【女子テニス】出場3選手が初戦突破!チーム一丸で二回戦へ 全日本学生選手権大会一日目

初戦で強敵を破ったルーキー・秋元

初戦で強敵を破ったルーキー・秋元

8月19日から岐阜メモリアルパークにて大学テニスの最高峰、全日本学生選手権大会が開催された。春の関東学生トーナメントと予選の結果、慶大女子庭球部からは女子シングルスに5選手が出場。そのうち3選手が一回戦に登場したが、その全員が伸び伸びと実力を発揮して二回戦進出を決めた。

 

2013/08/19 全日本学生選手権大会@岐阜メモリアルパーク

試合結果

女子シングルス一回戦

坂元君佳 6-0,6-0大塚若菜(北翔大)

池田玲 6-4,6-4泉水久瑠美(山学大)

秋元玲乃 6-1,4-6,6-3田村実里(山学大)

歯を食いしばって勝利をもぎ取った

歯を食いしばって勝利をもぎ取った

まだまだ暑さの引かない岐阜を舞台に、学生日本一を決める熱い戦いが始まった。初日19日は男子シングルスから試合開始。女子シングルスは各コート二試合目に順次スタートしたが、まさに太陽が天中し気温がピークを迎える中での厳しい試合となった。

その中でも圧巻のプレーを見せて早々に二回戦進出を決めたのは、昨年のリーグ最終日にシングルスに出場機会を得てから成長目覚ましい坂元(政2=湘南工科大附属高)。北海道の北翔大から出場した大塚と対戦したが、普段対戦しないような相手に対しても引くことはなかった。結果は相手に1ゲームも渡さない完全勝利。ここまでの活躍を裏付ける実力を、さらに揺るぎないものとして二回戦に駒を進めた。

苦しい中でも作戦を貫いた秋元

苦しい中でも作戦を貫いた秋元

格上との対戦で大金星を挙げたのは、今回一年生の中で唯一本戦出場を果たした秋元(環1=浦和学院高)だ。その相手は昨年リーグ戦で関東二位に入り王座出場校となった山学大の田村。すらりと高い体躯を生かしてプレーする相手だったが、臆せず挑み6-1で第一セットを先取。

絶好のスタートダッシュを切って一気に勝利してしまうかと思われたが、ここで相手が実力を発揮する。暑さと疲れで動きが鈍り出した秋元に対し、ミスの少ないストロークで翻弄。一時は秋元がリードし勝利が見えていただけに、第二セット終了時には呼吸も乱れ、疲労の色濃く、厳しい状況かと思われた。最終セット序盤でも形勢は変わらず。打点の高いサーブから攻め込まれると、自身のサービスゲームでもミスが出る。

しかし2-3とリードされた場面で秋元が集中の糸を結び直した。疲労に足を引きずるような様子も見られたが、「苦しいのは相手も同じ」--そんなチームメイトの声援が耳に届いたのか、ポイントが始まると徹底して相手のバックに球を集め、崩れたところでフォアを叩く。「バックハンドが苦手という情報があったので、とりあえずバックでラリーして、隙があったらフォアに打つ」(秋元)という作戦が功を奏した形となり、逆転に成功。するとそのまま4ゲームを連取して勝利を収めた。見事強敵を撃破して二回戦に勝ち進んだ。

粘り強く戦った池田

粘り強く戦った池田

また、ダブルスでは優勝候補の池田(環2=富士見丘高)はシングルスでは予選から勝ち上がって一回戦を迎えた。その相手もやはり山学大の高身長を武器とする泉水だ。矢のようなサーブ、ストロークに苦戦を強いられたが、池田もこの日はトレードマークの鮮やかなネットプレーを封印してストロークで応戦した。「出だしは良かった」(池田)と振り返る通り、着実にリードを築き5-2と引き離す。しかしここから決め切れない苦しい時間が続いた。池田のミスに、相手も大勢を立て直し、攻撃的なストロークを決める。安定していたバックハンドでしのぎ、なんとか第一セットをものにしたが、6-4まで粘られ嫌な流れで第二セットへ。

その流れを振り切るように思い切ったプレーを見せた池田はここでも5-1とリードを広げる。しかし「どうしても自分の弱さがでてしまった」(池田)。ネットやダブルフォルトなどもったいない失点がかさんで、じわじわと3ゲームを追い上げられる。このまま最終セットに持ち込まれてしまうかと思われたが、落ち着いて深いラリーを展開すると、相手がミスを出し、長引く試合についにピリオドを打った。

「アウト」と冷静に判断する池田

「アウト」と冷静に判断する池田

ダブルスでポイントを決めたときのような喜びいっぱいの表情は終始なりを潜め、相手に追い上げを許してしまったことから試合後の表情も明るくはなかった。しかし得意のボレーをほとんど封印してもストロークで勝利を掴めることは証明された。苦しい戦いでつかんだこのストレート勝利を糧に、次戦では自信にあふれるプレーが見られるだろう。

また、予選に出場していた安形(環1=城南学園高)は、予選一回戦で専大の入江を撃破。夏関シングルス一回戦での屈辱を晴らしたが、二回戦で惜しくも敗れ、本戦出場とはならなかった。

明日の二回戦からは西本(総2=岡山学芸館高)、藤岡(総3=徳島市立高)も登場し、慶大勢が出そろう。二回戦でもさらに鮮やかなプレーが見られるだろう。全国の檜舞台で躍動する彼女たちから目が離せない。

(記事  伊藤明日香)

  ◆選手コメント

池田玲(環2=富士見丘高)

(今日の試合を振り返って)私は予選からで、予選でも自分で勝手にきつくしてしまった試合もあったんですけど、勝ちきれたことを自信にして本戦に挑もうと思って入りました。最初の出だしとか、セカンドの出だしとかも良かったんですけど、どうしても自分の弱さがでてしまった部分がありました。次は戦績的にも格上なので、今度は本当にチャレンジャーとして向かっていって自分らしいプレーをしたいと思います。(ネット前でのプレーはあまり見られませんでしたが、作戦としてそうされたんですか)私も自分の中で、最後リードしたときに、攻めて前に、っていう気持ちはあったんですけど、それができなかったのが自分の弱いところでもあると思います。もっとチャレンジしていけるところはあったと思うので、次に活かしたいと思います。(二回戦に向けて意気込みを)今までやってきたことを自信にして、チームと自分を信じて取り組みたいと思います。

秋元玲乃(環1=浦和学院高)

(今日の試合を振り返って)神奈川とは違って暑い中でどう戦うかが鍵だったんですけど、準備はできるだけの対策をして試合に臨んだということが大きくて、あまり暑さを感じずにできました。セカンドセットで結構相手に攻められてしまったんですけど、そこで一回落ち着くことができて、勝ちきれたので、よかったです。(相手は山学大の有力選手でしたが、どんなイメージで臨みましたか)相手は身長が高いのでサーブが速いと聞いていたんですけど、今日はそこまでではなかったです。あとバックハンドが苦手という情報があったので、とりあえずバックでラリーして、隙があったらフォアに打つという作戦を立ててできました。(第二セットでは辛そうな様子もありましたが、どう立て直して最終セットに臨みましたか)セカンドセットでかなり追い込まれてしまったので、ファイナルセットはそんなに考えずに練習のようにできて、メンタルも落ち着いていました。(明日は休みですが、どうリセットして次の試合に臨みますか)体のケアは、今マッサージの方に来ていただいているのでマッサージしてもらったり、お風呂にしっかりつかってセルフマッサージしたり、本当に準備を満たんにして挑みたいと思います。

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