【バレーボール】リーグ開幕戦は悔しい敗戦 筑波大戦

気合の入った野口

 

大学バレーファンにとって待ちに待った春がやって来た。春季関東大学1部リーグが開幕。慶大の相手は去年の東日本インカレの覇者・筑波大。試合序盤はリードを奪うも逆転負けを喫し、新チームにとっては厳しい船出となってしまった。

4月14日(土)春季関東大学1部リーグ 慶大×筑波大 @早稲田大学戸山キャンパス記念会堂

慶大 セット 筑波大
31 33
28 30
22 25
 

ついに開幕したリーグ戦。新チームになった慶大バレー部にとって最初の得点はやはりこの男、エース岡田(商3)のスパイクから生まれた。第1セット、幸先よく先制した慶大は、その後も新主将に就任した間宮(政4)の躍動感あふれるスパイクなどで点数を重ねてゆく。そして、サイドアタック、バックアタックにとこの日輝いていたのは柳田(環2)。春の合宿からの好調をそのままに、獅子奮迅の活躍を見せる。柳田がディグをし、そのボールをセッターの野口(環2)が再び柳田に上げるという「攻め」のトス回しもしっかりと柳田が決め切り、22-16と一時は6点リードを奪う。第1セットを取るまで、あと3点。しかし、この3点が遠かった。野口のトスが読まれ始め、柳田が相手ブロックに捕まり始める。慶大は攻撃の手札を失ったまま、あっという間に24-24の同点に追いつかれる。ここから山本(環4)のクイックなどで慶大も粘るが、勢いに乗った筑波大を突き放すことができなかった。全日本シニアに選出された経験を持つ筑波大のエース・出耒田に要所でスパイクを決められ、このセットを31-33で落とす。

クイックに跳ぶ山本

途中までリードを奪っていながら、あと一歩のところで第1セットを逃してしまったショックは選手達には大きかったのであろう。続く第2セットはなかなか波に乗れない。第1セット終盤に手を焼いた筑波大・久原のサーブにまたしても苦しめられ、連続失点を許してしまい、6-8となる。それでも新1年生ながらスタメン起用されたリベロ野瀬(環1)のレシーブや山本、星谷(理3)のセンター陣によるクイックなど、去年はあまり見られなかった新チームとしての良さが随所に出始める。しかし、筑波大の流れるようなクイック攻撃を捕まえることができず、常にリードを許したまま終盤を迎える。21-22の場面、慶大は星谷のクイックなどから逆転し23-22と久しぶりのリードを奪うも、すぐに連続失点から追いつかれ、2セット連続のデュースに突入。何度もチャンスボールを得ながらも決め切れない展開が続き、このセットを28-30で落とす。

第3セットはサーブ、スパイクに慶大のミスが目立ってしまう。12-15となった場面でタイムアウトを要求し、いったんは息を吹き返して21-21まで粘るも、最後は息切れ。岡田が意地のスパイクで22点目を奪うのが精一杯で、セットカウント0-3のストレート負けを喫してしまった。

1年生ながら、奮闘した野瀬

 
第1セットの中盤までは若く勢いのある、素晴らしいバレーを展開し、確実に相手を上回っていた。だからこそ悔しい一敗である。去年と同様、ストレートで負けてしまうという悪い面はまたしても出てしまった。しかし、野口がセンター線を効果的に使う場面が増えたことや、柳田がエースとしてより一層頼もしくなったことはこのチームにとって大きな収穫となったはずである。初戦のこの一敗を糧とし、これから長く続いていくリーグ戦を戦い抜いてほしい。このチームは、まだまだ強くなれるはずだ。

(文・古尾谷 拓真)

 

 

