【野球】第1週 山﨑錬の殊勲打で逆転サヨナラ勝利、苦しみながらも勝ち点奪取! 立大③

第2戦に続きHRを放った主将・伊藤

4月12日(火) 慶大―立大 三回戦

昨日の逆転勝利でタイに持ち込み、勝ち点を懸けて望んだ慶立3回戦。初回、いきなり先制を許すも、その裏4番・伊藤(環4)の3ランで逆転に成功。しかし、3回に同点とされると、5回にも内野のミスで勝ち越しを許す。それでも6回から登板した福谷(理3)の力投で流れを引き寄せると、最終回、相手の失策で同点に。さらに、2死満塁から、山﨑錬(商3)が適時打を放ち逆転サヨナラ勝ちを収めた。初戦を落としながらも、連勝しまずは勝ち点1をものにした。

   
立大
慶大 2X
慶大:竹内大、白村、○福谷―伊場、阿加多立大:●小室―平本
[6] 福富(商3・慶應)
  [6] 大川(環3・済々黌)
  [H] 田中聡(商4・慶應)
[4] 金田(政4・土佐)
  [4] 齋藤雄(政3・慶應)
[5] 山﨑錬(商3・慶應)
[9] 伊藤(環4・中京大中京)
[2] 伊場(政4・慶應)
  [7] 影山(総3・鎌倉学園)
[7] [8] 宮本真(政4・慶應)
  [R] 川島(政3・岐阜)
[3] 鈴木裕(商3・慶應)
  [3] 神田(経4・慶應志木)
[1] 竹内大(環3・中京大中京)
  [1] 白村(商2・慶應)
  [1] 福谷(理3・横須賀)
[8] 辰巳(文3・郡山)
  [2] 阿加多(法3・慶應)
両チームともに1回戦と同様、慶大・竹内大(環3)、立大・小室の両投手の投げ合いで始まったこの試合。初戦のリベンジを果たすべくマウンドに上がった竹内大であったが、初回、2番の平原にヒットを打たれると、バッテリーミスでランナーを2塁へ。この場面で那賀に右中間への適時2塁打を打たれ、あっさりと先制点を献上する。

しかしその裏、すぐさま慶大も反撃に出る。この日1番に起用された福富(商3)が死球で出塁すると、金田(政4)が犠打を決め1死2塁とする。山﨑錬がセンター前ヒットで続き、1、3塁と走者をためると打席には4番・伊藤。立大・小室の投じた4球目の変化球をとらえると、打球はライトスタンドへ。打った瞬間それとわかる当たりは、逆転の3ランホームラン。2試合連発となる4番の一振りで試合をひっくり返す。

しかし、竹内大が見方の援護に応えられない。2回こそ無得点に抑えたものの、3回に立大打線につかまる。西藤、松本に安打を打たれ、1、3塁と走者を背負うと、2死後、5番の長谷川に右中間を破る2点適時2塁打を打たれ、同点に追いつかれる。何とか踏ん張りたいところであったが、次打者の我如古には死球を与え、竹内大は降板。結局、この日も初戦の立大戦と同様、3回途中でマウンドを降りる。

一方の打線は、3回、2死から伊場(政4)のレフト前ヒット、宮本真(政4)の四球でチャンスを作るも、鈴木裕(商3)はライトフライに倒れる。すると、これ以降、中盤の6回まで、立ち直り始めた小室の前に、チャンスを作ることが出来ない。

竹内大の後を受けた白村(商2)は、キレのある変化球を武器に昨日の試合同様、安定した投球を見せる。しかし、5回、2死2塁の場面で遊撃ゴロを福富が1塁へ悪送球。その間に2塁走者の生還を許し、1点を勝ち越される。6回からは、3連投となる福谷が登板。過去2試合の登板で打者12人に対して9奪三振と、驚異の奪三振率を誇っていた右のエースが、この試合でも打者13人から8つの三振を奪う圧巻の投球内容を披露。立大打線につけいる隙を与えず、完璧に抑え込む。

ここ三試合、打者25人に対し、17奪三振を記録している福谷

さらに福谷は、バッティングでも奮起。7回、先頭打者として打席に立つと、ライト前ヒットで出塁。続く辰巳(文3)は二塁ゴロに倒れ、福谷は2塁封殺となるも、1塁走者となった辰巳は盗塁に成功。1死2塁と得点圏に走者を進めたが、福富は見逃し三振、金田は投ゴロに倒れ、得点を奪うことができない。

