【競走】2年連続の3位健闘 フィールド・トラック共に好記録も飛び出す/六大学対校戦

競走

第58回東京六大学対校陸上競技大会が4月5日、日吉陸上競技場にて開催された。慶大競走部は「男女ともに準優勝」を目標に掲げたものの、結果はとも総合3位に終わった。フィールド種目では須﨑遥也(商3・丸亀)が男子走高跳で2m03をマークし優勝、トラック種目では成沢翔英(環3・山梨学院)が男子5000mで塾記録となる13分52秒06をマークするなど、今季の主役候補に名乗りを上げた。

 

第58回東京六大学対校陸上競技大会

4月5日(土) @日吉陸上競技場

 

対校男子 112点(145点) 第3位

対校女子 10点(14点) 第3位

※()内は前回大会の総得点

順位

対校男子

対校女子

1位

法大 167点

早大 33点

2位

早大 154点

法大 19点

3位

慶大 112点

慶大 10点

4位

立大 72点

立大 6点

5位

明大 63点

明大 2点

6位

東大 52点

東大 1点

 

♢トラック競技♢

男子は、100mで篠宮健吾(政4・慶應)が4位、200mで前回大会この種目を制した林明良(政3・攻玉社)が4位に入った。他にも、3月の春季オープンで自己ベストをマークした絶好調男・市村瞭太郎(経2・慶應志木)も800mでベストに迫るタイムを残し4位に入った。

200mで4位に入った林

800mで自己ベストに迫るタイムを残した市村(中央)

 

今大会の注目選手の一人は5000mの成沢翔英(環3・山梨学院)。早大・工藤慎作(スポ科3・八千代松蔭)、東大・秋吉拓真(工4・六甲学院)など今年の箱根駅伝で活躍した実力者も出場したこのレース。序盤から工藤が集団を引っ張る展開になるも、成沢は3,4番手に位置取り冷静な試合運びを見せる。残り200mで秋吉にスパートをかけられ優勝は逃すも、自己ベスト、そして木村有希さん(令7卒)が2年前にマークした塾記録を更新。シーズン初陣に最高のスタートを切った。

レース終盤粘りを見せる成沢

もう一人の注目選手は3000m障害の安田陸人(商4・開成)。昨年この大会で塾記録を更新し優勝した熱き副将は、この試合も2000m過ぎにペースアップし逃げ切りを図る。ラスト300mで法大・湯田陽平兵(社3・関大北陽)に突き放され、2位でゴール。優勝こそ逃したものの、チームを勢いつける走りを見せた。

連覇を逃すも見せ場をつくった安田

 

女子では、800mに出場した副将・鴨下友織菜(環4・都立三鷹)が2位。惜しくも優勝は逃したものの、終盤まで先頭に食らいつく意地を見せた。1500mでは小林華佳(法2・安積)が2位、玉置彩乃(文2・成田)が100mで4位、清水美甫(環3・中大付属横浜)は200mで7位、仲子綾乃(総4・浜松西)は400mで3位という結果になった。

副将の意地を見せた鴨下

リレー種目は男子が4×100mR、4×400mRともに4位、女子が4×400mRで3位となったものの、3レースすべてで早大・法大に後塵を拝する結果となった。

力走する仲子

♢フィールド競技♢

毎年活躍が光るフィールド競技。走高跳では、今大会初出場の須崎遥也(商3・丸亀)が出場選手で唯一の2m03を飛び初優勝を飾り、若原祐人(経4・慶應)も自己ベストの2mを成功させ2位に入った。三段跳では、三浦和真(理院2・小山台)が14m86を記録し2位。また、十種競技でインターハイ2連覇の実績を持つ高橋諒(商2・桐朋)がやり投、円盤投、砲丸投の三種目でそれぞれ3位、5位、4位に入るなど力を見せた。

初出場・初優勝を飾った須崎

三種目で入賞を果たした高橋

 

女子では跳躍ブロックのエース・佐田那奈(看2・福岡雙葉)が走高跳に出場。佐田は順調にクリアすると、自己ベストに迫る1m65を2回目で成功し、2位に入った。走幅跳では期待の1年生・喜久里彩吹(商1・那覇国際)が大学デビュー。喜久里は、高校1、3年時に三段跳びで全国大会入賞を果たすなど、高校時代から全国の舞台で活躍するジャンパーだ。この試合でも、5回目に5m35を跳び3位に入り、その実力の片鱗をみせた。

走高跳で2位に入った佐田

慶大デビュー戦となったルーキー喜久里

”男女ともに準優勝”を目標に臨んだ今大会だったが、同1位2位の法大・早大から40点以上の差をつけられ男女ともに3位に終わった。昨年を超える成績を目指す上では、残りの期間のコンディショニングが鍵となるだろう。今年の慶大は下級生に成長株が複数いる。上級生の核となる選手が揃えば、目標達成も現実味を帯びてくるだろう。「関カレで結果を残す!」、選手たちが口をそろえて最重要視する大一番・関東インカレが1か月後に迫る。競走部の今後の飛躍に期待!

