【バレーボール】全日本インカレ直前企画① スパイカー対談 野口真幸×入来晃徳×山口快人

バレー企画

スローガンの「PRIDE」を胸に、ここまで走り続けてきた慶大バレー部。チーム山元で戦う最後の大会・全日本インカレの直前企画と題し、スパイカー対談とリベロ対談をお届けする。

第一弾は、慶大が誇る絶対的エースであり副将の入来晃徳(環4・佐世保南)、そして攻守でチームを支える”3年生コンビ”OH・山口快人(経3・慶應)とOH・野口真幸(商3・慶應)のスパイカー対談。互いへのリスペクトと本音が交わる熱い対談を、最後までお楽しみいただきたい。


 

左からOH・野口、OH・山口、OP・入来

お互いについて

ーーお互いについて、教えてください

入来:まず2人ともに言えるのが、何でもできる器用な選手だということですね。今年のリーグ戦もキャッチの順位は上位だったよね。ある程度のレベルで戦っている中で、パスをしっかり返せるのはすごいことだと思いつつ、スパイク決定率も高いので。快人は最近段トスも決め切ってくれるし、真幸も言い方悪いかもしれないけど、小手先の技、フェイントとか軟打を織り交ぜて決めてくれるのでとても頼りにしています。

山口:まず誰が見ても分かるように、(入来さんは)最後に託されるエースだと思います。去年は自分がセッターをやっていて、実際に託していたというのもあるし、今年はスパイカー目線で、自分にボールが上がってきてほしい場面ではあるんですけど、入来さんに上がっていくのを見ていてエースだと感じます。そこでしっかり決めてくれるので得点源としてチームの精神的支柱になってくれていると思います。

野口:自分は試合に出ていて決め切れず苦しい場面もあるんですけど、入来さんが決め切ってくれたり声をかけたりしてくれてリラックスできる部分が大きいです。きつい時こそ、より支えられているなという印象は大きいです。

 

ーー入来選手の第一印象と今の印象は変わりましたか

野口:最初はでかい人。体も態度も(笑)。

一同:(笑)

野口:今はでかい人というよりかは強い人。自分の芯をしっかり持っていて、努力してきたことが積み重なっているんだと思います。

山口:僕は少しトゲがあったかなと。もっと内向的だと思っていたけど、喋ってみたらすごく優しくて温かい笑顔で喋ってくれるので接しやすくなったなと思います。

野口:優しかったことで言うと、1回ご飯に連れて行ってくれたことがありましたね。お前にうまいもん食わせてやりたいんだ、みたいな感じで(笑)。

入来:たしかあの時いつも一緒に居たんだよね。2人とも怪我しててサポート側に回ることも多かったから。

OP・入来

ーープレーの魅力については

入来:エースとして俺は最後に託されるという部分があるかもしれないけど、本当に苦しい時、2人がしっかり決めてくれるのは本当に信頼しています。

山口:圧倒的な高さから打つスパイクだと思います。最高到達点が348センチというだけでなく、パワーも兼ね備えているので本当にすごいと思っています。トレーニング室で陰ながら努力するところとか見ると、よりその高さとパワーを尊敬できます。

野口:とにかくスパイクの打数が多くて、僕の3倍とか打ってるのに、根性でパフォーマンスも落とさずに決め切るところが入来さんの魅力だと思います。

ーープレースタイルとギャップを感じる瞬間はありますか

入来:快人は正直そのままですね。プレーと同じで本当にしっかりしてて、俺とは真逆でちゃんと先まで考えていることを感じます。真幸は普段はおちゃらけてチームを盛り上げてくれる部分があるんですけど、しっかり切り替えて、やるときはやる姿というのがギャップとしてあると思います。

野口:入来さんは男らしいっていう印象はあるけど意外と小心者です(笑)。何がとは言わないですが、ここは男として勝負に行く場面でビビっちゃうこともありますね。かわいいなと思います。

入来:おい(笑)。

山口:かわいいね(笑)。

山口:見てるだけだと、ザ・スポーツマンという印象が強いと思うけど、バレー以外の趣味が沢山あるのはギャップだと思います。昔は音楽制作してたとか。最近は何やってるんですか?

