【ラクロス(女子)】駆け抜けた3か月、悔し涙の終幕/第33回関東学生ラクロスリーグ戦FINAL

女子ラクロス

今月6日、第33回関東学生ラクロスリーグ戦の決勝が行われ、慶大は日体大と対戦。終盤に追い上げを見せるも、4-6で敗れた。全国大会まであと一歩及ばず、悔しい結果となった。試合後、主将の徳光里利笑は、「苦しいシーズンだったが、ここまでついてきてくれたみんなに感謝したい」と語った。

 

第33回関東学生ラクロスリーグ戦FINAL vs日体大

11月6日(土)

得点

第33回関東学生ラクロスリーグ決勝 日体大戦

 

Q

Q

Q

Q

慶大

 0

 1

 1

 2

 4

日体大

 4

 1

 0

 1

 6

 

慶大出場選手

〈スタメン〉

AT #71平井友香子

AT #61大類奏音

MD #6三枝真

MD #88川久保博子

MD #22西股莉々子

DF #99鈴川英

DF #95高嶋優奈

DF #54小栗彩花

DF #9藤澤理沙

G #51藤田瑠奈

 

第1クオーターは開始から日体大ペースで試合が進む。相手の素早いパス回しに翻弄され自陣でのプレーが続く。4分に先制を許すと、7分、9分にも立て続けに失点。反撃したい慶大は10分、相手陣内に入り込み、ファウルを誘うとフリーシュートを獲得する。しかし相手ゴーリーの素早いセーブに阻まれ、得点には結び付かない。14分には追加点を許し第1クオーターだけで4点を奪われる苦しい展開となった。

続く第2クオーターでは、10分、途中出場のキャプテン徳光里利笑からボールを受けた西股が鋭いショットを決めた。慶大は流れを掴んだかに見えたが、その後は得点が決まらない。12分には日体大の選手のショットが再び決まり、慶大も負けじとゴールを狙うが、ボールは惜しくもゴール外へ。第2クオーターは依然として4点差を崩すことができないまま終了した。

後半戦、第3クオーターは中盤まで慶大、日体大共に一歩も譲らない接戦が続く。追加点が欲しい慶大は、相手ディフェンスの目をかいくぐりシュートを狙うもゴーリーに阻まれ届かない。しかし開始7分、張り詰めた空気の中、秋山雅望のシュートが見事ゴールに吸い込まれ、慶大は1点を返す。その後も日体大に追加点を許すことなく、2―5で第3クオーターを終えた。

2点目を決めた秋山

そして最終クオーター、開始1分で慶大にフリーシュートのチャンスが訪れるが、日体大のゴーリーの好反応に敵わず決まらない。しかしその後も諦めることなくショットのチャンスを伺い続け、開始1分半には平井、そして11分には大類が得点。3分には失点を許す苦しい場面もあったが、最終クオーターではファインセーブを連発したゴーリー藤田を中心に守備陣の奮闘が光った。慶大はチーム一丸となり失点を取り返すべく健闘したが、やはり序盤の4失点は大きく響き、決勝は4―6という悔しい結果で幕を閉じた。試合終了後のフィールドには悔し涙を流す慶大選手達の姿があった。

クロスを構えるゴーリー藤田

今季リーグ戦では、厳しい状況でも決して諦めない姿勢と、選手たちの固い絆が勝利に結び付いた。チームで一丸となり、去年敗北した立大には雪辱を果たした。3年振りの関東大会決勝の舞台、日体大相手に根気強く立ち向かう選手たちの姿には、揺るがない自信と強さがみなぎっていた。

全国大会まであと一歩。慶大女子ラクロス部は、これからも進化し続ける。

※今年は新型コロナウイルス感染症の影響によりトーナメント方式で大会を実施。

(記事:中西絵理奈 写真提供:慶應義塾大学體育會ラクロス部女子)

 

 

以下、選手のコメント。

 

秋山雅望(第3クオーターでシュートを決める)

