【ソッカー男子】第22節 逆転負けで、最終節を勝利で飾れず。明大戦

 

今季リーグ戦後期初出場の端山

今季リーグ戦の後期初出場となる端山

前節、流経大に敗れ、優勝の可能性が消滅した慶大。最終節は勝利を飾り、リーグ戦を2位で終えるとともに、インカレへ向け、弾みをつけたいところだった。前半にPKで先制した慶大であったが、後半に3点を奪われ、逆転負けを喫した。その結果、慶大はリーグ戦を3位という結果で終えた。

 

第89回関東大学サッカーリーグ戦 第22節

 

2015/11/14(土)1350KO @川越運動公園陸上競技場

慶應義塾大学23明治大学

【得点者(アシスト者)】

[慶]45分 山本 哲平

[慶]88山本 哲平 (手塚 朋克)

[明]51分 和泉 竜司 

[]73分 柴戸 海(高橋 諒)

[]81分 差波 優人(和泉 竜司

◇慶大出場選手

GK宮原隆志(経4・武蔵高)

DF溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)→78分 小谷春日(環1・藤枝東高)

DF久保飛翔(環4・済美高)

DF望月大知(環3・静岡学園高)

DF井上大(総3・國學院久我山高)

MF山田融(総4・横浜F・マリノスユース)

MF宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)→82分 田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)

MF端山豪(総4・東京ヴェルディーユース)

MF松木駿之介(総1・青森山田高)

FW渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)→73分 手塚朋克(環2・静岡学園高)

FW山本哲平(政3・國學院久我山高)

 

前節、リーグ戦優勝の望みが絶たれた慶大であったが、このチームにとっての集大成であるインカレが12月に控えている。そのインカレに向けて、弾みをつけるためにも絶対に負けられない1戦。対戦相手の明大は、前期では慶大が勝利を収めたが、前節終了時点で2位と慶大の一つ上を行くチームだ。

 

慶大の先発には、特別指定選手としてアルビレックス新潟でプレーし、先月17日には、松本山雅戦でゴールを決めた端山豪(総4・東京ヴェルディーユース)が名を連ねた。そんな端山のプレーに期待がかかる。

 

 

前半は、両チームによる激しい攻防が繰り広げられた。開始早々2分、こぼれ球を慶大の山田融(総4・横浜F・マリノスユース)がミドルシュート。3分には、宮地元貴(総3・東京ヴェルディーユース)からのパスに松木駿之介(総1・青森山田高)が抜け出し、チャンスをつくる。11分には、山田の縦パスに、松木が抜け出して、シュートを放つが、これは枠の左へ外れた。その後、明大に反撃を浴びる。15分、不用意なパスミスをカットされ、明大7番差波優人にミドルシュートを打たれるも、これはDFがブロック。25分には、7番差波から25番土居柊太へ決定的なパスを通され、ゴールネットを揺らされるが、これはオフサイドで事なきを得た。その後は、慶大に流れが傾く。33分には、山本哲平(政3・国学院久我山高)の落としを山田がミドルシュート。慶大の攻勢が続く中、ついに決定的なチャンスを得る。44分、明大の選手が、ペナルティーエリア内でハンドの反則を犯し、慶大がPKを得る。これを、山本が相手キーパーの逆をつく冷静なキックで沈め、慶大が先制した。前半は1-0で折り返す。

山本がPKを確実に決める。

山本がPKを確実に決める。

 

 

後半は、明大ペースで試合が進む。後半開始早々の48分、明大は右サイドから、U22日本代表の室屋 成がクロスをあげ、11番藤本がヘッドで合わせるが、GK宮原が正面でキャッチ。このピンチを切り抜けた慶大であったが、51分、明大11番藤本 佳希のパスから裏へ抜け出した10番和泉 竜司に得点を許し、同点とされてしまう。

明大の攻撃力に圧倒されてしまう。

明大の攻撃力に圧倒されてしまう。

その後も明大が試合の主導権を握り、時間が経過していく。68分には、MF松木が相手選手を倒してしまい、イエローカードをもらうなど、慶大に焦りの色が見え始めた。70分、71分と立て続けに、左サイドを崩され、後半開始からピッチに入った明大の左サイドハーフ高橋 諒にシュートを浴びるなど、悪い流れが続く。そして、73分、その高橋からのクロスを16番柴戸 海にヘディングで合わせられ、ついに逆転を許す。失点直後、慶大ベンチが動く。渡辺夏彦(総2・国学院久我山高)に代わり、手塚朋克(環2・静岡学園高)が投入される。その1分後、溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)が強引な突破からミドルシュートを放つも、ゴール上へ外れる。このプレーで負傷した溝渕に代わり、小谷春日(環1・藤枝東高)が投入される。しかし、81分、明大の室屋、和泉、差波とつながれ、その差波がミドルシュート、これがゴール右上に突き刺さり、2点差に広げられてしまう。82分には、MF宮地に代わり、ドリブラー田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)を投入し、反撃を図る。すると88分、右サイドを突破した手塚のクロスに山本が頭で合わせ、再び1点差に迫る。しかし、反撃もそこまで。タイムアップとなった。

