【少林寺拳法】全日本学生大会茶帯の部で優勝!和田亮士郎選手 & 鈴木里歩選手

少林寺拳法

全日本学生大会(以下、全日)の茶帯の部で優勝した鈴木里歩(経2・慶應女子)選手と和田亮士郎(政2・同志社国際)選手。和田選手は二連覇も成し遂げられました。その結果を踏まえた率直な感想や、お互いに抱く思い、12月4日と残り1週間に迫った早慶戦への思い、今後の目標などを取材しました!

 

ーー全日本学生大会で優勝されて、率直な感想

鈴木:まず結構自分の持ってるものは全部出し切ったと思ってたので、正直これで優勝じゃなかったらやってられないぐらいの気持ちだったので、嬉しさもあったんですけど、認められた安心感もありました。

和田:僕は去年も結果残してるので、どれだけ練習しなければいけないかもわかってたので、それを全うしてちゃんと結果が出た安心感があって、全国大会の練習もしてってダブルで練習してたので、片方がようやく終わったっていう気持ちですね。夏休みからの長い長い練習に終止符が打てたっていうのが率直な感想です。

ーー緊張は?

鈴木:会場に着いた時ぐらいは緊張してたんですけど、その後食べることが大好きでお弁当とかもたくさん食べて、その時に学連の控室で食べてたので、実行委員の方がいらっしゃって、その方の上手な演武を見て自分の演武どころではないとも思ったんですけど、あとはその人がやるからには楽しむ、失敗しても笑ってるみたいなことをおっしゃってて、それを聞いて少し緊張は和らぎました。

和田:基本的に緊張しないんですけど(笑)

ーー秘訣は?

和田:基本的にコートではなく相手のことしか見えていないので、相手の目を見ていれば基本的に緊張しないので、(鈴木と)2人だけの空間と思えば、何も思わないというか、周りはただの羊だと思ってるので(笑)。

ーー大会に向けての準備の中で、どんな練習に重きを置いていたか、またどんな点を意識していましたか?

鈴木:体力がもたないことが多くて、体力が残ってない状態で練習、1回の演武で6構成あるんですけど、そのうち2構成を連続でやっていくみたいな練習が和田が提案してくれて、すごいためになりました。

和田:それは本当にその通りで、去年は主将が担当でついてくれて、その時のノウハウを基本的には活かしつつ、僕結構基本を重要視していて、ミットとかを持って基礎の練習をしたり、数をかけて1回に20回、30回蹴るっていうのをやってました。

ーー大会を経ての自分の成長できた部分

鈴木:練習量ですかね。去年はそれこそ今回の3分の1にも満たないぐらいの練習だったと思うので、その練習量にも耐えられるようなメンタルとフィジカルが成長した部分なのかなと思います。

和田:全国大会の時に組んでいるペアの人が女子3段の方で、有段者の方と練習をやる中で、この夏休みしごかれて最初は全然追いつけなかったんですけど、最近結構通していく中で、その通すスピードとかも追いつけるようになってきたので、だからそういう面において、この夏休みは成長したのかなと、有段者にも負けない演武ができるようになっているのが成長かなと思いますね。

二連覇という偉業を成し遂げた和田

ーーペアとして演技をしてく中で、どのように信頼関係は構築されていきましたか?

鈴木:そもそも多分同期の中で、同学年になるのが和田だけなので、同期間で一番一緒にご飯に行ったり遊びに行ったりが多いので、そもそも多分仲が良かったのと、(和田が)うまいので何でもいいや、とりあえず付いていこうという感じですね(笑)

和田:全くその通りだと思います。元から信頼関係0だったところから始まったわけではなくて、僕自身もいつか組んでみたいなという思いはあったので、それで今回組めて良かったかなと思いますね。今回の全日の練習を通じて、関係が深くなったというか、元からあったものに成長した部分が加わっていく感じですね。

ーーお互いにここがすごいなと思う部分は?

