第87回早慶対抗水上競技大会
2015年7月5日(日)
@東京辰巳国際水泳場
第87回という古くからの歴史を持つ早慶対抗水上競技大会。お互い同時期に開催されたユニバーシアード組を欠く中、両校のプライドにかけ、辰巳の地で激闘を繰り広げられることが期待された。
午前の競技で会場を沸かせたのは井坂有佑(法3)だ。バタフライ競技は慶大のエース梅本雅之(経4)をユニバーシアードで欠いたが、井坂は「気持ちでは絶対負けない」と奮闘。メドレーリレー後の200mバタフライで優勝を飾る。100mバタフライではリードをするも、残り5mで早大選手に振り切られてしまい、惜しくも2位。それでも慶大の得点に大きく貢献した。
背泳ぎ部門では主務を務める野崎雄大(政4)が200m背泳ぎで3位、100m背泳ぎでも2位、新人の夏目大志(経1)が200m背泳ぎで2位、100m背泳ぎで3位につけ、慶大に得点をもたらす活躍を見せる。さらに鹿糠志帆(総4)が200m個人メドレーに出場し、平泳ぎで差をつけ優勝したかに思われたが、これは惜しくもフライングによる失格となってしまう。
100m平泳ぎでは女子で新人の高崎有紀(総1)が前半からリードする展開。そのリードを守りきり、優勝を果たした。「もう少しタイムを狙っていた」と悔しさをにじませたが、夏目と共に新人ながら大健闘を見せた。
同じく男子100m平泳ぎでは主将の慶長泰周(理4)が最後の早慶戦で自己ベストをマークする力強い泳ぎを見せた。「得点に結びつかなかった」ことに納得はいかないとしたが、200m平泳ぎでも自己ベストを更新する実力は発揮した
最後は花形の800mフリーリレー。両校の応援合戦が辰巳に響く中、意地のぶつかり合いとなったリレーだったが、男女ともに早大に大きく引き離され敗れた。
最終結果は男子が16―56、女子が12―36と男女ともに完敗に終わった。それでも強豪・早大相手にあともう少しで勝てるレースがいくつもあった。「0.0ちょっとの差で敗れてしまう。この部分の勝負強さ」を早大との差に挙げた慶長。残るレースはインカレのみとなったが、慶大スイマーたちはこの悔しさをバネに自分の持てる力を存分に発揮してくれることに期待したい。
(記事:荒川智史 写真:後藤理央)
試合結果
◎50m自由形
伊藤彰汰 23.24 Best!!
角山裕秋 27.37
岡安弘暉 25.28 Best!!
塩川拓 23.84
鍵矢遥菜 27.52
根岸真那 28.47
渡辺真希 28.03
村上理沙 28.56 Best!!
◎100m自由形
大場優輝 52.97
伊藤彰汰 51.64 Best!!
塩川拓 52.75 Best!!
椋代玲央 54.37 Best!!
山部理紗 1:02.14
小松えり 59.83
村上理沙 1:02.39 Best!!
渡辺真希 1:02.22
◎200m自由形
伊藤太郎 2:11.28 Best!!
小城力人 1:59.07
椋代玲央 1:58.82 Best!!
◎400m自由形
伊藤太郎 4:44.03 Best!!
小城力人 4:10.16
天田あすか 4:34.40
山部理紗 4:42.59
福島多佳子 4:21.11
◎100mバタフライ
森下桂人 1:01.99 Best!!
井坂有佑 56.38
渡邊充 1:01.23 Best!!
天田あすか 1:04.41
小松えり 1:04.55
◎200mバタフライ
井坂有佑 2:07.10
渡邊充 2:20.86 Best!!
◎100m背泳ぎ
クラウス舞恵瑠 59.62
野﨑雄大 58.36 Best!!
夏目大志 58.81
井尻雄大 1:04.89 Best!!
鍵矢遥菜 1.04.45
根岸真那 1.05.64
◎200m背泳ぎ
野﨑雄大 2:10.07
井尻雄大 2:25.20
夏目大志 2:09.42
◎100m平泳ぎ
慶長泰周 1:03.76 Best!!
渡辺健吾 1:03.31
石川圭佑 1:04.44 Best!!
長澤圭恭 1:04.46
鹿糠志帆 1:15.91
高﨑有紀 1:11.63
◎200m平泳ぎ
慶長泰周 2:19.22 Best!!
