4月12日に開幕を控える東京六大学野球春季リーグ戦。昨春は3位、昨秋は5位も最後の早慶戦で宿敵・ワセダに2連勝を収め、今季の逆襲に繋がるシーズンとした。ケイスポでは今季も開幕前対談を実施。昨季のリベンジに燃える選手たちの想いを取材した。
折り返しとなる第3弾は、横地広太(政3・慶應)と丸田湊斗(法2・慶應)の外野手先輩後輩対談!(この対談は3月26日に実施しました)

ポーズ決めに苦戦する丸田(左)と横地(右)
──他己紹介
横地:新2年外野手の丸田湊斗です。ちょっと自意識過剰ですが、根はいい奴なので、可愛がってください。
丸田:(横地に)則ると、新3年外野手の横地広太です。今の会話にもあったように、ユーモア溢れる面白い先輩です。
横地:あとシャイですね。(話す時)全然目見ないですもん(笑)。
──お互いの第一印象
横地&丸田:マジで覚えてないんだよな…(笑)。
横地:第一印象というか、僕が初めて名前覚えたのは、「1年生でいい選手がいる」というのを聞いて。怪我で1年生を見る担当だった1個上の真田壮之(経4・慶應)が「おい、横地。丸田がいいぞ」と。当時丸田はまだAチームに上がってきていなかったので、「誰?」みたいな感じだったんですけど、真田の見る目は正しかったですね(笑)。
丸田:全然記憶ないんですけど、僕が入ってきた時には(横地は)もうセンターで、1個上の代からもう守っていて。多分僕の2個上はそんなに(下級生の頃からスタメンに)上がっている人はいなくて、そこで(横地が)スタメンでバリバリやっていたので「凄く上手い人がいるな」と。当時は同じポジションではなかったので。
横地:(丸田は)最初内野だったんですよ。
丸田:そう、内野だったので。そこまで同じポジションの先輩みたいな意識はなかったので、「1個下なのに出ている。凄いな」というイメージでしたね。
── プライベートな面でお互いの好きなところ
丸田:僕はフランクなところですね。トゲトゲしてないし、面白いし。全般です。
横地:気は合いますね。音楽とかお笑いの趣味とか。
取材者:具体的に好きなアーティストや芸人はいますか?
横地:丸田はもう、ご周知の通り。
丸田:僕はもうめちゃくちゃヒゲダン(Official髭男dism)が好き。でもヒゲダンオンリーじゃないので、邦楽を結構聴いていて、その邦楽の趣味が合うなという感じです。お笑いはもう全般的に。お笑いの番組とかあったら共有します。
横地:見る数は多いと思うんですけど…。なぜ(笑いのセンスは)上達しないのか。
丸田:まだ殻を破れてないと思います(笑)。
── 逆に直して欲しいところ
丸田:それこそ、今言ってたことじゃない?(笑)
横地:そうですね、もっとお笑いしてほしいですね、殻を破れてない。
丸田:僕もそこはもうちょっとお笑いの面で出来るようになりたいとは思います。
取材者:丸田選手は横地選手に直して欲しいところはありますか?
丸田:ないですね、パッと思いつかないです。
横地:お笑い的には出せよ(笑)。
丸田:いやだって直して欲しいところ、、
横地:花粉症とかでいいよ(笑)。
丸田:花粉症…いや別にこっちに害がないから(笑)。
横地:僕、花粉症で毎日鼻血3回出るんですよ。粘膜弱くて。
丸田:確かに(横地は)体弱いですね。でも僕も怪我よくするんで、何とも言えないんですけど。
横地:お互い直すべきところです(笑)。
── オフの日の過ごし方
横地:まあいろいろしますよ。例えば紅葉を見に行ったりだとか…
丸田:季節全然ちゃうやん(笑)。
横地:桜を見に行ったり…あとは四つ葉のクローバーを探しに行ったりとか。
丸田:僕は結構実家に帰ったりすることが多くて、あとは旅行に行ったり。僕も一人で動くことが多いです。(誰かと一緒に出掛けるのは)気分次第。ずっと寮生活で基本的には集団行動なので、「オフくらいは自分一人で」って思うことが多いですかね。
横地:あー確かに。僕もよく実家帰ります。
── お互いプライベートでの関わりは
丸田:あんまりない?