慶大は守備の時間が続く。

慶大は守備の時間が続く。

 

この試合の結果、リーグ戦を3位で終えることとなった慶大。優勝も狙えただけに悔しさも残るが、一昨年の10位、昨年の6位から順位を上げたことは選手たちにとって大きな自信になるだろう。優勝争いを経験できたことは、大きな財産になる。来月にはインカレ(全日本大学サッカー選手権)が控えている。1か月後の選手たちの活躍に期待したい。

(記事 佐賀裕真)

 

試合後コメント

須田芳正監督

(今日の試合を振り返って)前半は、我々のペースでできたが、相手が点を取りにいかなきゃいけなくなって、3バックになった時の対応が遅れたことが3失点につながったと思うが、ただその後最後まであきらめずに1点取り返したことは気持ちがいいと思いました。今日の試合はすごく残念だけど、リーグ戦トータルで考えれば、よくやったと思う、優勝争いもできたし、3位という満足のいく成績がとれてよかったです。(優勝の可能性がなくなってしまってからの1週間の過ごし方について)優勝の可能性は途絶えたけれども、今度は明治戦の勝利に集中しようということは選手たちに伝えました。(端山豪選手の起用について)今週はアルビレックス新潟のJリーグの試合も無いし、あとはもちろん、インカレに向けて準備しないといけないというのが1番の理由です。(リーグ戦最後の試合となった4年生に向けて一言)大学スポーツでは、4年生が中心となって、チームを引っ張っていくというのが重要だが、そういう意味では、彼らはよくチームをまとめてくれたと思います。その結果が3位という結果であり、インカレ出場であるので、これまではよくやったと思いますし、インカレでの日本一に向けて、また一緒になって頑張っていきたいです。(インカレに向けて)リーグ戦とインカレは別物だから、1回はゆっくり休むことが大事で、心と体をリフレッシュして、その後1か月、課題である自分たちがボールを持っているときのプレーの質を向上できるように、しっかりトレーニングして、インカレに臨みたいと思います。

 久保飛翔主将(環4・済美高)

(今日の試合を振り返って)前半いい時間帯で1点とれたので、前半の展開の仕方はよかったのですが、後半がスリーバックでフォーメーションを変えてきた中でどう対応すればいいか、全体でどういうことをするべきか浸透していなかったので、そこが課題かなと思いました。(今年のリーグ戦を振り返って)チームとしてとても成長できた1年でした。去年とテーマは一緒ですけど、今年は点を取らないと優勝できないから攻撃に力を入れていこうといっていた中で、最終ラインの位置を高くしたりと色々変えて、シーズン最初は練習試合で失点が多かったり、毎回の試合で同じようなパフォーマンスを発揮できなかったのですが、試合をこなしていくたびに少しずつ戦術も浸透してやることもはっきりしてきたので、毎回安定したパフォーマンスができるようになってきました。そういう意味では、例年よりも手応えがありましたし、チームとして成長できた1年でした。(主将として、優勝争い等を通して学んだこと、今後に生かせることは)主将になる前もチームのみんなの思いを背負って戦わなきゃいけないという責任感はあったのですが、主将になることでその気持ちが一層強くなって、部員だけではなくOBの皆様など本当に多くの方々に支えられた中で活動できているということが実感できて、そのような思いを感じながらプレーできたのは本当にいい経験になったと思います。(インカレに向けて)日本一を絶対に取るという気持ちは全員が持っていることですし、そのために1番足りないのは、戦術や、一人ひとり勝ちたい気持ちや覚悟だと思っていて、まだ時間はあるのでしっかり覚悟を決めなおしてみんなでやっていきたいと思います。

 

山田融(総4・横浜F・マリノスユース)

(今日の試合を振り返って)勝ちたかったのですごく悔しいです。(相手の明大は優勝がかかっている状況だったが)前半は相手も固くて、自分たちのリズムでやれていたんですけど後半、システムを変えてきて攻め込まれる時間が長くなって対応し切れず、勢いにもやられてしまったという印象です。(端山選手と久しぶりに同じピッチに立ったが)今季の前半まではずっと一緒にやってきましたし、準備期間は1週間だけでしたけどすんなり入れたと思います。(インカレまで期間が空くが)次の目標は日本一になることなので、短期決戦なのでしっかりコンディションを整えて良い形で終えられるようにしたいと思います。

