第46回関東学生フィギュアスケート選手権大会が東大和スケートセンターにて開催された。慶大からは初級から7級までの選手が出場し、チーム一丸となって2日間にわたる大会を戦い切った。女子5級クラスではミスのない演技で土屋有葵(経2・慶應女子)が優勝。また、橋本將太(政4・慶應)も怪我から復帰し、今後に弾みをつけた。
5月19日・20日 第46回関東学生フィギュアスケート選手権大会
@東大和スケートセンター
クラス | 選手名 | 点数 | 順位 | 学部学年・出身高校 |
女子初級 | 齊藤ちひろ | 7.30点 | 5位 | 文2 取手聖徳女子 |
女子1級 | 大谷真由 | 15.02点 | 2位 | 法2 洗足学園 |
女子2級 | 中村聖菜 | 17.70点 | 3位 | 商3 相模原中等教育 |
| 蓮田柚香 | 17.24点 | 4位 | 政4 国際基督教大学高 |
| 岡安萌 | 15.83点 | 8位 | 理3 森村学園 |
女子3級 | 白川めぐみ | 30.77点 | 4位 | 法1 慶應女子 |
| 上野瞭子 | 22.69点 | 12位 | 環2 白百合学園 |
| 中村優里 | 22.19点 | 13位 | 理3 慶應女子 |
女子4級 | 岡本愛美 | 37.22点 | 2位 | 総2 Mira Costa |
女子5級 | 土屋有葵 | 56.86点 | 優勝 | 経2 慶應女子 |
| 佐々木花音 | 45.89点 | 3位 | 文3 相模原中等教育 |
| 水野明保 | 42.08点 | 6位 | 環1 国府台女子学院 |
| 新田陽奈子 | 35.15点 | 12位 | 文2 東京女学館 |
女子6級 | 猪川乃絵瑠 | 45.95点 | 20位 | 経2 桐蔭学園 |
| 湯浅加彩 | 45.95点 | 21位 | 総1 智辯学園奈良カレッジ |
| 花城桜子 | 43.55点 | 24位 | 法2 那覇国際 |
男子1級 | 勝股翼 | 10.28点 | 2位 | 理2 慶應 |
男子2級 | 佐藤優人 | 16.01点 | 優勝 | 政2 慶應 |
男子3.4級 | 竹居峻治 | 31.09点 | 2位 | 政4 慶應 |
男子5.6級 | 橋本將太 | 52.64点 | 7位 | 政4 慶應 |
大会1日目。午前中には女子初級クラスから3級クラスまでの演技が行われ、慶大からは8名が出場。女子1級クラスでは大谷真由(法2・洗足学園)が2位、女子2級クラスでは中村聖菜(商3・相模原中等教育)が3位となり、見事に表彰台入りを果たした。
1日目最後には男子初級クラスから5.6級クラスまでの演技が続けて行われた。男子1級クラスの勝股翼(理2・慶應)、2級クラスの佐藤優人(政2・慶應)は、リンクサイドで見守る部員たちの大きな歓声を受けながらジャンプやスピン、ステップなどの1つ1つの要素を丁寧に決めていった。
男子3.4級クラスには竹居峻治(政4・慶應)が登場。2つ目のダブルトウループで転倒するなど、ジャンプでのミスが見られる。しかし、後半は映画ロッキーの劇中曲である「Going the Distance」の耳馴染みのあるメロディーに乗せてステップを披露し、会場を盛り上げた。今シーズン、慶大フィギュア部門の主将となった竹居は「常に部活を良くするということ考えて行動するようになった」という。個人にとっても部とっても集大成となるインカレに、一人でも多くの部員が出場できるよう部を引っ張っていく。
続いて男子5.6級クラスでは橋本將太(政4・慶應)が演技を披露。昨シーズンのインカレで表彰台に上り、その勢いのままラストイヤーに臨みたいところだったが、右足の怪我で練習ができない期間が続いた。「大会前日に、1,2カ月振りくらいにジャンプを全部跳んだ」という状況の中臨んだ今大会。予定していた3回転ジャンプを入れることができず、思うように得点は伸びない。それでも怪我明けの中、徐々に壮大になっていく曲調に合わせて上手く演技をまとめあげた。
