【バスケ(女子)】最終Qで意地を見せるも、格上の早大に完敗/第81回早慶バスケットボール定期戦

バスケ女子

 

2023/6/24(土) @国立代々木競技場 第二体育館

第81回早慶バスケットボール定期戦 vs早大

 

Q

Q

Q

Q

合計

慶大

2

8

8

20

38

早大

24

20

27

25

96

慶大スターティングメンバ

 

#4 阿部七奈子 (商4・三田)

 

#6  野本美佳子 (総3・東京成徳)

 

#11 網野梨加 (2・アーバイン)

 

#14 河村さくら (文2・松陽)

 

#17 濵月 綾 (商1・長崎西)

6月24日、国立代々木競技場第二体育館でバスケットボール早慶戦が行われた。両校の応援に沢山の方が駆けつけ、会場が紺色とえんじ色に染まった。36年ぶりの優勝を目指して関東1部の早大に挑む慶大の女子バスケ部は、今年こそ笑顔で試合終了のブザーを迎えることができるのか。

代々木第二体育館に多くの方が応援に駆けつけた

第1Q、早大ボールで試合開始。立ち上がりからスピードに乗った早大に連続得点され、開始3分で9-0。タイムアウトを取った慶大は、固いチームディフェンスで相手のミスを誘い、網野梨加(環2・アーバイン)のアシストで司令塔の阿部七奈子(商4・三田)が速攻を決める。しかし、これ以降第1Qで慶大の得点は動かない。阿部と下級生エースの河村(文2・松陽)を中心に積極的にゴールアタックするも、早大のアグレッシブなディフェンスに対してリズムを掴みきれず、ターンオーバーや単発なオフェンスが多発。一方で早大は着実と点数を重ねる。慶大は終盤イージーショットを打つチャンスを作るが決めることができず、2-24と大差をつけられ第2Qへ。

チーム一丸となって戦った早慶戦

オフェンスで良い流れを作って少しでも点差を縮めたい第2Q。開始早々、交代で出場を果たした中山璃音(文2・湘南)が走力を活かして速いバスケットを体現するが、身長が劣る早大を相手にリングまでボールを持って行くことができない。砂山ひかる(政1・慶應義塾女子)がジャンプシュートを沈めて早慶戦デビュー得点を果たすも、早大はどのメンバーが出てもトランジションの速いバスケットで速攻や3ポイントシュートで得点を重ね、点差は広まるばかり。その後、河村のドライブに上手く合わせた網野が確実にゴール下を決め、2年生コンビの息のあったプレーに会場が沸く。更に、終盤河村が緩急をつけた巧みなドライブでファウルを誘い、フリースロー2本をしっかりと決め切る。しかし、残り9秒で前半最後の得点を狙う早大のファストブレイクに対応しきれず、山宮好葉(スポ1・東京成徳)の華麗なアシストで市浦花(教育2・早実)がシュートを沈めて10-44で前半終了。

学年を超えて沢山コミュニケーションを取る姿が印象的

前半から切り替えて攻守ともに踏ん張りたい第3Q。開始早々、濵月綾菜(商1・長崎西)が力強くゴールにアタックするが、守りに成功した早大のセンター中野雛菜(スポ3・東海大相模)が落ちたシュートを拾い、キャプテンのフェスターガードヤヤ(スポ4・小林)が一瞬の隙にゴールに繋げる。残り3分台から僅か40秒ほどの隙に早大の注目ルーキー菊地美蘭(スポ1・桜花学園)がバスケットカウントを3連続で沈め、早大のリードは広まる一方。高いドリブル技術と鍛錬されたバスケットセンスで河村が2連続で得点を挙げるが、10分間終始早大の流れで進み、18-71で最終Qへ。

最終Qに観客を沸かせたセンタープレイヤー

勢いに乗って後悔の無いよう力を出し切りたい第4Q。序盤は早大の2連続得点を許すも、慶大キャプテンの阿部が意地を見せたトリッキーなフィニッシュでファウルを誘い、フリースロー2本を確実に沈める。その後は一進一退の攻防が続き、早大は羽鳥寧々(創造理工2・早大本庄)の3ポイントシュートでベンチが盛り上がる。町村真子(法4・田園調布雙葉)もコートに立ち4年生3人が揃った慶大は、チーム全員で最後まで果敢に攻め続け、野本と網野を中心に得点を重ねる。このQで野本は3ポイントシュートを含む9得点を挙げ、エースとしての実力を魅せた。網野も積極的なゴールアタックでシュートファウルを連続で誘い、身長のミスマッチを活かしたバスケットカウントを獲得。最後は河村がシュートフェイクで相手を交わしてゴール下からシュートを決める。40分間全力で走って声を出し合いながら死力を尽くすも、最終スコア38-96で早大に敗れる。