横地:ディズニー行ったくらい?
丸田:ディズニー行ったくらいだね。ふたりじゃないですけど、4人(横地、丸田、吉田雄亮(商3・慶應)、福井直睦(商2・慶應))で午前中に練習が終わった時かな。
横地:ノリで「午後ちょっとディズニー行かね?」ってなって。
丸田:ウィークナイトで、午後3時からディズニーシーに行きました。
── ここから野球の話題に移ります。2024シーズン全体的に振り返って
横地:一応春は開幕スタメンで出させてもらったんですけど、やっぱりバッティングが思うように行かなくて。で、秋は夏に怪我したというのもあって、2カード目くらいから復帰したんですけど、やっぱりどちらもバッティングが納得いかなかったシーズンだったかなと思います。
丸田:僕も基本的には打撃で全然チームに貢献出来なかったなと思っていて。秋は15打席立ったんですけど、1本もヒットが出なかったので。そこを今年の2025シーズンはさすがに成長した姿を見せたいなと思っています。
── その中で横地選手は昨秋明大1回戦でリーグ戦初本塁打を記録。当時の打席を振り返って
横地:あー、打ちましたっけ?(笑)ツーラン。それが復帰初戦だったんですけど、最初のカードが立教で、立教に8年振りに勝ち点を落としてしまって。まずチームの雰囲気が良くなかったんですけど、僕はいい意味でそこにはいなかったので(笑)。新しい風というか、いい意味でフレッシュに新しい奴が入ってきた、と。「何にも考えず打ったろ」みたいな感じで打席入って、そしたら打てましたね。
取材者:ダイヤモンド1周回る際には結構驚いた表情をしていましたが、どのような心境でしたか?
横地:まず(打ったのが)先っぽだったのであんなに飛ぶと思っていなくて。で、驚いたっていうか僕はフェアかファールか分かっていなくて(笑)。審判にずっと確認していたんですけど、審判から応答がなくてずっとそうなっていました。

昨秋の明大1回戦で本塁打の横地
── 丸田選手は早慶2回戦の9回裏からセンターの守備につくと、早大・薗部将大選手(令7教卒・早大学院)のあたりをスライディングキャッチして捕った守備が印象的。あの守備をご自身で振り返ると
丸田:僕的にはあんなにギリギリのプレーだとは思っていなくて。見返してみると傍から見たら結構ギリギリのプレーだったので、やっぱり判断が遅いな、って。1歩目前にきれてはいたんですけど、途中でちょっと被って止まってしまったりして。本当は余裕を持ってアウトにできるプレーではあったので、もっと前でボールをとれるようにはなりたいと思います。そうですね、でも確かに捕れて良かったです(笑)。
── 両選手ともに外野手ということで、外野守備で意識していることは
横地:今丸田も言った通り、1歩目というところは凄く大事にしていて。僕リーグ戦とかでも(打者がバットに)当てる前からどっちに動くか分かるくらいになっておきたいなというところで、練習の時から意識しています。
丸田:僕は最初に打球の真正面に入り過ぎて、距離感が分からなくなってしまうことが多いなと思うので。なるべくちょっと横でボールを見るみたいなところを身に付けられればと思います。
── 野球面でお互いに羨ましいと思う部分は
横地:羨ましいところ、、いっぱいありますね。足が速い。で、まず甲子園優勝しているところが羨ましすぎますね、あんなに注目されて(笑)。あとパンチ力ありますね、飛距離が結構出る。
