【バレーボール】相手の高さに屈し、4位で大会を終える。/東日本インカレ 順大戦

3位という好成績を残した。

3位という好成績を残した。

 

前日は専大とフルセットの激闘の末、惜しくも敗れ初の決勝進出とはならなかった慶大。この日は順大との3位決定戦に臨んだ。勝って前半戦を締めくくりたいところであったが、相手の高さに苦しみ1-3で敗戦。この結果今大会を4位で終えた。また個人賞として柳田選手が最多得点とサーブ賞を、稲田選手がスパイク賞を受賞した。

 

6月22日(日)第33回東日本バレーボール大学選手権大会 3位決定戦vs順大 @墨田区総合体育館

 

得点
慶大 セット 順大
21 25
25 17
20 25
23 25
 

 

慶大は今大会ノーシードからの出場となったため、この日で4連戦目となる過酷な日程の中、順大との3位決定戦を迎えた。

 

まず流れをつかんだのは順大。相手のサービスエースで先手を取られると、「会場の雰囲気に飲まれたのか、何かプレッシャーがあったのか固かった」(宗雲監督)と振り返るように、慶大にミスが相次ぎ5連続得点を奪われ、たまらずベンチはタイムアウトを要求。直後に丸谷(環4)のスパイクで得点し、ここから反撃したい慶大であったが、序盤につけられた差を最後まで埋めることはできず21-25でこのセットを落とす。

 

今大会初出場となった佐藤⑩

今大会初出場となった佐藤⑩

 

 

第2セット、競り合う展開から柳田(環4)の一枚ブロックや稲田(環4)の2連続のブロックが飛び出す。ここから柳田の鋭いパイプ攻撃、野口(環4)の厳しいコースを突くフローターサーブで攻撃のリズムを作っていく。また21-14の場面ではピンチサーバーとして入った佐藤(環3)がこの日2本目のサービスエースを決めるなど完全に試合のペースをつかむ。こうなったら今大会の慶大は負けない。最終的にこのセットを25-17で取った。

 

 

第3セット、両サイドを中心に得点を重ねる慶大に順大も負けず拮抗した展開に。しかし、「順大の形にはまってしまった」(宗雲監督)とのように相手の強みである高さに苦しむ。そこでクイックや柳田への速いトスで食らいつくも、終始試合を優位に進めていった順大に及ばず、20-25でこのセットを落とす。

 

今大会ゲームの組み立てに尽力した野口③

今大会ゲームの組み立てに尽力した野口③

 

第4セット、序盤に柳田の2連続サービスエースを奪い好スタートを切るものの、その後は一進一退の展開で推移していく。相手にミスが出て1点リードして迎えた終盤の23-22の場面。ネット上での際どいプレーからネットタッチを取られてしまうなど不運も重なりまさかの3連続失点。23-25でセットカウント1-3で敗れ、この結果東日本インカレを4位で終えた。

 

 

試合後、「率直に悔しい」(柳田)など監督・選手は悔しさをにじませた。リーグ最終戦で快勝した順大に対して「自分たちらしさが発揮できなかった」と、リーグ戦全勝の中大をストレートで破ったような勢いは今日の慶大にはなかった。それでも今大会を振り返り、「課題は見つかったのですが、いいところも見せた」(柳田)とのように、良い面悪い面を含めて収穫の多い大会となったのは間違いないだろう。

前半戦で見つかった様々な”宿題”を夏にこなし、より一層レベルアップした慶大バレー部が関東1部のリーグ戦で躍動する姿を期待せずにはいられない。

 (記事 岩井邦夫)

 