渡辺健吾 2:19.48
石川圭佑 2:19.87 Best!!
長澤圭恭 2:22.03
◎200m個人メドレー
大場優輝 2:07.20
高橋直人 2:31.31 Best
鹿糠志帆 2:21.24 (失格)
福島多佳子 2:25.90
◎400mメドレーリレー男子
野﨑 渡辺 井坂 伊藤彰汰
(58.63/1:03.06/55.92/51.72)
3:49.33
女子
鍵矢 高﨑 小松 渡辺
(1:04.52/1:10.80/1:05.21/1:01.24)
4:21.77
◎800mフリーリレー
井坂 慶長 小城 大場
(1:59.42/1:55.77/1:58.18/1:55.56)
7:48.93
女子
小松 天田 山部 福島
(2:07.57/2:08.90/2:10.98/2:05.19)
8:32.64
得点
[男子]
慶應義塾16ー56早稲田
[女子]
慶應義塾12ー36早稲田
以下、選手コメント
慶長泰周(理4=慶應藤沢湘南)主将
(ご自分の泳ぎを振り返って)僕自身の泳ぎは2年ぶりのベストと1年ぶりのベストがあったのですが、全く納得していません。得点に全く結びつかなかったというのが一番大きいと思います。(早稲田との差は)僕のレースを含め男子の他のレースを見ても、勝てるレースで0.0~秒差で負けていた部分があって勝負強さが一番最初に挙げられるところです。その上で早稲田が強いことはわかっていたのでその中でできることは今言ったことが最低限できないといけないです。(主将としての最後の早慶戦でしたが)一番最後のリレーは自分でも不思議なくらいに自分のことを全く考えずに本当にチームのためにという泳ぎができたと思います。それは早慶戦というチームでの対抗戦だったからこそ、しかもリレーだったからこそ感じることができたことですし、自分の中でそういう気持ちでできたというのがすごく大きかったです。(今後に向けて)このチームで戦うのは残り2試合なので関東カレッジとインターカレッジが1ヶ月後と2ヶ月後にあるのですが、そこだけが残されているので僕たちはそこでのチーム目標を掲げているので更なるレベルアップと対抗戦だからこその勝負強さが必要になってくるのでその部分を上げていきたいと思います
井坂有佑(法3=慶應義塾)
(今日の泳ぎを振り返って)正直個人種目は2種目とも優勝を狙っていたので、100mの方が2位だったのは悔しいですね。(優勝した200mFlyの泳ぎについて)リレーの直後で200mはしんどい部分もあったんですけど、とにかく勝って得点を稼いで勝ちに貢献しようと思いだけで泳ぎました。優勝できてよかったです。(100mFlyはあと一歩のところで優勝を逃してしまいました)勝ちたいという気持ちはすごい強かったのですが、最後の一押しというのが足りなかったのかなと思います。(全体としても早稲田に完敗となってしまいました)そうですね、全体的に層の厚さというのが目立って出てしまいました。まだまだ慶大も負けていられないので、これからもっと練習を積んでいきたいと思います。(同じバタフライには梅本雅之(経4)選手もいますが、何かアドバイスはもらったりはしましたか)普段から練習中でも泳ぎやメンタル面でもいろいろアドバイスをいただいているので、とても参考にしています。(リレーでは第1泳者を任されましたが、緊張などはありましたか)僕が第1泳者で流れを作らなきゃいけなかったので、すごい緊張しました。(今後に向けて意気込みを)今日は悔しい結果になってしまったので、今後の関カレやインカレでいい泳ぎを見せられたらなと思っています。
高崎有紀(環1=湘南)
(今日の泳ぎを振り返って)今日はもう少しタイムを狙っていたのでベストから2秒も離れたタイムになってしまったのでそこはすごく悔しいです。(ご自身の泳ぎの特徴や強みとなる部分は)私はかなりスピードがあるほうなので前半の50はすごく得意としています。(初めての早慶戦の雰囲気は)2校でこうやって辰巳を独占するというのはすごく贅沢だなと思って、リレーの応援などもすごく圧倒されました。(慶応の水泳部に入って4か月ほど経ちますが水泳部の雰囲気は)私は今まであまり大きいチームに入ったことがなかったのでチームの団結感を体感して、すごいなと思います。(今後の目標)これから夏が始まってインカレなども近づいてくるので、しっかりと一年生でもタイムを出して結果を残せるようにしていきたいと思います。