前半から早大のペースに呑まれて攻守ともに1部との実力差を見せつけられた試合となった。それでも、早慶戦独特の雰囲気の中で全身全霊戦った経験は、今後の試合に繋がるはずだ。2ヶ月後に開幕する関東女子リーグでは、2部昇格という目標を掲げて挑む。早慶戦で得た経験と明確になった課題を糧にし、大きな目標に向かって前進する姿を見るのが楽しみだ。

(記事:島田怜佳・写真:慶應スポーツ新聞会)

 

阿部七菜子(商4・三田)

 ――今日の試合を振り返って

前半から差をつけられてしまい、思うようにプレーできない時間が長かったです。試合を通して、まだまだ力不足だと強く感じています。

――どのような気持ちでこの大舞台に挑みましたか?

まずは、早慶戦という素晴らしい舞台で試合ができることへの感謝の気持ちでいっぱいです。また、一週間ほど前に怪我をしてしまい、試合に出られるか分からない状況でしたが、意地でもチームのためになれるようにと一味違う思いで臨みました。

――司令塔として何を意識してプレーしましたか?

試合全体の流れを意識しています。こまめに得点を見るなど、視野を広く持つようにしています。そして、一緒にコートに立っている仲間への気遣いも意識している点のひとつです。

――リーグ戦に向けて

7月は自主練期間なので、個人の課題に取り組むなどスキル系の練習を強化したいです。その上で8月には、個人個人がレベルアップした状態でチームで練習できればと思います。8月に入ると、リーグ戦まで時間もないので、チームとしてのプレーを固めていく意識を持っていきたいです。

――観客に向けて一言

悔しい結果に終わってしまいましたが、観客の皆さんの声援がたくさん聞こえて気持ちを高めることができました。まだこのチームは秋シーズンも続いていくので、これからも応援よろしくお願いします!

 

野本美佳子(総4・東京成徳)

——今日の試合を振り返って

結構前から早稲田のスカウティングをしていたんですけど、想像以上に一部の壁が厚くて、やっぱり自分たちの練習だけでは出しきれない強度を試合で感じました。この早慶戦を良い思い出にするのではなくて、ここからリーグに繋げられるような試合にしたいなと思いました。

——どのような気持ちでこの大舞台に挑みましたか?

この会場でプレーできるのは特別なだということはすごく昔からわかっているんですけど、学年が上がるにつれて色々な方達が動いてくださっていることとか、OBOGの方が応援してくださっていることを身に染みて感じています。私自身今年新チームが始まった時から病気で休むことが多かったので、色々な人の支えを感じて、とても感謝を表したい試合だったなと思います。

——最終Qは連続で得点に絡みました

チームメイト同士でも、最後だから頑張ろうという声をずっと出し続けていて、後輩の河村など色々な人が私のチャンスを作ってくれたので、自分が作ったシュートというよりかはみんなのお陰で打てたシュートだなという風に思います。

——リーグ戦に向けて

早稲田に対して真似したいなと思うことが沢山あって、例えば体の強度だったりパス1つとってもすごく繊細だなと感じたので、試合に出た人たちが練習で体現していきながら、2部昇格という目標を達成できるようにしっかり追い込んで頑張っていきたいと思います。

——観客に向けて一言

応援ありがとうございます!引き続き応援の程よろしくお願い致します!

 

河村さくら(文2・松陽)

――今日の試合を振り返って

格上の相手だったので個人的にはチャレンジ精神でゴールにアタックしていこうと考えていたんですけど、相手DFの体の強さやいつもと違うプレッシャーなどの中でシュートを決め切る力が足りませんでした。

――どのような気持ちでこの大舞台に挑みましたか?

昨年初めての早慶戦で何も分かっていない状態だったんですけど、色々な人が運営に関わってこのような舞台に立たせてもらえているということを感じられたので、その中で楽しんで感謝してプレーできたらいいなという気持ちで臨みました。

――今日の試合に向けた対策は

個々では相手の方が強いので、そこをいかにチームでフォローできるかというところで、チームディフェンスを目指して練習していました。

――リーグ戦に向けて

自分に必要だと思うところは体力だと思っています。体のあたりがあるとすぐに疲れてしまって最後までもたなかったり、体力がないことによって力を最大限発揮できなかったりすることがあるので、夏の練習ではこれを1番にやりたいです。また、今回は自分がせっかくシュートに向かっているのにそれを決めきれず何回もオフェンスをもったいなくしてしまったので、シュートを決め切る力を強化したいと思います。

――観客に向けて一言

沢山の声援が感じられる中でのプレーは本当に楽しかったです。応援してくださってありがとうございました。

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