【ラグビー】早慶戦100周年 選手インタビュー②/副将・鬼木×副将・佐々木

ラグビー

1ヶ月後に迫ったラグビー早慶戦は今年で100周年。慶應スポーツでは、慶大選手、監督へのインタビューを配信していきます。第2弾は、鬼木崇(法4・修猷館)と、佐々木隼(総4・桐蔭学園)の副将コンビです!

(左)鬼木祟   (右)佐々木隼

他己紹介をお願いします!

【佐々木】(鬼木選手は)先陣を切って声を出して引っ張るというよりかは、周りともコミュニケーションをとって皆と一緒に前に出ていくような感じです。とにかく冷静に周りを見て全員をサポートしてくれています。

【鬼木】(佐々木選手は)特にバックスの中では一番一緒に長くやってきた選手です。試合中やチームが良くない時に、あんまり自分の力ではどうしようもできない時はすごく助けてもらっているような存在です。

副将への就任はどのように

【鬼木】僕は監督が決めて、隼は(今野)勇久(総4・桐蔭学園)と一緒にやっていたということもあって僕と勇久があんまりいい感じになるのが想像できなかったので、間に隼がいることで良くなるのではないかと思って監督に意見したらOKだよみたいな感じで、副将になりました。

副将への就任は考えていたか

【鬼木】自分はそんなに別にリーダー気質ではないと思うのでやりたいなとはそんなに強くは思ってなかったのですが、可能性はあるのかなぁぐらいには思っていました。

役割分担はあるか

【佐々木】すごくあるかと言われたら分からないのですが、どちらかというと僕のイメージとしては社会人と選手の間をすごい鬼木が取り持ってくれています。それでグラウンドで実際に思いっきり声を出して体で表現してというのは結構僕の方が担っています。しっかりと決めて役割分担している訳ではないですけど、そんな感じです。

【鬼木】言われてみればそんな感じになっていました、自然に。

2人から見て主将のリーダーとしてのタイプは

【鬼木】真逆ですね、僕たちと。なんかガツガツ前に行って、ついていこいみたいなタイプです。僕たちは一緒に頑張ってついて行こうみたいなタイプで、キャプテン・真ん中・僕たちみたいな感じです。

【佐々木】とにかく熱いので背中ですごい引っ張ってくれて、それを僕たちは後ろから、全員がおいていかれないように押し上げていこうみたいな感じです。

今年度のテーマ「REBORN」の具体的な取り組みは

【鬼木】やっぱり変わったのは情報の発信についてですね。目指してもらえるようなチームになるというのをすごく強く言っていて、今までは部のSNSとかがなかったので、そういう意味でも部のことを発信して小・中・高校生の目にとまるような感じでいろんな媒体を使って、多くの人の目に触れるようにはしていると思います。

【佐々木】日本一であるチームとして、日本一にふさわしいようなチームを考えた時に、やっぱり応援される集団でありたいと思いました。対外的なところでいえばそういうSNSとかを使ってより多くの人に慶應を知ってもらって応援してもらうような取り組みは、すごいこれまでにはなかったのかなと思います。

そういった情報発信はマネージャーの方以外も行っていますか?

【鬼木】僕はしてないですね(笑)。特にトレーナーの永原(丈嗣、医4・慶應義塾)君と12番の永山淳(総3・國學院久我山)とか、あとは他にもいろんな有志の選手がやってると聞いたのですが、始まったのが就職活動中で、ちょっと自分は置いておこうみたいな感じで、すみません(笑)。

【佐々木】僕もすごいできてるかと言われるとそうではないのですが、ラグビー教室とか小学生・中学生の出前授業とかには参加させて頂いたりしています。ただ、何よりもこのメリットは僕たちが参加するというよりも、現時点で試合に上手く絡めてない選手でもそういう活動に参加してチームに少しでも貢献というものを感じてくれるというのが一つ大きなメリットだと思っています。なので、それを今有志で請け負ってくれている選手が多いというのはすごく良いことだと思っています。

蹴球部Twitterでは試合経過からグッズ紹介まで様々な情報発信を行っている。

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感染拡大の観点から寮内でのコミュニケーションが難しい日々が続いていました。合宿を終えて、1個下との今の関係性は?

