前節・日体大戦で後期初勝利を掴み流れに乗る慶大は、4試合ぶりにトップ下で藤井漱介(商3・静岡学園)をスタメン起用。今シーズン初の連勝を目指して第18節・桐蔭横浜大戦に臨んだ。序盤から慶大は積極的にボールを握り、ゴール前でチャンスを多く作る。相手のカウンターをしのぎつつ迎えた33分、角田惠風(商4・慶應/横浜F・マリノスユース)のコーナーキックに斎藤大雅(文3・立命館宇治/京都サンガF.C.U-18)が右足で合わせ先制点を奪う。その後攻め込む場面を作るも追加点を奪えず前半は終了。後半も主導権を握りたい慶大であったが、47分相手コーナーキックの流れから押し込まれ失点、同点に追いつかれる。勝ち越し点を奪いたい慶大は再びボールを握り、攻め込む展開を作るもなかなかゴールには結びつかない。もどかしい展開が続く中83分、ペナルティキックを献上。これを決められ逆転を許す。追いつきたい慶大であったが、斎藤大がこの日2枚目のイエローカードをもらい退場。90+4分にはその穴を突いた相手に追加点を決められ万事休す。1-3での悔しい敗戦となった。
2025/10/25(土)17:00キックオフ@桐蔭学園多目的グラウンド
【スコア】
慶應義塾大学1-3桐蔭横浜大
【得点者】
33分 慶大 斎藤大雅(角田惠風)
47分 桐蔭大 田島慎之佑
83分 桐蔭大 岡崎寅太郎(PK)
90+4分 桐蔭大 岡崎寅太郎
【慶大出場選手】 | |
ポジション | 背番号 選手名(学部学年・出身高校) |
GK | 1 洪潤太(政4・東京朝鮮中高級学校/三菱養和SCユース) |
DF | 3 三浦成貴(商3・浜松開誠館) |
| 4 斎藤大雅(文3・立命館宇治/京都サンガF.C.U-18) |
| 6 永澤昂大(政4・國學院久我山) |
| 16 藤平一寿(法4・桐蔭学園) |
| →73分 27 霜田晟那(理1・都立八王子東/FC町田ゼルビアユース) |
MF | 7 齋藤真之介(経4・桜修館/FC町田ゼルビアユース) |
| 8 田中雄大(商4・成城学園/三菱養和SCユース) |
| 10 角田惠風(商4・慶應/横浜F・マリノスユース) |
| 13 藤井漱介(商3・静岡学園) |
| →70分 17 辻野悠河(商4・暁星国際) |
| 14 村井亮友(商4・桐生/ザスパクサツ群馬U-18) |
| →64分 23 三浦大其(経2・慶應) |
| →85分 30 オノノジュ慶吏(政1・前橋育英) |
FW | 11 立石宗悟 (法4・桐蔭学園) |
関東リーグ後期初勝利を挙げた日体大戦から一週間。勢いそのままに、アウェイで今季初の2連勝を狙う一戦を迎えた。試合開始2分、村井亮友(商4・桐生/ザスパクサツ群馬U-18)が立石宗悟 (法4・桐蔭学園)とのワンツーでエリア内へ突破。マイナスの折り返しを入れると、齋藤真之介(経4・桜修館/FC町田ゼルビアユース)がシュートモーションで相手を引きつけ、走り込んできた永澤昂大(政4・國學院久我山)がシュート。しかし、ボールは惜しくもクロスバーを越える。

スタメン出場の村井
前半10分、相手のプレスでボールを奪われ、右サイドからクロスを上げられる。ゴール前でヘディングシュートを放たれるも、ここはバーに救われ失点は免れる。立ち上がりから相手のテンポの速い攻撃に押し込まれる場面が続く中でも、最終ラインは冷静な対応を見せ、徐々にリズムを取り戻していく。

CBでの出場が続く三浦成
前半22分、田中雄大(商4・成城学園/三菱養和SCユース)のシュートが相手に当たり、コーナーキックを獲得。キッカーの田中は一度キックフェイントを入れ、相手のタイミングを外して鋭いボールを供給。フリーで走り込んだ永澤のヘディングは相手GKに阻まれたものの、サインプレーがしっかりと形になり、チームに勢いが生まれる。攻撃陣も積極的に仕掛ける場面が増え、相手ゴールへと迫る回数を重ねていく。

