慶應スポーツ新聞会

【競走】トラックシーズン始動!ー第49回東京六大学陸上競技大会

 

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今大会の結果を糧に次のステップに進む

 

 

 

 

 

 

 

東京六大学対校陸上競技大会が4月2日、日吉陸上競技場で行われた。慶大はトラック種目では、昨年度の大会最優秀選手である小池祐貴(総3)の欠場などが響き、思うように得点を伸ばせなかったが、児島有伸(環4)と鈴木喜成(商3)の二人が表彰台に上った三段跳びをはじめとするフィールド種目で着実に得点を積み重ね、総合3位の好成績を収めた。

 

 

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まだ寒さの残る気候の中、今年もここ日吉陸上競技場で長いトラックシーズンの幕が開けた。慶大がまず最初のトラック入賞を果たしたのは4×100mR。1走の永田駿斗(総2)で好スタートを切ると、続く2走の内田貴一(環3)が法大の猛烈な追い上げにあいながらも先頭とは僅差でつなぎ、吉田直人(理4)にバトンパス。そこから吉田が巧みなコーナリングで東大と明大を突き放すと、最後はアンカーを走る山田穂高(薬3・稲毛高)が先行する法大、早大に必死に食らいついて3着(40秒81)でゴールイン。大エースの小池を欠きながらも去年と同順位の結果に、慶大短距離陣の厚い選手層が如実に示された。

 

 

続く400m決勝には主将の松本岳大(総4)が出場。今大会は状態が上がりきらず、「悪いイメージが残るぐらいなら400mに出場した方が良い」と本職の400mHの出場は見送った。レースは序盤からなかなかスピードに乗り切れず、最後の直線でも粘り切れずに49秒45の7着でフィニッシュ。「直前の合宿の練習では良い練習ができていた」だけに悔いの残るレースとなった。ただ、「走力の面でかなり地力は上がってきている」と語ったように、関東インカレに向けた調整は確実に進んでいると自信を見せた。関カレでは400mHの連覇を達成し、主将としてチームを牽引してほしい。

 

 

最後の直線、必死にもがきながら前に進む松本

最後の直線、必死にもがきながら前に進む松本

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前をうかがう中谷と好位につける村上

前をうかがう中谷と好位につける村上

800m決勝には「ミスター慶應」でお馴染みの村上昴輝(総4)副将と中谷浩崇(理3)が出場。「チームから求められていたのはワンツーフィニッシュ」(村上)と、村上と中谷は優勝候補の筆頭とその次点に目されていた。レースは村上が序盤から2番手につける一方、中谷は後方で仕掛けどころを伺う対照的な位置取り。300m地点から中谷がするすると前に上がってラスト1周。中谷は果敢に仕掛け、先頭に立とうとするが前を行く早大・西久保達也をなかなか捉えることができない。ラスト100mで満を持して村上がスパートをかけ、直線では西久保との熾烈なデッドヒートが繰り広げられた。だが、最後に勝利の女神が微笑んだのは西久保だった。村上は1分53秒28で2位。積極的なレースを見せた中谷は、最後は力尽き7位に終わった。「練習が出来ていなくて、一歩引いてしまった」(村上)とレース後語ったように、本来の調子ではなかったこと、それによりペースアップが遅れてしまったことが思わぬ敗北を喫してしまった要因と言えるだろう。「やはり日本一という目標があるので、そこでまず一つ抑えるのが大事だと思って、今まで以上にストイックになってレースを見据えてやっていきたい」と、元より高い目標を持つ村上。ここで挫けるわけにはいかない。慶大の躍進にはこの男の復活が不可欠である。

 

 

 