鈴木→和田:自己犠牲心。例えば、それこそ全日に向けて学連で賞状とかを用意しないといけないんですけど、それのために大分時間を割いて、体育会の本部役員もやって、それも部活に還元されることですし、それも頑張って、部活も仕事も頑張ってっていう、何でも部活のために頑張れるのがすごいなと思いますね。部活の練習外のこともしっかり頑張っているのに、部活中も声出したり、ちゃんと真面目に取り組んで、自主練もしてっていうのがすごいなと思います。

和田→鈴木:僕は地方から来てるんですけど、初めて出会った仲間が少林寺で、自分が居心地がいいなと感じるので、そういう家族みたいな仲間たちが楽しく過ごせるなら僕は全然自分の時間を割いてでも、そういう楽しい時間を提供できたらなと思うので、多分これ以外に所属している組織がないので、これに100%の力を注いでやっています。確かにこの部活に注いでいる時間はすごく長いのかなと思います。鈴木のいいところとなると、この子はナヨナヨする子だなと練習始める前は不安に思ってた部分もあったんですけど、1ヶ月の練習をしていく中で逆転されて、逆に練習を引っ張ってくれて、最後の方とかは僕が学連とかで心が折れている時に励ましてくれたりとか、最後逆転されたなという新しい気付きがありました。陰でサポートしてくれるような存在で、存在としてはとても大きいです。

ーー大学から少林寺拳法始められた中で、入部のきっかけは?

鈴木:何となく高校3年の最後の方、結構暇だったので大学何入ろうかなと考えていた時に、体育会のサイトを見てスクロールしていてその時中国ドラマにハマっていて、「少林寺?!中国っぽくない?!」という感じで調べて(笑)、よくわからないけど、たまたまボート部の体験に行ってみた友人がいて、私もと思い高校のうちに少林寺の体験に行って、雰囲気とかに惹かれて入りました。

和田:僕はそもそも体育会に入るつもりはなかったんですけど、高校3年間1年間は留学して、2年間はコロナで大会がなくなって、元々陸上部だったんですけど、インターハイがなくなってしまって不完全燃焼感が強くて、大学で一発かましたいなというのがあって、それでたまたま少林寺の人にお話を伺う機会があって、ここの道場に来たときに「なんてかっこいいスポーツなんだ」という思いになって、人ってこんなボコボコにできるんだっていうのを知って(笑)最初は護身術の入り口から少林寺を知ったんですけど、スポーツとしての演武もかっこいいなと気付いて、今はどっぷりのめり込んでます。

ーー高校など過去にやってきたスポーツの経験が少林寺拳法に活きている部分はありますか?

鈴木:中学時代は陸上部で、一応ハードルとかもやってたんですけど、そのハードルの時の柔軟は、今の蹴りの時に必要な柔軟性には活きているかなと思いますね。あと下半身の筋肉は中学時代についたのと、小学校時代のチアは、ダンスっぽい感じで、振りを覚える部分で活きているのかなと思いますね。

和田:僕は直接活かせているスキルはないんですけど、大会への姿勢として、1回高校の大会が1ヶ月おきに2回あったんですけど、1回目は大失敗してすっ転んで血だらけになったことがあって先輩に「お前何やってんだよ」と言われたことがあるんですけど(笑)その1ヶ月後に控えた大会では、絶対かましたろうという気持ちで毎日1ヶ月打ち込んで、死ぬほどやって、絶対1位を取るという気持ちで、結局その大会のレースでは1位を取って、信じたら何でもできるんだなという強いメンタリティーは今にも通じているのかなと思います。

ーー全日での結果を踏まえて、早慶戦や今後の試合に活きてくる部分

鈴木:前回と比べて改善された点の中でも1番は自分にはまだ足りないところを書き出したり隙間時間に考えたりした結果この結果に結び付いたので、自分に足りないところを例えば動画を撮ったりして見つけて、確実に潰していけたらなというふうに思います。

和田:僕は先生の言葉で心に響いたものがあって、勝つということは100人いれば1人しか勝てないけど、その1人に選ばれた後にどう振る舞うかということは試されるのかなとは僕も思ってて、去年結果を残した時に来年もというふうに考えるまでに時間がかかって、1年で優勝したからもういいかなという。4年間ある中で大きな大会は1年に1回ずつあるので、そこでちゃんと挑戦者としての心得で臨むっていうのは一番成長できるのかなとは感じます。鼻高にならず、基本に忠実に各大会を挑戦者としての心得で臨むのが今後の課題なのかなと思います。

