第18回関東女子サッカーリーグ入れ替えトーナメント
1月15日(日 )第2戦vs太田レディース
@武蔵丘短期大学グラウンド 13:00k.o
前半 | 後半 | 合計 | |
慶大 | 0 | 0 | 0 |
太田レディース | 2 | 0 | 2 |
GK | 1 小牧 和紗(経4) |
DF | 18 原 志帆(環1) |
12 佐々木 優(商1) | |
3 川崎 栞(政3) | |
6 宮原 うらら(政3) | |
MF | 7 佐野 杏奈(環4) |
→75分 16天野 萌木(総4) | |
3 榎本 沙織(政4) | |
8 山本 瑶子(政3) | |
23 須藤 なぎさ(商2) | |
FW | 11 中山 茜(環3) |
10 石原 愛海(環2) |
序盤からペースは太田レディースが握る展開に。ボールを完全に相手に支配され前日4得点を挙げたエース・中山(環3)を前線に残して、防戦一方になってしまう。すると前半8分、空いたスペースを突かれると右サイドから中央に切れこんだ相手選手にミドルシュートを決められ失点。事故的な形ではあったが、絶対に取りたかった、絶対に取られてはいけなかった先制点を献上してしまう。
反撃したい慶大だったが、中山がマンマークで徹底的に潰され前を向いていてボールを持つことが出来ない。そのため低い位置でボールを持たされる場面が多く、攻撃の起点がなかなか作れない悪循環に陥る。さらにパスをインターセプトされるなどボールを失うシーンが目立ち始めた前半19分。DFとGK小牧(経4)の連係ミスからまさかの2失点目を許してしまう。攻撃陣も前半の決定機は石原(環2)の右CKを中山が頭で合わせた場面ぐらいで、これも相手GKのファインセーブに阻まれ得点には至らない。それでも左MF榎本(政4)、右MF須藤(商2)が豊富な運動量でピッチを動き回りプレッシャーをかける。まさにチーム一丸となって追加点を許さず0-2で前半を折り返す。
後半になると前半から左サイドで効果的な動きを見せていた原(環1)を一列前に上げて攻撃の活性化を図る。徐々にペースを掴んだ慶大は中盤の佐野(環4)、山本(政3)を中心にパスワークを展開し、攻めに転じる時間帯が多くなっていく。特に中山、石原の二人が何度もシュートまで繋がるチャンスを演出。
ディフェンス陣も試合中に負傷した宮原(政3)、CBとしてゴール前に立ちはだかる川崎(政3)、佐々木(商1)が失点を許さない。さらに慶大のゴールマウスを守り続けた小牧も決定的なFKをファインセーブで防ぐなど再三の好守を見せる。最後まで決して諦めず粘り強くボールを追いかけ続ける慶大イレブン。それでもゴールだけがどうしても遠い。さらに残り15分となったところで慶大を悲劇が襲う。佐野がGKにプレッシャーをかけた際にひざを負傷し、途中交代を余儀なくされてしまったのだ。この一年間プレーのみならず精神的にもチームを支えてきた主将を失い、そのまま試合終了を告げるホイッスルを聞くことしか出来なかった。
無情に響き渡るホイッスルは試合終了、敗戦だけではなくTEAM2011の解散をも意味する。茫然と天を仰ぐ選手や大粒の涙を流す選手。史上初の関東女子サッカーリーグ入れ替えトーナメント進出を果たした慶大女子ソッカー部にとっては「負けて悔しい思いで終わるのは初めて」。「来年4年生の意志をしっかり受け継ぐためにも今からやらなきゃいけないという強い決意を持って臨んで欲しい」。(岩崎監督)そして4年間で1部昇格、2部降格、1部再昇格、1部残留を経験しまさに慶大女子ソッカー部の歴史を築き上げてきた4年生が後輩たち「最高のチームTEAM2012」に託す想いに応えるために。来季はその真価が問われる勝負の1年になるに違いない。 by Yasuhiro Namimatsu
