1、2年生のみが出場できる関東リーグ新人戦。慶大は決勝トーナメント一回戦で立教大学と対戦した。小雨が降り注ぎ、ピッチコンディションが悪い中での試合開始となるが、慶大はトップチーム戦と同じボールを保持しながら攻めるポゼッションを選択。右ウィングの三浦大其(経2・慶應)のドリブルやセンターフォワードのオノノジュ慶吏(政1・前橋育英)のボールキープからチャンスを作り立教ゴールへと迫っていくが、互いに決め手を欠き、0-0で前半は終了。後半開始からサイドでの激しい攻防が続き、攻守が目まぐるしく入れ替わる展開が続く。ボールが奪えず押し込まれる展開が続き、決定機を作られるも秋元心太(法2・駒大高)を中心としたディフェンス陣が先制点を与えない。逆に鋭いカウンターでチャンスを何度も作った慶大は87分、三浦大のクロスにオノノジュが合わせて待望の先制点。試合はこのまま終了し1-0での勝利となった。
2025/10/19(日)17:00キックオフ@立教大学富士見総合グラウンド
【スコア】
慶應義塾大学1-0立教大学
【得点者】
87分 慶大 オノノジュ慶吏(三浦大其)
【慶大出場選手】 | |
ポジション | 背番号 選手名(学部学年・出身高校) |
GK | 1 福井大次郎(経2・慶應/横浜F・マリノスユース) |
DF | 2 霜田晟那(理1・都立八王子東/ FC町田ゼルビアユース) |
13 初見渚音(法1・桐蔭学園) | |
→86分 16 今井大地(法2・帝京) | |
4 秋元心太(法2・駒大高) | |
29 梅原陽介(法2・國學院久我山) | |
MF | 6 小野翔大(経2・慶應) |
8 洪潤紀(政2・國學院久我山) | |
→75分 11 阿部雄大(政1・慶應) | |
10 三浦大其(経2・慶應) | |
14 鈴木義仁(政2・帝京長岡) | |
→66分 7 山本凉(法1・桐蔭学園) | |
22 梅野真生(総2・成蹊/横河武蔵野FC U–18) | |
→73分 24 居郷元(経2・慶應) | |
FW | 9 オノノジュ慶吏(政1・前橋育英) |
予選リーグを4勝1敗で勝ち上がった慶大は、見事決勝トーナメントに進出。本大会では1、2年生が出場対象であり、普段からトップチームに帯同している選手とIリーグを主戦場としている選手が混じり合い、フレッシュなメンバー構成で1回戦・立教大学戦に臨んだ。

慶大スターティングメンバー
序盤から慶大はトップチームと同様にポゼッション戦術を採り、細かいパスを繋ぎながら相手ゴールへと迫っていく。18分、センターフォワードのオノノジュ慶吏(政1・前橋育英)がハーフウェイライン付近でボールをキープし、右サイドへ展開。この日10番をつけ、トップチームでも出場機会を得ている三浦大其(経2・慶應)がボールを受け、相手陣内に侵入しチャンスを作るも得点には結びつかない。

存在感を見せた三浦大
直後の22分、慶大のペナルティエリア内でゴールキーパーの福井大次郎(経2・慶應/横浜F・マリノスユース)が相手を倒してしまい、やや厳しい判定に見えたもののペナルティキックを献上。しかし福井がミスを帳消しにするビックセーブを見せ窮地を脱する。その後なかなかシュートには結びつかない展開が続くものの33分、三浦大のコーナーキックから小野翔大(経2・慶應)が合わせてゴールを狙う。しかしポストに阻まれて先制点とはならない。相手のパスを高い位置でカットしながら素早いカウンターを仕掛ける展開が続き43分、小野が鈴木義仁(政2・帝京長岡)とのパス交換から中央をドリブルで上がり、右サイドの三浦大へとパス。そのまま斜め45度から巻いていくシュートを放つも、僅かに枠を捉えきれない。前半は0-0で終了した。

