【アイスホッケー】リーグ最終戦、劇的な逆転勝利でグループB優勝! 日大戦

 

MVPを獲得した似鳥主将

今季リーグ最終戦。勝った方が優勝という日大との大一番。「圧倒的な力の差を見せつけて優勝したい」(FW荒谷副将・経4)と常々語ってきた慶大にとって絶対に負けられない一戦であった。試合は第2ピリオドまでリードを許す苦しい展開も第3ピリオドに慶大攻撃陣が爆発し4点を挙げ逆転。5‐3で勝利を飾り、無敗でのディビジョンB優勝を達成した。尚、リーグ通じてのMVPにFW似鳥主将(環4)、BEST6にGK田中誠(経4)・DF小川(環3)・FW似鳥・FW松山(商4)が選ばれた。

2011/11/27(日)17:00 FO@ダイドードリンコアイスアリーナ

慶應義塾大学5-3日本大学

{得点者 慶大のみ}梅津、小坂、荒谷、金村、似鳥

金村(左)と荒谷のコンビは慶大の得点源の一つとなった

優勝が決まる一戦ということもあり、いつも以上の観客が見守る中始まった第1ピリオド。開始から両校の意地がぶつかり合い一進一退の攻防が続く。そんな中でも慶大は徐々に地力の差を見せ始めペースを握る。3分、DF水澤(政2)が敵陣右で相手をかわしシュート、5分には左サイドを駆け上がった松山のパスを受けたFW小坂(商3)がシュート。しかしともに相手GKに阻まれる。シュートこそ放つものの、決定的な崩しまでは至らずなかなかゴールが奪えない展開。しかし慶大は諦めずシュートを打ち続けた。これが実り、17分、ついに試合が動く。敵陣左でパックを持ったFW金村(経3)が相手を引き付け、ゴール前に走りこんだDF梅津(政4)にラストパス。これを梅津が豪快に叩き込み待望の先制点を挙げる。残り3分を無失点で終わりたい慶大であったがピリオド終了30秒前、3人でパックを奪いにいったところをうまく逆サイドに展開されそこから同点とされてしまう。結局このまま1‐1で第1ピリオドは終了した。

 

リーグ戦慶大ゴールを守り続けた田中誠

第2ピリオド、追加点を挙げ試合を有利に進めたい慶大。そんな慶大に待っていたのは苦しい展開であった。第1ピリオド終盤から続く日大の勢いを止めることができず、再三ピンチを招く。序盤こそGK田中の好守やDF陣の身体を張った守りで得点を許さないものの、7分に自陣でパックを奪われ勝ち越しとなるゴールを許すと、その約3分後にもゴール前の混戦から押し込まれ2点差とされてしまう。2点差とされ目が覚めたか、その後は似鳥やFW荒谷(経4)・FW小守谷(経3)らを中心に日大ゴールに迫る展開に。しかし、日大の守りを崩せず得点を挙げることは出来ないまま、2点差でこのピリオドを終えた。

ゴールラッシュに喜びを爆発させる選手たち

優勝のためには最低でも2点が必要となった第3ピリオド。「残すものがなにもないように出し切れ」(浅沼監督)と送り出された慶大戦士たちが躍動した。開始30秒、敵陣右でのフェイスオフから華麗なパスワークを見せ、最後は中央から小坂が決めて口火を切ると、10分には荒谷が決め同点。同点となりさらに勢いづいた慶大は、15分、相手のパスをカットした荒谷からのパスを受けたFW金村(経3)が落ち着いてゴールに流し込みついに逆転。締めくくりは主将の似鳥。今季主将としてチームをけん引してきた男が、このピリオド慶大4点目となるゴールを決め勝利、そして優勝を決定づけた。最終スコアは5‐3。試合終了と同時に喜びを爆発させた選手たちは観客とともに若き血を歌い優勝を祝った。

最終成績は9勝1分の無敗。「インカレ優勝まで気を引き締めていきたい」(似鳥主将)。ディジョンBではもうやることはないというところを見せつけた慶大はすでに先を見据えている。残すはインカレと早慶戦のみ。今季の集大成を。そして4年生とみせる最高のホッケーを。選手・スタッフ一丸となって勝利に向かってつき進んでいって欲しい。