【鬼木】結構いい感じだとは思います。あんまりここ2年間ぐらいで仲良いなと感じた時はそんなに多くはなくて1個下でもそんなに話さない人も多くいました。ただ合宿は(新型コロナウイルス感染症の)陰性を確認してからだったので皆で食事中とかも話したりするような機会とかがあって「こんな人としゃべるようになったんだ」というようなことを思う時はありましたね(笑)。

【佐々木】合宿の存在は大きかったですね。合宿で結構打ち解けて、今結構良い状態だと思います。

現在の寮規則は?

【鬼木】黙食・部屋間の移動の禁止は変わってないですね。ただ外側の方は緩くなりました。何時に行きますみたいなフォームを打ったら電車に乗って外に行っていい、みたいな感じで、たまに実家に帰ってもいいみたいな感じで。内側はあんまり変わってないです。

部員とのプライベートでの交流はありますか

【佐々木】今年はあんまり多くは取れてないのかなと思います。相部屋友達だけとかとならいいみたいな感じなのですが部員同士の会食とかが基本禁止で、そういったルールもあるので。全員同期が集まってご飯を食べるとかというのも今年でいうと長期オフの前の1回とかしかまだないです。そのなかでもミーティングもそうですけど、グラウンドとかストレッチする場所とか集まる時に集まる選手たちが話しをすることは多々あります。

交流を少しでも多くするために学年ミーティングをするのですが、プライベートですごい交流しているかと言われると

【鬼木】プライベートでの交流はないですね、あんまり(笑)。

【佐々木】できないですね。

今年度、印象に残っている試合は

【鬼木】春の筑波戦です。結構良い感じになって、最後の方は同点にさせられてしまったのですが「意外にいけるんだな」と思った記憶はあります。けどちょっと慢心し過ぎでした(笑)。勝てなくなって良くなかったのですが、春いつも試合が無い中で今年初めてできて、そういう手応えを感じられたという意味ではわりかし記憶に残っています。

【佐々木】同志社大戦ですかね。けがをしたのですが、初戦で。それもあってすごい印象に残っているのですが、すごいチームが結構良い内容で勝てて夏どういうふうに練習していこうかとか、秋・冬どう戦っていこうかというのに結構つながったゲームでした。春の試合のなかでは良いゲームだったのかなと思っています。

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4月から半年、1年生はどうですか

【鬼木】バックスは結構誰これみたいな人も良い選手が多くいて、一緒に練習しているのですが、自分の1年生の時よりもはるかに上手いなあと思いながら見てます(笑)。

【佐々木】そうですね、すごい積極的で「発信力」があると思います。メンバーに絡んでいる1年生も多いですし、上にいきたいという気持ちを前面に押し出してくる1年生もいるのですごい良い刺激になっています。

夏に重点的に練習したことは

【鬼木】春はブレイクダウンというところをすごいやったので、夏はディフェンスをセットしてからのラインスピードを上げるみたいなのを特に合宿で、埼玉パナソニックワイルドナイツの布巻峻介さんとかが教えに来てくださったりして、練習していました。

【佐々木】全体はそんな感じで、とにかくバックスはアタックしようということでアタックの練習をしました。

新しいグラウンドでの練習はどうですか

【佐々木】すごい良い環境・グラウンドで練習させてもらっています。それはありがたいですが、特に練習内容とかが変わった訳ではないです。1つ1つの目の前の試合に集中していきたいです。

【鬼木】自分も同じです。

新しくなったグラウンド。日々練習に励む蹴球部員のホームだ

秋リーグ3試合を振り返っていかがですか(※取材は筑波戦の前に行いました)

【鬼木】最初の2試合でちょっとあんまり、というか話にならなかったのですが、やっとこの前の試合で良い形というかこうあるべきみたいなものは見えてきました。これからどう戦っていくかみたいなのも明確になったのですが、ちょっと正直セットプレーとかはあんまりまだ成功率も高くなくて、ディフェンスもちょっと良くはないのでぼちぼち改善しつつみたいな感じですかね。

最初の2試合、満足していない点は?