入来:最近はね、色々やってる(笑)。

野口:勉強とか。

山口:GPAも高いですよね。

入来:比較的ね。バレー部がね(笑)。

山口:そう思うと、ギャップじゃないですか。

野口:確かに。

OH・山口

バレーについて

ーー印象に残ってる思い出を教えてください

野口:普段からチームの雰囲気を意識してくれているんですけど、秋リーグ最後の大東戦で圧倒的に負けていた時に、普段は鬼気迫る表情でプレーしている入来さんが、やわらかい表情で、俺上げれば俺決めるからって声かけ続けてくれたおかげで、絶望しないで済みましたね、僕は。コートに4年生が1人というのもあって、心の拠り所ですね。

山口:僕は桜美林戦で、僕のサーブの時に入来さんがポジショナルフォルト取られた時ですかね。

野口:いつ?

入来:サーブ打つときに俺がコート外に居たんよ。

野口:あーあれね。めっちゃあほやん(笑)。

山口:そうなの(笑)。

入来:いやあれはね、副審が見えてなくて(笑)。

山口:試合に集中しすぎてたのかなって、覚えてますね。結構没頭するタイプではあるので。

入来:快人は2年前同じポジションで試合に出ていたので、本当に上手いからどうやって勝とうって思って。そこで初めて、技術じゃ勝てないからパワーで勝負しようと筋トレを始めたのが、自分の中で快人に対する思い出として残っていますね。だから本当になんでセッターやってるんだろうなとは思った(笑)。

山口:自分でも思った(笑)。

入来:真幸はおちゃらけているけど、野口軍団もいるくらい慕われていて、やることもちゃんとやって試合では結果を残すというところが、本当にオンオフの切り替えがはっきりしていて。真幸みたいなスタイルに憧れてるから、自分の中で思い出に残るというか忘れられない存在ですね。

野口:嬉しい。

入来:まじで上手く立ち回ってる。本当に上手。

 

ーーご自身の強みは

野口:僕は今を楽しんでいることです。オンオフの切り替えも言ってくれたけど、自分はその時を最大限楽しむためにちゃんとやるし、練習外では羽目を外すときもあるし、自分の強みだと思います。試合でもしっかりその状況を楽しむことができるので。

山口:安定的に80点を叩き出せるところかなと思っています。周りからも下振れが少ないと言われますが、練習への姿勢・やる気だったり、試合でのコンディションだったりが上下はげしくならないのが強みだと思います。

入来:それで言うと俺は快人と真逆の0か100かの人間なので、見てて楽しいとは思います(笑)。調子よいときはどんな相手でも決められるけど、出来ないときは本当にひどいので。今は出来ているときの感覚を掴もうと練習していますけど、強みとしては120%を出せるところかなと思います。

山口:対抗してきた(笑)。

野口:真逆だね、本当に。

 

ーー印象に残っている試合を教えてください

山口:入来さんは怪我でいなかったと思うんですけど、去年の東日本インカレ2回戦で早稲田とフルセットやって負けた試合が一番記憶に残っています。本当にあと1、2点で勝てた試合だったので悔しかったんですけど、一番楽しさもあって。

野口:あのときみんな笑顔だったよね。

山口:そうそう。

野口:でも俺体調不良だったけどね。

一同:(笑)

山口:あとそのときは自分がセッターをやっていたので、「自分でも早稲田に勝てるんだ」と思えて、芳賀さん(=芳賀祐介、R7環卒)とケラケラ笑いながらプレーしていたことを覚えています。

野口:僕は秋リーグの立教戦です。僕はずっと怪我をしていて、出場できる時間が短かったんですけど、秋リーグでやっと自分の本調子を出せるようになってきたところでした。立教戦の前日、山梨学院にボコボコにされて、自分はひどいプレーだったなと思っていたので、切り替えて試合に挑んだんですけど、大学入ってから一番良いプレーができたんじゃないかなと思っています。入来さんにも負けないくらい点を取っていたと思います。ただ、あれだけいいプレーができたのに負けてしまった、というところでも印象に残っていますね。