                                                 By Shun Yasuda

コメント 

浅沼監督

(リーグ優勝を決めた今の気持ちは)去年降格してしまって、その悔しさを持って新チームになって、新チームで目指した1つの大きな目標がグループAに戻るということだったので、その目標がまず1つ達成できたのは嬉しかったです。本当に4年生、似鳥以下、特に今日の試合は上級生がチームを引っ張って1セット目2セット目だけではなくて、このシーズン活躍してくれた3セット目4セット目、小守谷だったり東内(経1)を中心にやってくれたのでそれがチームの強さにつながったと思います。(リーグ戦を戦ってみて得たものは)人数が多いので練習でシュートだったりパスだったりと、練習の順番が回ってくるのがすごい少ないので練習量が懸念されていたのですが、選手たちが非常に1回1回を大切に意識した練習をしてくれたので、それが試合での1個1個を大切にしたプレーにつながったと思います。これが来年も、人数はそんなに変わらないと思うが、その中で一人一人の意識が今年と同じようにつながってくれればいいかなと思います。(今日も含め、目指すホッケーに近づいてきているのではないか)2ピリ終わった時点であまり流れが良くなくて得点とれずに失点だけで終わって、その部分を選手たちがどう感じるかを懸念していたのですが、やっぱり運動量は今まで陸トレを続けてきたこともあって自信はあったので、そこをどう我々がスタッフとしてハッパをかけながらいい流れに持っていくかということが選手、スタッフともに課題だったのですが、やることを変えず焦らずに特別なことは求めず、シンプルなホッケーでやり続ければ必ず運動量の差が出てきてチャンスが来ると思っていたのでそこを3ピリで徹底しました。(第3ピリオド前に何か声はかけたか)やることは変えるなと、3ピリで必ず流れが来ることを信じていつもよりしつこくゴールが入るまで打ち続けろと、最後は意地とプライドのぶつかり合いだと思っていたのでそこの部分をやりきって、残すものがなにもないように出し切れと選手たちと話し合いました。(インカレ・早慶戦とこの先はディビジョンAのチームとの戦いが待っているが)来年、ディビジョンAで戦う上での1つの序章にもなるかと思うので、インカレでしっかりと慶應の戦いを再確認しながら課題ももう1回引き出して、結果がどうなるかはあれですが良い戦いをして、東京で最後の試合を終えられるのは相当久しぶりなので、4年生には早慶戦で大暴れしてもらって3年生以下には4年生を送り出す良い試合をしてもらって来年につなげたいと思っています。(今後に向けて)今日勝ったのもチーム全員の、試合に出ていたメンバーだけでなくて試合を後ろでサポートしていた選手たちが練習中にチームを強くするために、自分のためそしてチームのために厳しく練習を積み重ねてきてくれたので、私は監督ではありますけども1番身近な応援団としてこれからもどんどんサポートしていければなと思います。

似鳥主将

(優勝した今の気持ちは)率直に目標が達成されてうれしいという気持ちです。(無敗での優勝だが)無敗は達成できたんですがが、1分がもったいないなという気がします。(リーグ戦を主将として戦って)やっぱり今日の日大戦でも3ピリで4点入れて、3ピリに強い慶應のホッケーが出来たかなと思います。(その要因は)練習量もそうですし、ミーティングを何回も重ねてチームが1つになっていくというのが良かったと思います。MVP・BEST6をとった感想は)僕の力だけではなくて、みんなの力がたまたまMVPという形で受賞できたのでありがたいと思います。(ディビジョンAのチームとの戦いが待っているが)本当にこれ以上の格上のレベルの戦いになると思うので気を引き締めてインカレに臨みたいと思います。(今後に向けて主将として)優勝したからといって気を緩めることなく、インカレ優勝まで気を引き締めていきたいなと思います。

田中誠

(試合を振り返って)第2ピリオドで情けない失点をしてしまったので、3ピリで取り返さなければと思った。出来ることしか出来ないからとにかくやると。最後まで必死でやりました。(今日の試合に懸ける思いは)日大は他のチームと一線を画す強さを持っている。そこに勝たないと上位2チームに入ってもリーグ戦の意味がなくなって しまう。今日は勝ちたいと思って全力でやってきました。(対策していた点は)日大のプレーはゴール前にパスを集めてシュートするという特徴があった。ディ フェンスと自分とでやりくりしてどっち側を抑えるかとか、シュートを集中するだとかを気にしていた。(試合では)失敗してしまったところもあるんですが、成功率は良かったと思います。(自身の調子は)第2ピリオドの失点はとても良いとは言えないが、3ピリの自分でもかなり良かったんじゃないのかなと思います。(第3ピリオドはディフェンスから流れを作れていた)慶應のプレーは守りから立てていくものであって、点を取ることより失点しないことを第一に考えら れている。慶應のプレーが実践できてよかったです(BEST6に選ばれた感想は)今まで雲の上の賞、とても手が届かないと思っていた賞なので現実感が まだない。賞もうれしいですが、自分のことよりもチーム全体で勝てたことがうれしいです。(リーグ戦を振り返って)途中負けそうになるなど多少波があったことはよくないと思います。ただ終わりよければすべてよし。最後に優勝できたことは良いと思います。(来年も上でやっていけそうか)来年はディビジョンが 上がってかなりの強敵になると思うんですが、ディフェンスから組み立てていく慶應のプレーが出来れば。去年通用していた部分もあったので、それができると 信じて後輩に託します。(インカレに向けて)インカレが本当に最後なので、トーナメント制なので1試合1試合全力を出し切るだけですね。ただ次の試合のこと、これからのことを考えたりしないでその場その場、瞬間を頑張りたいと思います

出場選手

セット FW FW FW DF DF
1 似鳥(C) 松山(A) 小坂 小川 水澤
2 山本 荒谷(A) 金村 梅津 白神
3 東内 種田 真鍋 田中大 野中
4 小守谷 安藤 藤本 齋藤義 小野塚
GK 田中誠

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