【野球】山﨑錬大当たり！９得点で圧勝も課題も残す　東大①

５月５日（土）　慶大－東大　１回戦

　

先週、明大に２連勝し勢いにのって臨んだ慶東１回戦。慶大は初回に先制を許すも、二回に辰巳(文４)のタイムリー三塁打や、山﨑錬(商４)の今季第１号となる３点本塁打などで一気に７点を奪い逆転に成功。その後はランナーを出すもあと１本が出ず無得点が続いたが、七回に山﨑錬の今日２本目の本塁打で２点を加えた。先発の竹内大(環４)は５回１失点で今季２勝目。チームは３連勝を飾った。

 

	１	２	３	４	５	６	７	８	９
慶大	０	７	０	０	０	０	２	０	０	９
東大	１	０	０	０	０	０	０	０	０	１

 

慶大：○竹内大、仲井、只野、福谷－阿加多、山中、黒須

東大：●香取、毛利、中田、窪田－岩瀬、飯嶋

慶大出場選手

	ポジション	選手名（学部学年・出身校）
１	[８]	辰巳（文４・郡山）
	１	仲井(文４・時習館)
	７	荒川（商３・慶應）
２	[６]	福富（商４・慶應）
３	[４]	山﨑錬（商４・慶應）
	２	黒須（理４・宇都宮）
４	[９]	藤本（環２・慶應）
	[R]９	谷田(商１・慶應)
５	[２]	阿加多（法４・慶應）
	２	山中（環４・土佐）
	１	福谷（理４・横須賀）
６	[５]	横尾（総１・日大三）
	５	牧野（商３・千葉東）
７	[７]	影山（総４・鎌倉学園）
	[H]	齊藤（政４・慶應）
	１	只野（商４・慶應）
	４	大川武(環４・済々黌)
８	[３]	渡邊暁（商３・慶應）
	３	倉橋(総４・済々黌)
	３	鈴木裕（商４・慶應）
９	[１]	竹内大（環４・中京大中京）
	[H]８	松本大（環３・桐光学園）

 

　法大には勝ち点を落としたものの、先週、明大に２連勝し勢いにのる慶大と、今季いまだ勝ち星のない東大との第１回戦。春３連覇を狙う慶大にとっては取りこぼしが許されないことはもちろん、結果だけではなく試合内容にもこだわりたいところだ。

　

 

慶大の先発は３カード連続で１回戦の先発となった竹内大(環４)。対する東大の先発は香取で始まった。

　慶大は初回から大きなチャンスをつかむ。立ち上がりに制球が安定しない香取から３つの四球を選び二死満塁とすると、迎える打者は明大２回戦で同じく満塁の場面で走者一掃の適時打を放った横尾(総１)。期待は高まったがこの打席はライトフライ。先制とはならない。

　その裏、竹内大もピンチを抱える。二死から永井に四球を与えると、続く山本にライト前にぽとりと落ちる不運な二塁打を浴び、二、三塁とされてしまう。ここで舘に投じた二球目が低めに外れ暴投、三塁走者が還り先制を許してしまう。しかし舘は見逃し三振に打ち取り最少失点で切り抜けた。

　

 

早い段階で同点に追いつきたい打線は二回、先頭の影山(総４)がヒットで出塁、盗塁も成功させ無死二塁とチャンスメーク。しかし、渡邊暁(商３)、竹内大が打ち上げてしまい走者を進めることが出来ない。この回も無得点となり、さらに東大に流れが傾くかと思われたが、辰巳(文４)がセンターオーバーのタイムリー三塁打を放ちすぐさま同点に追いついた。一度火が点くと慶大打線は止まらない。福富(商４)が四球で一、三塁となり、迎えた山﨑錬(商４)の放った大飛球はライトスタンドへ。打った瞬間それとわかる当たりは今季第１号となりさらに３点を追加した。その後も連打と四球で満塁とすると相手の失策、渡邊暁のタイムリー二塁打が飛び出し追加点。打者一巡の猛攻で一気に７点を奪い逆転に成功した。

　大量援護をもらった竹内大は二回以降は安定した投球を見せる。二回、三回と連続して三者凡退に抑えると、四回には二死から連打で一、二塁とされるが後続を打ち取り得点は許さない。大量リードしていることもあり、竹内大は五回で降板。５回１失点と先発の役割を十分に果たした。