監督・選手コメント

宗雲監督

(今日の試合を振り返って)結果はもう残念でしたね。ただ、選手たちが最初に会場の雰囲気に飲まれたのか、何かプレッシャーがあったのか固かったです。(やはり順大の高さが立ちはだかった)そうですね。ちょっと多少リーグ戦と違って強引にスパイクを打ち過ぎて、順大の形にはまったということですね。ブロックも何本も何本もやられたりして。(春リーグと比べて東日本インカレのチームはどうだったか)少し攻撃型になって、佐藤選手のけがというアクシデントがあって、黒田選手がでることになって、リーグ戦の時の課題であるフィニッシャーが増えた。その分守備は少し弱くなりましたね。(今後重点的に取り組みたい課題は)もちろんサーブレシーブもそうですけれど、柳田選手に頼らないサイドを一人育てることです。(どのような夏にしたいですか)柳田選手がユニバやシニアの合宿とかで夏は半分くらいいないので、その分をサイドの候補の選手が自分だ自分だと出てきてくれて、育ってくれることを期待しています。

 

柳田将洋 主将

(今日の試合を振り返って)率直に悔しいという気持ちが強くて、その中でも自分がいいところで決めきれなかったりとか、自分の仕事ができなかったという後悔の気持ちが強いです。(東日本インカレ全体を振り返って)課題は見つかったのですが、いいところも出せたので、そういう意味では収穫の多い大会だったなと思います。(課題とは)ブロックだったりそのあとのレシーブなど上げたらキリがないんですけど、そこをはっきり自分たちで見つめることができたので、今後の練習で一つ一つ克服していきたいと思います。(夏合宿で特に強化していきたい点)自分たちは決定力のある人間が何人もいるわけではないので、それ以外のブロックとレシーブの関係を見直したり、逆に決定力はどうでもいいというわけにはいかないので、スパイカーの技術の向上とかそのようなことも重点的にやっていきたいと思います。(秋に向けての意気込み)この大会と春リーグは悔しい結果になったんですけど、夏しっかりチームを強化して、秋リーグでもっといい順位になれればいいなと思います。

野口剛志郎 副将

(今日の試合を振り返って)悔しいというのはもちろんあります。東日本インカレは早慶戦から勢いに乗っていいバレーが出来たんですけど、昨日の専修と今日の順天と、自分たちらしさが発揮できなかったなというのがあって、結果はもちろんですけど内容もまだ納得ができなかったなと思います。(自身のプレーを振り返って)僕個人としてはまあまあ頑張ったという自信はあるんですけど、勝ちたかったというのがチームとしてあるので、まだ僕自身としても足りないところはたくさんありますし、全員の総合力を上げたいなと思います。(東日本インカレ全体を振り返って)いい試合もあれば今日の第1セットのように自分たちらしさが全く出せない試合もあったので、全体的に安定したチームになりたいというのはあります。(他に挙げられる課題はあるか)守備面が弱いなと思います。ブロックとレシーブの関係がまだまだ甘いので、攻撃という見方もあると思うんですけど、守備面で他のチームに勝る力が欲しいなと思います。(秋に向けての意気込み)中央に勝ったり専修とフルセットしたり、力がないというわけではなかったので、自分たちはやれるんだということを認識できた大会でしたし、もっと上を目指せるということもわかったので、秋リーグはもう1回優勝を目指して、やっていきたいなと思います。

 

丸谷将大

(今日の試合を振り返って)最初から、疲れてるのかわからないですけど、乗れないところが多くあって最終戦で疲れがたまってるなかでも自分達を盛り上げる気持ちがもっと出せたら良いかなと思いました。(今日のチームの雰囲気は)そうですね、乗れてないってところが外から見ても分かったと思うんですけど、昨日までのイケイケムードが少しなくなってて、自分達が、特に4年生が全面に出す力がもっとあったら良かったなと思います。(東日本インカレを振り返って)最初より2戦目3戦目4戦目と、だんだんとチームがひとつになって、特に中央戦とか自分達のバレーが出来たと思うのでそこを常に出せるようにやっていきたいなと思います。(ご自身のプレーは)大事なところで決めれないっていうのが自分の中でダメだなって思っていて、もっと決定力のある、チームに信頼される選手になりたいなと思います。(秋にむけて) 全勝してる中央を倒したので、僕たちにも優勝できる可能性は全然あると思うので、秋リーグは優勝したいなと思います。

