間が続いたが、ゴール手前のブレイクダウンでターンオーバーを許してしまうなど、なかなかトライまでつながらない。一方の明大には少ないチャンスをしっかりと得点に結びつけられてしまう。後半15分、明大に徐々に攻め込まれると最後は相手Fwdに押し込まれトライを許してしまった。嫌な流れを断ち切りたい慶大は、途中出場のSO中村が瞬発力を活かしたゲインで突破口を切り開く場面もあったが、サポートが追いつかずにボールが途切れてしまうなど集中力を欠いた。ディフェンスを簡単にかわされるシーンも試合を通して散見され、36分には明大に中央突破からトライを奪われてしまう。10—33で迎えた試合終了間際、Fwdを中心に気迫のアタックを仕掛け最後はHO松岡が意地のワントライを挙げたが、反撃もここまで。17—33と明大に敗れ、Jr.選手権2連敗となった。

 

「チャンスを多く作れたのに取り切ることができなかった」(猪狩)。試合後の選手たちの表情は本来の力を出し切れずに不完全燃焼といった様子だった。度重なるミスの他、「気持ちで負けてしまった」(神谷)ことがその原因であり、「精度と意識」(猪狩)の向上が求められる。次のJr.選手権の試合は1ヶ月後と時間が空くため、再び気持ちを新たにし、生まれ変わったチームに期待したい。

 

【ケイスポ的MOM】切れ味抜群のステップ 才能溢れる慶大のホープ SO中村敬介

SO中村は素早い足さばきでアタックを勢いづけた

SO中村は素早い足さばきでアタックを勢いづけた

この試合、後半から途中出場のSO中村が、華麗なステップで明大Fwdをするりとかわし、幾度となく好機を演出した。慶應高時代はWTB、FBとして全国高校ラグビーにも出場。持ち前の俊足とキレのあるステップに加え、プレースキックにも定評がある。「小柄だが横の動きが得意なので、そういう面で勝負していければ」。ピッチを縦横無尽に駆け回る身長166cmの小兵の活躍に、今後も注目だ。

 

(記事・大貫心明)

 

コメント

 

SH猪狩有智

(試合を振り返って)1対1では全然負けていなかったのに勝てなかった、結果が出せなかったのは情けないですし残念でした。(ゲームキャプテンを務めましたが、ゲームプランは)明治は大きいので、しっかり前に出てディフェンスをする。競った点差で後半に入れれば最後は走り勝てるので、それを狙ったゲームプランでした。(チャンスの場面も多かったがなかなかトライに至らなかった)チャンスを多く作れたのに取り切ることができなかったので、精度や意識というものを磨いていきたいと思います。(ディフェンスについて)今日は走り勝たなきゃいけなかったのに、立って起き上がるスピードやタックルした後にセットするスピードというところで明治に負けてしました。しっかりフィットネスをつけていきたいと思います。

 

HO神谷哲平

(今日の試合を振り返って)Jr.選手権は公式戦なので落としてはいけない試合なのですが、自分たちの気持ちが足りずに落としてしまいました。(今日の試合に向けての意気込み)相手の2フェイズ目のアタックを抑えることを意識しました。(セットプレーを振り返って)ラインアウト・スクラム共に安定せず流れを作れませんでした。(自身のプレーを振り返って)運動量やブレイクダウンなどの課題が見つかりました。(チームとして反省することは)帝京大に比べ力の差はありませんでしたが、気持ちで負けてしまいました。(今後に向けて)HOとしてセットプレーを安定させたいです。

 

LO川原健太朗

(今日を振り返って)勝てた試合を落としてしまったので、悔しいの一言です。(トライシーンを振り返って)サインが出ていたので、自分が絶対取ってやろうと思い突っ込んでいって、それが良い形で決まったのでよかったと思います。(前回から、二試合連続でトライを決めていることについて)トライは常に狙っているわけではなく、皆がつないでくれたボールを僕が取って決めているだけです。強い体を持っている以上これからも、どんどん突っ込んで、トライを取っていけたらと思っています。(体格の大きい明治のFwと、フィジカル面でどう対抗できたか)チーム全体としては、フィジカル面で負けていたところが多かったですが、個人的には全然負けていないと思っています。春からずっとトレーニングをしてきたことを思い、選手一人一人がもっと自信を持って戦えば、今日の試合は勝利出来ていたと思います。(今後の目標は)一戦必勝で頑張ります。

 

WTB位田陸

(今日の試合を振り返って)結構敵陣に攻める場面もありましたが、取りきることが出来ず、逆に明大は少ないチャンスを確実にいかしていました。それは技術面だけではなく、気持ちの部分もあると思います。(今日の試合に向けての意気込み)低いタックルと4年がチームを引っ張ることです。(自身のプレーを振り返って)WTBとしてトライを取っていないことは反省点ですが、サポートは出来ました。(Aチームに上がるために必要なこと)AチームのBks3に比べて決定力にが劣っていると思います。(今後に向けて)勝たないと意味がないので、勝ちにこだわって上を目指していきます。

 

SO中村敬介

(試合を振り返って)実力的には本来ならば勝てている試合だったと思いますが、ミスが連続して起きてしまい勝ちきれなかった試合だと思います。(途中出場で心がけたことは)明治はFwdのチームで大きいですが、そのぶん横の動きや体力では慶應が上回っていると思います。僕は小さいですが横の動きが得意なので、そういう面で勝負していければいいなと思いました。(ご自身で突破するシーンも多かった)明治の選手より当たりは弱くても、スピードは上回っていたと思うので、そこで仕掛けられたのでよかったです。(今後に向けて)まだまだジュニアに関してはチームの形ができていない部分がありますが、次まで1ヶ月空くので修正して、チームとしての形をもっと作れていければと思います。

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