【女子バスケ】早慶戦女子戦!強敵相手にも怯まず、最後まで戦う姿勢を貫いた!

年に1度の早慶バスケットボール定期戦の季節が、今年もやってきた。女子戦は今回で61回目を迎える。慶大女子バスケットボールは、昨年のリーグ戦で入れ替え戦の末に、見事目標だった3部残留を勝ち取った。それに対し早大は、1部でもトップを争う強豪校。実力に差があるのは否めないが、それでも簡単に引き下がるわけにはいかない。タフな3部リーグ戦を乗り越え、成長した姿を代々木の舞台で見せることができるか。多くの観客が見守る中、戦いの火蓋が切られた。

 

2017/6/24(土)@国立代々木競技場第二体育館

第75回早慶バスケットボール定期戦 女子戦

 

1Q

2Q

3Q

4Q

合計

慶大

13

4

9

7

33

早大

30

33

31

37

131

慶大スターティングメンバ―

PG

#9 森川唯加(経3・慶應義塾女子高)

SG

#5 村井睦(商4・慶應義塾女子高)

SF

#11 井ノ本雅子(商3・四天王寺高)

PF

#4 光田美波(法4・岡山朝日高)

C

#7 豊村沙恵(商3・慶應義塾ニューヨーク学院高)

 

 

1Q、早大の最初の攻撃を森川の好ディフェンスで防ぐと、オフェンスでも徐々にフリーでシュートを打つチャンスが生まれ始める。すると開始から3分、光田がこぼれ球を拾って上手くゴール下に侵入し、待望のチーム初得点を挙げると、直後にも豊村のレイアップが決まり、じりじりと早大に詰め寄っていく。そして残り3分30秒、光田が難しい3ポイントシュートをねじ込むと、続いては村井がハッスルプレーでボールを繋いだ攻撃から、今度は井ノ本が3ポイントを沈め、慶大側の応援席に熱狂の渦を巻き起こした。さらに森川がフリースローを2本ともしっかりと決めるが、以降は早大が本領を発揮し始め、点差を広げられてしまう。それでもチーム全体で13得点を挙げる大健闘を見せ、会場の興奮冷めやらぬ中、最初のQは終了した。

主将としてチームを牽引した光田

 続く2Q、慶大は早大の激しいプレスに対応しきれず、ボールを失う場面が多くなってしまう。そうした苦しい展開の中でも、山崎多絵(法2・日比谷高)が巧みなディフェンスでスティールを奪うなど、ベンチメンバーが奮闘する。さらに終盤、豊村が森川、井ノ本のアシストから確実に得点を挙げ、インサイドで存在感を発揮した。一方でディフェンスでは、早大の華麗なパスワークを食い止めることが出来ず、17-63というスコアで後半へ折り返す。

闘志溢れるプレーを披露した村井

3Q、慶大は井ノ本がドライブからフローターを沈め、絶好のスタートを切る。その後は得点には結びつかなかったものの、果敢にペイントエリアにアタックしていくプレーが多く見られた。すると残り5分、豊村がキックアウトしたボールを受けた井ノ本が、この日2本目の3ポイントを確実にヒットさせ、観客を沸かせる。さらに村井のアシストから豊村が得点を挙げるなど、パスが上手く回り始めた。終盤には光田の速攻のレイアップが、またしても村井のアシストから生まれる。4年生コンビが素晴らしい連携を見せ、良い形で最終Qへ向かうことになった。

得点面で大きく貢献した井ノ本

4Qは序盤から早大に猛攻を仕掛け、一気に100点ゲームとされてしまう。それでも森川が積極的にルーズボールへ飛び込むなど、最後まで諦めない姿勢を見せ続けた。さらには豊村が、ショットクロックぎりぎりのところでターンアラウンドジャンパーを沈め、会場を大いに盛り上げる。終盤は光田が3ポイントを決めると、続いては巧みなパスで豊村のレイアップをお膳立てし、主将としての意地を見せた。試合は最後に早大のブザービーターが決まり、33-131というスコアで幕を閉じた。これで早慶戦の通算成績は、慶大の26勝35敗となっている。

サイズで勝る相手にも果敢に挑み続けた豊村

100点近い点差がつく結果となってしまったが、得点では昨年を大きく上回るなど、むしろ充実した早慶戦となったのではないだろうか。その証拠に、試合後には選手たちの晴れやかな笑顔が多く見られた。最後まで懸命に戦い続けた彼女たちの姿に、感動を覚えた観客も少なくないはずだ。この試合で春のシーズンは終了し、次はいよいよ秋のリーグ戦が始まる。目標である2年連続の3部残留に向けて、チームとしてどのように成長していくのだろうか。これからの彼女たちの戦いに、引き続き注目が集まる。

 

(記事・徳吉勇人)

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