【テニス(女子)】1年間の集大成、最終戦に快勝! 関東学生テニスリーグ 明大戦

チームで迎える最後の試合となった明大戦。ダブルスを1勝1敗で折り返すと、シングルスでは各選手が奮闘し全勝。6−1の快勝を収め、有終の美を飾った。

 

関東学生テニスリーグ 明大戦

2017年9月20日@早大東伏見テニスコート

 

慶大

 

明大

○D1村瀬・押野

2{6-4,6-3}0

齋藤・熊谷

●D2江代・山藤

1{6-3,6(5)-7,0-6}2

宮田・金山

○S1押野紗穂

2{6-3,7-5}0

齋藤

○S2西田奈生

2{7-6(2),6-3}0

宮田

○S3江代純菜

2{6-4,6-4}0

熊谷

○S4向井マリア

2{6-4,3-6,7-6(4)}1

竹本

○S5城間安実

2{6-4,6-1}0

金山

 

 

D1村瀬早香(環4・京都外大西高)・押野紗穂(環3・つくば国際大東風高)組は、チームに勢いをつける1勝目を挙げた。ファーストセットはゲームの奪い合いを展開したが、最後はサーブからペースを作り6−4でセットを奪う。セカンドセットでは3−3から第7ゲームをブレークすると、前後の連携と強いショットで6−3で勝利を決めた。

 

D2の江代純菜(総4・九州文化学園高)・山藤真帆(環1・野田学園高)組はリーグ戦の最終戦を勝利で飾ることができなかった。ファーストセット、前衛の山藤のボレーを中心にポイントを重ね、ラリー戦の主導権を握る。このセットを6-3で奪取する。セカンドセット、序盤から江代・山藤組のペースで試合が進み、4-1で第5ゲームを終える。しかし、徐々に相手のショットに押されるようになり、江代・山藤ペアは第6ゲームから3ゲームを連続で奪われ4-4と追い上げられる。第9ゲーム以降はゲームの取り合いになり、タイブレークに突入する。タイブレークも接戦になるが、5-7と競り負けてしまいセカンドセットを6-7で奪われてしまう。このセットを獲られたのをきっかけに試合の流れが完全に相手に渡ってしまい、ファイナルセットを0-6で落とした。

 

筑波大戦、早大戦と0−2で落としていたダブルスで1勝を挙げ、勝利への道筋が見えた慶大。1−1で折り返しシングルスを迎えると、各選手が勝負強さを見せた。

 

S5の城間安実(総2・九州文化学園高)は相手のコースを突いた強烈なフォア―ハンドショットに食らいつくなどラリー戦で粘り強さを発揮し、ストレート勝ちを収めた。ファーストセット、序盤から相手のペースで試合が進み0-3とリードされるが、第4ゲームから3ゲームを連続で奪取する。次のゲームを獲られたものの、試合の主導権を握り6-4でこのセットを奪う。セカンドセットは序盤から城間ペースで試合が進み、6-1で獲った。

 

S4を務めた向井マリア(環3・城南学園高)の試合、序盤は互いに試合の主導権を奪い合った。しかし第6ゲームで力強いサーブからチャンスを作り前に攻めると、そこから3ゲームを連取し5−3とリードする。その後第10ゲームをキープし6−4でセットを獲得した。セカンドセットに入ると、ポイントの取り合いで競りながらもはじめの2ゲームを落とし、0−2でリードを許す。第3ゲームでブレークバックしその後互いにキープが続いたものの、はじめに作られたリードが響き3−6でセットを落とした。迎えたファイナルセット、両者一歩も譲らぬ接戦となったが、長く続くラリーの中で向井が粘りを見せ、最後はタイブレークを制して勝利をつかんだ。

 

S3を託されたのはキャプテンの江代。ファーストセットは、序盤からお互いがブレークし合う緊迫した展開が続いたが、江代が度重なるラリーを制しこのセットを6-4で獲得する。セカンドセットは、相手の鋭いショットやボレーに苦しめられる場面もあったが、「自分らしい勝ち方出来た」(江代)と話すように持ち味である粘り強いテニスで相手のショットを返し続け、このセットも6-4で制し、見事ストレート勝ちを収めた。

