【野球】外丸が春王者を完封 最高の結果で”廣瀬世代”は幕を閉じる 明治神宮大会決勝 青学大戦

野球戦評

11月20日(月) 明治神宮野球大会決勝戦 青山学院大学戦 @明治神宮野球場

明治神宮大会決勝の舞台、慶大は先発のマウンドにエースの外丸東眞(環2・前橋育英)を中1日で送る。対する青学大は、3年生の児玉悠紀(コミ3・日大三)が先発。平日ながらも多くの観客で埋め尽くされた三塁側スタンドの期待に応えるべく、慶大のメンバーは試合に臨んだ。数多くのピンチをしのぎ、0ー0で迎えた8回に訪れた好機を逃さず先制に成功する。さらに廣瀬隆太(商4・慶應)の犠飛で2点目とすると、先発の外丸が強力青学大打線に対し116球完封。明治神宮大会では2019年以来4年ぶりの優勝となった。

 

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慶大0000000202
青学大0000000000

◆慶大出場選手

打順選手名 
[3]吉川海斗(法4・慶應)
[5]本間颯太朗(総3・慶應)
[4]廣瀬隆太(商4・慶應)
[9]栗林泰三(環4・桐蔭学園)
[2]宮崎恭輔(環4・國學院久我山)
[6]水鳥遥貴(商3・慶應)
[7]齋藤來音(環4・静岡)
[8]佐藤駿(商3・慶應)
[1]外丸東眞(環2・前橋育英)

慶大バッテリー:○外丸ー宮崎

青学大バッテリー:児玉、●下村、常廣ー渡部

慶大本塁打:なし

青学大本塁打:なし

初回、吉川海斗(法4・慶應)と本間颯太朗(総3・慶應)の連続安打で無死一、二塁とする。さらに廣瀬隆太(商4・慶應)が内野安打でチャンスを広げ、満塁とする。打席には六大学三冠王の栗林泰三(環4・桐蔭学園)が立つが、ここは空振り三振に倒れる。さらに宮崎恭輔(環4・國學院久我山)が併殺打となり、この回無得点となった。

投げては3回、ここまで無安打抑えていた外丸が死球を与え盗塁を許したが、続く打者を遊ゴロに抑えた。さらに5回には、先頭にこの日初安打を浴びながらも無失点で切り抜け、粘り強さを見せる。

6回、青学大は2番手として阪神タイガースドラフト1位の下村海翔(コミ4・九州国際大付)をマウンドに送る。慶大は下村の前に沈黙すると、その直後の守備で2死一、二塁のピンチを迎える。しかし、中堅を守る佐藤駿(商3・慶應)がスライディングしながら捕球し、無失点でしのいだ。7回にも1死二塁とされるが、後続を三振、さらに一塁手の吉川の好捕で抑えた。

8回、慶大は安打が出ないながらも、相手の失策と四球で1死満塁とこの試合最大の好機を迎える。すると本間が四球を見極め、押し出しで先制に成功する。さらに、3番手として広島東洋カープドラフト1位の常廣羽也斗(法4・大分舞鶴)をマウンドに迎えるが、廣瀬の犠飛で2点目とした。

本間が吠えたことでチームが盛り上がったことは間違いない

そして9回。最終回のマウンドにも、エース外丸の姿が。代打を2者連続三振に仕留めると最後の打者も三振とし、明治神宮大会4年振りの優勝を決めた。外丸は両手を高く上げ最大限の喜びを表現すると、チームメイトと喜びを分かち合った。

今大会16イニング無失点と圧巻の投球を見せた外丸

チーム発足直後は日本一どころか、リーグ戦優勝すら難しいと言われていた”廣瀬世代”。そのような中で、エース外丸の台頭や主将で主砲の廣瀬の一発など、投打両面での勝負強さがこの結果をもたらした。このメンバーで神宮球場で戦うのはこの試合が最後だったが、最高の結果で、笑顔で終えることができた。外丸以外の下級生も着実な成長を見せ、ファンへの期待を膨らませた。来年以降も、この勢いで連覇を狙って欲しいところだ。

4年生にとっては最後の試合で勝利し、優勝を飾った

(記事:北村可奈、写真:工藤佑太、大泉洋渡、加藤由衣、ウジョンハ)

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