【ソッカー女子】インカレ1回戦 「悔いはない。」TEAM2015の挑戦終了 吉備国際大戦

DSC_0133未知への挑戦は、1回戦敗退という結果で幕を閉じた。初のインカレ出場が決まってからおよそ2ヶ月、「120%の準備をした」(松本)状態で迎えた大舞台。開始早々に先制されるも、17分に堀井美月(環3・常盤木学園高)の見事なシュートで追い付く。その後は主導権を握る時間も見られたが、後半に痛恨の失点。以降はスコアを動かすことができず、TEAM2015の戦いは終わりを告げた。

 

第24回全日本大学女子サッカー選手権大会

 

2015/12/26(土)11:00KO@三木総合防災公園 みきぼうパークひょうご 第1球技場

 

慶應義塾大学1-2 吉備国際大学

 

【得点者(アシスト者)】

〔慶〕17分堀井美月(栃木栞)

4分池尻茉由、55分小松未奈(菅原美沙紀)

 

  ◇慶大出場選手

GK野村智美(総2・作陽高)

DF松本朋子(総4・十文字高)

DF田中康子(総3・常盤木学園高)

DF梅原那奈(環4・常葉学園橘高)

DF宮田あずさ(環3・文京学院大学女子高)

DF下山田志帆(環3・十文字高)

MF栃木栞(環3・十文字高)

MF中島菜々子(総1・十文字高)→69分赤羽紗里(総4・スフィーダ世田谷)

MF二宮早紀(環4・常盤木学園高)

FW堀井美月(環3・常盤木学園高)

FW宮川渚(理3・成城学園高)→60分志鎌奈津美(環1・常盤木学園高)

 

DSC_0026現状でベストと呼べる布陣で臨んだ慶大だが、いきなり「インカレの厳しさ」(岩崎監督)に直面することになった。

 

立ち上がりの4分、ペナルティエリア手前でFKを与える。シュートを放たれると、ボールはクロスバーに当たりゴールに吸い込まれていった。浮足立つ間に先制を許し、その後も劣勢に回る時間が長くなってしまう。それでも、次第に相手のスピード感に慣れて行き、迎えた17分。相手のパスミスを奪ってカウンターを発動。テンポ良くパスをつなぎ、最後は堀井が鋭いミドルシュートを放つ。これがゴールの左隅に決まって同点に。リズムをつかみ始める慶大は、狙いを持ったボール奪取を繰り返していく。35分には栃木栞(環3・十文字高)が倒され、FKを獲得。宮田あずさ(環3・文京学院大学女子高) からのボールはGKの頭上を越えてゴール前にこぼれるが、押し込むことができない。前半終了間際にはCKからネットを揺らされるも、ファウルの判定で取り消し。格上と見られる相手に一進一退の展開でハーフタイムに入った。DSC_0064

 

勝負の後半。しかし、すぐにボレーシュートを打たれるなど、相手の猛攻を受けてしまう。粘り強いディフェンスでしのいでいたが、55分。左サイドからのクロスをうまく合わせられ、再びビハインドの展開に。交代枠も使いながら反撃を試みる慶大は、64分に絶好機が訪れる。堀井のスルーパスに二宮早紀(環4・常盤木学園高)が抜け出す。狙い澄ましたシュートを放つが、ボールはGKの正面に飛んでしまった。その後もカウンターで何度か危ない場面を迎えるが、攻勢を強めて1点を追いかけていく。アディショナルタイムには最後のチャンス。FKを獲得し、宮田がゴール前にクロスを入れる。しかし、シュートに持ち込めずに万事休す。無情にも終了のホイッスルが鳴り響いた。

 

DSC_0139「ここから」というスローガンを掲げてスタートした今季。様々なレベルの相手と戦う中で、攻守に人数を割くサッカーを貫いてきた。紆余曲折を経て勝ち取った、第29回関東大学リーグ初勝利、第21回関東リーグ一部昇格、そしてインカレ出場。「創部初」の言葉が並ぶ、まさに記録尽くしのシーズンになった。インカレで勝利を挙げることはできなかったが、岩崎陸監督が「90分間楽しませてもらった」と語れば、松本朋子主将も「出せる力を出し尽くした」とコメント。タイムアップ時には目に涙を浮かべていた選手たちが、次第に充実感に満ちた表情へと変わっていった。

 

学生スポーツである以上、来季はピッチ内外で中心となった4年生はもういない。「この経験を本当に来季以降につなげてほしい。」(岩崎監督)さらなる飛躍は「ここから」始まる。

 

(記事 木下彰)

 

試合後コメント

 

岩崎陸監督

(初めてのインカレの舞台に立った感想は)4年生を中心に、インカレのためにすごい準備をしてきたので……悔しいですね。90分間楽しませてもらいましたし、いいメンバーでいいチームができたので、ここまで来られたことは誇りに思います。その分、最後勝たせてあげられなかったのはすごく残念です。(前半は狙い通りの戦いができたのでは)立ち上がりに失点したのは、初めての舞台でちょっと甘さが出たかなと。ですけどそれから追い付いたというのは非常に価値があって、その後の時間帯も流れが良かった。ただ、そこでもう1点取れなかったところが、インカレの厳しさなのかなと思います。(今年チームとして一番成長したと思う点は)この試合で一度同点に追い付くことができたのは、今日までの成果なのかなと思います。決して守備的にはならず、自分たちが前に出て点を取り切ったところは大きな成長ですね。4年生が最後まで引っ張ってくれた部分があるので、3年生以下の人はこの経験を本当に来季以降につなげてほしいなと思います。(来季はどのような1年にしたいか) またこの舞台に戻って来られるようにしたいです。ただ、まずはゆっくり休みたいと思います。

 

松本朋子主将(4・十文字高)

(今日の試合を振り返って)全員出せる力を出し尽くしたと思いますし、そのための準備は120%やったので今日ここで100%出せたと思うし、悔しいですけど悔いはない試合でした。(創部史上初のインカレの舞台だったがどんなことを感じたか)やっぱりそこだけをずっと目指してきたというのがあったので、インカレ出場が決まってからそれまでの期間、そこに向けてみんなで準備してきた期間は本当に幸せで、でもやっぱりいざ出てみると全国の厳しさを痛感したような、そんな大会だったと思います。(4年間、そしてキャプテンとして引っ張ってきたこの1年を振り返って)4年間は本当に長くて、もちろんいろんなことがありましたし、でも最終的にこの1年は私が過ごしてきた中でも本当に一番濃くて、部員もチームのために1番動いてくれて、こんなチームの主将ができて本当に幸せだなと思っています。(最後に後輩たちにメッセージを)ここからまた強くなっていってくれればと思うので、これからはOGとしてしっかりサポートしていきたいと思います。

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