入来:2つあって、1つ目は去年の全日本インカレ早稲田戦。圧倒的な大黒柱だった大昭さん(=渡邊大昭、R7商卒)が怪我をして離脱してしまって、チームの得点源は自分だったから、自分が決めるしかない、と。結構何回も言っているんですけど、2セット目は結構いいところまでいって、そんな中、みんながめちゃくちゃ繋いだボールを自分がブロックアウトで決めたシーンがあって。そこで21-21の同点になったんですけど、同点に追いついたという事実よりも、観客が喜んでいる姿が見えたり、ベンチも大盛り上がりしていたり、自分のプレーでみんなが叫んでいるということがなにより嬉しかったです。試合というより、あの1点かな。印象に残っているのは。2つ目は、今年の早慶戦。なんやかんや、コート上に4年生が一人しかいないということに劣等感を抱いていて。去年もおととしも、4年生が爆発して「慶應面白い試合するね」となっていたんですけど、今年は正直自分がコケたら詰む状況だったので、そこで2セット目を取ることができて、その瞬間がすごく記憶に残っています。「2部止まりのチーム」ときっと誰しもが思っている中で、格上の相手にセットを取れたので、「俺らもできるんじゃない?」と思えた試合でした。

山口:早稲田が一番面白いですよね。試合していて。

入来:分かる。結構好きにやらせてくれるよね。

山口:でも強いっていう。

入来:そう(笑)。めっちゃ強い。

OH・野口

ーースパイカーの魅力を教えてください

山口:オポジットではなくアウトサイドヒッターの魅力になりますが、意外とゲームメイクをするポジションだと思っていて、去年セッターをやった上でも、セッターよりもゲームを作っているのがアウトサイドヒッターです。レシーブやったり、トスにブロック、スパイクもやったり、多くのことを高いレベルで求められているポジションなので、自分のプレーひとつでチームが左右されてしまうという責任感もあります。そういったゲームメイクという点は魅力かなと思います。

野口:最後にトスが上がってくるところなので、仲間が繋いだ思いを託されて打ち切るというポジション。快人が言ったようにいろいろやらないといけないけど、やっぱり一番の魅力はスパイクだと思います。どうにか1点を取ろうといろんな引き出しを使って動いて、それが点に繋がるとめちゃくちゃ盛り上がるので、すごく満足感を得られます。そういったところがアウトサイドヒッターの魅力だなと思います。

入来:真幸の言ったこととほとんど同じなんだけど、点を決めたあとの景色。これに尽きるんじゃないかなと。色々な人が繋いでくれたボールが回ってきたことも嬉しいし、点を決められたらもっと嬉しい。あとは、スパイクを打ったあと、俺たちはネット際にいて、後ろを振り向いたときに一番まわりを見渡せるポジションだから、ボールを上げてくれたセッターやリベロ、観客の喜んでいる姿も見られて、その景色はアタッカーの特権じゃないかなと思っています。

野口:上手くまとめましたね。

入来:だろ。今、コピーライター。

野口:今コピーライターなんですか?(笑)音楽制作からコピーライターに?

秋リーグについて

ーー秋季リーグ戦を振り返っていかがですか

野口:結果だけ見れば、2部に落ちてから一番の好成績でした。ただ他の大学の調子があまり上がってこなかった中で、落としてはいけない試合を落としてしまって、入れ替え戦争いに食い込めなかったということは、大きな課題だったと思います。逆に、日大や中央学院に勝てたことは、収穫としてあったかなと思います。

山口:課題は、チームの下振れが出てしまうところ。スパイカー陣のミスもそうですし、軟打やフェイントを拾えない、そこがチームの下振れに繋がってしまうので、課題かなと思います。

入来:一番はミスが連発してしまうことだと思っていて、こないだ立教と練習試合をしたときにも感じたんだけど、サーブミスやスパイクミスが続いたり、これまでなかったミスがポロポロ出てきたりして、よくも悪くも繋がりが強いチームだから、誰かがミスをしたらそれに引きずられてしまう。だから上振れと下振れの差がすごくあるチームだなとは思っていて、上振れを相手にぶつけられたときは強いチームになるんですけど、それが日大戦や中央学院戦。一方で悪いところが出てしまったのが、山梨学院戦や山梨戦、落としてはダメな試合。相手に合わせた形で、チームの上振れを出せるようにしないといけないなというのはいつも感じています。

 