ハードルを限界まで低く飛ぶことが求められる

ハードルを限界まで低く飛ぶことが求められる

110mH決勝には上野佑太(総3)と加藤秀彬(商4)の2人が慶大から出場した。昨年の日本選手権2位の早大・古谷拓夢を筆頭に有力選手が揃うハイレベルなレースとなった。隣を古谷が走る厳しいレーンに入った上野だったが、序盤から飛ばす古谷に必死に食い下がり、最後は離されたものの14秒30の好タイムを出し5位入賞を果たした。加藤はハイレベルなレースのなか競り合いに持ち込むことはできなかったものの、予選から記録を伸ばしPBに肉薄する14秒76で6着に入った。

 

 

 

 

 

巧みなハードリングを見せる前山

巧みなハードリングを見せる前山

400mH決勝には前山陽軌(環2)が出場。好スタートを見せ勢い良く飛び出していったものの、中盤の疾走区間でなかなかスピードに乗り切ることができない。最後はハードルの前で歩数を合わせる格好になり、6着でゴールイン。タイムも53秒66と、本来の実力からすると物足りない結果に終わってしまった。前山は昨年、ルーキーながら関東インカレ6位の好成績を収めた好ハードラー。関東インカレでは本来の走りを取り戻してくれることを期待したい。

 

 

 

力強く加速する永田

徐々に加速していく永田

 

 

 

 

 

 

 

 

 

100m決勝には永田駿斗(総2)と内田貴一(環3)が出場。永田は法大のダブルエース長田拓也・大瀬戸一馬に挟まれながらも必死に食らいつき、力強い走りを見せ5位入賞を果たした。とはいえ、中高から全国にその名を轟かせていた永田のポテンシャルを鑑みると、更にもう一皮剥けてもらいたいのも事実。永田の今季の更なる飛躍に期待したい。予選で10秒61(+0.3)をマークし、好調をアピールしていた内田はなんらかのアクシデントがあったのか、終盤は流して7着に終わった。

 

 

 

ステップの動作に入った鈴木

ステップの動作に入った鈴木

 

三段跳決勝では、児島有伸(環4)が14m93(−0.1)で2位、鈴木喜成(商3)が14m73で3位に入り、15点を獲得した。児島は2・4・5本目をパスするなど、万全ではない脚の状態を気にしながらの跳躍だったが、エースとしての最低限の役割を果たした。鈴木は1本目からまずまずの記録を残し自己ベスト更新の期待もかかったが、その後の跳躍は力みが出てしまい記録を伸ばすことができなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

懸命にゴールラインを目指す松本

懸命にゴールラインを目指す松本

 

そして迎えた最終種目の4×400mR決勝。慶大唯一の1年生大谷尚文(理1)がルーキーの若い勢いそのままに果敢な走りを見せ好発進すると、続く2走の塩津和輝は対照的に前半を抑えて後半にペースアップする上級生らしい落ち着いたレース運びで2位につける。3走を務めるスピードランナーの和田佑太(理4)は序盤から果敢に飛ばしていき、バックストレッチで一時はトップに立ったが、最後はスタミナを切らし3番手でバトンパス。勝敗のゆくえは4走の主将の松本に託されることとなった。主将としての意地か。松本は懸命に前を追い、第3コーナーでは先行していた法大の背後にまでにじり寄った。だが、追撃もそこまで。最後の100mで大きく離され、3分14秒05で3位の結果に終わった。先着した早大・法大とはペース配分の面で差が出てしまったと言えるだろう。

 

 

 

 

 

閉会式での一枚

閉会式での一枚

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慶大は総合で102点を獲得し、3位の成績を収めた。試合後、「事前に得点予想を出していたのですが、それを超える点が取れたことは良かった」と松本主将が語ったように、フィールド種目を中心に実力を発揮できていた選手が多かった。その一方で、得点の稼ぎ頭となる各種目のエース格の選手たちはまだまだ本来の調子にあると言い難いのも事実。「関東インカレはチームとしては総合優勝が目標」(松本)この悲願を達成するためには、まず主力選手が力を出し切ることが不可欠だ。関東インカレで慶大旋風が巻き起こる、そんな光景を見てみたい。

 

(記事:江島 健生)

