関東と関西を結ぶ戦いが今年で84回目を迎え、慶應のホームである日吉体育館にて開催された。2人のスタメンの負傷と、新人戦を6月に控えた準備も兼ねて、慶大は下級生が何度も出場する事となった。序盤から速いテンポのボール運びで関大を攻める慶大。中盤から終盤にかけては、ベンチメンバーが活躍をみせた。試合終了まで攻めの体制を保ちつつ、ボックスアウトを徹底するなどして、強固なディフェンスで関大に殆ど得点を許さなかった。結果、最終スコアは76-55。今年も関大を制し、9連覇を果たした。
2016/5/28(土)@日吉記念館 | |||||
第84回慶関バスケットボール定期戦 | |||||
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
慶大 | 22 | 17 | 15 | 22 | 76 |
関大 | 17 | 11 | 9 | 18 | 55 |
◆慶大スターティングメンバ―◆ | |||||
PG | #5 後藤宏太(環4・藤枝明誠高) | ||||
SG | #9 鳥羽陽介(環2・福大大濠高) | ||||
SF | #18 澤近智也(環2・高知学芸高) | ||||
PF | #7 高橋晃史郎(政3・慶應義塾高) | ||||
C | #11 木村能生(環3・東山高) |
西戸、サワが怪我で欠場し、いつもと異なるスタメンで挑んだ第1Qは、後藤の3ポイントで幕を開けた。中盤は、高橋が早いボール運びでミドルシュートを決めるなど、フリースローも含めて一人で連続6点を奪取。残り4分、後藤がゴール下で意思の強さを見せた。関大にシュートを阻まれるも繰り返しオフェンスリバウンドを取って猛攻。途中、関大の#17川上が3ポイントを決めるなど、反撃を食らうが5点リードで第1Qを終えた。
第2Q、関大はゾーンディフェンスで、慶大のオフェンスを停止させる策を練ってかかってきたが、慶大もパス回しを徹底するなどして対抗。高橋、澤近がそれぞれミドルシュートを決めた。残り3分、1年生の#20山崎がゴール下で鳥羽にアシストを出し、得点に繋げたあと、続いて木村のレイアップが決まる。前半は39-28と2桁リードで試合を折り返した。
後半第3Q序盤は、一進一退の攻防が続き、なかなか決まらない展開が続く。この状況に動きがあったのは開始3分、後藤がファーストブレイクでレイアップを決め、攻防を制した。中盤は、スタメンに代わってベンチメンバーがリードを死守。#20山崎の3ポイントや#21髙田のシュートが決まるなど、このQ最終は17点の大量リードを獲得。(個人面でもチーム面でも、ずっと練習してきたディフェンスをしっかり試合で出せた。)と語る#10堂本の言葉通り、ディフェンスもうまく機能し、関大の得点を1桁に抑え最終ピリオドへ向かう。
最終Qの序盤になって、隙を突かれ関大に速攻を出されるなど、危ないシーンが見られた。3分間で連続8点の得点を許し、9点差にまで追い上げを受ける慶大。関大の逆転を絶対に阻止したい慶大は、4年生の後藤が3ポイントを決め反撃し、再び得点を押し戻した。その後も流れは慶大優位のまま進み、得点も差を広げる展開となった。最後は#10堂本が4点、#21髙田も得点し、リードを守り続け76-55で慶應が快勝した。
主将含む主力選手2名が欠場の中、関西1部リーグ校といかに戦うか、実力が問われた今日の戦い。下級生やベンチメンバーがオフェンス面ディフェンス面共に活躍を見せてくれた。来月に控える新人戦では、下級生のフレッシュなプレーが見られることだろう。
(記事 大場春佳)
阪口HC
(今日の試合は、)関西大学のコーチが若いので、この試合に向けて戦略的に準備して来たとは、聞いていました。ですが、こちらも6月の早慶戦に向けて、練習を重ね、準備万端でした(笑)(1年生の活躍が今日は特に見られましたね)今回山崎とか髙田とか、1年生を使えればいいなと思っていたので、出せて良かったです。今はまだ1年生に何も要求してないんです。試合に出たら、そこで思いっきりやりなさいとしか言ってません。早慶戦に向けて、今日みたいな試合で、少しずつ慣れていって欲しいですね。(西戸・サワ選手が怪我でしたが)常に勝つという目的ははっきりしているし、彼らがいない時にどうするのか?って事をちゃんと各々分かっておかなきゃいけません。彼らスタメンが出れなくても、しっかり他のメンバーで取らなきゃいけない。スタメンがケガで出れない事は起こりうることだからね。リーグ戦の時も同じ様な事が有ったけど、スタメンだけでなく、みんなが頑張らなきゃいけないんだと、常に思っています。(実際今日2人がいないなかでどうでしたか?)#11木村や#10堂本はよく動けていたと思います。やはり3年のあの辺りの選手達がしっかり気合を入れてかないと。でも、今日頑張った分、明日は疲れが溜まってると思います(笑)(明日も勝てそうですか)もちろん、そのつもりです。勝ちます。
堂本阿斗ディーン
(今日の試合を振り返って)
髙田淳貴
(今日の試合は)後藤さんが外から結構決めてくれて、点差があいた中で自分は動けたので、余裕をもってプレー出来たかなと思います。(ご自身の動きに関しては)初めて試合に長い時間出させて頂いたので、1Qは緊張したけど、後半は自分が出来ることをしようと思っていました。1本シュートを決めてからは、割と落ち着いて動けたと思います。(先輩2人が怪我で出れないことは、メンタル的に)最初はスタメンの方々も不安だったと思いますが、徐々に点差が離れていくにつれて、いつも通りに出来たと思います。(明日にむけて)プレータイムをもらえたら、今日以上に積極的にプレーしたいと思います。