【What is 〇〇部?】”BREAK!!” 〜殻を破れ!全国への再出発〜/File.41 準硬式野球部(前編)

準硬式野球

慶大の体育会を深堀りしていく連載企画、「What is 〇〇部?」。第41回目は、準硬式野球部!今回ケイスポでは、日吉台球場で行われた練習の様子を取材した。前編では、部の練習内容や理念、年間スケジュールを紹介。

準硬式野球部について

慶應義塾高等学校野球部が練習を始める前の「日吉台球場」。早朝の静けさの中、この球場を最初に活気づけるのが慶應義塾體育會準硬式野球部である。薄い朝日が差し込む頃には、すでにキャッチボールの音や掛け声が響き、1日の始まりを告げる。準硬式野球部は1949年に創立され、1954年に体育会へ加入した長い歴史を持つ部活だ。戦前戦後を通じて活動を続けてきたことは大きな特徴であり、慶應の中でも伝統ある運動部だ。

 

準硬式野球とは、硬式と軟式の中間に位置するボールを用いて行う野球で、グラウンドでのプレーは硬式野球とほとんど変わらない。そのため、現在所属する52名の選手のほとんどが高校時代に野球部でプレーしており、大学でも野球を続けたいという学生が集まっている。部全体では61名がおり、選手に加えて学生スタッフ4名、マネージャー5名が日々の活動を支えている。出身高校や学部は実に多様だが、「全日本選手権大会出場」を掲げて同じ目標に向かって努力している点は共通している。

 

練習や理念

練習は週6日、朝8時から昼の12時まで。慶應義塾高等学校野球部の練習や各自の大学生活との両立を考えたうえで、午前中に活動している。練習場所の日吉台球場は、室内練習場や屋根付きブルペン、部室内のウエイト器具など、恵まれた環境が整っている。

 

特徴的なのは、活動の多くが「学生主体」で進められていること。練習メニューの作成はもちろん、どの施設をどの時間に使うかといった割り振り、さらには練習試合の相手校との交渉や日程調整まで、部員が中心となって行う。責任のある立場を学生が担い、チームを主体的に動かしている。

 

また、部訓として4つの目標を掲げている。

1、自ら思考して実践する。

2、不断の努力で成果を得る。

3、思考・努力の不足を常に自覚する。

4、規範を重んじ、誠実に行動する。

これらの部訓は、福澤先生の「独立自尊」をはじめ、慶大が受け継いできた自律・端正・協生といった理念に基づき、「知る」「為す」「自覚する」という精神を軸に作られたものだ。準硬式野球部は、野球の技術向上だけでなく、将来にわたる人格形成を目指している。

 

年間スケジュール

準硬式野球部が所属するのは、明大、早大、法大、立大、東大を含む「東京六大学準硬式野球リーグ」。大学準硬式の世界では最も長い歴史を持ち、レベルの高い選手が集まる名門リーグである。そこで慶大はこれまで14回リーグ優勝を果たしている。春季・秋季の年2回リーグ戦が行われ、土日を中心に真剣勝負が繰り広げられる。

 

春季リーグで優勝すると、各地域の代表校が集まる「全日本選手権大会」への出場権を得られる。まさに大学準硬式野球の最高峰の舞台であり、多くのチームがここを目標に練習している。慶大準硬式野球部は今年こそ六大学リーグで5位・4位と悔しい結果に終わったものの、昨年秋にはリーグ優勝を達成。さらに2023年には全日本選手権大会でベスト4に進出するなど、大舞台でも確かな実力を示している。

 

現在のチームは「BREAK!!」というスローガンを掲げ、もう一度リーグ優勝、そして全日本の舞台へ返り咲くことを目標に練習に励んでいる。毎年入れ替わるメンバーの中で、伝統を受け継ぎつつ新しい挑戦を積み重ねていく姿勢は、準硬式野球部ならではの魅力と言えるだろう。

 

※一部写真は準硬式野球部提供

 

(取材:神谷直樹、柄澤晃希、奈須龍成、水野翔馬)

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