思い出の地で戦う立石
前半33分、角田惠風(商4・慶應/横浜F・マリノスユース)のコーナーキックにファーサイドから斎藤大雅(文3・立命館宇治/京都サンガF.C.U-18)がゴール前へフリーで走り込み、右足で合わせる。ボールはゴール隅に吸い込まれ、先制に成功する。流れをつかんだ慶大は、その後も積極的に攻撃を仕掛ける。44分には、田中のパスを受けた永澤がポケットに侵入し、ダイレクトでシュート。相手GKのジャンピングセーブに阻まれ、惜しくも追加点とはならなかったが、終盤まで主導権を握り続ける。慶大は1−0とリードし、前半を折り返した。

斎藤雅のヘディングシュートで先制
ハーフタイムで円陣を組み、連勝へ向け気合いを入れた慶大イレブン。後半も主導権を握って追加点を奪いたかったが47分、コーナーキックの流れから混戦状態になり、押し込まれて同点に追いつかれる。切り替えて勝ち越し点を奪いたい慶大は直後の49分、左サイドの齋藤真の仕掛けから立石がペナルティーエリア内でボールをキープ。落としを受けた藤平一寿(法4・桐蔭学園)がダイレクトでミドルシュートを放つ。これはわずかに枠を捉えきれないものの、積極的な攻撃参加で慶大を勢いづかせる。

藤平が直接ゴールを狙うなど攻撃的な展開に
58分、永澤からボールを受けた齋藤真が左サイドをドリブル突破し、中へクロスを送る。ファーサイドで待っていた村井が反応しシュートを放つもこれは大きく枠を外れる。このまま流れを掴みたい慶大は64分に村井に代えて三浦大其(経2・慶應)を、70分に藤井に代えて辻野悠河(商4・暁星国際)を、73分に藤平に代えて霜田晟那(理1・都立八王子東/FC町田ゼルビアユース)を投入し攻撃の活性化を図る。

トップ下での起用に応える藤井
76分、左サイドでボールを受けた角田がドリブルで一気に相手陣内へ侵入。代わって入った辻野が相手センターバックとサイドバックの間を抜け出し、角田からスルーパスを受けて右足を振り抜くも、ここはコースが甘く相手ゴールキーパーに防がれてしまう。後半最大の決定機は78分、相手陣内深くの右サイドで混戦状態からボールをキープした三浦大が左足で中へクロス。これが相手右サイドバックの頭を越えて齋藤真へボールが渡り、そのままシュートを放つも相手ディフェンダーのギリギリのクリアによりゴールを割ることはできない。

三浦大の投入も得点には至らず
継続してゴール前でチャンスを作るも、最後に決めきれないもどかしい展開が続く中83分、自陣右サイド深くから相手のクロスが上がる。このクロスに対してのクリアが後ろに流れてしまい、こぼれ球を追って斎藤雅と相手選手が接触してこれがペナルティキックと判定されてしまう。相手選手が飛び込んだように見え、当然慶大ベンチは抗議するものの判定は変わらず、これを決められて逆転を許してしまう。

途中出場の辻野
同点に追いつきたい慶大は85分、三浦大に代えてオノノジュ慶吏(政1・前橋育英)を投入。しかしなかなかシュートまで持ち込むことはできず、90分には縦パスを受けた相手フォワードに対し、斎藤雅がスライディングタックル。このプレーで2枚目のイエローカードをもらい退場となる。

先制点をあげるも退場となった斎藤雅
10人で戦うことになった慶大は相手の攻勢を止めることができず、90+4分、自陣右サイドの深くのスローインから相手フォワードがキープ。そこから強引に中を突破しシュートを決められ追加点を許す。試合はこのまま終了し1-3での悔しい敗戦となった。インカレ出場を目指す中で痛恨の敗戦となったが、落ち込んでいる暇はなく中3日で11位、流通経済大学戦を迎える。次節は主力選手が複数出場停止となるが、チーム全員でカバーして勝利をつかみ取りたい。

悔いの残る試合結果となった
(記事:小野寺叶翔、甲大悟 取材:愛宕百華、塩田隆貴、小野寺叶翔、甲大悟、髙木謙)