ーーリーグ戦の中で、お互いに助けられた瞬間はありますか

山口:結構助かってるけどな。

野口:ずっと助かってますよ。

入来:なんか嬉しいな。

山口:立正戦のとき、自分が調子悪かった中で、入来さんが圧倒的な決定率を叩き出してくれて、星谷監督も「入来ありがとう」みたいに言っていたくらい。いつも思ってはいるんですけど、その試合は特に、入来さんがいないと勝てなかったなと思いました。

野口:本当にいつも助けられているんですけど、一番入来さんの必要性を感じるのは、入来さんがいないとき。リーグ中に入来さんが怪我でコートを出たときがあったんですけど、そうするとコート上での最上級生は自分になるわけなので、誰にも頼れないし、自分がやらないといけない状況になる。でも今の自分には入来さんくらい決められる自信が正直ないので。いないからこそ入来さんの偉大さが分かるし、入来さんが戻ってくるだけで一気に安心できます。足は痛いのかもしれないですけど、なんだかんだスパイクを決めてくれるので、足が折れてもいいのでやってほしいなと思うんですけど。よく「大事なものは失ってから気付く」みたいなの言うじゃないですか。それですね、入来さんは。

入来:いなくなって気付く男、なるほどね(笑)。俺は、ちゃんと中盤も決め続けてくれるところが助かるなと思っています。たしかに最後に決めるのは自分の役割で、おいしいところを持っていくみたいなイメージがあると思うんですけど、その間をしっかり繋いでくれるのが2人です。早慶戦とか日大戦とか。あとは立教戦で1セット目を落としてしまって雰囲気が悪い中で、真幸がしっかり繋いでくれたから、2・3セットを取れたと思っています。自分が派手でよく決めているイメージがあるかもしれないけど、その土台には2人が着々と決めてくれたものがあるので、ありがたいなと思っています。

野口:踏み台ってことですか?俺ら。

入来:違う、土台。

野口:まあ立ててあげてるからね、俺らが。

山口:今日はそういう会だから(笑)。

入来:ありがとうお前ら。

全カレに向けて

ーー4年生とプレーする最後の大会となる全日本インカレに向けて、どのような思いで練習に取り組んでいますか

野口:今の4年生は一番長い付き合いの代なので思い入れもありますし、練習中のミニゲームでもよく4年生と同じチームになるんですけど、そのときにもいつも「4年生のために勝ちたい」と言いながらやっていて。今までお世話になったし、いろいろ面倒を見てくれたこの代には感謝しかないので。今僕は怪我してますけど、ここでやらなかったら一生後悔するなと思っているので、足が引きちぎれても頑張りたいと思います。

山口:素直に言うと、まだ4年生には4年生でいてほしいというか、自分たちの代にはならないでほしいという思いがあるんですけど、4年生が最後であると同時に、このチームも、自分が3年生としてプレーするのも最後なので、そういった意味で4年生のいいところやチームづくりを存分に吸収して、来年もやっていけるように頑張っていきたいなと思います。

入来:一番おもしろい景色を見にいきたいなと思っています。さっき言ったように、自分は目に見えるものを大切にするんですけど、試合に勝ったときに泣いて喜ぶ人も何人かいるくらい、感情豊かなチームなので、自分に託してくれている思いも大きくて。自分自身もそんなみんなに支えられたなと思っています。同期だと康生(=山元康生、法4・慶應)や山木柊(文4・慶應湘南藤沢)だとか。後輩もしっかり着いてきてくれて。最後にみんなでおもしろい景色を見れたら満足して終われるんじゃないかなと思うので、勝利のためにしっかりと計算して、やっていけたらいいなと思います。

 

ーー最後にチームとしての意気込みを、入来選手からお願いします

入来:チームとしては、ベスト8を狙っていきたい。そこまでいけば早稲田と当たることができるので。そのためにまず初戦の長崎大、次は多分学芸大。その次は中京かな。格上のチームが多いですけど、そこにも勝てるポテンシャルがうちにはあると思うので、ベスト8は確実にいきたいなと思います!

ーーありがとうございました!

後日、怪我で不参加だったOH・清水選手を交え、あらためて写真をいただきました。

(取材:梅木陽咲、村田理咲、長掛真依)

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