――自身の得点を振り返って。

チームがピンチの時や、試合の流れが悪い時は絶対自分が点を決めて流れを変えようという気持ちでプレーしていたので、点に繋がって良かったです。しかし、もっと点を取れたという悔しさが残っています。

 

――準決勝で立教大に勝利。この試合に向けてどのような準備をしてきたか。

去年立教大に負け、1年間悔しい思いを胸に、練習してきたので、準決勝で立教大に勝てた事はとても嬉しかったです。しかし、試合内容としては改善の余地が沢山あり、その課題を解消していく事を中心に準備をしました。

 

――決勝まで勝ち上がった今季のリーグ戦を振り返って。

苦しい時間は長かったですが、慶應の意地や、最後まで諦めない気持ちが強く表れていたと思います。この大会を通して、相手よりも圧倒的に実力が足りていないと感じていて、悔しい思いが大きいです。2年生で決勝の舞台を経験出来た事を活かして、更に強い慶應を目指したいです。

 

 

藤田瑠奈(ゴーリーとしてチームの守備に貢献)

――後半は特にナイスセーブが多かった。自身のプレーを振り返って。

第3クオーターの初め、監督から「次のクオーター、0点で抑えられなければ勝機はないよ」と言われ本当に必死でした。第4クオーターに3―5で入れれば勝てる可能性はまだあると言われていたので、DF陣は意地で守り切ったと思っています。ゴーリーとしては最初の4失点が本当に不甲斐ないです。技術不足ですね。

 

――決勝の舞台、どのような思いで臨んだか。

一度負けていた相手だったので、絶対に負けられないという思いでした。前の試合でかなりボコボコにされていたので、監督を初めとし戦術など出来る準備はやってきました。気合いはラミネート入り赤ヘルメットで伝わったと思っております。笑

 

――決勝まで勝ち上がった今季のリーグ戦を振り返って。

この大会は本当にみんなに助けてもらったという気持ちでいっぱいです。個人的にここまで不調を感じたことはなくて、苦しい試合ばかりでした。ただその失点をカバーするように、みんなが笑って点を入れてくるから任せてと言ってくれたので本当に助けられました。チームとしてはギリギリで勝ったゲームばかりなので、ただただ技術不足は感じます。先輩方の思いを背負ってまた1年かけて準備したいと思います。

 

徳光里利笑(主将としてチームをけん引)

――本日の試合を振り返って。

一度負けを許した日本体育大学相手に、挑戦者として強気の姿勢で戦うというところを大切にして戦ったのですが、相手の方が一枚上手で、終始後手に回ることしか出来なかったことが非常に悔しいです。今回の試合で得た課題を次の代が付き合い、克服してくれることを祈っています。

 

――主将から見て今年のチームは。

キックオフ当初目標に掲げていた『進化し続けるチーム』を体現できたそんなチームだと思います。正直、リーグ戦の1戦目からかなり苦戦した私たちは、当時は関東決勝に立てるようなチームではなかったと思います。しかし、一戦一戦重ねる毎にチームは確実に強くなり進化できたと感じました。

 

――キャプテンとして、ここまで心掛けてきたこと。

試合中は、とにかく1人1人に声を掛けることを意識していました。メンバーの多くが緊張や不安が顔に出るタイプなので、それぞれが自分らしいプレーをしてもらう為にも、落ち着かせる声掛けをしていました。そして、自分自身も試合中は常に『勝ち顔』であることを意識しました。

 

――キャプテンとしてチームを引っ張り、勝ち上がったこの大会を振り返って。

 結果、日本一という目標は達成できませんでしたが、関東の準決勝で宿敵立教を倒し、3年ぶりに決勝の舞台に立てたことは、チームとしても個人としても大きな財産になりました。そして、今シーズンは去年に引き続きコロナウイルスの影響を受けたり、シーズン序盤でエースが怪我をしてしまったりと、非常に苦しいシーズンとなりましたが、ここまでついてきてくれたみんなに感謝したいです。

今大会の結果を重く受け止めて、来シーズン必ず日本一を達成してほしいです。

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