【鬼木】全部ダメでしたね。積み上げてきたのに最後いろんなものに手を出してしまって全部中途半端になって、結局何がしたいのかが分からないみたいな感じになってしまいました。それでもう一回強みというか、自分たちのやるべきことみたいなものを意識して臨んだら良い感じになりました。

逆に良かったことはありますか

【鬼木】ブレイクダウンですね。最初の2試合はブレイクダウンでのターンオーバーが2とか3だったのですが、この前の試合はそこを意識的にやったら89ぐらいの数字がでて全体的に皆の自信になったと思います。

【佐々木】どこかで多分慢心していたのかなという感じです。過去4年間とか勝ってきた相手でチーム全体として絶対に相手をものにせずに圧倒していこうみたいな話をしたのですが、どこかでそういう気持ちがあったんじゃないかなと思います。それが青学戦では少し無くなって全員がチャレンジャーマインドを持てた結果、ちょっと良いゲームができたかなと思います。

久しぶりの有観客試合、やってみていかがですか

【佐々木】やっぱり気持ちいですね、応援があると。試合中にすごい声援が聞こえるかというと分からないですしまだそんなに人数もいないですけど、会場に入った瞬間に応援されてると感じた方が頑張れるので嬉しいです。

 

無観客試合でパフォーマンスへの影響はありましたか

【鬼木】無観客試合でも部員が皆見に来ていて、その存在は大きかったと思います。あんまり無観客という感じはしなかったです

対抗戦の注目選手は誰ですか

【鬼木】まだ試合に出てないのですが、春一緒にやっていたので1年生の山本大悟(環1・常翔学園)君です。彼はすごい真面目で自分とは真逆な感じです。多分1年生にとって4年生のリーダーはある程度距離があると思うのですが、いろいろ聞きに来てすごい質問してくれます。彼は今さっきもウェイトに行っていて自分の時間を全部ラグビーに費やしてるタイプの選手なので、1年生のうちにチャンスがあれば対抗戦に出て欲しいなとは思っています。

対抗戦でリベンジを果たしたい対戦校は

【鬼木】早稲田ですかね。ずっと負けているのでリベンジというかは分からないですけど(笑)。なんか届きそうな感じはするのですが負けちゃうみたいな感じがすごい嫌ですね。

一歩届かないという点は何か

【鬼木】やっぱり試合の時に毎回流れを先につかまれるような気がします。それで何とかこっちも底力で返すけど最後ちょっとの差が追いつかないみたいな感じです。なのでやっぱり先に流れをつかんでそれを離さない、というのはけっこう早稲田相手には大事のかなと思っています。

【佐々木】まあそうですね、僕が早稲田に勝ちたい理由はやっぱり慶應入ったからには早慶戦には勝ちたいというシンプルな理由と、それと一歩と届かないという点はありますね。

対抗戦の個人目標は

【鬼木】たいしたことではないのですが、僕は毎試合出るというのを目標にしています。

【佐々木】とにかくトライを取る、自分でスコアするというのは意識しています。これまで対抗戦で全然トライできてなかったので、そこを今年はこだわってやっていきたいと思います。

最後に意気込みをお願いします

【鬼木】1試合1試合確実に試合に出て、けがなく自分のできることをやろうかなという感じです。

【佐々木】結果を出さなければ意味がないので、結果を出してOBや保護者などお世話になった方に恩返しできるようにがなります。加えて、リーダーである前に一選手としてしっかりプレーで結果を残してチームを引っ張っていけるように頑張ります。

 

―ありがとうございました!

 

(取材:五関優太)

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