先日の開幕戦で見事白星スタートを飾った慶大。開幕2連勝を目指したい今節は前節と同じスタメンで強豪・中大に挑んだ。序盤は攻められる展開が続くが、17分、辻野悠河(商4・暁星国際)から受けたパスを齋藤真之介(経4・桜修館/FC町田ゼルビアユース)が受け取り、シュートを放つ。これが先制点となり、中大相手にリードの状況を生み出す。その後も相手のミスに漬け込み村井亮友(商4・ザスパクサツ群馬U-18/桐生)や柳瀬文矢(法4・駒大高)が懸命にゴールを狙うも、チャンスを活かし切ることが出来ず。前半終了間際にゴールを決められ同点とされる。後半は完全に中大のペースで試合が進む。新守護神・洪潤太(政4・東京朝鮮中高級学校/三菱養和SCユース)がファインセーブを見せるなど必死のプレーでゴールを守るも、シュートを決められ、逆転される。後半終盤には永澤昂大(政4・國學院久我山)や角田惠風(商4・慶應/横浜F・マリノスユース)、立石宗悟 (法4・桐蔭学園)らが中心となって攻撃を組み立てるも、あともう一歩というところで試合終了。悔しさの残る試合となった。
2025/4/12(土)11:00キックオフ@レモンガススタジアム平塚
【スコア】
慶應義塾大学1―2中央大学
【得点者】
17分 齋藤真之介(慶大)
45+2分 西岡隼平(中大)
62分 杉山耀建(中大)
◇慶大出場選手
GK
1 洪潤太(政4・東京朝鮮中高級学校/三菱養和SCユース)
DF
2 三浦成貴(商3・浜松開誠館)
3 五十嵐宥哉(商4・清水東)
4 秋元心太(法2・駒大高)
6 永澤昂大(政4・國學院久我山)
MF
7 齋藤真之介(経4・桜修館/FC町田ゼルビアユース)
8 田中雄大(商4・成城/三菱養和SCユース)
10 角田惠風(商4・慶應/横浜F・マリノスユース)
17 辻野悠河(商4・暁星国際)
→77分 20 松下伊吹(経3・渋谷教育学園幕張高/ジェフユナイテッド市原・千葉 U-18)
14 村井亮友(商4・ザスパクサツ群馬U-18/桐生)
→54分 19 朔浩太朗(理3・学習院高等科)
FW
9 柳瀬文矢(法4・駒大高)
→66分 11 立石宗悟 (法4・桐蔭学園)
前節では東国大相手に2-1で勝利し、開幕戦を白星で飾った慶大。昨季Jリーガー5名を輩出した実力校・中大を相手に前節と同じスタメンで試合に挑んだ。会場は慶大OBの河野太郎が大ファンであることで知られるJ1・湘南ベルマーレの本拠地「レモンガススタジアム平塚」。慣れないスタジアムでの対戦に主将の田中雄大(商4・成城/三菱養和SCユース)は「立ち上がりに気を付けて前節の様にいい形で試合を組み立てたい」と語った。

立ち上がりが重要となる今節
慶大にいきなりピンチが訪れたのは5分、深い位置からロングシュートを打ち込まれるもボールはギリギリのところでポストに当たり、先制は免れる。その後も攻め込まれる状況が続くが、17分、中盤の角田惠風(商4・慶應/横浜F・マリノスユース)から先頭の柳瀬文矢(法4・駒大高)へ繋ぐと、柳瀬は右サイドにいる辻野悠河(商4・暁星国際)へパスを送る。辻野は中央にいた齋藤真之介(経4・桜修館/FC町田ゼルビアユース)に折り返し、上手くトラップした齋藤が勢いよくシュートを撃ち込み先制。角田を起点に完璧に中大守備陣を打ち崩し、強豪相手にリードの状況を作り出す。

先制点を決めた齋藤
先制点を奪い、勢いそのまま追加点の欲しい慶大は、33分、左サイドの永澤昂大(政4・國學院久我山)から右サイドの村井亮友(商4・ザスパクサツ群馬U-18/桐生)へ大きなパスが渡ると、村井はそのままペナルティエリア内までドリブルで切り込む。いい位置でシュートを放つも、惜しくも相手GKに弾かれ、追加点とはならなかった。38分には相手のビルドアップの隙を見て、田中がボールを奪うも、ここも相手GKのプレスに阻まれ、チャンスを活かしきれない。

ドリブルで突破を狙う村井
このまま終わるかと思われた45+2分。サイドからのクロスに合わせた完璧なボレーシュートを打ち込まれ、前半終了間際に同点とされた。後半は序盤こそ慶大が攻め込む展開が続くも、徐々に試合は中大ペースへ。流れを変えたい慶大は54分、村井に代えて朔浩太朗(理3・学習院高等科)を送り込む。しかし、60分にはペナルティエリア内でボールを奪われ、あわや逆転のピンチを与えるなど、なかなか試合の流れをつかみ切りない。

なかなかチャンスを活かしきれない
スコアボードが動いたのは62分。味方陣地でボールを奪われると、上手く崩され追加点を奪われる。ついに逆転を許した慶大は柳瀬に代えて立石宗悟(法4・桐蔭学園)を投入し、再起を図る。しかし、試合の主導権を中大から奪えない状況が続く。77分、辻野とリーグ戦初出場の松下伊吹(経3・渋谷教育学園幕張高/ジェフユナイテッド市原・千葉 U-18)を代える。80分には永澤が中央にいる立石へゴール前に完璧なスルーパスを送るも、立石の右足にあと数センチ届かず、得点とはならなかった。その後もコーナーキックからこぼれたボールを角田がゴールへ押し込むも相手ディフェンダーに阻まれ、得点は奪えない。

リーグ戦初出場の松下
厳しい展開のなかでも超攻撃の姿勢を崩さない慶大。87分にはシュートを打ち込まれるも新守護神・洪潤太(政4・東京朝鮮中高級学校/三菱養和SCユース)がファインセーブで防ぎ、流れを渡さない。その後も先制点を決めた齋藤を始めとして、永澤や角田、朔、松下らが必死にゴールを狙うも、あと一歩というところでゴールを阻まれ、得点を奪えない。45+4分、慶大の猛攻も虚しく、試合終了。今季初の黒星で連勝はお預けとなった。

今季初黒星となった
前半、そして後半終盤でのチャンスを活かしきれず敗れた今節の中大戦。惜しいプレーはいくつもあったものの、あと一本が出ず、敗戦を喫した。次節は東京都サッカートーナメントで屈辱を味わった日大との対戦。チャンスで決め切る決定力の向上を胸に、日大相手に雪辱を果たしたい。
(取材、記事:塩田隆貴)
【選手インタビュー】
◇齋藤真之介(経4・桜修館/FC町田ゼルビアユース)

齋藤の攻撃が次回も鍵となる
――ゴールシーンを振り返って
いい形でボールを奪って、攻撃を組み立てることができたので、対策通りのいいゴールだったかなと思います。
――今日の試合を振り返って
監督もおっしゃっていた通り、勝てる試合を落としてしまったということになるのですけど、ここから2試合続くので切り替えて、内容も結果もついてくるように、いいゲームができるようにしたいと思います。
――次節・日大戦への意気込み
先日天皇杯で大敗したチーム相手にすぐにリベンジできるということなので、連戦にはなるんですけど、チーム一丸となって、部員120人全員で臨みたいと思います。