 

♢インタビュー♢

成沢翔英(環3・山梨学院):5000m2位、自己ベスト、塾記録をマーク

ーー試合後の感想
嬉しいです、はい(安堵)今シーズンからメニューを一から自分で考えて練習しているんですが、その成果をまず1つ結果として残せたことは良かったと思います。今回は順位的にも記録的にも目標は達成できましたが、出たからには1番にならなきゃいけなかったなと思っています。

ーーレース中の心境
早稲田の工藤さんなど、力的には自分より上の選手がたくさんいたので、自分としては無駄なことをせずに周りの方々の力を使えるだけ使っていこうと。まずは最低限3位という順位で慶應に得点をもたらすことを一番に思ってました。

ーー今後の意気込み
今後チームとして戦っていく上で、やはり重要な大会で結果を残していかないと、チームを勇気づけたり、チーム力は上がっていかないと思うので、もっと大きな大会でも結果を残せるように頑張りたいと思います。

 

安田陸人(商4・開成):3000m障害2位
ーー試合後の感想
8分35秒を出して優勝することを目標としていた中で、タイム的にも順位的にも爪の甘さが出たという感じです。

ーー自己評価は何点?
50点ですね。足りない点数としては最後勝ち切れないところ。やっぱりチームスローガンとして「此処ぞ、勝ち鬨」という言葉を掲げていたなか、あそここそ勝ち鬨をあげるタイミングにふさわしい場面だった。にもかかわらず、去年のように一着を取れなかったことが一番大きいミスであり、そこに尽きるかなと思っています。

ーーただ2000m過ぎて先頭に出られた場面は、チームを勇気づけたと思っいましたが、その点いかがですか?
午前中の種目でチームとして少し流れに乗り切れていない場面があったので、自分の走りでチームの雰囲気を変えてやろうと思っていました。その点は良かったのかなと思います。

ーー今後の意気込み
この六大学で得た経験をしっかり次に繋げて、まずは関東インカレでしっかりと目標の順位以上の結果を残して、得点という形でチームに貢献したいと思います!

 

♢慶大得点獲得者(男子・対校種目)♢

名前

種目

記録(決勝でのタイム)

順位・得点

篠宮健吾(政4・慶應)

100m

10秒63

4位・5点

林明良(政3・攻玉社)

200m

21秒79

4位・5点

市村瞭太郎(経2・慶應志木)

800m

1分52秒88

4位・5点

野田大晴(経3・慶應湘南藤沢)

1500m

3分55秒34

8位・1点

成沢翔英(環3・山梨学院)

5000m

13分52秒06

2位・7点

藤原聡大(商2・佐原)

400mH

54秒10

4位・5点

安田陸人(商4・開成)

3000mSC

8分50秒97

2位・7点

鈴木太陽(環4・宇都宮)

3000mSC

8分57秒83

4位・5点

青木威朔(商3・須磨学園)-岩舩遙信(環2・新潟明訓)-篠宮健吾-田辺勇希(環4・成蹊)

4×100mR

40秒82

4位・5点

林明良-久保亮太(法3・慶應志木)-長谷川滉(総2・駒場)-松下烈(理3・静岡)

4×400mR

3分15秒49

4位・5点

黒川拓人(総3・慶應湘南藤沢)

走幅跳

6m81

6位・3点

深澤哲朗(経2・慶應)

走幅跳

6m60

7位・2位

高橋諒(商2・桐朋)

やり投

55m54

4位・5点

小倉拓己(理2・南多摩中等)

やり投

48m26

6位・3点

須﨑遥也(商3・丸亀)

走高跳

2m03

1位・8点

若原祐人(経4・慶應)

走高跳

2m00

3位・6点

高橋諒

砲丸投

12m15

3位・6点

五十嵐大輝(総2・川和)

砲丸投

10m71

5位・4点

山田直弥(商4・清水南)

円盤投

31m62

4位・5点

高橋諒

円盤投

28m79

5位・4点

三浦和真(理M2・小山台)

三段跳

14m86

2位・7点

金成悠司(総2・法政二)

三段跳

13m83

6位・3点

 山田直弥

棒高跳

3m40

6位・3点

 大熊靖吾(環2・駒場)

棒高跳

2m80

7位・2点

 

♢慶大得点獲得者(女子・対校種目)♢

名前

種目

記録(決勝でのタイム)

順位・得点

仲子綾乃(総4・浜松西)

400m

57秒96

3位・1点

鴨下友織菜(環4・都立三鷹)

800m

2分17秒78

2位・2点

小林華佳(法2・安積)

1500m

4分50秒19

2位・2点

鴨下友織菜-仲子綾乃-関口さら(環3・法政二)-井上汐莉(法4・韮山)

4×400mR

4分3秒96

3位・1点

佐田那奈(看2・福岡雙葉)

走高跳

1m65

2位・2点

喜久里彩吹(商1・那覇国際)

走幅跳

5m35

3位・1点

関口さら

やり投

16m35

3位・1点

 

(取材:河合亜采子、小林由奈、鈴木拓己、竹腰環、野村康介、檜森海希、小田切咲彩)

タイトルとURLをコピーしました