2021年以来となる六大学連覇、そして日本一を目指す慶大。優勝への第一歩として勢いをつけるべく、東大との開幕戦に臨む。
慶大は2月から鹿児島、関西、愛知、そして関東でオープン戦を戦ってきた。序盤は結果が振るわず、副主将・水鳥遥貴(商4・慶應)も「確実に優勝できない」と感じていた。しかし、試合数を重ねるごとにチームは劇的に変化。「今は全然優勝を狙えるんじゃないかな」と水鳥も話す。4月1日に行われた社会人対抗戦ではセガサミーと対戦し、3−1で勝利を収めた。この試合、エース・外丸東眞(環2・前橋育英)に次ぐ、先発2枚目として期待される渡辺和大(商2・高松商業)が3回無失点と好投。また打線の中軸を担うであろう清原正吾(商4・慶應)や本間颯太朗(総4・慶應)が結果を残し、チームとしての完成度の高さを窺わせた。
投打のバランスが良い明大や圧倒的な投手力を誇る法大など、厳しい戦いの連続が予想される今季の六大学。それだけに東大戦では確実に勝ち点を取り切り、次週の法大戦へ向けて勢いをつけたい。六大学・社会人対抗戦では、ENEOSと対戦した東大。17―0と大敗を喫したものの、先発・平田康二郎(教4・都立西)は3回無失点、2奪三振と社会人の強豪相手に好投を披露した。
平田が得意とするのは、鋭く曲がるスライダーとツーシーム。スライダーには多くの右打者が苦しむと予想される。そんな中、このカードで注目したいのは、左打者の横地広太(政2・慶應)と村岡龍(商2・慶應)だ。2人はセガサミー戦でそれぞれ安打を放っており、コンディションも万全。平田攻略の鍵となるだろう。
平田だけでなく、山口真之介(薬4・小山台)や青貝尚柾(3・攻玉社)といった二遊間にも警戒したい。昨年からリーグ戦に出場している両選手は1日のENEOS戦でも安打を記録。その実力を発揮した。遊撃を守る青貝は、守備でも昨年から良いプレーを見せており、東大守備陣の要となることは確実だ。
2024年度の開幕戦。確実に勝利を収め、連覇への第一歩を踏み出したい。
(記事:大泉洋渡)