 

S2の西田奈生(総3・済美高)はファーストセットで相手の丁寧にコースを打ち分ける攻撃に苦しむが、なんとか対応する。互いに譲らない展開が序盤から続き、タイブレークに入る。タイブレークは西田が優位に進め、7-3で制した。セカンドセットも序盤から競った展開が続く。中盤から、西田はフォア―ハンドを武器に徐々に相手を圧倒し始める。最終的に6-3でこのセットを獲り、ストレート勝ちを収めた。

 

最後を締めくくったのはS1押野の試合。序盤から鋭いショットで試合を有利に進め、4ゲームを連取。途中ミスが出て相手にゲームを奪われるも、攻めの姿勢を崩すことなく6−3でセットを獲得した。セカンドセットでも同じく積極的に前に出て攻め4−0までリードしたものの、ミスが目立つようになると連続で5ゲームを失い4−5で逆転を許す。しかし、ラリーの中ですぐに立てなおした押野は勢いを取り戻し、そこから3ゲーム連取でストレート勝ちを奪った。

 

3勝2敗のリーグ2位で終えた今シーズン。王座出場こそかなわなかったものの、一戦一戦成長してきたこのチームからは苦しい場面でも気持ちで負けない強さが感じとれた。4年生はここで引退となるが、作り上げてきた理想的なチームの形は来年以降のチームの基盤となることだろう。王座出場を逃した悔しさをばねに、来年以降も先輩たちの思いを受け継いだ新チームがさらなる飛躍を見せてくれるに違いない。

 

 

記事 萬代理人 鈴木優子 内田貴啓

 

◆試合後コメント

 

坂井利彰監督

(最終戦に6−1で勝ちました)筑波大と早大に負けて、少しチームとして落ち込んでいた部分があったのが気がかりで、このチームは結果的に王座に行くことはできなかったのですが、一戦一戦成長してきたことをみんなが忘れて最終戦に行くということだけは避けたかったので、ダブルスを1−1で折り返してシングルスも苦しい試合で踏ん張って勝てたということにほっとしているし、チームとしての成長を感じることができたので、いい終わり方だったと思っています。(課題だったダブルスで1勝を挙げました)欲を言うとD2の江代・山藤を勝たせたかったんですけど、勝負はそんなに甘くなくて、やはり今シーズンはダブルスで先にリードすることができなかったのが結果的に王座に行けなかった原因でもあるので、今日も2−0をつけられなかったのは監督として力不足だったなと思います。(リーグを振り返って)ダブルスで先手を取れなかったところが敗因ではありましたけど、シングルス下位で城間や向井、江代踏ん張ってくれて、上位の選手にうまく結びつけていけるというシングルスの充実と、チーム全体が一丸となって戦っていけたことは収穫だと思っています。(4年生にメッセージは)4年生は特にこの夏に入ってから一段と成長してくれたというか、成長している姿を背中で見せてくれました。みんなそれぞれ、ケガもかかえていて、チームの状況も理想的でないこともあったし、自分の任されたポジションに対してもっとこういうことをやりたいというのもあったかもしれないんですけど、その中で自分の役割を全うしてくれて、強さが背中からひしひしと伝わってきたので、そういう姿をチーム全体に植え付けてくれて、3年生以下にバトンを引き継いでくれたことに感謝しています。4年生のバトンのおかげですごく大きな財産がつながったと思うので、必ず来年さらに進化したチームができてくると思います。あれだけ踏ん張って戦ってくれたので、社会に出てもやってくれるだろうと自信を持って送り出したいです。とにかくありがとうと伝えたいですね。(来年はどのようなチームを作っていきたいですか)ダブルスの強化はもちろんですし、若い選手も育ってきているので、もう一度チームの中で競争しあって、その中で個人戦でもいい結果を出してほしいし、団体戦では先に王手が取れるようなチームにしたいです。加えて、相手を飲み込むような、絶対に自分たちならやれるという勝負所での気持ちの強さを植え付けていきたいし、今年の経験を絶対に生かしていきたいと思っています。

 

江代純菜(総4・九州文化学園高)