大会2日目。早朝から行われた女子4級クラスでは岡本愛美(総2・Mira Costa)が2位となった。
続く5級クラスには4名が出場。土屋有葵(経2・慶應女子)は「East of Eden」の伸びやかな曲調に乗せて、持ち前のしなやかなスケーティングを披露。ジャンプも転倒などの大きなミス無くまとめ、見事にこの級での優勝を果たした。しかし、スピンでのミスや表現面などまだまだ直していきたいところはたくさんあるという。今後に向けて、さらにプログラムを完成させていく。
佐々木花音(文3・相模原中等教育)は後半のダブルフリップで抜けがあったものの、他のジャンプはしっかりと決める。映画「天空の城ラピュタ」の楽曲を使ったプログラムを演じ切り、3位で表彰台入りを果たした。1年生の水野明保(環1・国府台女子学院)は「練習から入らなかった」というジャンプがなかなか決まらず、6位に。しかし表現面では指先まで美しいステップを披露した。今後の活躍に期待していきたい。新田陽奈子(文2・東京女学館)もジャンプが上手く決まらず12位に終わった。
女子6級クラスには3名が出場。猪川乃絵瑠(経2・桐蔭学園)は華やかな曲調で滑り出すと、次々とジャンプを決めていくが、ダウングレードの判定が重なってしまい思うように点数は伸びなかった。残る2人も順位を伸ばせず湯浅加彩(総1・智辯学園奈良カレッジ)は21位、花城桜子(法2・那覇国際)が24位に終わった。
慶大は男女ともに団体2部で優勝を果たした。「強いチームになる」(竹居主将)という部のスローガンの通り、チーム力の高さも向上していることがうかがえる。多くの選手にとって、今大会は大きな舞台で滑る数少ない機会であったと言えるだろう。良い結果が出た選手も、思うような演技ができなかった選手も、インカレやその予選となる東インカレ(東日本学生フィギュアスケート選手権大会)に向けて更なるレベルアップを図っていって欲しい。
(記事:伊藤史織 写真:相川環、高井真衣)
※一部写真は早稲田スポーツ新聞会よりご提供頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。
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※掲載が遅くなり、誠に申し訳ございません。
以下、選手コメント
竹居峻治(政4・慶應)
――演技を振り返って
ジャンプに関しては決まらなかった部分が多いんですが、自分なりには一生懸命できたので悔いはないです。
――フィギュア部門の主将になって気持ちの面などで変わった点は
部活中はもちろんそれ以外のときも常に部活を良くするということ考えて行動するようになったのが一番大きく変わったことかなと思います。
――今日は慶大全体として戦う大会でもありましたが
今日に限らず今シーズンは強いチームになるというスローガンを部で掲げています。フィギュアスケートは個人スポーツですが、みんなで助け合って部活としてやっていく中で、今日はみんなで戦う試合の位置づけだったので、まだ1日目ですけど明日もみんなで全力で応援して一人でも多くの人が表彰台に立てるようにサポートしていきたいと思います。
――今後の大会に向けて
慶大として出る大会は結構先になってしまうと思うんですが、これからは部の一番の目標であるインカレに向けて部員それぞれのレベルアップというのを考えて、少しでも多くの人がインカレの舞台に立てるように部を引っ張っていきたいなと思います。
橋本將太(政4・慶應)
――演技を振り返って
コンビネーションジャンプがつかなかったり、スピンが回れていなかったり、ところどころミスはあるんですが、今できる最低限のことはできたと思っています。というのも、ずっと怪我をしていて、ちゃんと全部ジャンプを跳んだのは昨日が初めてで、曲も3日前くらいに作ってという状況でした。怪我でずっと練習できていなかったので、今回の演技はまあまあかなと思います。
――どこを怪我していたんですか
右足の半月板のところを、ジャンプの練習で怪我しました。