　

一方の打線は二回以降得点圏に走者を進めるも追加点が奪えない。三回は再び二死満塁とするが、横尾が遊撃ゴロ。四回は二死一、二塁から福富がセンターにヒットを放つも、東大・西木の好返球に阻まれ倉橋(総４)が本塁でタッチアウト。五回、六回も走者を出すも簡単に打ち上げる打撃が目立ち、無得点が続く。

　しかし、山﨑錬が再び魅せる。七回、無死一塁で打席に立つとセンターに弾丸ライナーの打球を放つ。その打球はぐんぐんと伸びバックスクリーンに突き刺さる２点本塁打。「自分でもびっくりした」(山﨑錬)という今日２本目の本塁打で２点を追加し、東大をさらに突き放した。

　竹内大のあとを継いだ投手陣は、六回は仲井(文４)、七回は只野(商４)、そして八、九回は福谷(理４)がそれぞれ登板。３人ともに無失点に抑え９－１と圧勝した。

　結果だけを見れば１２安打を放ち９得点で圧勝したが、１８残塁と中盤は歯がゆい攻撃が続いた。最終目標は春３連覇、日本一であるだけに目の前の結果だけに満足せず、好機を確実にものにする隙のない攻撃を今後は見せてほしい。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(記事　古屋雄斐)

山﨑錬主将(商４)

(今日の試合は先制点を許す展開となったが)最初はすごく悪い雰囲気で、明治戦で出せた本気さというか負けられないという思いを出せなかったというか、あまりいい展開ではなかったですね。(しかしその後すぐに７点を入れて逆転したが)気持ちにもう一回喝を入れて低い打球を打って、自分の結果を求めるのではなく、次につないでいこうという気持ちを持ってやったら自然につながった感じですかね。(その中で３ラン本塁打もあったが)１本目は打った瞬間にいったなと思いましたね。(その後はなかなか追加点が奪えない展開となったが)残塁が多かったんですけど、最後に自分の本塁打で追加点を奪えたのはよかったです。(その２本目の本塁打の感触は)全然いったと思わなくて、自分でもびっくりしました。(今日も３安打だが打撃の調子は上がってきたか)そうですね。少しずつ上がってきたのかなとは思います。(明日への意気込みは)もう一回気を引き締めて、集中して一打席、一球というものに取り組んでいきたいと思います。

阿加多(法４)

(今日を振り返って)そうですね、初回はちょっと良くなかったんですけど、まあ勝てて良かったです。(リードで特に気をつけたことは)今日は大助の良さを活かせるように心がけました。大助はそんなに良くなかったんですけど、まあ勝てたんで。(明日に向けて)全員出れるように大勝したいですね。

竹内大(環４)

(どのように試合に臨んだか)今回も二連勝することを考えてます。(先制された直後に逆転したが)１点取られたのが情けないですね。(東大打線についてはどのように思っているか)自分のピッチングができれば、打たれることはないなと。(仲井選手につなぐ時どのような気持ちでつないだか)もう少し投げたかったんですけど、まあ後は頑張ってくれって感じです。(次に向けて)行けと言われればいつでもいける準備をします。

辰巳(文４)

(先制された後の二回のチャンスでの打席について)すぐ追いついた方がいいと思ったので、絶対打とうという気持ちで打席に入りました。 (打席での感触は)手応えがあったので、外野を超えると思いました。 (自身の調子は)しっくりきているので調子は良いと思いますが、チームに貢献出来ればいいと思います。 (明日以降の抱負は)絶対勝つしかないと思うので、チーム一丸となって頑張りたいです。

福富(商４)

(今日の試合を振り返って）試合の入りが少しだらけてしまって、ああいう形で初回に失点してしまったんですけど、監督の一言で締まったのでとりあえず勝てて良かったです。（監督からは）お前らはなめてかかれるほど強くないと言われて、みんななめていたわけじゃないと思うんですけど、どこかしら少し抜けていた部分があったと思います。（打撃では3四球を選んだが）東大のピッチャーがあまりストライク入ってなかったっていうのもありますし、調子も維持できているのかなと思います。（長打も出たが）思いきって振ったらいいところに飛んでくれたなと思います。（明治にも連勝、今日も勝利とチームの雰囲気もいいのでは）そうですね。もう負けていられないので、明日もそういうつもりで勝ちたいと思います。