丸田:基本全般的ですね。今「足速い」って言ってくれましたけど、(横地も)全然普通に速いので。横並びで、「よーいドン」とかで走ったことはないので分からないですけど、全然足早いキャラとかになってないので不思議だなと思ってます。バッティングもミート力が凄いし、ホームランも打てるし。で、それを平然とこなすところがいいなと思います。マジで全力でガチャガチャしてる感じがなくて、動きも柔らかくてしなやかなので、そこは凄くかっこいいなと思います。
横地:(丸田選手を見つめて嬉しそうに)あざっす!(笑)

丸田の俊足は走塁はもちろん守備でも活躍
── 昨年のシーズンを踏まえて、春の鹿児島キャンプ、関西遠征で重点的に取り組んできたこと
横地:僕はバッティングで、やっぱり速い球になると結構フライアウトになることが多かったので。力の無いフライというか、ボールの下を結構打ってしまうことが多かったので、フライをあげないようにというか、低い打球を打つことは結構重点的にやっていました。
丸田:僕も一緒ですね。低い打球を打つことを意識していて、こっち(下田)に帰ってきてからは、監督に「バットを短く持て」と言われて。バットを短く持って長打を狙うよりはミートして単打でいいからしっかり出塁して次に繋ぐバッティングの意識をしてます。
──オープン戦を重ねる中で現在の状態は
横地:そうですね、もうMRIの画像的には完治しているのでそろそろ復帰かなって感じです。
丸田:(オープン戦に)出てないからね(笑)。
横地:関西遠征の最後で試合中に右太もも裏(ハムストリングス)をちょっと怪我してしまって。でももう復帰しました!ただ試合に出てないだけです。
丸田:自分はめちゃくちゃいいっていう訳ではないんですけど、自分の中ではだいぶコンスタントに結果が出ているかなと思います。「多分求められている役割はこういうことなんだろうな」っていうのが最近分かってきたので、あとはバントが決められていないのをリーグ戦開幕までに。バントを求められる場面もあると思うので、そこで決め切れるようにしっかり練習していきたいと思います。
──春季リーグ戦でお互い期待する成績は
横地→丸田:やっぱり盗塁王。東京六大学野球って最高出塁率とかはないんでしたっけ?首位打者だけか、でも首位打者は僕が取りたいので。丸田は打率2位で(笑)。
丸田→横地:首位打者はもう(横地が)とってくれればいいので(笑)基本的に優勝したいなっていう思いが強いので。
横地:うわあ、やられた。良い奴や、丸田。
丸田→横地:いやいやもう活躍してもらって。もしピンチになって「代わってくれ」ってなればいつでも代われる準備はしておくので。
横地:スタメンの可能性もあるだろ!(笑)
丸田→横地:スタメンももちろん狙いに行きますけど(笑)(横地は)めちゃくちゃ応援できる人なので。同じポジションだとぶっちゃけ相手の活躍が悔しいとか思うことはあるんですけど、悔しさもありつつ、応援できる先輩なので活躍してほしいです。
横地:これ文面にすると丸田だけ良い奴みたいになるんですけど、大丈夫ですか?(笑)でも僕は丸田がバズってくれればそれでいいです。
── 最後にケイスポの読者に向けて春季リーグ戦への意気込み、メッセージ等あればお願いします!
横地:さっきも言ったんですけど、僕ら二人で外野守りたいので。チームが優勝して僕ら二人が喜んでいる姿を見て欲しいなと思います!
丸田:昨秋は優勝争いには参加出来なかったので。最後の早慶戦は盛り上がったと思うんですけど、リーグ戦の優勝がどこになるか分からない、ドキドキハラハラみたいな感じには出来なかったので。まずはリーグ戦の優勝にしっかり絡んで、一緒にファンの方々とパレード回れたらなと思います!
横地:あー、またやられましたね(笑)。
(取材、記事:加藤由衣)