慶應スポーツ新聞会

【端艇】軽量級選手権 男子舵手なしフォア、女子ダブルスカルが奮闘

なしフォア

順位決定戦で力強い漕ぎを見せる男子舵手なしフォア

Japan Cup 第32回全日本軽量級選手権大会が5月21日(金)~5月23日(日)にかけて埼玉県戸田市・戸田ボートコースで行われ、慶大からは男子舵手なしフォアと女子ダブルスカルが出場。早慶戦後から編成したクルーで練習に励み、それぞれ順位決定戦、決勝戦と大会最終日まで駒を進めた。

 

各レースの大一番が控える大会3日目は、朝から雨が降りしきっていた。そんな悪天候にも関わらず、レース中は各チームのウェアに身を包んだ部員らが雨に打たれながら自転車で脇を並走。慶大部員も自転車に跨り、川岸から声援を送り続けた。

この日慶大の先発レースを飾ったのは、上田(環3)と齋藤(看3)が組む女子ダブルスカル。1日目の予選D組では1位、全体でも3位のタイムで準決勝へ駒を進めていた。

女子ダブルスカル

準決勝で最後の追い上げを見せる女子ダブルスカル

準決勝は今治造船、北海道大学水産学部、名古屋大学と同組。慶大はスタート地点から1500メートルまで社会人チームの今治造船にリードを許し、2位をキープ。だが、最後の追い上げで驚異的な粘りを見せた。ゴールが近づくにつれ、滑り出るボートの先端部分が等しい長さに。各レース1位にしか許されない決勝進出枠。最後の最後に意地を見せたのは慶大だった。記録は07:41.08、2位とのタイムの差はわずか0,23秒。「今までの試合のなかで自分的には一番落ち着いて漕げた」(齋藤)という会心のレースで激戦を制し、2人の目標としていた決勝進出を果たした。

続いて行われたのは、男子舵手なしフォア準決勝。クルーは早慶戦時の対校エイトメンバーのうちの4名、梶尾主将(経4)、児嶋(経4)、林(法3)、奥田(経3)で編成された。大会1日目の予選B組では2位。2日目の敗者復活B組では、06:41.04のタイムで首位、3日目へ駒を進めた。上位8チームが残ったこの日の準決勝では、「打倒日大で練習」(梶尾)してきた日本大学、常日頃からのライバルである早稲田大学と同組。それに社会人チームの東レ滋賀を加えた4クルーで競った。

男子なしフォア悔しさ

準決勝で3位になり悔しさを見せる

レースは序盤から日大のリードで始まる。慶大は1000メートル地点でのタイムは最終位に落ち込んだものの、1500メートルに差しかかる手前で早大を逆転。すぐ前を走る東レ滋賀に追いつければ決勝進出が叶うところだったが、1秒差を詰められず06:23.60のタイムで3位。ボート上でがっくりと肩を落としてうなだれた。悔しさを晴らす舞台は午後の順位決定戦に持ち越された。

女子ダブルスカル決勝

決勝で最下位になり肩を落とす

そして13:25より行われた女子ダブルスカル決勝。3位までに食い込めば、メダル獲得圏内。中部電力、明治安田生命、早稲田大学と肩を並べてレースはスタートした。

出足が乱れた慶大はレースを通して各チームに追いつく展開を見せられず、最終位のまま終盤へ。「周りの端艇がいつの間にかいなくなっちゃって気持ち的にもすごい焦ってしまって」(齋藤)。準決勝の時のような漕ぎができなかった。ゴール時の記録は08:05.23。1位の明治安田生命には、約17秒の差をつけられた。

本当は、決勝進出という目標を達成し「満足してはいた」(齋藤)はずだった。だが、レースを終え、改めて「決勝で勝つのはまだ難しい」(上田)と実感。「自分たちだけ帰ってきて向こうで表彰式やっているのを見たらすごい悔し」(齋藤)かった。レース前には予想していなかった悔しさを体感したことで今、2人にはさらなる目標と向上心が生まれている。

なしフォア

順位決定戦で1位になった男子舵手なしフォア

今大会慶大最後のレース、男子舵手なしフォアの順位決定戦は14:00より行われた。共にレースを競うのは、この日2レースとも同組の早稲田大学、京都大学、昨年優勝した戸田中央総合病院RC。