それでも、あきらめない慶大打線は、最終回、勝利への執念を見せる。先頭の宮本真が死球で出塁すると、途中出場の神田(経4)の送りバントで走者を2塁に進める。福谷が敬遠気味の四球で歩き1、2塁とすると、続く阿加多(法3)の当たりは、二塁手正面へのゴロに。ダブルプレーかと誰もが思った瞬間、ここで併殺を焦った立大の二塁手がショートへ悪送球。ボールが転々とする間に、2塁走者の代走・川島(政3)が一気にホームをおとしいれ、土壇場で同点に追いつく。こうなると流れは一気に慶大へ。代打・田中聡(商4)の二塁ゴロ、 齋藤雄(政3)の四球で2死満塁とすると、打席には昨日、逆転ホームランの山﨑錬。小室の投じたこの日142球目の直球をとらえると打球はセンター前へ。慶大の応援スタンドが歓喜に包まれる中、ここまで力投を続けていた福谷がサヨナラのホームを踏み、劇的な逆転サヨナラ勝ちを収めた。山﨑錬の連日の殊勲打で慶大がなんとか勝ち点をものにした。

3番・4番の活躍が続いている慶大

昨日の試合では3点差を終盤に逆転、この日も最終回に逆転サヨナラ勝利と昨年に見られたような粘り強さを発揮している慶大。しかし、一方で「チームとしてはミスなどが出ているのでそこを詰めていかないと、勢いだけでは勝てない」(伊藤)というように、昨日も含め、守備でのミスが失点に繋がっていることも確か。もともと守備から流れを作っていくチームなだけに、今後、優勝争いをする上では、いかにミスを減らせるかが重要になってくる。それでも敗色濃厚だった試合を、チーム一丸となりものにできたことは大きい。さらに勝ち点を奪えたことで、優勝に向けて幸先の良いスタートを切れたことも間違いない。春シーズン連覇に向け、慶大野球部のさらなる飛躍に期待したい。

選手のコメント

伊藤主将

(初回の3ラン、手応えは)あの場面だったので、犠牲フライを打とうと思っていた。最高の結果になってよかった。(早速2本塁打、量産体制ですか)たまたまです。(前評判の良かった立大から勝ち点)勝ち点を取るのは難しいなと感じた。また勝負は最後までやらないと分からないと勉強になった。(優勝した昨年を彷彿とされる戦い)勢いがあれのは良いことだが、チームとしてはミスなどが出ているのでそこを詰めていかないと、勢いだけでは勝てないので。(次カードへ向け、意気込みを)こういう形で勝てたので、良い雰囲気で練習もしていけると思う。しっかり課題を詰めていきたい。

伊場

(今日の試合を振り返って)勝って良かった。本当にそれだけです。(竹内大投手に関しては)悪くなかったが、自分がワンバウンドの球を横にやってしまった。それで低めに投げられなくなってしまっただろうし、そういうことが隙になっていると思う。ワンバウンドを止めるのをしっかりと練習しないといけない。(白村、福谷両投手は)全体的に良かった。(盗塁も2つ刺したが)全然、そんなたまたまです。(打撃の方ではヒットが出ていますが)好調ってわけではないが、ヒットは出てるので。バッティングの方で期待されているのもわかっているが、守備の方もしっかりとやらなければならないと思っている。(5番という打順も)打撃は普通にやっていけばいいと思っている。(法大戦に向けて)一つ一つ勝つだけだと思っている。とりあえず死んでいたゲームをものに出来て、つきがあると思うので、次はしっかりものにして、法大戦は絶対負けないようにやっていきたい。

福谷

(今日の投球を振り返って)追加点を与えられない場面だったし、内容も求められると思っていた。各イニング先頭打者を出さないように意識して、一球一球丁寧に投げた。(4回8奪三振という結果について)1イニングを3球で終わらせるのが最高だと思っている。そのつもりで積極的にストライクを放った結果そうなった。三振は狙って取っているわけではない。(昨年も苦しんだ立大戦を突破したが)タダじゃ終わらない相手だった。今回はたまたまこちらが勝ったが、結果は逆でもおかしくなかった。ここからのっていけるかどうかも自分達次第だと思う。(リリーフ登板が続いているが)今は監督の意向でこの形になっている。今後は先発になるかもしれないし、何とも言えないが、与えられた場面を0に抑えることを意識していきたい。

山﨑錬

(今日の試合は)負けるかと思った。あそこで相手のミスにつけ込んで勝つことができたのはとても嬉しい。(サヨナラ打について)良いところで打順が回ってきている。3番バッターとして、チームの軸を任せてもらっているので、打てて本当に嬉しい。(5の3と調子は)ここ数日調子は良い。バットが振れている中では相手の正面にいったり、ファインプレーをされることが多いが、今日は結果に残せたのでよかった。(守備での貢献があったが)味方にミスが出る中で、自分は去年から試合に出ている立場として、ミスはできない。ピッチャーが本当に頑張っていたので、来た球は確実にアウトにするようにした。(次の法政戦にむけて)一週間空くが、自分たちがキャンプからやってきた「守備からの攻撃」という原点にもどり、守備からリズムを作る野球をしていきたい。

by Sho Yanagida

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