 

 

戦評の掲載が遅れましたことをお詫び申し上げます。

 

 

 

トラック種目

 

種目

順位

選手名

タイム

風速

100m

5位

永田駿斗(総2・諫早高)

10秒62

(+2.2)

 

7位

内田貴一(環3・暁星高)

11秒31

(+2.2)

400m

6位

松本岳大(総4・加古川東高)

49秒45

 

800m

2位

村上昴輝(総4・須磨学園高)

1分53秒28

 
 

7位

中谷浩崇(理3・藤嶺藤澤高

1分55秒47

 

110mH

5位

上野佑太(総3・西南学院高)

14秒30

(+1.0)

 

6位

加藤秀彬(商4・済美平成高)

14秒76

(+1.0)

400mH

6位

前山陽軌(環2・成田高)

53秒66

 

4×100mR

3位

永田—内田—吉田直人(理4・暁星高)—山田穂(薬3・稲毛高)

40秒81

 

4×400mR

3位

大谷尚文(理1・桑名高)—塩津和輝(環3・柏陽高)—和田佑太(理4・慶應高)—松本

3分14秒05

 

 

 

 

フィールド種目

 

走高跳

2位

源内寛己(法4・岡山城東高)

2m06

 

 

5位

石川遼(総1・桐朋高)

2m00

 

走幅跳

4位

三上良英(環3・筑紫高)

7m08

 

 

7位

宮澤英佑(法2・慶應高)

6m68

 

三段跳

2位

児島有伸(環4・城南高)

14m93

(—0.1)

 

3位

鈴木喜成(商3・湘南高)

14m73

 

棒高跳

3位

堀内隆仁(M1・東京学附高)

3m80

 

砲丸投

5位

堀内隆仁

12m09

 

 

6位

小林祐貴(総4・成城高)

10m36

 

円盤投

3位

堀内隆仁

38m68

 

 

4位

小林祐貴

34m44

 

やり投

3位

村川雄紀(法4・高松高)

58m04

 

 

5位

刈田修平(商4・土浦一高)

50m55

 

 

 

 

松本岳大主将(総4・加古川東高)

 

(400mの結果を振り返って)冬季練習はしっかりできていたのですが、なかなか自分のベストのパフォーマンスを出すってことは難しいと感じました。物足りないというか、自分でももう少し走れたのに、という思いがあるので、いかに自分の100%、120%の力を出していくかというところをやっていきたいと思います。(今回は本職の400mHの出場ではありませんでした)毎年そうなのですが、なかなか春先は良いイメージで終えられていなくて、そういったなか、調子が上がり切っていない状態でハードルに出るのは賢明ではないと判断しました。やっぱりハードルは走力があってのものなので。悪いイメージが残るぐらいなら400mに出場した方が良いのかなと。あと、今回出場した後輩2人が、結構調子が良さそうだったので、これからに向けて経験を積む意味でもその2人に任せました。その分、自分は400mで頑張ろうという思いでした。(ご自身の現在の調子は)3月の頭に沖縄合宿に行ったのですが、そのときの練習が本当に良かったので、走力の面でかなり地力は上がってきていると思います。ただ、今日はそれを自分のパフォーマンスに反映できなかったのは悔いが残ります。(対校戦は総合3位という結果でしたが)