――どれくらいの期間練習できなかったんですか
ジャンプを全部跳んだのが昨日で1,2カ月振りくらいです。
――滑っていたのは新しいプログラムですよね
はい。4年生なので、しっとりとした感じになっちゃったんですけど、最後のインカレに向けて上手く表現できるようになればいいかなと思います。
――プログラムで特に見て欲しいところは
ところどころ音を取って表現するようなところがあるので、そういうところをしっかりと音を捉えて上手く伝えられたらいいなと思います。
――今大会に向けて練習してきた点は
怪我していたんですが早く練習を再開したくて、けどそんな中でも少しずつ我慢するところは我慢して、なるべく今日にピークを持ってこれるように練習できたかなと思います。
――ジャンプの調子は
調子自体はそんな悪くなかったかなと思います。ただ、3回転を予定していたんですが2回転になり、その後ずっと練習していなかったので体力が持たなかったり、そういうので跳べなかったのがちょっと痛かったです。
――今後の大会に向けて
次は夏か秋になるんですが、少しずつ良くなってきているので、体力もつけて次は自分が今までやってきたことが全部出せるくらいに持っていきたいなと思います。
佐々木花音(文3・相模原中等教育)
――演技を振り返って
今回はパンクをしないことを一番の目標にしていたんですが、後半のダブルフリップでは体力が残っていなくパンクしてしまったのが悔しかったです。ただ他でミスを抑えることができて結果的に3位になれたのはすごく良かったです。
――滑っていたのは新しいプログラムですよね
はい。4月に出た大会から新しいものに変えていて、学生のこういう大きな試合では初めて滑りました。
――プログラムで特に見て欲しいところは
最初の方にステップシークエンスをやるのですが、ステップは流れをすごく気を付けて踏んでいるのでそこを一番見て欲しいです。
――今大会に向けて練習してきた点は
スピンでミスをしないのが大事だなということに最近気づけたので、スピンでちゃんとレベルを取ることとステップでちゃんと魅せられるようにすることを意識して練習していました。
――表現面を振り返って
声援がたくさんあって自然と笑顔も出て楽しく滑れたので表現も割といい感じにできたのかなと思っています。でも後半は疲れて余裕がなくなってしまうので、今後そこをもっと工夫していきたいなと思います。
――今後の大会に向けては
次の大会が、夏に1個出るかもしれないんですが、学生の大会が11月までなくて結構空いてしまうので、明確な目標をきちんと作って練習も怠らないようにしていきたいなと思います。
土屋有葵(経2・慶應女子)
――演技を振り返って
初めて滑る割にはまとめられたかなと思うんですが、目標だったスリーコンビでパンクしてしまって悔しい部分はあります。
――新しいプログラムで特に見て欲しいところは
見て欲しいのはステップなんですが、まだ魅せきれていないのでまだまだ練習しなきゃいけないなと思います。
――今大会に向けて練習してきた点は
まずはプログラムを完成させることが一番だったので、プログラムを滑りこんでジャンプはいつも通り練習しました。
――表現面を振り返って
表現面はまだまだ魅せきれていないのでもっともっと練習したいです。
――今後の大会に向けて
今大会もスピンでミスがあったのでまずスピンでのミスをなくして、表現の面でもっと魅せられるようになりたいです。
水野明保(環1・国府台女子学院)
――演技を振り返って
練習からジャンプが入らなくて思い通りの演技が出来ませんでした。もっと落ち着いて演技できるようにしたいです。
――今大会に向けて練習してきた点は
この前の試合でスピンやステップがうまくいかなかったのでそこを重点的に練習してきました。
――プログラムで特に見て欲しいところは
ステップは上手くできたら見せ場となるので今後練習していきたいです。
――今後の大会に向けて
もっと練習からジャンプを入れられるようにして、本番自信をもって演技できるようにしたいです。