過密日程の中、上位大学との連戦が続く慶大は法大と対戦。開始早々齊藤滉(商3・FC町田ゼルビアユース)が今季チーム初得点を挙げると、一時同点に追いつかれるも40分には橋本健人(総4・横浜FCユース)がPKを沈めリードして前半を折り返す。今季初勝利へ期待がかかったが、再度振り出しに戻されるとセットプレーから立て続けに失点。結果的に今季ワーストの4失点を喫し、慶大は最下位に転落した。
2021/04/28(水)17:30ko @会場非公開
【スコア】
慶應義塾大学 2ー4 法政大学
【得点者】
1-0 5分 齊藤滉(慶應義塾大学)
1-1 27分 佐藤大樹 (法政大学)
2-1 40分 橋本健人 (慶應義塾大学)
2-2 55分 佐藤大樹 (法政大学)
2-3 70分 佐藤大樹 (法政大学)
2-4 76分 中井崇仁 (法政大学)
◇慶大出場選手
GK 小林将大(商3・海城) |
DF 日川優太(商4・高崎) |
DF 谷本竜一(総4・FCトリプレッタユース) |
DF小林誉貴(商4・清水東) |
MF橋本健人(総4・横浜FCユース) |
MF山本献(商2・國學院久我山) |
MF 松本雄太(商4・國學院久我山)→64分 平田賢汰(法4・慶應) |
MF 田嶋凛太郎(総4・三菱養和SCユース) |
MF川野太壱(政3・横浜SFユース)→79分 新津裕也(文4・上田) |
MF齊藤滉(商3・FC町田ゼルビアユース) |
FW古川紘平(政3・学習院)→90+1分 宮本稜大(商3・國學院久我山) |
中2日という厳しいコンディションの中、白地のアウェーユニフォームに身を包んだ荒鷲軍団が法大戦に挑んだ。
前半キックオフと共に慶大は奇襲を仕掛ける。ボールを中盤に下げると一気に前線へロングボール。川野太壱(政3・横浜FCユース)が右サイドを上がる日川優太(商4・高崎)に流し、日川が折り返しにシュート性のクロスを上げるもゴールの上。いきなり相手ゴールを脅かす攻撃を見せる。開始からリズムを作ると、スコアが動いたのは5分。右サイドからのロングボールを齊藤が頭で古川紘平(政3・学習院)へ。古川のシュートは相手GKに弾かれるも、こぼれ球へしっかりと詰めていた齊藤が流し込み先制。幸先の良いスタートを切る。ハイプレスで相手の攻撃を上手く封じているかに思われた27分、縦パス一本で抜け出されると谷本竜一(総4・FCトリプレッタユース)がたまらず倒し、PKに。これを落ち着いて沈められ同点とされてしまう。それでも積極的なプレスをかけ続けると、これが相手のミスを誘発する。40分、山本献(商2・國學院久我山)のプレスからボールを奪うと齊藤へ。法大がエリア内で齊藤を倒し、今度は慶大がPKを獲得。橋本健人がしっかりと決めて勝ち越しに成功。2-1と上々の内容で試合を折り返す。
しかし、後半は一転して法大の底力を見せつけられる展開となってしまう。中2日の疲れからか、はたまた前半に飛ばしすぎたからか、明らかに運動量が落ちる慶大に対し後半の入りから自由にボール回しを展開する法大。守備に枚数をかけ、中盤でセカンドボールを回収できずに波状攻撃を受ける展開が続く中、55分にエリア内で相手を倒し再びPK。粘りきれず同点に追い付かれてしまう。立て直したい慶大だったが、前半に見せていたハイプレスにも陰りが見られるなど、法大優位で試合が進む。じわじわと圧力をかけられると、70分にCKのこぼれ球をダイレクトで打たれるとゴール前で僅かに軌道を変えられ勝ち越しを許してしまう。さらに76分にもCKから中途半端なクリアボールを豪快に振り抜かれ4点目を献上し、前半とは打って変わって一方的な展開となってしまう。なんとか反撃したい慶大だったが、ロングボールの競り合いで勝てず、なかなかマイボールにすることができない。中盤でのパス交換が噛み合わないシーンも目立つなど、狂った歯車を元に戻せずに時間が過ぎ焦りが募る。終盤にはGK・小林将太(商3・海城)がビッグセーブで追加点を防ぐなど良いプレーも見られたが、攻撃に繋げることができない。90分にカウンターから齊藤が攻め上がるも決められず。結局後半はチャンスらしいチャンスを作ることができず、防戦一方で終わってしまった。
前半を良い形で折り返しただけに悔やまれる後半の失速。露骨な運動量の低下が相手に活気を与え、後半の大量失点を生んでしまった。シビアな日程で強豪との連戦。せめて勝ち点1を積み上げたかったところだろう。シーズン開幕から苦しい試合が続く荒鷲軍団。流れを変える起爆剤の登場に期待したい。
(記事:林亮佑 写真提供:慶應體育會ソッカー部)
※当記事は緊急事態宣言発令を受け、オンライン中継を見て執筆しました。そのため監督及び選手へのインタビューは行っておりません。ご了承下さい。