レースは序盤から慶大が先導した。1000メートル地点では、2位の戸田中央総合病院RCに約2秒差をつけ首位。その後ろに早大、京大が続く。ところが1500メートル地点に差し掛かった頃には早大が2位に逆転、徐々に慶大との差を詰め始めていた。ゴールを間近に見据えた終盤戦、我慢と執念でレースを制したのは慶大だった。タイムは06:39.34。早大に0,51秒勝り1位でレースを終えた慶大クルーの上で、力強くガッツポーズが掲げられた。

実は当初の目標は「優勝」だった。しかし今年は予想外に出場する社会人チームのクルーが増え、レースのレベルは昨年よりはるかに高度に。そんな中、昨年度の優勝クルーに「1年かけてリベンジすることができ」(林)、1か月前には惨敗を喫した早大には、2度のレースで勝利。「早慶戦よりは僕たちの方が成長した」(奥田)という確かな実感を得た。全体では5位の成績であるものの、学生チームの中では日大に続く2位。満足できない結果ではない。

だが、本当の勝負の舞台は「夏のインカレ」(梶尾)。そのためにも今後は「レース経験を積んでいきたい」(児島)。女子は2年計画を掲げている。「来年はインカレ優勝で、早慶戦にも勝つ。その為に今年のインカレは、少なくとも早稲田以外の大学には絶対に負けない」(上田)。男女ともこれから夏に向けてクルーを編成し直し、漕ぎ負けないメンタルとフィジカルを鍛えていく。

 

コメント

梶尾

(レースを振り返って)最初クルーを組んだ時はメダルが目標だったんですけど、今回5位ということで目標には足りなかったところが残念です。レースの内容としても、準決勝は結構僅差のレースで、もう少し何か改善点があれば結果も変わってきたかなという惜しいレースだったので、その辺りのせこさというか勝利へのこだわりみたいなところで少し足りない結果になってしまったのかなという感じです。(学生のなかでは2位という昨年よりも良い結果ですが)去年から打倒日大というところで練習を進めてきたんですけど、やはり日大との差を感じてインカレまでに詰めていかないといけないところがあるなと感じました。(4人で組んだクルーの手応えは)組んだ当初は全然進まなくていまいちだったんですけど、3週間という短い間でそれなりにいいクルーができたと思います。(今後の目標は)夏のインカレに向けて他の大学と切磋琢磨し、もう一つ二つ上のレベルに行きたいなと。インカレに向けて。(意識するのは)日大、早大、仙台大。ここ3年はずっと決勝に残っている強い大学なので。

奥田

(振り返って)クルーを組んだ当初はできなかったことが練習をするにつれて出来るようになっていったので、成長がちゃんと感じられたという意味で充実感はすごいありました。(具体的に成長を感じた部分というのは)4人合っているとすごい軽くなるんですけど、軽くなっているのをすごい実感しました。あとはこういう競ったレースのなかで1000メーターを通して勝負できるようにはなりました。(組み始めた時期は)早慶戦の1週間後には。4人とも対校で同じクルーに乗っていて同じようなリズムで漕いでいたので、合わせ易かったっていうのはあります。(今回の結果に関しては)早慶戦では早稲田に負けていて、今日2試合やって2試合とも早稲田には勝てたので、早慶戦よりは僕たちの方が成長したのかなと。(4人のなかでの共通の目標は)最初は優勝だったんですけど、予定外に社会人とかいっぱい出てきて。今年の決勝のタイムとか、多分優勝したクルーとかは日本代表とかよりも早いんじゃないかっていうくらいのタイムが出ていて、そこら辺は想定外というか。でも僕たちが目標としていた6分20秒、それを切れればメダルもらえるかなという予想のもとタイム設定したんですけど、午前中は23秒でしたし、目標と同じレベルには上げられたと思います。(次の目標に向けて)インカレは対抗がエイトにまた戻ると思うんですけど、軽量級のこのフォアが対抗エイトには結構入ってくると思います。結構リズムがいいフォアが出来たので、リズムをエイトにどうやってつないでいくか、4人増えるときにそこで僕たちの経験を生かすことが出来たらいいなと思います。

