【野球】秋季リーグ戦開幕直前特集② 加藤拓也×山本瑛大

開幕直前特集第2弾は誰もが認める慶大のエース加藤拓也(政4)と、春は打撃で存在感を放った山本瑛大(商4)。春季4位という悔しい結果から夏を越え、遂にラストシーズンを迎える。慶大の優勝にとって不可欠である両選手が、目前に迫った秋季リーグへの意気込みを語ってくれた。

 

 

——春季では、加藤選手は通算20勝達成、山本選手は4割を超える高打率でした。改めて振り返っていかがでしたか

 

加藤拓也(以下 加藤):春のシーズン、結果4位だったので。20勝という数字にあまりこだわりはないです。もっと勝てた試合もありましたし、シーズン振り返ると、もっと勝負どころで勝たないといけないなっていう印象です。

 

山本瑛大(以下 山本):基本的に力不足かなと感じています。落とした試合から学んで、失敗から学んで、忘れて、秋に生かせるシーズンだったなと思います。

 

加藤:学んで忘れるの?(笑)

 

 

——春季は4位という結果でした。リーグ優勝に何が足りなかったと感じますか

 

山本:気合いです。

 

加藤:足りない部分はたくさんあったと思います。

 

山本:数え切れないです。

 

加藤:ミスが繋がったり、守備面であったり、攻撃面であったり。やはりミスの積み重ねが4位という結果だと思うので。何が足りなかったかっていうと、全部足りなかったのだと思います。結果が全てだと思うので。何が足りないかっていうのをずっと考えつつ、ここまでやってきました。何が足りないか分かるまでやらないといけないと思います。

 

山本:加藤と同じ意見です。

 

 

——夏の間で、春季から変わった、強化したことはありますか

 

加藤:僕は毎シーズン同じように、自分がより良い球を投げたり、より良いピッチングをするために、フォームを変えたりすることが多いので、今年も変わらず、より良く抑え、より良い球を投げるために良いフォームを追求する、変えていくことをやっていました。

 

山本:僕は春、基本的に6番でした。今シーズンは、いろいろと打順が変わると思うのですが、それなりの役目を果たせるように、バッティングも柔軟性を意識していました。

 

 

——チームとして、春季から変わった、成長したと思うところはありますか

 

山本:野手は、お互いに厳しく、自分に厳しくという雰囲気でやっていました。毎日毎日小さいところから結構ピリピリしていて、その雰囲気が僕たちを強くしているのだと思います。

 

加藤:チームとしては、勝つために、今まで遠慮していた部分を遠慮しないように、ということは話しました。ピッチャーとしては、なるべくストライクゾーンで勝負する、というのは林助監督からも言われているので、それを意識するようになったのが一番変わったことだと思います。

 

 

山本瑛大

山本瑛大

——今のコンディションはいかがですか

 

加藤:全然よくないんで、どうしようかなって感じです。リーグ戦まで時間ないしどうしようかなと…。まあなるようになると思うので、あまり気にしないようにしています。

 

山本:僕もなんとも言えない感じなんで。

 

加藤:絶好調っしょ(笑)

 

山本:あと2か月、気合いで乗り越えるつもりです。

 

 

——夏季キャンプで思い出に残っていることはありますか

 

山本:ここで言えるような思い出は…

 

加藤:え、なんかあった?何もなかったです。坂がきつかったです。辛かったです。

 

山本:部屋が賑やかでした(笑)楽しかったです。

 

 

——夏季オープン戦をたくさんしたと思いますが、印象的な試合はありましたか、手応えはいかがですか

 

加藤:オープン戦、印象に残ってないです…特にないです。手応えもないです。

 

山本:巨人戦は、いつ試合終わるのかなって思ってました。あと、いい試合だったら、創価大学との試合は、ドラフト候補のピッチャーと対戦できて、しかも勝てた良い試合だったかなと思います。

 

 

——7月にはハーレムベースボールウィークがオランダで行われ、加藤選手は最優秀防御率賞を獲得、日本は準優勝でした

 

