【連載】突撃!慶應体育会2022 vol.6 水泳部飛込部門

連載

慶應義塾体育会には現在、43の部活がある。そんな体育会各部は普段どのような雰囲気で、どのような練習を行っているのか。試合などでは見られない、体育会の知られざる日常に迫る。第6回となる今回取り上げるのは水泳部飛込部門。今回は練習に伺い、部員4名に取材に応じてもらった。

そもそも、飛込競技には、大きくしなる板の反発力を利用した飛板飛び込み、高飛び込み、シンクロナイズドダイビングの3種類が存在する。それらそれぞれで、跳躍から入水までの体の捻りや回転の質や難易度、さらに入水の綺麗さなどによってスコアが付くといった競技である。

そのような競技だが、現在、水泳部飛込部門の部員は全員で4名。専任コーチはおらず、練習メニューは基本部員が決め取り組んでいる。しかし、OB・OGのサポートや、少人数だからこその部内での結びつきは強固であり、取材中も仲の良さが垣間見える瞬間があった。

柴田主将は笑顔が印象的だ

柴田修吾主将(経2・慶應湘南藤沢)

ーー自身の部内での役割は

個人競技ということもあって、個人個人やっていることはバラバラになってしまうんですけど、その中で妥協をしないチームを作るためにみんなをまとめています。

ーー飛び込み競技の魅力

新しい種目を作って、うまい人に少しでも追い付くというところも競技としての深さがあると思います。

ーー自身の強みやアピールポイント

力強い演技です。

ーー部や個人での目標

部ではインカレ(=日本学生選手権水泳競技大会、今年は9月に開催)出場。個人では日本選手権(=日本選手権水泳競技大会、今年は8月に開催)出場を考えています。

ーー読者へのメッセージ

飛び込みも、見るだけでもめちゃくちゃ面白いスポーツなので、ぜひ興味を持っていただけたら。観戦も、入部もいつでもお待ちしております!

唯一の3年生としてチームを支える

神田龍之介マネージャー(理3・慶應)

ーー自身の部内での役割は

マネージャーなので、選手のサポートがメインです。去年、選手の怪我が多かったので減らせるようにメニューを作るなどチームの根幹の部分を担っています。

ーー部内で力を入れている取り組み

先輩との壁を取り壊せるような雰囲気づくりをしています。コミュニケーションをたくさん取ることを意識していて、下級生が先輩に対して堅苦しくならないように、話しやすい環境作りを意識しています。

ーー飛び込み競技の魅力は?

他のスポーツに比べて圧倒的に競技時間が短くて、瞬間瞬間の動きだったり、心情の変化で影響が出てしまうのでそういうところに集中して行うのが魅力かなと思います。

ーー部や個人での目標

チームとしては選手全員がインカレ出場。個人としては、新入生を入れること!2人以上を目標にします(笑)

チームメイトからポーズを指定されていた

高橋拓(経2・麻布)

ーー自身の部内での役割は

副将と副務を兼任していて、よく言えば“潤滑油”をしています。4人という少ない人数でやっているというのもあって、そういう存在も必要だと思うので自分の役割に誇りを持って活動しています。

ーー飛び込み競技の魅力

1回の飛び込みでかかる時間はせいぜい2秒で、本当に世界でも最も競技時間が短いと言われる競技で。練習の濃縮具合が半端ないと思っていて、それまでに何時間も積み重ねた練習があって初めて1本の飛び込みができるようになる、そんなところがグッとくる、熱いところかなと思います。

ーー自身の強みやアピールポイント

幸いにも人よりも体が柔らかいので、失敗することもあるのですが、落ち着いて綺麗な演技をすることができます。そこが他と部員とは違うアピールポイントになるかなと思います。

ーー自身の目標

インカレ出場は今年達成できたのですが、直前に大きめの怪我をしてしまって結果が振るわず・・・。来年は万全な状態でインカレに出場というのが1つあります。それだけでなくて、インカレに出場するまでに予選会があって、そこで関西選手権というのがあって。そこで基準点に届くことを目標に頑張りたいというところです。

 

表情からも滲み出ているように、物腰が柔らかい選手だ

長岡樹生(理2・県船橋)

ーー自身の部内での役割は

みんなより半年遅れて入部したんですけど、それでも自分が上達することによって、試合がない期間でも「あいつに負けないように頑張ろう」他の部員たちのモチベーションを保てるようにしています。

ーー飛び込み競技の魅力

飛んでいる時の美しさもあるんですが、入水する時の音も魅力だと思います。

ーー身の強みやアピールポイント

試合の時に、好不調の波が激しくなく安定して飛べるところです。

ーー自身の目標

インカレ出場です。今年は出来なかったので、来年は出場を目指します!

オリンピックに出場する選手が増えているなど、近年盛り上がりを見せる飛込競技。ケイスポ読者の皆様にもぜひ、跳躍から入水までの濃密な”2秒間”を目に焼き付けていただきたい。

(取材:北村可奈)

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