セットプレーからチャンスを作る
後半開始から積極的に仕掛ける慶大は54分、カウンターの流れでオノノジュからボールを受けた三浦大がシュート。これは惜しくも相手ゴールキーパーに止められ、オノノジュがこぼれ球を詰めるが惜しくも枠を捉えられない。相手のサイドチェンジからチャンスを作られ、押し込まれる展開が続く。65分、右サイドからの突破を許しシュートを打たれるもキャプテンマークを巻いた秋元心太(法2・駒大高)を中心とするディフェンスラインが最後まで相手に寄せ、枠内には入れさせない。66分には鈴木に代えて山本凉(法1・桐蔭学園)を投入。山本は投入直後から果敢に相手へプレッシャーをかけていき、押され気味の慶大イレブンを勢いづかせる。その後73分に左ウィングの梅野真生(総2・成蹊/横河武蔵野FC U–18)に代えて居郷元(経2・慶應)、75分にインサイドハーフの洪潤紀(政2・國學院久我山)に代えて阿部雄大(政1・慶應)を投入し攻撃の活性化を図る。78分、自陣からのクリアをオノノジュが拾い、相手陣内まで運ぶ。左サイドで受けた阿部がシュートを放つも止められコーナーキック。このコーナーキックの流れから秋元がシュートを打つもゴールを割ることはできない。

途中出場の阿部
ここから慶大の時間が続くもなかなかシュートには結びつかず、もどかしい展開が続く。86分には左サイドバックの初見渚音(法1・桐蔭学園)に代えて今井大地(法2・帝京)を投入。0-0の緊迫した展開の中で関梨帆(文4・香蘭女学校高等科)、竹島彩夏(総4・慶應湘南藤沢)、岡﨑寛大(法4・慶應)の4年生マネージャーを中心とする応援団が相手応援団に負けない力強い声援を送り、アウェイの地で奮闘する選手を最大限後押しする。

盛り上がる応援席
そんな声援に奮起したのか、87分に試合が動く。右サイドの相手陣内深くのスローイングから三浦大がペナルティエリア付近のゴールライン際までドリブルを仕掛け、中へクロス。これに反応したオノノジュが押し込み、待望の先制点をゲット。このままリードを守り切った慶大が1-0で勝利し、アウェイの地で勝利の若き血を響かせた。

勝利の若き血を合唱
(記事:甲大悟 写真:小野寺叶翔)
【選手インタビュー】
◇オノノジュ慶吏(政1・前橋育英)
ーー今日の試合を振り返って
前半流れを作れなくて、後半も最初は相手ペースで、最後お互い疲れてきた中で一点決められて慶應に勢いがついて最後守りきったという感じです。
ーーゴールシーンを振り返って
監督に「もっと中に入れ」といわれた直後に決められたということと、監督は自分がサイドによるのではなくて中で待って最後ゴールを決めてほしいという意図があったと思うのでそれ通りに中にいたら(三浦)大其君がクロスをあげて決められたというところは、フォワードとしての役割を果たせたのでうれしかったです。
ーー新人戦初ゴールとなったが今の心境は
自分予選の新人戦は1試合しか出られていないのですが、その新人戦であまり活躍することができず少し悔しい思いをしていたので、1,2年生のチームで少しでもチームに貢献できたのがうれしいです。
ーー次戦に向けて
あと1勝で全国に行くというところでみんなで頭をそろえて次の試合に向けて準備していくというところと、全国に出場するのはもちろん、全国優勝を狙っていくというところで次は勝たなくてはいけないので頑張っていきたいと思います。
◇福井大次郎(経2・慶應/横浜F・マリノスユース)
ーー今日の試合を振り返って
いつもの新人戦よりも難しい試合運びだったので、後半も前半も立教さん前からきて守備がうまくはまらなくて押し込まれるシーンが多かったのですが全員で守って点とって勝てたことはよかったと思います。
ーー前半のペナルティキックを止めた場面について
アンラッキーな部分はありながらも自分の判断ミスでペナルティキックを与えてしまったので、割り切って前向きに臨めたのでそこがストップに繋がったのかなと思います。
ーーディフェンス陣にどのような声掛けをしていたか
立教さんはサイドバックからも攻撃に圧力をかけてくる感じだったので、チームの決まっているルールを徹底してそこを統率できたのはよかったと思います。
ーー次戦に向けて
対戦相手はどこかわからないのですが、この試合の内容では戦えないと思うのでしっかり準備して戦えたらなと思います。