(今日の試合を振り返って)前半の2点が痛かったですね。ここまで来たことを考えれば全力を尽くした勝負で、負けて悔しい想いで終わるっていうのは創部6年間でたぶん初めてだと思うので。今まではこういうトーナメントでもすぐ負けちゃったりタイトルかかっている試合で終われなかったのでそういう意味では今日のワンプレーワンプレーを後輩たちが4年生に教えてもらったことを次に生かしてくれればなと思います。(試合前選手たちにはどういう言葉をかけたか)昨日今日で厳しい状況だというのは分かっていたので、とにかく自分たちの全力を尽くしてリラックスして臨むようにとは言いました。最初の立ち上がりの失点はもう少し選手たちに向こうの情報を与えて安心してピッチに入らせてあげられたらもっといい状態で入れたんじゃないかなという悔いはあります。(試合を終えた今の気持ちは)この4年生は4年間本当にストイックに頑張ってきて、慶應で初めて関東リーグ入れ替え戦に進んで新しい歴史をまた作ってくれて。最後本当にいい思いをして勝って終わりにしてあげたかったんですけど、それが出来なかったのでとても悔しいです。(その4年生にかける言葉は)これが彼女たちにとってはゴールじゃないからホントに今まで頑張ってきたことっていうのを社会に出ても生かして欲しいし、ぜひどこかでサッカーを続けて欲しいなと思います。(3年生以下後輩の目標となるのは)みんな泣いてますけど、やっぱり3年生以下は今日の試合の中で今までもう少し練習していれば、もう少しこういうプレーが出来れば、もっとできたのにと思ってると思うんですね。だから泣いていたらダメで、それを今から練習して来年4年生の意志をしっかり受け継ぐためにも「今からやらなきゃいけない」という強い決意を持って臨んで欲しいなと思います。
1小牧副将 3榎本
(試合を終えた今の気持ちは)小牧:悔しいですね。(終わった実感は)あるような、ないような感じです。榎本:(終わった実感は)全くなくて、また明後日普通に早く起きてグラウンドに向かってみんなと「寒いね」って言いながら練習があるような気がして全然実感がないです。(4年間振り返って)小牧:1年とか2年とか昔のこと思い出すと、みんなと色んなバカなことしたりサッカーに夢中になったり。もちろん苦しかったこともいっぱいありましたけど、笑ってた思い出ばっかりで4年間こうやってサッカー出来て良かったなと思います。榎本:いつも練習後ケアしたり夜あんまり遊びに行かなかったりだとか、体育会ではない大学の友達から聞く大学生活とは全然違う生活をしてて、そういう大学生活も興味あって良かったんじゃないかなって思ったんですけど、今振り返ってみると本当に学生らしい生活を自分たちは送ってきたんだなというふうに感じます。(この1年はチームの中心となって活躍されたが)小牧:正直大学リーグで全然結果が出なかったのが自分の中で心残りで悔いがないかと言われたら悔いが残る1年だったんですけど、後輩たちが付いてきてくれて4年生のためにと最後このトーナメント戦ってくれて、後輩たちに感謝しながら戦ってました。榎本:私たちの学年はそんなにサッカー経験者がそんなに多くなくて、ちょっと頼りない部分もあったのに1、2、3年生は最後までしっかり付いてきてくれて本当に最高の仲間と後輩を持ったなと思います。(サッカーを通して一番学んだことは)小牧:学んだことというか、ここまで本気でやって自分たちの目標を達成できた時とか勝った時の喜びはこの4年間で一番得られたことです。榎本:慶應というチームは他の大学・チームと比べて小学校からやっている選手は少ないんですけど、でもそういう選手が集まってお互いの長所や特徴を掴んだチームというのはすごく強くなれるんだということを実感しました。(一緒に戦ってきた4年生への思いは)小牧:一番長く4年間やってきてお互い支え合ってきたのが4年生だしお互い厳しくやってきたのも4年生だし、そういう中で一番に理解してくれるのも4年生だし、今までしんどいこととかも頑張って乗り越えてうちらよく頑張ったね、お互い支え合ってきてありがとうって言いたいです。榎本:試合に出れたのは数人かもしれないですけど、このチームでやってきたのは4年生全員だし今まで本当に楽しいことばかりじゃなかったですけど、同期の支えがあったからお互い成長できてここまで頑張ってこれたと思うので、4年生大好きです。(後輩へのメッセージは)小牧:もう悔しい思いはして欲しくないので、一生懸命毎日悔いのないように練習していい結果を残していってほしいと思います。榎本:来年の4年生には笑って卒業してもらいたいと思うので、今日から1日1日を大切にして最高のチームTEAM2012に期待しています。
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