コメント

宗雲監督

(リーグ初戦はいかがでしたか)うーん、勝ちたかったね。でもどこのチームも勝ちたいのは同じだから。第2、3セットがね。ズルズルといってしまいました。第1セットの途中までは良かったのだけれど、柳田のパイプ攻撃が相手に読まれてしまって、相手の李白君に止められてしまいました。初めての公式戦という固さも選手達にはあったと思います。(筑波大の久原選手のサーブの時に連続得点されてしまいましたが)久原君のサーブは全てライン際に狙われていて素晴らしかったです。ウチのチームのサーブは相手のいる所にいってしまいましたね。(間宮新主将はいかがでしたか)うーん、彼には高さが無い分、そつのない、ミスのない選手になってほしいですね。(岡田選手、柳田選手の両エースは)柳田は春からずっと好調で、今日も良かったですね。レシーブからのスパイクなど、良く頑張っていました。岡田はケガから復帰して間もなかったですが、よくやってくれました。今日も少し高いトスに合ってない場面もありましたけど、心配はしていないです。(事前にキーマンに挙げられていた野口選手は)昨日野口は体調を崩してしまって心配したのですが、何とか頑張ったと思います。(中出学生コーチ、佐藤主務を新たに迎えたベンチワークは)そうですね・・・もっとちゃんと準備しておけばよかったと思います。準備というのは選手起用の面で。初めての公式戦ということで、そういうベンチワークも初めてですので、どういう場面で誰を使うのか、というのが少しミスチョイスだったかなと今は思います。まあでも、それも勝ったらそうは思わないのですが。

間宮主将
(今日の試合を振り返って)勝てる試合だったんですけど、落としてしまったので残念です。(敗因はどのあたりですか)こっちの方がサーブも崩してましたし、全体的に上回っていた感じはあったんですけど、出耒田君に一人でやられてしまった感じがあります。(課題のレシーブは)出耒田君を上げられなかったので、話にならないです。(次の試合に向けて)頑張ります。勝ちたいです。

山本
(今日の試合を振り返って)初戦ということで最初ちょっと硬くなっていたのかなと思います。自分もそうなんですけど。予定としては一戦目勝って(勢いに)のっていこうというのがあったので、それで落としてしまったというのはすごい悔しさはあります。(リーグ戦初戦への意気込みは)勝って、ここからどんどん勝ちを重ねていこうと思っていたんですけど、負けちゃったんで、本当に悔しいです。(粘りもあり紙一重の差だったようにも感じたが)レシーブもみんな上げてくれたし、マサ(柳田)とかサイド陣もすごい頑張ってくれたんですけど、ブロック陣の対応させるの遅かった、対応できなかったのが反省点です。(攻撃陣の出来・手ごたえは)全然決まらないとかそういうのはなくて、みんなそれぞれ決め切っていたんじゃないかなと思います。攻撃までにつなげれば、強力な攻撃陣なのでそれは負けてなかったかなと思います。(センター線も効いていたが)いいところで野口が上げてくれました。ちょっと硬くなっちゃったところもあったので、入りが遅くなったりもしたので、明日には修正してもっと決められるように頑張りたいですね。
 
柳田
(今日の試合を振り返って)勝てる試合だったので、そういうところで落としてしまうのはまだ弱いところだと思うので、リーグ戦中にそういうところを改善できればなと思っています。(リーグ戦初戦だったが、意気込みは)初戦大事だったので、絶対落とさないようにという気持ちで臨みました。(粘り強く戦い、紙一重だったようにも感じたが)でもやっぱり勝てなければ今日のような負けという結果で終わってしまうので、そこを勝ちに結び付けられるように頑張りたいと思います。(攻撃陣の出来・手ごたえは)別に悪くないと思うので、明日もしっかりやれるようにしたいです。(明日への意気込みは)もう負けられないので、明日は絶対勝てるように頑張ります。
 
野瀬
(公式戦初出場でしたが)序盤は緊張してあまり足が動かなかったんですけど、1セット目の途中から緊張がほぐれてきて、間宮さんや柳田さんにカットも助けてもらって、自分なりにはよかったと思います。(声を出してチームを盛り上げていましたが)1年生なので、チームに元気を与えられるプレーヤーになろうと、そこだけは決めていました。(今日の試合を振り返って)取れるところで取れなかったのと、1セット目の自分のサーブカットミスから乗れなくて。1セット目は本当は取れたんですけど、そこが取れなかったのは痛かったです。(レシーブについて)レシーブは上がってるんですけど、その後の繋ぎが今日はちょっと冴えてなかったかなと思います。(次の試合に向けて)もう次は緊張とかしないので、1セット目から全力で、声出して、チームの勝利に貢献できるように頑張りたいです。
 
出場選手
 
サイド 柳田将洋(環2)
セッター 野口剛志郎(環2)
センター 星谷健太朗(理3)
サイド 岡田拓巳(商3)
サイド 間宮秀太(政4)
センター 山本悠登(環4)
リベロ 前田優介(環4)
リベロ 野瀬将平(環1)
途中出場 村上拓也(法4)
棚橋真之(経3)
前田滉介(環3)
稲田聡典(環2)
 
 
 
 

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