 

(今日の試合振り返って)ダブルスは、調子はあまり良くなかったんですけど出だしは良くて、山藤が引っ張ってくれて結構いい流れで行けたんですけど、途中から相手のミス待ちになってしまったり、自分たちから流れを作れなくなっちゃったかなと思います。シングルスは、最後の試合だったのでとにかく後悔しないようにということを考えて、相手の選手もキャプテンで(自分と)状況は同じだったので、気持ちで負けないように戦いました。結果的に自分らしい勝ち方が出来たのかなと思っていて、後悔のない試合に出来ました。(チームとしても勝利)ダブルスを一本落としてしまったんですけど、一人一人2年も3年も踏ん張る力をつけてくれたなと思います。一人一人に対する感謝の気持ちが大きいです。6-1というスコアは今までのリーグ戦で一番いい結果だったので、成長できたのかなと感じています。(この代のチームはこれで終わり)男子が王座に行けて、女子は王座に行けないというのは悔しいですけど、行けなかったことを後悔してももう戻ってこないので、ほんとに一人一人が成長してくれたことが一番嬉しいです。(後輩たちに向けて)この悔しさが一番の武器になると思うので、3年を中心にしたいいチームを作って欲しいなと思います。(今後ご自身は)引退して普通に就活しようと思っています。テニスはガッツリはやらないですけど続けると思います。

 

村瀬早香(環4・京都外大西高)

(今日の試合を振り返って)試合を通して自分たちがいいプレーができた時間とうまく行かない時間がありました。うまく行かなかったときに二人でしっかり考えて工夫してプレーできたのが良かったです。また要所でお互いが苦手なプレースタイルとかに持って行かれることがありましたがそこで踏ん張ってなんとかポイントを取ろうと執着できたのが良かったと思います。しかし、離せるポイントで少し単発なミスが出たのがもったいなかったです。(サービスゲームをしっかり獲りましたが)自分も押野もサーブが悪い選手ではないのでしっかりファーストサーブから攻めていたときはしっかり獲れていたと思います。(リーグ戦を振り返って)素直に3位という結果は悔しいです。王座優勝を目指して取り組んできたのでその王座に出られなかったからです。今はぽっかり大きな穴が開いた状態ですがそのなかで全員が自分の壁を壊した場面がありました。みんなが任された持ち場で自分の出せる力を出していたのでチームとして大きく前進できたリーグ戦だったと思います。(個人的にリーグ戦で得たもの)4年が引っ張る姿を最大限見せられるように努力してきた過程は大きなプラスであったと思います。(今後の進路)社会人として来年以降も庭球部が日本一を獲れるように関わっていきたいです。

 

 

押野紗穂(環3・つくば国際大学東風高)

(今日は6−1で勝ちましたが)ずっと0をつけると言ってきてやっとシングルスで5−0をつけられて、王座への道はなかったんですけど、最後までみんなが戦ったのが良かったと思います。(課題のダブルスで1勝を挙げました)団体戦を組むのも、ずっと組んでくれていた(村瀬)早香さんと組むのも最後だったので、勝って終わりたいということで、最初から気合を入れてできました。隣のコートも初めてリードする展開になっていたので、今までで一番2つのコートが連なってできたのかなと思います。(リーグを振り返って)王座に行けなくて本当に悔しいんですけど、筑波大戦ではあと一歩のところだったし、早大戦でも、ダブルスで勝てればシングルスはみんな強いので勝てるということがわかったので、絶対この悔しさを来年にぶつけたいと思います。(このチームで最後の試合でしたがチームに対する思いは)一番上の代が一個上ということで今までで一番近かったので、失礼ですけど同じ気持ちで戦っていて、いろいろ助けてもらったり、時にはすごく厳しいことを言われたりしたんですけど、その好きな先輩たちと最後戦えたのはすごく良かったと思っていて、感謝しています。(来年は一番上に立つことになりますが)同期が西田と二人で、何かしらの役職にはつくと思います。二人しかいない分絶対協力しないといけないので、自分自身ももっとしっかりして、西田と二人で先頭に立ってみんなを引っ張っていけるように頑張りたいです。

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