(振り返って)準決勝ですごく競ったレースをして。1秒差だったんですけど。確かに準決勝でAの方に上がれなかったのはすごく悔しかったですけど、ただ、準決勝のBの方で早稲田に勝ちましたし、それもすごく嬉しかったんですけど…。去年も僕は軽量級のなしフォアに乗せてもらっていて結果は3位だったんですけど、1位が戸田中央総合病院っていうところで。そこと今日また当たって、1年かけてそこにリベンジすることができたってこと、早稲田に勝ったことはすごい嬉しかったんですけど、戸田中央病院にリベンジできたってことが僕のなかではすごく嬉しかったです。(今年のレベルは)なしフォアの僕たちが出場していた種目はすごく競争率が上がりました。去年は10クルーなかったんですけど、今回は27あったので。(次の目標に向けて)今回は軽量級ということでそんなに体重が重くない人たちが出ていて。エルゴで出してくるタイムとかもそんなにすごい高い人達が出ているわけではない。でも今後のインカレとか全日本とかそういう試合は体重関係ないので、エルゴがすごい人達も出てくる。そういう人達に対抗できるために、エルゴを伸ばしたりとか、体のパフォーマンスの面を上げて望みたいと思います 

児島

(レースを振り返って)ある程度の位置まできたとは思っているんですが、最後の1歩、そこがまだまだ足りないかなと。夏に向けてここでもっといい結果を出したかったんですけど、まだまだ一歩足りなかってかなというのが全体的な印象です。(1歩足りないというのは結果ではなく内容の面ですか)いろんな面で見てですけど、実力が1歩足りないから結果も1歩足りなかったとは思います。(最後はすごい追い上げでしたが)出られていると不利なので。見られながらレースをしなければならないので。ほんと実力は変わらないと思うんですけど、やはり最初出られたりとか、僕らが出られてレースをしてしまったとかそういうところでしょうね。相手は東レ滋賀で世界一なので、そこら辺はレース経験の違いを感じました。 (学生のなかでは2位という昨年よりも良い結果ですが)去年よりは確かにいい結果かもしれないんですけど、僕らが目標としているところまではまだ足りない。(あくまでも優勝)そうですね、あくまでも優勝ですね。(4人で組んだクルーの手応えは)もともと早慶戦で対校エイトを組んでいたこともありまして、技術的なレベルでもそうですしそれなりのレベルのものは持っていたので。練習としては1週間ごとに決められたことをこなしていければいいクルーは作れたかなとは思っています。 (次の目標は)レース経験を積むということで公式レースではないんですが、有力大学と何校か練習試合みたいなのがありまして。それをまず勝ちきる。あとはインカレに向けてレース経験を積んでいきたいなと思います

上田主将

クルーを組んだ時に決勝で勝とうっていうことを目標にやってたんですけど、勝てると思ってなくて実際は。かなり波がありの…色々あって。決勝に行けてそれは本当に良かったんですけど、決勝で勝つのはまだ難しいなと思いました。(決勝で勝つ為には何が必要ですか)決勝で勝つことを目標にすれば勝てると思います。(今後の目標は)インカレ。2年計画で来年はインカレ優勝で、早慶戦にも勝つ。その為に今年のインカレは、少なくとも早稲田以外の大学には絶対に負けないっていうことです

斉藤

このクルーを組んだ時の目標が決勝に行くことで、今日準決勝で勝って決勝の4組に残ることができて目標を達成したことで満足してはいたのですが、いざ決勝に行ってみて決勝に行けたことで満足していたはずなのに、負けたらすごい…自分たちだけ帰ってきて向こうで表彰式やってるのを見たらすごい悔しくて。取り留めなくなってしまうんですけど…。準決勝は今までの試合のなかで自分的には一番落ち着いて漕げたと思っていて。決勝で同じような漕ぎが出来ると思ってたんですけど、周りの端艇がいつの間にかいなくなっちゃって気持ち的にもすごい焦ってしまって、準決勝と同じように漕ぐことができなくてそれが心残りです。

BY Shina Hatano

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