 

稲田聡典

(今日の試合を振り返って)春に順天堂と戦ったことがあって、作戦ですとかそういう部分は基本的に前回通りうまくいったかなって思うんですけど、勝負どころでの一点ですとかをうまく取りきれなかったのでこういう結果になってしまったのかなって思います。(今日のチームの雰囲気は)昨日負けてしまってはいたんですけど、前半戦最後なので全員でしっかり勝ちにいこうっていう話はしました。(東日本インカレを振り返って)組み合わせ的にはけっこう運が悪かったと言うか、強いチームと連戦だったんですけど、その中でやはり中央大学に勝てたりですとか、専修大学にギリギリで負けてしまってはいたんですけど、僕らの100%の完成した試合が出来たのかなと思っています。(ブロックをたくさん決められてましたが)相手の順天堂大学のブロックがすごく高くて、こっちが粘り負けしないようにっていうのをチームで話してまして、レシーバーの人たちがディグを頑張ってくれたので、その分僕にもブロックのチャンスが増えたのかなって思ってます。(秋にむけて)東日本インカレで前半戦での僕らのバレーが一応完成したとは思うんですけど、やっぱり専修大学に負けたように力負けする部分が多くて最後は柳田に頼ってしまうことが多かったので、柳田以外の選手が決定力をつけて全員で25点取れるようなチーム作りが必要になってくるのかなと思います。

 

上田悠貴

(今日の試合を振り返って)勝ちたい試合だったので、負けて本当に悔しいです。(大会を終えて)自分のプレーの良かった面も悪かった面も見えた大会でした。(自身のプレーで良かったところは)中大戦での2セット目の最後の連続ブロックです。(秋に向けて)次こそはタイトルをとれるように頑張ります。

 

野瀬将平

(今日の試合を振り返って)エンジンがかかるのが遅かったというか、疲れもあったと思うんですけど、1セット目はやってはいけない試合運びだったかなと思います。(大会を終えて)格下のチームに対する自分たちの甘さも見えましたし、強い気持ちで臨めば中大を倒せるだけの実力があって、日本一をとれるだけの実力があると確信できました。ただ、課題がいろいろと浮き彫りになったので、夏の間に改善していきたいと思います。(自身のプレーについて)本来はサーブカットが得意で、スパイクレシーブが苦手なのですが、今回はいつもと逆でスパイクレシーブがうまくいって成長したかなと思ったのですが、一方でサーブカットがあまり良くなかったです。あと浮き沈みが激しいところがあるので、そこを直していきたいです。(秋に向けて)ジャンプサーブのカットと、スパイクレシーブをさらに磨いていきたいです。

 

黒田彪斗

(大会を振り返って)個人的には大会を通して成長できた部分はあるかなと思います。中大に勝てたことはチームとしても大きいと思います。(秋に向けて)夏の間にサーブレシーブからの攻撃、柳田さん以外のスパイクの決定率をあげられたらいいなと思います。

 

出場選手

サイド

柳田将洋(環4・東洋高)

セッター

野口剛志郎(環4・東福岡高)

センター

上田悠貴(総3・生野高)

サイド

丸谷将大(環4・東筑高)

サイド

黒田彪斗(環1・富山一高)

センター

稲田聡典(環4・日向学院高)

リベロ

野瀬将平(環3・東福岡高)

途中出場

佐藤凜太郎(環3・東北高)

 

林智之(商3・高知学芸高)

 

池田裕哉(環2・北嵯峨高)

上野素希(文2・甲陽学院高)

 

※この度は記事の掲載が遅れ、大変申し訳ありませんでした。お詫び申し上げます。

次回は秋季リーグに向けた特集を掲載いたします。

 

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