早慶戦を週末に控えた昼休み、敵地・早稲田の大隈講堂前で恒例の「早慶合同デモンストレーション」が実施された。早慶両校による合同演奏など、両校の誇りと意地がぶつかる特別なパフォーマンスが披露された。
最初に実施されたのは早大チアによるパフォーマンス。「しあ”わせだ”」などをはじめ、早稲田への愛を叫んだ。続いて、早稲田の校旗と慶應義塾の塾旗が掲揚され、大隈講堂を背景に三色旗が高らかに掲げられた。

早大による「紺碧の空」演奏後、慶大は「若き血」を披露。敵地に慶應の魂を吹き込んだ。手持ちの塾旗を掲げながら熱唱するOBも散見され、早稲田に負けじと力強い歌声が会場を包んだ。

続いて披露されたのは、「Blue Sky KEIO / WASEDA」。歌詞の違いは「ケイオウ」と「ワセダ」のみで、両校代表が先頭に立ち、それぞれの誇りを込めて声を張り上げた。

慶應のラストは、チャンスパターンメドレー。塾生注目のマイクパフォーマンスでは、枝廣代表が、春と秋で異なる早慶の関係性に言及。「春は、優勝争いをしていた早稲田は明治のことしか考えていなかった。今回は、お互い優勝が消えたので、”両想い”である」と熱弁。「勝つのは慶應だ」と力強く決意を新たにした。

一方の早稲田は、「今週末は早稲田祭だ」と、早稲田祭と早慶戦の日程が被ったことを嘆き、「土曜か日曜のどちらかは早慶戦に来てくれ」と切実な想いを早大生に訴えた。その後、コンバットマーチを響かせ、早稲田大学校歌で幕を閉じた。

應援指導部は、翌日も「稲穂祭」で早稲田を訪れ、その後も日吉キャンパス・三田キャンパスでデモンストレーションを控えるなど大忙しだ。塾生に早慶戦の魅力を伝えるべく、最後まで全力を尽くす。
(取材・記事 : 岩切太志)