事前に得点予想を出していたのですが、それを超える点が取れたことは良かったと感じています。ただ、監督からも今回はあくまで通過点という話があったように、あくまで自分たちが戦わないといけない、やるべきことをやらなければならないのは関東インカレなので、今回3位だったからといってどうこうではなく、関東インカレでどう戦っていくかを部員には考えてほしいと思います。自分も、主将として今回の反省を踏まえて、どうすれば総合優勝できるのかをもう一度しっかり考えてやっていきたいと思います。(主将から見た現在のチームの状態は)各パートのチーフを信頼して任せっきりでやっていて、それぞれのパートから状態は上がっていて戦力として整ってきているとの報告を受けていたのですが、それがこの大会で確かに実感できました。個人単位だとまだまだ調子の良い悪いはそれぞれあったんですけれども、もっとできるな、という意味でこれから楽しみですね。(関東インカレに向けて意気込みを)関東インカレはチームとしては総合優勝を目標としています。なかなか厳しい戦いになるというのは間違いないんですけれども、絶対に無理というわけではなくて、それぞれのパートのエースが高得点を取ったうえで、みんなが力を出し切って1点2点の積み重ねができれば達成できると思います。その目標はぶらさずにやっていきたいですね。個人としても、今年はレベルの高い争いになるとは思うんですけれども、そのなかで8点を取りたいです。そうやって主将が結果を出すことで、チームに勢いをつけて総合優勝に導きたいと思います。

 

村上昂輝副将(総4・須磨学園高)

 

(今日のレースを振り返って)今日のレースは、一言でまとめると、冷静さを欠いたレースでした。(2位という結果について)満足ではなくて、というのもランキングでは1位、2位が僕と後輩の中谷で、チームから求められていたのもワンツーフィニッシュというところで、最高15点、最低15点しか考えていませんでした。僕が2位になるなら中谷に負けての2位しかないな、と考えていたので、他のメンバーに負けたのは個人としても副将としても達成すべき目標を達成出来なかったと感じています。(今日のコンディションは)毎年、六大学は天候があまり良くないので、この寒さは予想通りだったという感じです。ただ、僕自身の調子が冬季はあまり良くなくて不安があったんですけど、やっぱりスタートしたときから良くなかったですね。(関カレに向けて)去年は仕上げるのが早すぎて4月の末に大学ベストの1分49秒というのを出して、去年の日本ランキングの11番に入ったんですけど、それ以降が全くダメだったので、今年は5月に1回目のピークを持って行きたいと考えていて、これからどんどんスピードを上げていきたいと思っています。それに今日すごく感じたのが、自分を全く信じられていなかったな、ということで、というのも300mから400m時点で遅いと感じていて前に出られなかったんです。それはやっぱり自分が練習出来ていなくて調子が悪いから、一歩引いてしまったという部分があるので、練習で自信をつけていくしかないのかなというのと、やはり日本一という目標があるので、関東インカレ、もちろん全国ではないんですけど、そこでまず一つ抑えるのが大事だと思って、今まで以上にストイックになってレースを見据えてやっていきたいと個人では思います。(具体的な目標タイムは設定しているか)目標のタイムや記録には僕はあまりこだわりがないんです。僕は大学に入ってから絶対に日本一を取ろうと一番強く思っていて、もし全日本インカレで2分かかっても僕が1番であれば目標が達成されますし。もし述べてくださいと言われれば、1分47秒50を出したいなと思っています。やっぱり副将という立場があるので、たとえ記録会で1分47秒50で走っても全日本インカレで予選落ちするようじゃ、せっかく副将をやらせてもらっていますし、みんなからの信頼もあると思うので、順位にこだわっていきたいと思います。

 

 

村川雄紀(法4・高松高)

 

(今日の投擲を振り返って)ウォーミングアップから調子が悪かったのですが、6投目になんとか修正することができて、自分の中でそこそこの投げはできたと思います。(3位という結果について)予想順位は5位だったので、少しはチームに貢献できたと思います。良かったです。(最後の投擲で記録が出ましたが、修正した部分は)自分の投擲はラストの投げで止まってしまう癖があって、そこをコーチや先輩に指摘されて、しっかり直せたのが良かったと思います。(パーソナルベストが出ました)嬉しい気持ちもあるが、目標は関東インカレの出場だったので、嬉しい反面、まだ物足りないところもあります。あと1か月標準記録をきる時間があるので、これから1か月頑張ります。(次に向けて)上の強いやり投げの選手がいなくなって、自分が引っ張って行く立場になったと思うのでしっかり頑張っていきます。

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