【ラグビー】早慶戦直前!蹴球部O B・高田晋作さんインタビュー

ラグビー

いよいよ第100回早慶戦が近づいてきました。今回は、蹴球部OBで、現時点慶應義塾大学が最後に日本一を達成した時の主将・高田晋作さん(平12卒)にインタビューしました!

当時の早慶戦の思い出、ラグビー特有の「部歌」という文化、さらには「陸の王者・慶應」復活の鍵などについてもお伺いしました!

 

 

――早稲田はどのような存在か?

 早稲田って基本的にずっと強いんですよ。(笑) それこそ私が小さい頃にラグビーを見始めた時からずっと強いですし、そういう意味では憧れだったり目標だったりするチームですかね。私が大学に入りたてで1年の頃に出た早慶戦で、1点差で勝った試合があるんですけど、基本的にウチがチャレンジャーであることが多いので、(早稲田は)常に目標とするチームですよね。

 

――早慶戦は今振り返ると特別な印象?

 基本的には勝ち負けの話なので、あまり特別視し過ぎるとやっぱり良くないんですよ。メンタル面に影響が出て、普通の力が出せなくなってしまうので、特別な相手と思わないようにはやっていました。でも、一番満員になるのが早慶戦なんです。なのでその一戦、グラウンドが近づくにつれて、そしてグラウンドに入った瞬間とか、いつもの試合と圧倒的にスタジアムの雰囲気が違うんですよ。試合に臨む姿勢とかは(栗原徹前監督の言う通り)平常心、平常心って言いながらやっていましたけど、秩父宮を満員にする早慶戦の伝統だったり、ファンの方々やたくさんの関係者、そしてスタジアムが醸し出す雰囲気はだいぶ違いますね。そこで「自分たちがいかに平常心を保てるか」という己との闘いみたいなものもあります。

選手時代の高田さん(写真提供:高田晋作さん)

 

――100周年という数字に対して

 100年間続いてきたということは凄いんじゃないですか。日本のラグビー(の歴史)が始まってからも、まだ125周年とかですよね。多少戦績は早稲田の方が良いですけど、慶應も勝ったりいい試合したり、そんな1つの定期戦が100年続いてきたっていうことは凄いことだと思うし、日本のラグビーの価値かなと思っています。ラグビーというスポーツ自体が大学から始まっていて、やはり大学ラグビーが盛り上がることで日本のラグビー界も盛り上がると思いますし、その中で100年戦い続けてきた歴史自体もそうですし、人の集まりやつながりも含めて、ラグビーだけじゃない色々な価値が詰まったことなのかなと思います。

 

 

 

――今の学生はラグビー部の部歌を聞いたことがない人が大半だと思います。そこで、部歌を知らない人に向けて、部歌の注目ポイントや好きなところを教えてください。

 難しいですね…でも部歌自体は凄く良い歌だと思いますね。何だろう…純粋にカッコいいんですよね。ウチだけじゃなくて各校そうなんですけど、結構長いこと歌い継がれてきていて、何回も聞いているからかもしれないですけど、逆に相手方の部歌もカッコいいんですよ。一言で全然言い表せないですけど、凄くカッコいいと思っています。また部歌って当時はグラウンドに飛び出す前に歌うもので、今でも結婚式や色々な会合で歌う機会もありますが、当時を思い出せるというか、戻れるんですよね。最初はキャプテンソロを歌って、途中から全員が合流してくるんですけど、歌っている方からするとすごく気持ちが合わさって、試合前みたいに入り込んでいく雰囲気は感じますね。確かに一般の学生さんたちからするとちょっと遠いかもしれないですけど、歌い継がれてきた歴史や、「試合前にこうやって気持ちを高めて、心を一つにして出てきているんだ」みたいなことを想像してもらえるだけでも、ちょっと違うのかなって思います。

 

――次の日本一に向けて

大学ラグビーは、自分たちのスタイルもあると思いますし、他校のスタイルもあります。最近は帝京大さんが大変強いですが、そういう各校が持つ歴史がありますので、その強みを最大限に活かして欲しいですね。それこそウチは魂のタックルになりますが、どこをどう勝っていくかというのを、アイデンティティを大事にしながら、相手を1ミリでも上回るためにどこをやるのかを突き詰めていく世界だと思います。慶應は勝つとしたら僅差しかありませんので、自分たちの強みと、プラスどこで勝負していくと勝機が出てくるのか、という所を突き詰めて勝負して貰えたらなと思います。

慶大が再び頂点を掴む日を、OBも願っている(写真提供:高田晋作さん)

 

(取材:宮崎秀太、東九龍)

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