ーー早慶戦に向けての意気込み

鈴木:去年は、相手が来たらそれに対処するという感じでやったら相手にされるがままという感じになってしまって反省しているので、今回はもうとりあえずもう攻撃して、後ろに下がるのではなく、勝ちを取りに行く、もし万が一何かあって出られなくなったとしても、チームで勝ちを取りに行きたいので、サポートを徹底的にしていきたいと思います。

和田:僕はまだ早慶戦に出たことがないので、それこそチャレンジャーの気持ちで臨みたいです。

ーー和田さんは二連覇も成し遂げた中で、短期的・長期的目標を教えて下さい

鈴木:短期も長期も同じなんですけど、1回1回の練習でとりあえず盛り上げたり、自分自身も真面目に取り組みつつ楽しんだりして、まあ正直あんまり賞とか取れたら嬉しいんですけど、自分が後悔しない、大会の演武とかで後悔しないパフォーマンスをしたいので、1回1回真面目に取り組むことが目標です。

和田:長期的に言うと、二連覇しましたし三連覇四連覇狙っていくのが宿命じゃないですけど僕に課されている課題なのかなと。少なからず期待はされていると思うので、その期待に応えるという意味で三連覇四連覇を狙いつつ、それでもまだ1つの大会には様々な方が関わって下さっているので、それは自分は学連で1番分かっていることでもあるので、そういう人たちに感謝を示せる結果が出せたら満足できていいのかなと思います。短期目標で言うと、とりあえず来年はご縁があればまた鈴木と組んで、別に僕は誰と組んでも優勝したいですけど、今回組んで鈴木と相性がいいなと思ったので、結構僕の中では1位2位ぐらいの相性度だったので、来年もご縁があったら一緒に勝ちたいです。まあ僕は誰と出ても勝ちますけどね(笑)。

鈴木:私は誰と出ても自分が後悔しない演武をしたいです。

和田:僕は勝ちたいです。結構衝突するところもあるんですよ。僕は演武であまり人と衝突したくなくて、喧嘩して一山越えて仲良くなるというのは違うかなと。でも本当にくだらないことで衝突した記憶があります。

鈴木:(覚えていない様子)何で衝突したっけ?全く記憶にないんだけど(笑)

多分(和田は)夢の中にいたんだと思います。

記者:和田さんは夢の中でも鈴木さんと演武をやっているんですかね!(笑)

悔いのない演武を意識して試合に臨むと語る鈴木

ーー主将と副将に対する思いについて

鈴木:まず主将はいつも元気とか笑顔を大事にしていて、やっぱり部が盛り上がるようにがむしゃらに頑張って今まで大変だったと思うけど1年間駆け抜けてくれたので、それこそ早慶戦の本戦の方でないと優勝とはならないんですけど、完全優勝は新人も出て勝つことなので、新人として頑張って勝って、完全優勝へのステップを作って、最後それこそ笑顔っていうのがモットーだと思うので、その笑顔を作ってあげたいです。副将は学部が一緒で親近感があるんですけど、親近感があるからこそ、技術を盗んでやるって勝手に思ってるんですよ(笑)副将として背中で見せてくれた部分もあると思うので、早慶戦までその背中を見て頑張っていきたいです。

和田:僕はもうここまで主将と副将に引っ張って来てもらったので、僕はどこまでもサポートする気満々なので、自己犠牲心というか、もう何でもします(笑)2人にはもう少し引っ張って頑張ってもらって、自分は自己犠牲心ですね。本当に僕には仲間という仲間がいないというか、本当にアットホームで、ホームシックも忘れさせてくれるような場所なので、最高の仲間と最高の瞬間を共有したいです。

三連覇四連覇への期待も膨らむ

ーーお忙しい中、ありがとうございました!

(取材:佐藤光)

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