加藤:六大学のいろんなチームの選手が集まったので、すごく新鮮でみんな良い選手達で楽しかったです。最後オランダには負けてしまったのですが、チーム一丸で頑張れたかなと。自分自身は0点に抑えることができたので、チームでの自分の役割は果たせたかなと思ってます。最優秀防御率とかはあまり気にしてないです。

 

山本:加藤が言ったように、六大学の選手が集まって試合できて、他大の選手のプレーも見られました。慶應の選手は、加藤以外は活躍しなかったけど、加藤は僕たちの誇りです。

 

加藤:重すぎでしょ(笑)

 

山本:秋も頼るしかないな。

 

 

加藤拓也

加藤拓也

——8月には六大学オールスターもありました。何か刺激になったことはありますか

 

加藤:ハーレムもあり、オールスターもあって、僕自身いろんなところで六大学の選手に会うことが多かったので、毎年毎年知り合いが増えていって、最後4年のオールスターでみんな知っている中でやれたのですごくたくさんの選手と喋って楽しかったです。

 

山本:オランダで仲良くなって、オールスターで仲良くなって、仲良くなればなるほど、試合すれば競争心が強くなりました。秋では、仲良くなった奴らには負けたくないな、と思いました。

 

 

——お互いを選手としてどのように思っていますか

 

加藤:最強のバッターです。すごすぎて手がつけられないです(笑)

 

山本:加藤は、努力家で真面目で、選手の鑑です。

 

 

——秋シーズンで、お互いに期待しているところはどこですか

 

加藤:ホームラン15本くらい打ってくれると思うので(笑)1試合1本は固いので、最低10本は打ってくれるんじゃないかと思って期待しています。

 

山本:加藤はバッティングも良いんで、投げたら完封、打ったら2ホーマー(笑)投げた試合は2ホーマー打ってくれるかなって期待しています。

 

加藤:僕も期待しているんで。

 

 

——他大で警戒している選手、すごいと思う選手はいますか

 

加藤:同じピッチャーで言えば柳は、結果6勝していて、防御率も1位で、結果が出てるので、もちろんチームも優勝していますし、すごいなと思います。バッターは、みんな良い選手なので比べたりせず、あまり打たれたくないなという印象しかないです。誰がっていうよりはみんな良いので。

 

山本:ピッチャーだったら、結局誰が投げてきても打たなきゃいけないので。(警戒しているのは)他大のピッチャー全員ですね。バッターは、特に警戒している選手はいない、ということで。

 

 

——慶大野球部の魅力、良さはどこだと思いますか

 

山本:明るい、楽しい、自由。

 

加藤:以上です。

 

山本:いっぱいあるけど。

 

加藤:喋りだしたら3時間はかかると思うんで、この3つくらいにしておきます(笑)

 

 

——ラストシーズンにということで特別な思いがあるかもしれません。チーム、個人での目標を教えてください

 

加藤:実際ラストシーズンですが、ラストシーズンという気負いはないです。今までのシーズンどれも全部勝ちたかったので、あまり違いはないんですけど、最後優勝して終われたら、気持ち良く終われるなと思います。チームとして優勝できればいいかなと。それに対して自分自身が貢献できれば、自分が投げる試合全部勝てれば優勝は多分すると思うので、個人では全部勝てるように、負けないようにしたいです。

 

山本:チーム的にはやっぱり優勝したいし、個人的には春、あまり加藤を援護できなかったから申し訳ないなと思って、秋はもっと打って勝たせられるように頑張りたいと思います。

 

 

加藤拓也(左)と山本瑛大

加藤拓也(左)と山本瑛大

——ファンの皆さんへのメッセージをお願いします

 

山本:頑張ります。応援宜しくお願いします。

 

加藤:ラストなので、応援してくださる皆さんと勝ちを一緒に味わえたらいいと思います。勝てるように頑張ります。球場に来てもらえれば、と思います。お願いします。

 

――お忙しい中ありがとうございました!

 

取材:反保 真優・高山 実子、写真:村上 慶太

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