 端山豪(総4・東京ヴェルディユース)

(今日の試合を振り返って)リーグ戦最後の試合ということで、自分も久々に帰ってきましたし結果にこだわって臨んだのですが、結果に一歩及ばなくて悔しかったです。(Jリーグでの収穫は)高いレベルでプレーをしてきて、自分に足りないところはたくさん見つけることができましたし、その中で成長することができていい経験になったなと思いました。(Jリーグの試合で、大学の経験が生きた部分は)すべてが繋がっていると思います。全部がプロのサッカーに還元できるものだと思うので、これという1つのプレーというよりは全てだなと思います。なので、少しでも多く後輩たちに伝えたり、インカレの舞台でプレーで表現したりすることが大事なのかなと思います。(インカレが大学でのサッカーの最後となると思いますが、意気込みをお願いします)負けたら終わりの大会なので、このチームで1試合でも多くみんなでプレーできるように1試合1試合全力を出し切って、チームとしても成長して、最後決勝までいって勝てたら最高だなと思います。(Jリーグの試合もありますが、今後の目標は)今年はあと1試合しかないですが、そこでしっかり勝ってリーグを締めくくるということと、あとは来季始まるリーグ戦に向けてしっかり最初からチームの中心としてプレーできるようにやっていきたいなと思います。

宮原隆志(経4・武蔵高)

(今日の試合を振り返って)勝って2位で終わりたかったのですが、3失点してしまったということで、自分としては悔しい試合になりました。(リーグ戦全体を振り返って)前期も後期も最初は調子が良くて、それがやっぱりこの結果につながったのかなと思うのですが、後期の最後の数試合でしっかり勝つことが出来なかったので、優勝出来なかったのかなと考えています。(全試合フル出場でしたが)全試合出るというのは自分の目標の一つでもあったので、そこを達成出来たのは良かったのですが、結果的に全試合を通して、1試合平均1失点以上になってしまったので、そこは少し悔いの残る結果だったかなと思います。(自身のスーパーセーブでチームを救った試合も幾つもあったと思いますが)皆頑張っていたので、自分も少しでも貢献したいという思いが強かったので、そういう風に自分が活躍して勝ち点をあげることが出来た時は良かったかなと思います。(インカレに向けて)少しでも長くサッカーしたいというのもありますし、全国の強豪相手にどれだけできるかという、自分たちの力を試せる場でもあるので、一つでも多く勝って、優勝したいと思います。

 

山本哲平(政3・國學院久我山高)

(リーグ戦を終えて)去年後期失速してしまった中で、今年は前期より勝ち点を積み重ねられたのですが、最後の2連戦は勝たなきゃダメというところで負けてしまったのでその辺が足りないと思いました。(来季に繋がる2得点だったが)PKは自分の力というよりみんなの点という感じで、2点目は手塚と連携が取れていて、あいつのクロスが来るだろうというところに入ったらいいボールが来たので、それを感覚で当てて入れた感じです(最も印象に残っている試合は)やっぱり後期の早大ですかね。勝ったら単独首位で優勝を狙えたと思うのですが、結局追いついてからの戦い方というのがチームとして共有できなくて、前は(点を)取りに行っていて、後ろは守りを固めるという感じでギャップを使われて失点してしまったので、そういう試合をモノにしないと優勝はできないのかと思いました。(インカレに向けて)シードなので残り4試合くらいですが、自分たちが今シーズンやってきたことをチームとして能力を発揮できるようにして、上に行けるように練習から意識して、例えば試合で良くなかったところを改善しないと上にはいけないと思うので、そこを改善しながら優勝を狙っていきたいと思います。

松木駿之介(1・青森山田高)

(試合を振り返って)明大がすごく後半戦い方を変えてきたのに苦戦して、うまく対応できなかったのと、個人的に1失点目は僕のミスから失点してしまってすごく悔しいです。(今日が最終節だったが、リーグ戦の総括を)今年1年、先輩のおかげですごく良い経験ができましたし、3位という結果に終わってしまいすごく悔しいですけど、インカレに向けて最後4年生を笑って卒業させてあげられるように、気持ちを切り替えて頑張りたいと思います。今年1年は良い1年でした。(インカレに向けた課題は)やっぱりチームとしては早大戦であったり流大戦であったり今日の明大戦であったり本当に負けてはいけない、勝ちが絶対条件の試合、勝負の試合で負けてしまっているので、そういった勝負強さのところとか、個人的にはもっとボールに関わって試合に入っていけるようにやっていきたいです。

※閉会式の様子は後日更新します。

 

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